静岡新聞NEWS

スマート農業、茶園に 牧之原、島田で実証実験 静岡県

(2019/4/12 08:29)

 静岡県は県内の茶生産者や企業と連携し、人工知能(AI)やロボット技術を活用したスマート農業の実証実験に乗り出す。牧之原市と島田市の茶園で生産管理の省力化につながる大型機械の自動操縦システムなどを導入し、2年間かけて効果を検証する。農家の高齢化や人手不足といった課題を先端技術で補い、生産性を向上させる。
 農業・食品産業技術総合研究機構のプロジェクトの採択を受け、官民でつくる「県スマート茶業実証コンソーシアム」を設立した。9日に静岡市内で開いた初会合で、県は「茶園管理の作業時間を25%削減し、茶工場の荒茶販売額を10%拡大する」との目標を示した。
 実証実験は牧之原市の農事組合法人茶夢茶夢ランド菅山園とエコグリーン勝間田、島田市のハラダ製茶農園と連携し、127ヘクタールの茶園で実施する。二番茶の生産が本格化する6月から始める計画。
 茶園にカメラを設置し、専用のアプリを使って離れた場所から茶の生育状況を確認できるようにする。茶を摘み取る時期を可視化したり、農作業をデータで記録したりして効率的な生産や収量アップにつなげる。
 業界では急須で入れて飲む茶の需要が減り、農家所得の低迷が大きな課題となっている。一方で、緑茶ドリンクや抹茶原料の碾茶(てんちゃ)需要は拡大し、コンソーシアムは産地を維持するためには品質と生産量の安定化が不可欠とみる。
 県は「スマート農業の導入で省力化や生産性向上を図り、現場に普及させたい」(お茶振興課)としている。

 <メモ>スマート農業 ロボット技術や情報通信技術(ICT)などを活用し、省力化や大規模生産、品質向上を目指す次世代農業。スマートは「賢い」との意味。農家が蓄積したデータを共有することで競争力を強化し、新規就農者を呼び込む狙いもある。政府は2025年までに、ほぼ全ての担い手がデータを活用した農業を実践するとの目標を掲げている。農業・食品産業技術総合研究機構のプロジェクトには全国から252件の提案があり、露地野菜や施設園芸、果樹、畜産など69件が採択された。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト