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静岡県産日本酒の欧州輸出強化 和食ブーム、EPA追い風

(2019/3/19 07:49)
静岡県産食材を使った和食や日本酒を紹介したイベント=2018年11月、パリ市(県提供)
静岡県産食材を使った和食や日本酒を紹介したイベント=2018年11月、パリ市(県提供)

 静岡県は2019年度、欧州での静岡県産日本酒の輸出拡大事業を強化する。健康志向を背景にした和食ブームや、日欧EPA(経済連携協定)発効に伴う関税撤廃などを追い風に、日本酒の国際展示会出展を通じた販路開拓支援、海外バイヤーへの発信を進める。
 主要ターゲットは、今年2月まで約1年にわたって日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018」が開かれたフランス。パリで今年10月に開かれる日本酒サロン「SALON DU SAKE2019」への出展支援、海外バイヤーを招いた県内酒蔵の見学会などを開く。
 県はジャポニスム開催中のパリで昨秋、県産食材を使った和食や日本酒を現地レストラン関係者やバイヤーに紹介、好評価を得た。現地でのプロモーションの継続が輸出拡大の足掛かりになると判断。展示会の機会を生かして現地市場のニーズ把握にも努める。
 日本酒の国内市場縮小が見込まれる中、農林水産省発表の18年の日本酒輸出額(速報値)は222億円と9年連続で最高を更新した。純米酒や吟醸酒といった高価格帯の「特定名称酒」の輸出増も理由の一つとされる。県地域産業課によると、本県産清酒に占めるこの特定名称酒の割合は84%で、都道府県別4位と比率が高い。同課は「付加価値の高い県内日本酒の認知度を海外でさらに高めていきたい」としている。

 ■拡大意向も 情報不足課題 製造業者
 静岡県内の日本酒製造業者を対象に、県が18年に実施した輸出概況調査によると、回答17社のうち12社が現状で中国やタイ、シンガポール、欧米など20の国・地域に輸出している。このうち、新たに輸出開始を検討中の業者を含め計11社が、今後も輸出を拡大したい意向を示した。課題については、輸出に関する情報やノウハウ不足、事業パートナーの確保、マーケット情報の入手困難などが挙がった。
 商社を通じてマカオなどのレストランに商品供給している神沢川酒造(静岡市清水区)の望月正隆社長は「ヘルシーで多様な料理と合わせやすい日本酒は、今後も海外の食文化の中で受け入れられる可能性はある」と期待。一方で「商品を欲しいとの反響はあるが、現地の商流に継続的に組み込んでもらえるかが課題」と捉える。

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