静岡市美術館10周年、記念ソング制作 映画監督岩井氏ら

 静岡市美術館(同市葵区)の開館10周年に合わせ、映画監督岩井俊二さんらの音楽ユニット「ikire」が記念ソングを制作した。23日、同館エントランスでミュージックビデオ(MV)の撮影が行われた。

記念ソングのMV撮影に臨んだ(右から)岩井さん、市川さん、Chimaさん=静岡市葵区の市美術館
記念ソングのMV撮影に臨んだ(右から)岩井さん、市川さん、Chimaさん=静岡市葵区の市美術館

 ikireは、シンガー・ソングライターChimaさん、ギタリスト市川和則さん(富士宮市出身)、岩井さんのトリオ。同館のロゴデザインなどを手掛けるグラフィックデザイナー柿木原政広さんが、ikireのアルバムをデザインした縁で実現した。
 新型コロナウイルス禍の中、リモート制作された楽曲「aoi」について、岩井さんは「白く透明で、いろいろなものを受け入れる器のような美術館を訪れた女の子をイメージした」と説明した。MVは美術館にバイオリン、チェロ、ピアノを設置し、360度カメラで撮影した。真っ白な空間に柔らかな歌声や弦楽器の旋律が響く中、岩井さんはベースを弾きながら撮影を指示した。
 楽曲は10月2日の開館記念日に特設サイトで発表する。MVのほか、岩井さんが撮影・監修した映像作品も順次公開する。以倉新学芸課長は「美術以外の分野の作品を一緒に制作できた。今後10年も、作品誕生の過程を伝えられる場でありたい」と話した。

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