水彩画、地元2小学校へ 御前崎などで美術教諭、故斎藤さん作品

 旧御前崎町、相良町の中学校や高校で美術教諭を務めた故斎藤力さん(1926~85年)の水彩画3点が5日、御前崎市立白羽小と御前崎小に寄贈された。いずれもカツオの一本釣りや御前埼灯台など地元の風景を色彩豊かに描いた作品で、生前の斎藤さんをよく知る関係者は「末永く地域の人々に見てほしい」と願いを込めた。

2小学校に水彩画を寄贈した小田初枝さん(前列中央)ら=御前崎市白羽の市文化会館
2小学校に水彩画を寄贈した小田初枝さん(前列中央)ら=御前崎市白羽の市文化会館

 絵の所有者は小田初枝さん(76)=同市御前崎=。小田さんの父でかつて旧御前崎町議会議長も務めた故孫一さんが斎藤さんと親交が深く、長年自宅で保管していたという。関係者と相談して寄贈を決めた。
 市文化会館で贈呈式が開かれ、小田さんが両校の校長に絵を手渡した。小田さんは「絵を見れば懐かしい光景が思い浮かぶはず」と話し、斎藤さんの母校でもある白羽小の石谷和親校長(58)は「どの作品も地域への愛を感じる。子どもたちにも愛着を持ってほしい」と話した。
 斎藤さんは旧白羽中、旧地頭方中などに勤務した。教え子が全国規模のコンクールで受賞するなど指導力を発揮し、後に旧御前崎町文化協会の創立にも尽力した。

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞