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三浦環と静岡県の縁知って ドラマ機に希代の歌姫再び光 御前崎市立図書館がコーナー特設

(2020/6/8 19:37)
御前崎市立図書館に設けられた三浦環の関連本コーナー=同市池新田
御前崎市立図書館に設けられた三浦環の関連本コーナー=同市池新田
平田寺境内にある三浦環の歌碑。中央に大きく「声」と刻まれている=牧之原市大江
平田寺境内にある三浦環の歌碑。中央に大きく「声」と刻まれている=牧之原市大江

 世界を魅了した歌姫は静岡に深い縁―。そんな史実に改めて関心が高まりつつある。放送中の連続テレビ小説「エール」で俳優の柴咲コウさん演じる女性歌手は、オペラ「蝶々夫人」で名声を博した三浦環(たまき、1884~1946年)がモデルとされる。希代のプリマドンナを敬愛する県内関係者は「(テレビ小説を機に)認知が広まれば」と期待する。
 環の父柴田猛甫は御前崎市、母永田登波は菊川市、夫三浦政太郎は掛川市出身。環自身は東京で生まれ、歌手としては主に海外で活動したが、国内滞在時は度々本県を訪れていたという。
 放送を受け、御前崎市立図書館は4月中旬から関連本のコーナーを設けた。ただ、番組は新型コロナウイルスの影響で6月下旬から休止する。服部祐三子係長(49)は「認知されないままでは残念。休止中にぜひ知識を深めてほしい」と訴える。数年前から環の銅像建立を目指して活動する同市のNPO法人の石原典子代表(65)は「光が当てられたことはチャンス」と意欲を新たにする。
 柴田家の菩提(ぼだい)寺の平田寺(牧之原市)には環の歌碑があり、放送前から音楽関係者らが足を運ぶ場所だ。環が法事の施主を務め、参列者に歌を披露したとの逸話も伝わる。「透き通るような声だったそうです」と竹中智厚住職(42)。「音楽界以外の方々にも興味を持ってほしい」と話す。
 環の研究の第一人者で元常葉学園大教授の田辺久之さん(87)=静岡市葵区=は、95年に著した「考証 三浦環」の新版を出版予定という。「日本に残る環の史料は少ないが、世界の音楽事典に名が刻まれている。改めて功績を知ってもらいたい」と語る。

 <メモ>三浦環 1884年、東京生まれ。東京音楽学校(現東京芸術大)卒業。同校研究科では声楽を指導し、後に作曲家となる山田耕筰らを教えた。オペラ歌手としては欧州や米国を中心に活躍し、日本人女性の悲恋を描いたプッチーニの歌劇「蝶々夫人」を世界各国で2000回公演した。1946年死去。没後50年の96年、環をたたえようと「静岡国際オペラコンクール」が始まり、3年に一度開催されている。

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