静岡新聞NEWS

現代版「五十三次」写真で制作 沼津の西野さん、都内で4月個展

(2020/3/14 08:53)
約160年前に誕生した写真製版技術「コロタイプ」で刷り上がった作品の色合いを確認する西野壮平さん=2月下旬、京都市の「便利堂」
約160年前に誕生した写真製版技術「コロタイプ」で刷り上がった作品の色合いを確認する西野壮平さん=2月下旬、京都市の「便利堂」

 沼津市戸田にアトリエを持つ写真家西野壮平さん(37)が、約190年前に浮世絵師歌川広重が「東海道五十三次」に描いた東海道の現在の姿を写真で記録した全長34・5メートルの絵巻の大作「東海道」を制作した。4月1~13日に東京・日本橋三越の「三越コンテンポラリーギャラリー」で開く個展で初披露する。入場無料。
 日本橋から京都の三条大橋まで約1カ月歩いて撮影した。広重が歩いた景観は交通量の多い国道に様変わりし「浮世絵の世界とのギャップは大きい。移動しながら身体的に土地を知っていく感覚が強かった」という。3万枚以上もの写真を貼り合わせる過程は「2度東海道を歩くようだった」と振り返る。
 作品は京都市の老舗美術印刷「便利堂」に持ち込み、浮世絵と似た古典的な写真製版技術「コロタイプ」で1年半かけて和紙に印刷した。版画と写真が合体したコロタイプは版ずれや色むらが生じやすく、多色刷りできるのは世界で同社だけ。同社の河内タカさんは「フルカラーでこれだけ巨大で複雑なコロタイプの作品はない」と評し、ギネス申請も視野に入れる。
 西野さんはこれまで世界20都市を歩いてフィルムカメラで撮影。膨大な写真を巨大なキャンバスに一枚一枚貼り合わせ、記憶を地図として再構築する「ジオラママップ」シリーズを生み出した。2017年に米サンフランシスコ現代美術館で個展を開くなど国内外で活躍している。

静岡芸能・文化の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト