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伝統の舞、継承「ひよんどりとおくない」 浜松・北、天竜区

(2020/1/4 07:40)
手にしたおのでたいまつの火を打ち消す鬼=3日午後、浜松市北区引佐町の直笛山宝蔵寺
手にしたおのでたいまつの火を打ち消す鬼=3日午後、浜松市北区引佐町の直笛山宝蔵寺
懐山おくないの代表的な演目の一つ、「宵の獅子」を舞う演者=3日午後、浜松市天竜区懐山の泰蔵院
懐山おくないの代表的な演目の一つ、「宵の獅子」を舞う演者=3日午後、浜松市天竜区懐山の泰蔵院

 浜松市の中山間地域で長年続けられている正月行事「遠江のひよんどりとおくない」(国指定重要無形民俗文化財)が3日、各地で行われた。住民らが一年の無事と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願しながら舞を奉納し、令和の時代にも地域の伝統を引き継いだ。
 同市北区引佐町寺野地区の直笛山宝蔵寺では、400年以上前から伝わる寺野三日堂祭礼ひよんどりが営まれた。ひよんどりは田楽と猿楽、神楽が融合した伝統芸能で、「火踊り」がなまったとされる。保存会員や地元の子どもたちが、笛や太鼓の音に合わせて次々と舞を繰り広げた。
 見せ場の鬼の舞では、赤、青、黒の鬼3匹が雄たけびを上げながら、おのや金棒でたいまつの火をたたき消した。来場者は、迫真の踊りを食い入るように見守った。
 おくないの舞台、同市天竜区懐山の泰蔵院では、保存会員が多彩な舞を本尊の阿弥陀如来に奉納した。同会によると、おくないは仏事を意味する「おこない」が変化した言葉。中世以降600年以上継承しているという。
 会員らは鬼や翁、仏などの面を付けた舞、豊作祈願や悪魔払いなど25種の演目を披露。代表的な舞の一つ「宵の獅子」では、演者が獅子の背中をたたく見せ場に、観客が拍手で応えた。保存会の大石寅十会長(83)は「会員も高齢化して存続が危ぶまれるが、どうにかして若い世代に引き継ぎたい」と話した。

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