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亡き画家の夢、欧州で開花 故石田徹也さん個展、スペインで開幕

(2019/4/12 17:03)
個展の開幕に合わせて会場に集まった関係者ら=11日、マドリードの国立ソフィア王妃芸術センター
個展の開幕に合わせて会場に集まった関係者ら=11日、マドリードの国立ソフィア王妃芸術センター
出展されている石田徹也さんの代表的作品「燃料補給のような食事」
出展されている石田徹也さんの代表的作品「燃料補給のような食事」

 2005年に31歳で亡くなった焼津市出身の画家、故石田徹也さんの個展が11日夜(現地時間11日午後)、スペイン・マドリードの国立ソフィア王妃芸術センターで開幕した。「いつかヨーロッパにて制作し、作品を発表したいと思います。それが一生の夢です」とノートに書き残した徹也さん。現地で開幕に臨んだ兄の道明さん(53)=焼津市=は、「徹也の夢をかなえてあげられた」と喜びをかみしめた。
 個展のタイトルは「他人の自画像」。代表的作品の「飛べなくなった人」「燃料補給のような食事」「兵士」(いずれも県立美術館所蔵)のほか、国内外の美術館、コレクターが所蔵する作品など計70点が展示された。在スペイン日本大使館など日本側関係者も来場して盛大に開幕した。
 同センターはパブロ・ピカソの「ゲルニカ」を常設展示する、近現代美術では世界有数の美術館。道明さんは「素晴らしい場に展示され感動した」と、広々とした空間や天井の高さを生かした、これまでにない配置に驚きをみせた。道明さんによると、石田作品の愛好家が多く来場し好評だったという。弟の夢をかなえ、「一つのけじめ、区切りになった」。10月に米国・シカゴでの個展も決まり、“夢の続き”へ期待と意欲をにじませた。
 今回の個展は、同センター企画展責任者で学芸員のテレーサ・ベラスケスさんが15年、イタリアで開かれた現代美術の世界的祭典ベネチア・ビエンナーレで石田作品と出合い、社会の闇を浮き彫りにする作風に衝撃を受けたのがきっかけ。昨夏に県立美術館を訪れて作品を確認するなどし、開催にこぎつけた。
 徹也さんは1973年生まれ。若手芸術家の登竜門VOCA奨励賞をはじめ、数多くの賞を受けている。2005年、都内の踏切事故で亡くなった。

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