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静岡空襲題材のオペラ 2019年上演へ準備本格化

(2018/12/20 17:00)
出演者に登場人物の感情表現について指導するSPACの宮城聰さん(左)=14日、静岡市葵区の札の辻クロスホール
出演者に登場人物の感情表現について指導するSPACの宮城聰さん(左)=14日、静岡市葵区の札の辻クロスホール

 芸術文化振興を目的に静岡県内在住の音楽家らで組織する団体「うきうきプロジェクト」(仲戸川智恵子代表)が、静岡空襲を題材にしたオペラ「ある水筒の物語」の上演に向けて準備を本格化させている。静岡市内で14日に県舞台芸術センター(SPAC)の宮城聰芸術総監督から演技指導を受けたのに続き、作曲者や出演者による初歌合わせが行われた。
 宮城さんは演技指導の冒頭に「演劇とオペラは相互に影響を与えながら発展した」と歴史的背景を説明。その後、シェークスピア作「マクベス」などの台本で、声の抑揚の付け方などを手ほどきした。
 世界平和を訴えるオリジナルオペラを静岡から発信することについて宮城さんは「静岡空襲はごく身近に起きたこと。言葉と肉体、音楽が共鳴する舞台を通し、遠い所の話ではないと観客が肌で感じ、感動を共有し合えたら素晴らしい」と話した。
 歌唱パートの出演者は、浜松市出身の作曲家伊藤康英さん(東京都在住)のピアノ演奏に合わせ、初めて歌の練習を行った。仲戸川代表は「初歌合わせとは思えない出来で、身が引き締まる思い」と語った。
 オペラ制作のきっかけでもある静岡空襲戦没者の慰霊活動を続ける静岡市葵区の医師菅野寛也さん(85)は、同空襲で亡くなった米兵の焼け焦げた水筒を持って歌合わせの会場に激励に訪れた。出演者に「来年の慰霊祭に出席し遺族の気持ちに寄り添ってもらえたら、作品への思いがより深まるのでは」と語り掛けた。
 オペラは2019年5月31日と6月1日にグランシップ(同市駿河区)で上演。2020年にはハワイ公演も行う予定。

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