
夏にベンチ入りしていた2人以外は総入れ替えとなった秋の新チーム。初戦は4投手の継投で2安打無失点。打線も長短12安打に足を絡めて8得点した。
公式戦初采配となった垂水監督は「緊張感もあり、課題もたくさんあった中で初戦としては良かったと思います。ピッチャーがしっかり試合をつくってくれて、(他の投手にも)経験をさせられたのも良かった」と及第点を付けた。
初のOB監督
東海大翔洋の監督を同校OBが務めるのは初めて。垂水監督は、東海大一と東海大工が統合し東海大翔洋となって以来、初の甲子園(全国高校野球選手権)出場を果たした2004年に主将を務めた。祖父、父も甲子園に出場した聖地に縁のある一家でもあり、翔洋2度目の甲子園出場へ、期待が高まる。
選手に合わせたベストを
4人の監督のもとで副部長、部長を担って15年。〝下積み〟が長かったこともあり、柔軟な視点を持ち合わせる。「自分の野球にはめていく、という言い方は僕にはおこがましいかなと思ってます。こういう野球がやりたいというより、その年の選手の良さを引き出し、選手に合わせたベストを探っていきたいですね」
甲子園で2勝
自身が高校時代に内野手として、甲子園で2勝を挙げた実績を持ってしても「あの頃と今は野球のレベルが違います。打球スピード、投球スピード、守備の動きなど、スピード感がすごい上がっていますね。だから偉そうにできないですよ」と控えめだ。
4人の監督をサポート
東海大卒業後、同大コーチを経て、都内の信用金庫に勤務したがデスクワークになじめず、2011年4月、母校で恩師・滝公男監督(元東海大山形高監督、山形学院高監督)のもと、指導者としての道をスタートさせた。その後、弓桁義雄氏(元東海大翔洋中監督、現東海大翔洋高女子・東海大静岡女子監督)、原俊介氏(元巨人、現東海大相模高監督)、森下倫明氏(元東海大浦安高監督)と計4人の監督を副部長、部長として支えた。
いいとこ取り
ようやく指揮官としての出番が巡ってきた今、過去4人の監督の〝いいとこ取り〟が理想だ。
「厳しい場面で思い切り良くできるか、実力を発揮できるかというのが15年間で絶対的な課題だと感じていました。例えば森下先生は攻撃に関してファーストストライクをどんどん打っていけという指導だったんですけど、そこはすごく勉強になっていて、積極性がいい結果につながると感じました」
機動力で〝色〟を出す
この日の初戦は思い切りのいい盗塁、走塁が随所に見られた。「機動力は出せたらいいなと考えています。それが攻撃の軸になるかはその年にもよるとは思うけれど、得点を重ねていく上で走力というより、判断力ですね」。少しずつ、自身の〝色〟を出していく。
エース、好スタート
初戦に先発したエース左腕、吉田大珠投手は3回を無安打無失点7奪三振。自己最速タイの136キロをマークした。今年の春、夏は肘痛でベンチ入りできなかったものの、1年秋の公式戦で先発するなど実力は十分。
「自分が試合をつくらないと、攻撃にいい流れが来ないので、そこは良かったと思います。ストレートがキレていたのかなと。ただ、ボール先行の場面があって球数も多かったと思うので、そこは意識していかないと」とエースの自覚を持って、投手陣を引っ張る。
吉田投手は東海大翔洋中出身。地元の公立高へ進む選択肢もあったが、「垂水先生が自分のことを一番欲しいと言ってくれた」と、当時部長だった垂水監督の熱意を感じて進路を決めたという。
泥くさく、ガッツあるチーム
監督交代が正式に伝えられたのは、夏の静岡大会で敗退した翌日。芳賀柚稀主将は「不安はなかったです。垂水先生なら、大丈夫と思いました」と、違和感なく受け入れたという。

チームに少しずつ変化が表れている。「人としての行動を、より厳しく見られているなと感じます。返事、あいさつといったところはすごく厳しくなりましたし、泥くさく、ガッツのあるチームにしようということで、声も出るようになっています」と芳賀主将。
いい雰囲気、緊張感を持って、秋の戦いに臨んでいる。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)












































































