管理職を経て現場復帰
静岡商監督退任後は静岡市教委を経て沼津商、藤枝北で教頭を務め、定年後は富士市立高で管理補佐兼部活動指導監を担った。その間、ハヤテベンチャーズ静岡ジュニアのアドバイザリースタッフを務めるなど、活動の幅を広げてきた。時間掛け決断
教育現場で高校生との接点は絶えずあったものの、野球の指導から離れて久しかったため監督を引き受けるにあたり不安もあったという。「今の野球との違いがあり、子どもの気質も変わっている。実際に現場でちゃんとやれるのか、決断するまでに時間が掛かりましたね」。家族会議を開くと、「好きなことなんだから、やらない方が後悔する」と背中を押されたという。
今年4月から副部長として、長田仁志前監督体制をバックアップし、夏の静岡大会後に監督に就いた。「実際に選手と話してみると、やる気があって前向きで、むしろ自分が引っ張られている。かつての生活に戻ったように、一日中野球のことを考えていますよ」
目指す野球は変わらない
離れていた13年間に高校野球では球数制限、タイブレーク制、低反発バット、DH制など新ルールの導入による大きな変化があった。公立伝統校から強豪私学へと環境も変わるが、目指す野球は以前と変わらない。「しぶとく、粘り強く、細かいところを徹底し、ピッチャーを中心にしっかり守る。バッティングは欲張らずに1点をきちんと取りに行く」
チームで戦う姿勢
チームで戦う姿勢を徹底させようと、選手にはこう呼びかける。「結果が出ない時には大きな声を出したり、指示を出したりしよう。それがいいプレーにつながり、自分たちに流れが来る。下を向いたり横を向いたりしない。苦しそうな人がいたら、周りが声を掛けてやる。全員が一つの束になり、誰一人欠けたらダメだ」
まずは自分で考える
野球から離れていた間の「学び」も生かそうと考えている。富士市立高で「探究」の授業を担当した際に、「ヒントを与えて、生徒自身に考えさせ、互いに意見を出し合って課題を解決させる」という作業に手応えを感じた。
静清でも「まずは自分で考える」という工程を重視する。
「ネクストバッターの時に自分でサインを二つ考えるようにと話しています。どんなサインが出るか、予測が(監督のサインと)合致してきたら野球が面白くなる。時間は掛かるけれど、いずれは指示がなくても自分たちで動けるチームになったらいいなと思います」

初陣は8月15日、秋季県大会予選1回戦で難敵・島田商と対戦する。
(編集局ニュースセンター・結城啓子)
【取材こぼれ話】
大野健介投手(ヤマハ、ハヤテベンチャーズ静岡ジュニア監督)を擁した静岡商の甲子園出場から約20年。久しぶりに帰ってきた高校、中学野球の現場では7人の教え子が監督、部長を務めているそうです。静岡商の甲子園出場時の主将で浜松工の増井裕哉監督や、静岡商の曲田雄三監督、清水桜が丘の松下雄彦監督ら。教え子との対戦も楽しみにします。スタッフには、社会人野球でプレーし、中学硬式野球の島田ボーイズで監督を務めた鈴木亨さんら見城監督の人脈を通じた指導者も名を連ねています。










































































