【改めて知りたい地震対策】まずやるべきは、家の中より住居の安全対策!上手なローリングストックのやり方、防災リュックに入れるおすすめアイテムも紹介!

最近、日本だけではなく海外でも大きな地震が発生しています。今できる地震対策について、改めて知っておきたいもの。合同会社ソナエルワークス代表で、備え・防災アドバイザーの高荷智也さんに詳しく教えていただきました。聞き手はSBSアナウンサー青木隆太。

青木:最近、大きな地震が連続して起きましたね。

高荷:そうですね。大きな地震が続くと不安になる方も多いと思います。ただ、大きな地震は、日本列島のいつでもどこでも起こります。

地震が続くと、「何かの前触れかな、東海地震が怖いな」って思うかも知れませんが、あくまでも偶然です。もし何かの前触れだったとしても、それがわかるのは一連の地震が終わった後の評価なんですね。後付けしかできません。なので、不安に感じている方は、おうちの対策を見直すきっかけにしていただけるとポジティブだと思いますね。

青木:大きな地震が連続して起きたことで、改めて地震対策について考えた方も多いと思います。

1番大切なのは、建物自体の対策

青木:まずは家の中での地震対策として、どんなところをチェックすればいいですか。

高荷:地震対策でやはり一番重要なのは、揺れの直撃を受けて命を落とさない・守ることです。そうすると、一番大事なのはまずおうちの中というより建物そのものです。おうちが潰れたり倒壊したりしたら、他の対策が全て無駄になってしまう可能性があります。

静岡もずっと昔から、家を頑丈にする「TOUKAI-0(ゼロ)運動」ということを行っています。住居が古い場合は、耐震リフォームや耐震改修を行ってください。市町村などで、おうちを頑丈にするための助成制度もあるので、まずは「建物を頑丈にする」ということを改めて考えていただきたいです。

青木:そうですよね。

高荷:ただ、こういう話をすると、「いや、うちは古いけど、今さら建て替えも無理だしそんなお金もないよ」と言う方もいらっしゃいます。

実は、こうした場合に最近増えている選択肢があるんです。おうち全部を頑丈にするのはお金がかかりますが、例えばひと部屋だけ頑丈にして、家全体を守る「一部屋耐震」という方法があります。

青木:えっ、そんなことできるんですか!

高荷:そうなんです。これだと、ひと桁安い金額で対応することができます。あるいはお部屋の中に、家が潰れてもベッドの空間だけは潰さない防災ベッドを置くとか、大人2人ぐらいが入れる耐震シェルターを家の中に置くこともできます。

こうした防災ベッドや一部屋耐震にも助成金が出る地域もあるので、諦めずにできることをやっていただきたいです。

備蓄の目安は最低3日分

青木:非常食も一つの備えです。期限が近くなったら食べて、また新しいものを足すローリングストックというやり方がありますが、どんなものをどれくらい非常食として備えておけばいいんですか?

高荷:備蓄品の量の目安としては、最低3日分、できれば1週間分、いろいろな物資をご準備いただきたいと思います。

災害専用の備蓄食はすごく美味しくなっていて、賞味期限が長く5〜7年もつものも増えています。ですので、3日分ぐらいの食べ物はホームセンターや通販で購入できる備蓄食を買っていただきたいなと思います。

ただ1週間分の備蓄食を全部、いわゆるザ・備蓄食で揃えてしまうと、お金が結構かかる上に、入れ替えの手間がかかります。大変になると長続きしないので、皆様のおうちで普段食べたり飲んだりしているものを買うのが良いです。水でもお茶でも炭酸水でもジュースでも、お酒以外なら何でもいいんですよ。普段飲んでいるものを箱で買い、補充する。そうすれば1週間分ぐらいの飲み物は意外とすぐ準備できます。

食べ物についても、普段から食べているお米を1袋余分に買っておけば、カセットコンロで炊くこともできます。カップ麺やインスタント食品、缶詰乾物など普段食べているものを少し多めに買い、使いながら在庫を増やす。これがローリングストックと呼ばれる、あまりお金や手間をかけずに備蓄をする方法です。

青木:防災リュックには最低限、何を入れておけばいいですか?

高荷:まず、防災リュックは、家から避難場所まで安全に移動するための道具です。そのため、ヘルメットや手袋、夜中に使うライトなど、移動するための装備品を準備することが重要です。

忘れがちだけれど大事なものは、「体を乾かす道具」です。この季節だと、台風や大雨で移動中に雨に濡れて服がびしょびしょになることもあり得ます。

青木:大雨の中の避難ですね。

高荷:避難中に体が濡れてしまうと、夏場でもそのまま体温が下がり、夜中になると凍死してしまう恐れがあります。静岡県でも実際あり得るんですね。濡れて体調を崩したり、体温を下げて命を落とすことがないよう、体を乾かすための道具として、最低限タオルと1回分の下着を濡れないように袋に入れ、防災リュックに入れておくことが実は重要なんです。

青木:なるほど。

高荷:重要なことがもう一つだけあります。避難場所に行った後、おうちが被害を受けてしまい戻れなくなった場合には、そのまま避難場所、もしくは生活をする避難所、最寄りの学校などに移動することがあると思います。

避難所っていうのは、寝る場所があっても、寝る道具が配られるとは限らないんです。衣食住を全部自分で持っていかないと何もない可能性がありますので、寝るための道具、例えば空気で膨らませるエアマットや、寝袋、圧縮毛布などを持つことが大切です。かさばるから難しいという場合は、アルミブランケットなどもあります。こういう、寝るための道具と体温を下げないための道具は重要だということを知っておいてください。

普段から外出時に持ち歩くと良いものは…?

青木:学校や職場に行くときなど、普段から防災リュックを持って行くというわけにはいかないですよね。そういったときに被災する可能性もありますが、普段も持ち歩いていた方がいいものはありますか?

高荷:外出時に持ち歩く道具だと、おすすめはライト、ホイッスル、手のひらサイズの簡易的な雨具の3点です。全て100円ショップで購入することができます。夜中に暗いところで必要な明かりを照らすLEDライト、身動きが取れなくなったときに助けを呼ぶ音の出る笛、あとは体温を維持するための小さな雨具。こういったものを小さなポーチに入れて持ち歩くのが、最低限としておすすめです。

青木:地震はいつ起こるかわからないものだと思います。朝昼夜それぞれにどんな注意点がありますか。

高荷:明け方に地震が起こると結構涼しいので、体温を維持することが大事です。夏でも防寒は重要です。逆に昼間は気温が上がってきますので、熱中症に警戒が必要ですね。

津波避難でずっと屋外にいなくてはならない場合は、暑さ対策が重要ですので、お水を普段から持ち歩くことが必要です。夜は真っ暗になると身動きが取れないので、明かりが必要です。環境を補うための道具の準備をしていただきたいですね。

青木:わかりました。高荷さん、ありがとうございました。
※2026年6月24日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。

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