(文と写真=経営戦略室・天野大輔)

2026年7月4日、沼津市を舞台とするアニメ『ラブライブ!サンシャイン!!』が、静岡県内での初放送から記念すべき10周年の節目を迎えました。2016年7~9月に放送されたテレビアニメ第1期を皮切りに、翌2017年には第2期、そして2023年にはスピンオフ作品『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』が放送され、長年にわたり多くのファンを魅了し続けています。
作中に登場するスクールアイドルグループ「Aqours」は、2025年6月にワンマンとしては最後となるラストライブを開催。9人のメンバーが全員揃った集大成のステージは大きな感動を呼びました。グループとしての大きな節目を迎え、物語の幕が少しずつ閉じていくような寂しさを感じていたファンもいたかもしれません。しかし、ラストライブを経た今もなお、『ラブライブ!サンシャイン!!』と企業や地域とのタイアップはいっこうに衰えを見せず、それどころか新たな大型企画が次々と展開されています
2026年も加速する「沼津×ラブライブ!」の幸福な関係
JR沼津駅南口(2026年7月13日撮影)
2026年に入ってからも、『ラブライブ!サンシャイン!!』の沼津における存在感はいっそう深みを増しています。2月の衆議院議員選挙や4月の沼津市長選挙では、投票証明書にデザインが採用されました。2023年から始まったJR東海とのコラボは、新たに1年を通して楽しめる企画として4月からスタートし、駅舎には今も大型パネルが掲げられています。
こうした変わらぬ愛されぶりを裏付けるように、地元メディアでの報道も盛んで、静岡新聞における2026年上半期の取り上げ数は、Aqoursがラストライブを行った「区切りの年」である昨年を上回るペースとなっています。
2026年上半期だけで静岡新聞に30本以上の言及記事
見出しに「ラブライブ」を含む静岡新聞の記事一覧(2026年1月~6月)
見出しに「ラブライブ」の文字が含まれる記事だけでも14本。さらに、見出しには含まれなくても本文中で言及されている記事まで合わせると、その総数は上半期だけで30本以上にのぼります。10周年の節目ということもあり、これまでを振り返る企画が紙面に定期的に掲載されていることも大きいですが、新規の取り組みも目立ちます。これほど多くの記事が発信されるのは、常に新鮮な話題が生まれ続けているからに他なりません。
昨年から今年にかけて開催された体験型ゲーム「沼津ナゾトキ街歩き」は初の試みでしたし、昨年始まったシールラリーの規模拡大や、新しいデザインマンホール蓋の設置など、話題は尽きることがありません。また、紙面では取り上げられていませんが、キャラクター単体でのタイアップとして、消臭剤「ファブリーズ」やマクドナルドとのコラボが実現。2026年になった今でも、全国展開する企業やブランドとの新たなコラボレーションが次々と生みだされており、作品が持つ影響力の強さを物語っています。
平日の沼津に450人が集結した「ヨハネ誕生祭2026」
「あげつち商店街×ラブライブ!サンシャイン!! ヨハネ誕生祭2026!!」の様子
こうした新しい動きが生まれる一方で、長きにわたって地域に深く根付いているイベントもあります。アニメ放送10周年を迎えた直後の7月13日、リバーサイドホテルで、ヨハネこと津島善子の誕生日を祝う「ヨハネ誕生祭2026」が開催されました。2018年に始まったこのイベントは、コロナ禍でのWEB配信期を乗り越え、実に9回目を数えます。今年の誕生日(7月13日)は平日だったにもかかわらず、全国から450人もの「リトルデーモン(※津島善子ファンの愛称)」が沼津へ集結しました。
企画を手がけるのは、作中で彼女が住むマンションのモデルがある「沼津あげつち商店街」。作品の世界観を表現したホテル特製のコース料理に舌鼓を打ちながら、トークショーやクイズ、抽選会を楽しむという、地域とファンが一体となる特別なイベントが、今年も満を持して開催されました。当日はファンへのサプライズとして、津島善子役の小林愛香さんと国木田花丸役の高槻かなこさんのキャスト2人がステージに登場。アニメ放送10周年の節目にふさわしい豪華な演出に、会場からは割れんばかりの歓声が起こりました。
ファンと地域が紡ぐ「奇跡の絆」
ヨハネ誕生祭2026を彩ったホテル特製のスペシャルコース
地域や商店街が主体となり、作品の公式側と手を取り合いながら、これほど大規模なアニバーサリーイベントを継続している例は、全国のIPコラボを見渡しても極めて稀です。これはファンの熱意だけに頼るものではなく、地域側の高い企画力と、作品やキャラクターに注ぐ惜しみない愛情があってこそ成立する奇跡的な関係性と言えます。あげつち商店街では誕生祭のほかにも、ファンを喜ばせる多彩な企画を継続的に開催しています。
Aqoursの結成から11年、アニメ放送から10年という歳月が流れていますが、当日の司会進行を務めた商店街関係者の口からは、ごく自然に「次回は」「来年は」という言葉がこぼれていたのが印象的でした。あげつち商店街、そして沼津の街にとって、『ラブライブ!サンシャイン!!』はすっかりまちに溶け込んだ“日常”そのものになっています。
「10人目」の仲間たちと紡ぐ次の10年
ヨハネ誕生祭2026で登壇した「沼津あげつち商店街」の関係者たち
上半期だけで30件以上の記事を報じた静岡新聞では、7月に入ってからも先述のヨハネ誕生祭を含む4件の記事をすでに掲載。今後もキャストが沼津を訪れるイベントが控えており、さらなる盛り上がりが期待されます。7月26日の「第79回沼津夏まつり・狩野川花火大会」には、逢田梨香子さん(桜内梨子役)、小林愛香さん(津島善子役)、高槻かなこさん(国木田花丸役)の参加が決定。さらに先を見据えれば、2027年3月には、キラメッセぬまづにて「ラブライブ!サンシャイン!! 沼津地元愛まつり」の開催が早くも決定しています。
アニメ放送開始から10年が経過した2026年7月以降も、『ラブライブ!サンシャイン!!』と沼津の関係は、薄れるどころかさらに深まっていきそうです。一時的なブームの枠を飛び越え、まちの「日常」となった本作。ファンと地域が紡いできたこの強い絆がある限り、沼津の「輝き」は11年目、そしてその先へと、これからも“永久”に続いていきます。













































































