しずおかSDGs「自動運転」「ドローン」で山間部を豊かに

2020/11/25

オレンジは今週、しずおかSDGsウィークと題してお送りしています。将来のため、環境などを壊さずに生活をより良くしていく目標を指すSDGs。浜松市は、過疎が進む中山間地域で暮らす人たちにもよりよい生活を送ってもらおうと、最新の技術を使った乗り物などの実証実験を積極的に進めています。

 浜松市の公道を、住民を乗せた小さな自動運転の車が走りました。
<寺田亘輝記者>「今回の実証実験のポイントは、街中や高速道路ではなく、中山間地域で実験を行っているということです」
 実験の舞台は天竜区水窪地区。人口約1900人で、平均年齢は65歳。高齢者の割合は6割を超えています。
<買い物に来た住民>「(Q、車は運転していない?)してない。(Q、自動運転のタクシーがあったら使う?)使います」
 交通手段がない高齢者が「ちょっとスーパーや郵便局まで」という外出を後押しする役割が期待されていて、SDGsの目標である「住み続けられるまちづくり」に当てはまります。そして、この車の魅力は「超低コスト」という点です。本来、自動運転の車では、高精度のセンサーや膨大なデータを組み込んだ3Dマップなどを使うため、開発に数千万円の費用がかかります。今回使用した車はもともとは数十万円の市販の電気自動車で、自動運転機能は手作りで後から取り付けました。車の位置を把握して目的地へと導くGPSに加えて、センサーやカメラを組み合わせました。どの道でも臨機応変に走るのではなく、特定のルートを安全に走ることに特化した「水窪地区専用の自動運転モビリティ」にすることで、コスト削減を実現しています。
<寺田亘輝記者>「この車は安全面を考慮して、時速5キロぐらいで走っています」
 走る速度を落とすことで、人口知能=AIによる道路情報の処理に余裕を持たせ、安全性を高めています。地域の実情やニーズに合った技術革新といえます。
<浜松市産業部 瀧下且元さん>「水窪はタクシー会社があるが、高齢化が進めば事業継続が難しくなる。自動運転でお年寄りの買い物支援や、通院などで大きな成果を期待している」
<PerceptIn 川手恭輔さん>「実験だけで終わらずにタクシー会社などと話しながら、事業として持続可能なものとして実装するための話し合いをしていきたい」
 さらに浜松市は、中山間地域の農業に技術革新をもたらすプロジェクトも進めています。ドローンが飛んだのは水窪地区と同じ天竜区にある春野町のダイコン畑です。開けた平地が少ない中山間地域では、ラジコンヘリなどの大型機械を導入するのは難しいため、ドローンを使った「スモールスマート農業」が効果を発揮します。このドローン、液体肥料を撒くことができるだけではありません。
<笑顔畑の山ちゃんファーム 山下光之代表>「下の台の部分を取り換えれば、こちらのカメラを取り付けて上空から写真を撮ることも可能です」
 このカメラは、光を波長ごとに分解した特殊な写真を撮影でき、そのデータを専用のソフトで解析すると、ダイコンの葉の色から成長の具合を一度に把握できます。オレンジ色の部分のダイコンがよく育っていることを示しています。
<浜松市農業水産課 松尾和弥さん>「再来年の3月までにスマート農機を使って中山間地に利益を出せるかどうか確認したい」
 積極的に新しい技術を取り入れる浜松の「やらまいか精神」がSDGs目標である住みやすいまちづくりを後押ししています。

#オレンジ 11月24日放送

続きを読む
Loading...