清水エスパルス「生みの苦しみ」にもがく J1リーグ第5節
清水の攻守がかみ合わない。途中出場の西沢のゴールで一矢報いたものの、複数失点が続く守備陣はこの日もゴールを割られ続けた。開幕からの連敗は5に伸び、ついに最下位に転落した。
前半終了間際の失点が痛かった。前線からのプレスをかわされ、中央にいたイニエスタにボールを運ばれて与えたCKを決められた。追い掛ける展開に気落ちしたのか。後半は攻勢を強める相手にペースを握られ、20分までに2失点。3失点目はゴール前に人数はいたものの、ポストから跳ね返ったボールへの反応が遅れた。
攻撃は後半に選手交代でリズムを取り戻した時間もあったが、前半はパスの呼吸がなかなか合わず、サイドを起点にした展開もクロスの精度を欠いた。後半18分にペナルティーエリア内でフリーで放った後藤のシュートも枠を外し、決定力の課題も解消し切れていない。
試合前日、広島、鹿島で優勝に貢献してきたファンソッコは「新しいサッカーに挑戦しているからといって、負けていいことにはならない」と語気を強めていた。「悪かった部分を良薬として受け取らなければ」とクラモフスキー監督。「生みの苦しみ」の中で、清水がもがいている。