宇佐見りんさん(沼津市出身)芥川賞 地元書店、受賞に沸く

 沼津市生まれの作家で大学生の宇佐見りんさん(21)の小説「推し、燃ゆ」が芥川賞に決まり一夜明けた21日、同市内の書店は特設コーナーを設け、沼津生まれとして初の芥川賞作家の誕生を祝った。開店と同時に作品を買い求める人の姿も見られた。

宇佐見りんさんの特設コーナーを設けたマルサン書店仲見世店=21日午前、沼津市
宇佐見りんさんの特設コーナーを設けたマルサン書店仲見世店=21日午前、沼津市

 沼津市大手町のマルサン書店仲見世店では20日夜に店の入り口に特設コーナーを設置した。宇佐見さんのサイン色紙と一緒に、「沼津出身 芥川賞受賞」の文言を掲げ、受賞をPR。21日午前10時の開店と同時に来店した同市の男性会社員(49)は、娘(14)に頼まれて購入した。大学生と若い宇佐見さんの受賞に「頼もしい存在。若い人の可能性や希望を娘も感じてほしい」と期待した。
 JR沼津駅ビルにあるくまざわ書店沼津店では受賞をPRするポップを設置した。約50冊を発注してコーナーを拡充する計画で、河野美咲店長(28)は「書店としても宇佐見さんを“推し”ていきたい」と話した。
 県内で書店を展開する谷島屋は受賞決定に合わせて急きょ30冊を確保し、沼津市のららぽーと沼津店に全冊を投入した。店舗出入り口正面に特設コーナーを開設した。岩田勝店長(44)は「地元にゆかりのある人が受賞して本当にうれしい。読書文化がさらに広がれば」と喜んだ。

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