渋沢栄一、静岡市での足跡は 県立大生が町歩きマップ

 静岡県立大の学生グループがこのほど、「資本主義の父」とされ、新1万円札の肖像画になる渋沢栄一が実業家として歩み始めた静岡市での足跡をたどる「しぞーか町歩きマップ」を作成した。同大学の「地(知)の拠点整備事業」の一環で、ホームページからダウンロードできる。

県立大のホームページで紹介されている「しぞーか町歩きマップ」
県立大のホームページで紹介されている「しぞーか町歩きマップ」

 渋沢は大政奉還後の1868年に徳川慶喜に請われて同市に住み、翌年東京に移るまでの間「商法会所」を設立。他地域から米を買い付け、茶や漆器といった藩内の物産を販売する商社と、商品を担保に資金を貸し出す銀行の両方の機能を備え、牧之原の茶業開拓や養蚕業の振興につながった。
 地図は市中心部の5カ所を取り上げている。謹慎中の慶喜がパリ万博から帰国した渋沢を出迎えた宝台院や、政府の割り当て資金と豪商・豪農の出資を元手に駿府藩代官役所を商法会所にした浮月楼などで、歩いて巡ることができる。
 23日午後1時からは静岡市駿河区の市地域福祉共生センター「みなくる」で完成披露会を開く。オンライン参加も可。希望者はメール<mina.ccrc@u-shizuoka-ken.ac.jp>へ。

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