熱海芸妓見番「華の舞」 10月に公演再開

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月末から休演している熱海芸妓(げいぎ)見番の「湯めまちをどり華の舞」が10月17日から熱海市の同見番歌舞練場で再開される。熱海芸妓置屋連合組合は感染防止策をまとめたガイドラインを作成して芸妓衆の予防を徹底し、観覧者にも協力を呼び掛けている。

ことし1月に上演された「湯めまちをどり華の舞」。再開後は客席を半分程度に減らすなど感染対策を講じる=熱海市の熱海芸妓見番歌舞練場
ことし1月に上演された「湯めまちをどり華の舞」。再開後は客席を半分程度に減らすなど感染対策を講じる=熱海市の熱海芸妓見番歌舞練場

 華の舞は、芸妓衆のあでやかな踊りが楽しめる熱海温泉の人気イベント。ガイドラインは出演者らの1日2回以上の検温、接客係のフェースガード着用、感染有無の定期的な検査などを定めている。
 観覧者は通常の半分の約50人に制限し、1メートル以上の間隔を確保する。公演後に芸妓衆が応じていた顔見世や記念撮影は中止する。来場者にも入場時の検温やマスク着用、手指の消毒を求める。公演は土曜2回(午前11時、午後1時半)、日曜1回(午前11時)を予定している。
 コロナ禍に伴い「華の舞」の休演だけでなく、宴席もほぼなくなり、芸妓衆は苦境に立たされている。同組合の担当者は「市内のあらゆる業界が感染対策に全力を挙げていることを知ってほしい。芸妓(げいぎ)文化の明かりを消さないためには市民、観光客の協力が不可欠」と話す。

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