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変わる高校野球(下)打撃戦増え投手受難 技巧派が示した可能性

(2017/12/30 14:29)
静岡大会を制した藤枝明誠の久保田(左)、服部のバッテリー。2人とも進学を見据えて練習を続けている=藤枝明誠高
静岡大会を制した藤枝明誠の久保田(左)、服部のバッテリー。2人とも進学を見据えて練習を続けている=藤枝明誠高

 パワー打線の最盛期に、藤枝明誠の光岡孝監督は「バッテリーを中心に守備から」と立ち位置に迷いがない。今夏、出場した甲子園では確かに打撃戦の風潮を感じた。だが攻撃力を重視して臨んだ今秋、守備が崩れて県初戦で敗れた。「全国上位のチームなら力でねじ伏せる野球でいいが、うちは違う。守備で勝つことはなくても守備は絶対条件」と原点を再確認した。
 甲子園に初出場したチームの根幹は、主戦久保田蒼布(そう)を中心とした堅守だった。変則右腕の久保田は最速135キロながら、微妙に動く直球と変化球を抜群の制球力で低めに集めた。「パワーバッティングの時代に少しぐらい速い球を投げても通用しない」と光岡監督。制球力と精度の高い変化球が鍵と見る。
 当初、上手投げだった久保田は目立つ存在ではなかった。1年の秋に指揮官から「同じタイプだと試合に出るチャンスがない」と横手転向を提案され、受け入れた。持ち前の制球力で勝負しようと下半身を鍛え、シャドー投球でフォームを体に染み込ませた。ストライク先行で大崩れしない評価を得た2年秋、エースになった。
 140キロに満たない球で強打者をどう抑えるか。捕手服部恵汰は久保田の強みを生かした。「制球力に加え微妙に動く球とチェンジアップが武器。チェンジアップは(打撃)マシンでは練習できない」と服部。臆せず内角を攻め、緩急や間合いを変えてバットの芯を外す投球術もさえた。バッテリーは秋の県準優勝、東海初勝利で手応えを得た。
 夏に向けては実戦力を磨いた。指揮官は主にセットポジションでの投球練習を指示した。「9回のうち三者凡退は2~3回。走者を置いての球数の方が多い」と説明する。迎えた静岡大会、久保田は「夏の打者は振る力が付いていて打球の速さが全然違う」と感じた。だが服部は「久保田も成長していたから怖くなかった」と振り返る。雨中の乱打戦となった決勝を除く5試合で、久保田の失点はわずか9だった。
 県高野連の木村政彦理事長は「打撃戦が増え、投手受難の時代。球威だけでは抑えられない。今まで以上に工夫が必要」と話す。光岡監督は「1年を通じて久保田で勝てた。やるべきことが形として見えた」と、技巧派バッテリーが残した功績を今後も指標とする。

 <メモ>初戦突破の壁 県高野連の加盟は3年間112校を維持、夏は単独チームでの出場を持続するなど本県は「平均値」が高いとされる一方で、夏の甲子園は4年連続初戦敗退。99回大会は藤枝明誠6-7津田学園(三重)、98回は常葉菊川1-6秀岳館(熊本)、97回は静岡7-8東海大甲府(山梨)、96回は静岡4-5星稜(石川)。

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◇第17節 1回戦
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札 幌 0 - 0 磐 田 (終了)
名古屋 0 - 0 広 島 (終了)
神 戸 0 - 3 湘 南 (終了)
鹿 島 6 - 2  柏  (終了)
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