教育・子育ての記事一覧
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掛川の保育園、保育士大半が退職へ 19人のうち15人 新規採用で運営継続
掛川市千羽の千羽すぴか保育園で、保育士の大半が3月末で一斉退職する見通しになったことが19日、関係者への取材で分かった。正規と非正規の保育士ら19人のうち15人が退職する意向を示しているとみられ、同園は新規採用で運営を継続する見込み。市は「安全で安心な保育環境が提供できているかどうかを注視していく」としている。 関係者によると、園の運営方針が現場の理解を得られなかったことや、管理職との意見の隔たりなどが理由。市は2月末に10人超の保育士が辞意を固めている状況を把握し、3月12日に指導監査を実施した。市幹部は「採用予定者が決まっていて、4月以降の態勢も基準を満たしていることを確認した。現段階
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たくさんの思い出 さようなら学び舎 静岡市葵区の2校 清沢小・水見色小 明治以来の歴史に幕
本年度末で閉校し4月から静岡市葵区の中藁科小に統合される同区の清沢小と水見色小は18日、閉校式をそれぞれの学校で行った。両校とも難波喬司市長や赤堀文宣教育長らが出席。児童や保護者、地域住民が見守る中、校旗が返還され長年の歴史に幕を下ろした。 清沢小は1872(明治5)年に開校し、約4300人以上が巣立った。18人となった全校児童に向け、内山真路校長は「なりたい自分に向かってチャレンジしてきた皆さんは、新しい学校でもさまざまな場面で大活躍すると信じている」とエールを送った。清沢地区自治会連合会の前田万正会長は「これからも人生の節目で清沢小や清沢地区を思い出してくれたらうれしい」と話した。5、
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門出の日、歌や言葉で感謝 静岡県内小中学校で卒業式
静岡県内の多くの小中学校で18日午前、卒業式が開かれた。新型コロナウイルスの法的位置付けが5類に移行して初めてで、久しぶりに下級生を参列させた学校も。卒業生は恩師や友達、保護者への感謝を言葉や歌に込め、学びやを巣立った。 本年度末で閉校し静岡市葵区の水見色小、中藁科小と統合される清沢小(同区)では、最後の卒業生として6年生8人が在校生や保護者、地域住民らに見守られながら送り出された。 華やかなはかまに身を包んだ卒業生は、一人一人ステージ上で「中学校で頑張ること」を述べた後、内山真路校長から卒業証書を受け取った。内山校長は「皆さんならなりたい自分にきっとなれるはず。清沢小で学んだことを誇り
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発達障害は診断名ではない 「言葉が独り歩き、親たち不安に」 小児科医/成田奈緒子さん
文部科学省の2022年の調査によると、公立小中学校の通常学級に、発達障害のある児童生徒は8・8%在籍していると推定されている。しかし、「『発達障害』と間違われる子どもたち」などの著書がある小児科医の成田奈緒子さんは「発達障害という言葉が独り歩きして、親や教育関係者の不安を高めている」と指摘する。 医学的に「発達障害」という診断名はありません。発達障害とは「自閉スペクトラム症(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」などの総称で、脳の発達に関わる生まれ持った機能障害を意味します。 文科省の調査結果だけを見ると、発達障害の可能性がある子どもは、06~19年の13年で
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学習塾、面接官役に生成AI 向き合い方、現場で模索
対話型人工知能(AI)「チャットGPT」で知られる生成AIが教育現場に導入されつつある。学習塾ではAIが入試の面接官役になったり、英会話の相手役になったりして生徒と受け答えする。一方、大学では学生のリポート作成などの利用をどこまで認めるか、判断が分かれる。 「友だちと過ごす中であなた自身が特に大切だと思ったことは?」。タブレットの画面に面接官役の生成AIが投げかけた質問が映し出される。東京都江東区の中学2年、梅原孝太朗さん(14)は「協調性が大事」と回答を入力した。東京・日本橋の「三井塾」は2023年10月から教育ベンチャーのみんがく(東京)が手がける生成AIソフトウエアを実験的に取り入
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【第4章】 学びの保障㊦ 残された課題、届かぬ支援「平等」切望【青春を生きて 歩生が夢見た卒業】
寺田歩生[あゆみ]さんの挑戦がきっかけとなって、静岡県内の県立高で導入された病気療養する高校生への遠隔授業。制度化されて2年目の2023年度には利用件数16件と全国最多レベルとなった。 当初、遠隔授業が出席扱いと認められず留年を余儀なくされた歩生さん。「同じようなつらい思いをする生徒を出さないで」という母有希子さん(54)の願いは、着実に実を結んでいる。ただ、課題がないわけではない。 「出席扱いにはならない」。県中部の県立高に長女るいさん(仮名)が通う母親は昨年、学校側からそう言われた。消化器系の難病を患い、頭痛や体調不良で毎日登校することができなくなった。進級できない可能性が出てくるこ
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「聞く力」から社会性、共感力(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育⑤】
前回の「見る力」に続き、今回は「聞く力」について考えます。 母親が妊娠中に音楽などを聞かせる胎教については、その効果がさまざまな研究で実証されており、おなかの中で聞く力も育まれます。 ところが保護者は、子どもが1歳ごろから話し始めるまで聞く力をなかなか実感できません。 赤ちゃんは言葉を発しないだけ。多くの言葉を耳から獲得しているので、話し始めると相手の反応も分かり、聞く・話す力がどんどん伸びていきます。 2歳くらいになると周囲の音を注意して聞くようになり、常識が身に付き、注意力も高まります。指示されることが理解できるようになります。保育園・幼稚園などでの年齢の近い子どもとの遊び、けん
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「児童会館」からの出発 新モデル掲げ、ビル内に【科学を楽しむ 静岡る・く・る20年㊤】
全国に先駆けた「ハンズ・オン(体験型)」展示や、地方館としては珍しい活発な科学コミュニケーター活動で知られる静岡科学館「る・く・る」が21日、2004年の開館から20年を迎える。誕生の経緯を振り返り、地域社会の科学リテラシーを高める取り組みを検証する。 開館の7年前、1997年に策定された基本構想・基本計画に、監修者の一人でノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈さん(99)は、新しい科学館に求められることとして、次の言葉を寄せた。「サイエンスの本質を一般市民によくわかってもらえる、そして実践に繋がる展示であり、運営であり、事業展開です」(同計画から抜粋) 基本計画は「科学館の新しいモデル」を掲
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福岡でウズラ卵窒息事故 静岡県内、提供中止や注意喚起
福岡県の小学1年生の児童が給食を喉に詰まらせて死亡した事故を受け、静岡県内の学校給食でも、原因になったとみられるウズラの卵の使用を控えるなどの影響が広がっている。 文部科学省は2月末、指導手引書を改めて確認し、事故防止を徹底するよう都道府県教育委員会などに通知。これを受けて県教委も市町教委に文書で指導を求めた。 静岡市や長泉町などは当面の間、公立小中学校でウズラの卵の提供を休止した。静岡市はカットしていないミニトマトの提供も取りやめた。いずれの自治体も状況を見ながら対応を検討していくという。 浜松市や沼津市は、食材を適当な大きさに切ってよくかんで食べることや早食いをしないといったポイン
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静岡県西部初のバカロレア認定 聖隷クリストファー小・こども園(浜松市中央区)
浜松市中央区の聖隷クリストファー小と聖隷クリストファー大付属クリストファーこども園が今春、世界的な教育プログラム「国際バカロレア(IB)」の認定施設となった。静岡県西部では初。両施設は、IBの初等教育プログラム(PYP)を実施する。 同小では学習指導要領の教科の授業に、「私たちは誰なのか」「世界はどのような仕組みになっているのか」「この地球を共有するということ」といったPYPの定める教科横断的なテーマを組み込む。PYPには授業の使用言語の規定はないが、同小では外国語、図工、音楽など学年に応じて複数の授業を英語で行う。 両小・園は2022年にIB候補となり、これまでも探究型の教育を展開して
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「行為」でなく「存在」肯定(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 年度末に寄せて㊤】
不登校の子どもが「僕なんて生きていても何の役にも立たない。この世にいない方がいいんだ」と言って、カウンセリングに来ました。 私たちはその人が何を行ったのかという「行為」によって人を評価しがちです。業績をあげる人や社会に貢献した人などを「立派な人だ」と褒めます。一方で、例えばずっと家に引きこもっていたり病気で寝たきり状態だったりして「社会的業績や貢献」をあげられずにいる人たちを、「役に立たない存在」と見てしまうのではないでしょうか。だから、不登校の子どもの「この世にいない方がいいんだ」の声が絞り出されるように思うのです。 小学生に、どんな時に自分を好きになるか聞いてみました。「勉強ができた
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入試間際「大学に行きたい」【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦㉛第3部 障害編】
木枯らしが吹く11月後半、高3の高木明と母の景子が埼玉県内の大学を訪れた。2019年も残りわずか。一般の塾に通えない子のための無料塾が教室を間借りし、中高生に勉強を教えていた。 3年生は入試に向けて追い込みの時期だ。明も大学進学希望だが、母子家庭で生活保護を受ける高木家には学費がない。進路を決めきれず、受験勉強も進まなかった。 出迎えた島崎一郎は、埼玉県が始めた生活困窮者支援事業「アスポート」の学習支援教室で現場責任者を務めていた。 「僕は四年制大学に行きたいんです」。明が懸命に訴える。隣に座る景子は「就職してほしい」と考えていた。島崎も「遅すぎる」と思いながら、そうは言えず「一緒に考
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中学の部活、西伊豆町と松崎町が共同運営検討 26年度開始目標
西伊豆、松崎の両町は中学校部活動について、両町の生徒が参加する「合同部活動」の設置を検討していることが15日までの両町教委への取材で分かった。少子化で部活動の維持が困難になる中、「部活改革」と銘打って生徒が多様なスポーツや文化活動ができる環境整備を図る。2024年度に両町で設ける「部活改革協議会」で地域の実情に合わせた運営方法を模索し、26年度からの開始を目指す。 複数の自治体が部活動の運営を目指す試みは、全国的にも珍しいとみられる。公立中学校の部活動の「地域移行」が進む中、指導者不足の解消や部活動の維持ができなくなる事態を避けようと、隣接する両町で連携して部活動の機会提供に取り組むことを
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339人が巣立ち 静岡文化芸術大で卒業式 浜松市中央区
静岡文化芸術大は15日、卒業式を浜松市中央区の同大で行った。文化政策学部とデザイン学部、大学院の計339人が新たな一歩を踏み出した。 学生らは鮮やかな振り袖やスーツ姿で出席し、各学科、研究科の代表者計6人が壇上で卒業証書や学位記を受け取った。横山俊夫学長は「国内外各地の文化やデザイン、歴史に向き合って学びを重ねてほしい。おおらかな羽ばたきを祈る」と呼びかけた。 卒業生を代表し、デザイン学科の鷲見渚さんが「ものづくりの楽しさ、人とのつながりの大切さを学べた」と謝辞を述べた。同級生らに向けて「みんなのおかげで楽しい生活を送れました」と大きな声で伝えると、拍手が起こった。
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個別最適な学びへ 宿題や家庭学習どう取り組ませる?⑥ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
宿題や家庭学習など放課後の学びについて考察してきた「賛否万論」。前回は、子どもたちが個別に「学び」を深める機会として地域と連携した放課後の使い方に対する肯定的な意見が聞こえてきました。一方、子どもたちの自発的な学びが進まない一因として、学校から与えられる学習内容の多さや学んだことを発表する場が足りないという指摘もありました。個別最適な学びの推進には、環境整備だけでなく、教育現場や保護者の考え方をアップデートすることも重要だと考えられます。今回もキュレーターと読者から寄せられた意見を紹介します。 思い伝える練習の機会に 読者 ワタナベさん(静岡市駿河区)40歳 宿題を「自分の思いを伝える練
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受験生1万8000人笑顔咲く 静岡県内公立高で合格発表、今年からウェブのみ
静岡県内公立高で14日、2024年度入学者選抜の合格者発表が一斉に行われた。全日制と定時制の93校で1万8187人が合格した。今年から各校で合格者番号を張り出す発表方法が変更され、正午以降にウェブサイトで合格者番号一覧を表示する形で発表された。 併設する中等部からの入学予定者を除く全日制90校の合格者数は1万7382人。受験者数の1万8631人を合格者数で割った実質倍率は1・07倍だった。 合格発表は、特設ウェブサイトで同日正午に各校の合格者番号一覧を表示した。高校教育課によると、磐田北高では午後0時40分ごろに表示される遅れがあった。発表前に、一覧に合格者1人の番号がないことに気づき、
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全日制43校が再募集 静岡県内公立高校 25日合格発表
静岡県教委は14日、県内公立高の2024年度入学者選抜について、再募集実施校を発表した。定員割れに伴う再募集は全日制が43校51科、学年制の定時制が13校13科、単位制の定時制が4校4科で行う。 再募集の定員は全日制が688人。定時制は、学年制と単位制を合わせて388人。再募集の願書受け付けは18日から19日午後2時まで。21日に面接などを行い、25日に合格者を発表する。 ※画像タップで拡大してご覧になれます
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体罰・暴言排除へ宣言 静岡県教委、高体連など5団体共同
静岡県教委と静岡県の高体連、高野連、高文連、中体連の5団体は13日、生徒に対する部活動での体罰や暴言をなくすための共同宣言を発表した。各団体の課題や適切な指導方針を共有した上で、宣言では「生徒の良き支援者になろう」と教育現場に呼びかけた。 宣言のタイトルは「No!ハラスメント Be!サポーターズ」。生徒の主体性や自律性を尊重するとし、「体罰・不適切な言動といったハラスメントは断固として排除しなければならない」と明記した。 5団体は2023年7月に初めての会合を実施し、共同宣言を作成することを決めた。13日までに部活動の競技や特性ごとの問題意識を共有し、各団体が重点的に取り組む内容もまとめ
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留学生受け入れ増へ「助言役」配置、高校後押し 静岡県教委 生徒の異文化理解期待
静岡県教委は2024年度、静岡県立高校の海外留学生の受け入れ体制整備に向けた取り組みとして、新たに「国際交流アドバイザー」を教育政策課に配置する。低調が続く各校の外国人留学生受け入れをサポートし、生徒が日常的に外国人生徒と触れ合う機会の創出を目指す。 外国人留学生の受け入れの効果として「普段の学校生活の中で生徒が異文化理解、視野を広げることにつながる」(県教委担当者)との期待があるが、県内公立高での実績は少ない。教育政策課によると、新型コロナウイルス禍前の19年度は、県内公立高の227人が短期留学(3カ月未満)をした一方、海外からの留学(1カ月以上)を受け入れたのは9校11人にとどまった。
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子ども古着3000着超回収 ユニクロ「服のチカラ」最優秀賞 浜松視覚特別支援学校小6年の鈴木君 活動を報告
静岡県立浜松視覚特別支援学校(浜松市中央区)の鈴木真尋君(小学部6年)=袋井市=がこのほど、衣料品店「ユニクロ」が主催する「服のチカラプロジェクトアワード」の小学校の部で最優秀賞を受賞し、13日、袋井市役所を訪ねて大場規之市長に報告した。 プロジェクトは、ユニクロを展開するファーストリテイリングの社員から出張授業を受けた子どもたちが、校内や地域で着られなくなった子ども服を回収し、難民キャンプなどに寄贈する取り組み。2023年度は全国で小学校から高校まで、約740校が参加した。 鈴木君は同級生の市川幸生君=浜松市=と協力し、23年5月から服を集め始め、校外で学習会を開催するなどして活動の輪
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水球日本代表「大学でも」 U―17アジア選手権V貢献 大神さん(掛川西高)に卒業証書
水球のU-17(17歳以下)アジアエージグループ選手権がこのほど、フィリピンで開かれ、日本代表が優勝した。県勢として唯一選出されていた掛川西高の大神幸真さん(17)=磐田市立野=は13日、同校を訪れ、卒業証書を受け取るとともに、喜びと今後の目標を語った。 決勝では体格で勝るイランを相手にカウンター攻撃を効果的に仕掛け、接戦を制した。ゴールキーパーの大神さんは「プレーだけでなく、声かけも意識してチームの精神的支えにもなれた」と振り返った。大会で卒業式に出られなかった大神さんは校長室で、広住諭校長から卒業証書を受け取った。広住校長は「今後、これまで見たことがない世界やもの、人に出会うと思う。チ
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清水中生考案 特産「緑米」の大福 町内和菓子店が試作、商品化へ
清水町の清水中3年生が考案した町の特産品緑米の大福「ゆうスイーツ」の試食会が12日、同校で開かれた。生徒らは同町の和菓子店「和菓子のまめすけ」が試作した大福を味わい、地元の新たな売りになればと願った。 生徒は昨秋、地域活性化などを目指して町職員に新たな取り組みとして「ゆうスイーツ」を提言。「まめすけ」が趣旨に賛同し、試作品を手がけた。 約210人の生徒らが口にし、細川漣さん(15)は「皮が厚めで、あんこの甘さは控えめ。甘いのが苦手な人でも食べられる」とほおばった。レシピを考案した渡部結衣さん(15)は緑米のしょっぱい風味を特徴に挙げ、「自分で作った試作品に比べて、生地の粗さがなく、すご
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学び誇りに日々の精進誓う 静岡県立工科短期大学校、105人卒業-沼津
静岡県立工科短期大学校は13日、卒業式を沼津市のプラサヴェルデで開いた。静岡と沼津両キャンパスの学生105人が、ものづくりの現場などで活躍すると誓った。 卒業生は一人ずつ名前を呼ばれ、壇上で卒業証書を受け取った。機械・制御技術科の佐野颯さんが「本校で学んだことを誇りに今後も日々精進する」と謝辞を述べた。 メーカーに就職する学生が多く、進学者を含めた進路内定率は100%。柳下福蔵校長は「人との出会いを大切に。希望を語れる人生を送られることを願う」と呼びかけた。 沼津技術専門校と清水技術専門校を再編し2021年4月に開校した。6学科を持ち、ものづくりの現場のリーダーとなる人材を育成する。
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毎朝旗振り15年 仲村さん引退へ 浜松・富塚小児童、感謝の手紙
浜松市中央区富塚町の通学路で毎朝の「旗振り」を15年間続けた富塚中学区青少年健全育成会の仲村年弘さん(83)が15日で引退する。13日に富塚小の児童たちが手紙をまとめ、仲村さんに贈呈した。優しい声かけで慕われてきた仲村さんは「みんな事故なく過ごせたことが何よりうれしい」と充実感をにじませた。 富塚中や富塚小の周辺は幹線道路が交差し、朝は生活道路まで混雑する。仲村さんは孫が富塚小に入学するのを機に、学校そばの横断歩道で事故を防ごうと自主的に旗振りを始めた。車道に飛び出す児童、減速しない車など当初はヒヤリとする場面が多かったが、旗振りを続けるうちにマナーが改善していった。 あいさつも欠かさず
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浜松医大卒業式、225人巣立ち 「命の尊さを感じ、今後も日々学び精進」
浜松医科大の卒業式が13日、浜松市中央区のアクトシティ浜松で行われた。医学科119人、看護学科60人、大学院46人が医療の担い手として巣立った。 卒業生に学位記を手渡した今野弘之学長は「今後も研さんを積みつつ、世界や未来に思いをめぐらせ、誰もが幸せに生きる権利があると信じられる医療人であってほしい」と激励。医学科卒業生の阿部夏美さん(24)は「解剖学実習では献体に触れ、命の尊さを感じた。今後も日々学び精進していく」と謝辞を述べた。 今年の卒業式は、感染症対策で昨年度まで設けていたマスク着用や家族の出席人数に関する制限を廃止した。
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静岡県内公立校 高校長級19人が役職定年 小中学校は147人
静岡県教委と静岡、浜松両市教委は12日までに、2023年度末の役職定年者をまとめた。校長級の役職定年者は高校などが19人、特別支援学校6人。小学校は91人、中学は56人の計147人が役職定年を迎える。教職員異動は21日に発表される。 31年度までに65歳まで段階的に行われる定年引き上げに伴い、管理職の上限を60歳と定める「役職定年」が23年度から適用される。校長や副校長、教頭などの管理職は役職定年後、原則的に教諭として勤務する。 高校長級で役職定年を迎えるのは松崎、静岡中央を含め3校で計8年間校長を務めた県高校長協会副会長の寺島明彦・清水東。吉原隆・静岡商、山崎仁資・浜名、野村賢一・磐田
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労基法違反疑いで会社など書類送検 給食停止の食堂運営
学校給食などの提供を突然停止し問題となった食堂運営会社「ホーユー」(広島市)に関し、広島中央労働基準監督署は12日、従業員に時間外労働の賃金を支払わなかったなどとして、労働基準法違反の疑いで、同社と同社の元ゼネラルマネジャー兼社長室室長を書類送検した。書類送検容疑は、従業員1人に対し、2021年5月分の割増賃金を一部しか支払わなかった疑い。また労基署に従業員の勤務時間や賃金の支払い状況などを期日までに報告しなかった疑い。 ホーユーは原材料の高騰や人件費の上昇などから昨年9月、契約する高校など静岡県内を含む全国約150施設のうちおよそ半数への食事提供を中止し、問題となっていた。同25日に広島
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地域住民へ感謝 合唱とメッセージ 23年度末で閉校 島田・伊太小
本年度末で閉校する島田市伊太の伊太小は、お世話になった地域住民を招き感謝の会を開催した。全校生徒49人が、メッセージカードや歌をプレゼントをした。 通学の見守りや読み聞かせ、花壇の整備などで子どもを支えた地域住民14人が参加。写真とメッセージで思い出を振り返ったカードを児童から受け取った。「新しい学校に行っても伊太小らしく元気に頑張ってほしい」など一人一人が児童にエールを送った。 児童は「ありがとうの花」を合唱し感謝を伝えた。同校6年の藤村蓮君は「地域の方のおかげで楽しく学校生活を送れた。これからも感謝の気持ちを忘れず頑張っていきたい」と話した。 伊久美、伊太、相賀、神座と第一の計5小
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静岡県教委の人材育成基金に100万円寄付 県信用金庫協会
静岡県信用金庫協会は12日、県教委の「ふじのくにグローバル人材育成基金」に100万円を寄付した。 しずおか焼津信用金庫理事長を務める同協会の田形和幸会長が県庁を訪れ、池上重弘教育長に目録を手渡した。田形会長は新型コロナウイルスの影響が緩和され、海外渡航が増加している状況に触れて「若いうちに海外を見る機会を与えてあげたい」と寄付金の活用を期待した。2016年の基金創設以降、同協会からの寄付金は計500万円になった。 同基金は個人や団体からの寄付金で運営し、高校生や教員の海外留学や海外研修に充てる。23年度は約80人が活用する予定。
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島田の魅力、アメリカで伝えて 学生親善使節を激励 20日からリッチモンド派遣
米国リッチモンド市に派遣される島田市学生親善使節が12日、同市役所を訪れ染谷絹代市長に意気込みを語った。 市国際交流協会の事業で、中高生の語学力向上や国際感覚を養うことが目的。島田市在住の中高生8人と引率する教諭らが、同市姉妹都市のリッチモンド市の高校や博物館などを訪問する。派遣期間は20~30日。 島田中3年の井田奏汰さんは「将来アメリカで働きたいので頑張りたい」と意気込んだ。染谷市長は「島田の良いところをリッチモンドの方に伝えてほしい」と話した。
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高校の探究学習 静岡県教委と常葉大、教育連携で協定
静岡県教委と常葉大は12日、高校の探究学習の教育連携に向けた協定を締結した。大学教員や学生による継続的な授業支援に取り組み、新年度には同大草薙キャンパス(静岡市駿河区)で高校生の学習発表会を合同開催する。 高校の探究学習が2022年度に始まったことを受け、常葉大は地域貢献の一環として、各学部の教員を高校に派遣する講座の一覧表を作成するなどしてきた。協定を結ぶことで、専門分野を持つ大学教員や学生が高校生と一緒にフィールドワークをしたり、助言したりできる。定期的な交流によって高校生が学びを深めるほか、大学生にとっても指導手法の研究などの点でメリットを見込む。新年度は学習発表会を目玉とし、合同で
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静岡ガス、知育玩具のサブスク開始 1800種類以上から貸し出し
静岡ガスは、子供の思考力や判断力を養う知育玩具の定額配送サービスを開始した。子供の年齢や興味関心に合わせた数種類の玩具を各家庭に届ける。 対象年齢は0~6歳。知育玩具のサブスクリプションサービスを展開するトラーナ(東京)と業務提携し、1800種類以上の中から指先を使ったり音を聞いたりする多彩な玩具を貸し出す。随時行うアンケートで子供の好みや希望を聞き取り、2カ月ごとに交換することで飽きずに楽しみながら成長する子供の遊びを後押しする。 静岡ガスは当面、新築希望の顧客を中心に同サービスを提案し、いずれはショールームやウェブサイトで紹介、受け付けも予定する。担当者は「便利なガス機器の使用で家事
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端末活用し学習障害児指導 焼津市教委が論文表彰式 桐原教諭(小川小)優秀賞
焼津市教育委員会は11日、教職員教育論文表彰式を市役所で開いた。優秀賞には、クラスを離れた学びの場「通級指導教室」で端末を活用した学習障害(LD)児童への指導を実践した桐原亜希子教諭(小川小)の論文が選ばれた。 桐原教諭は年々増加傾向にあるLD児童への従来型の指導に行き詰まりを感じ、市内学校で導入されている端末で使える表やイラスト、音声機能といったオリジナルの教材を作った。それぞれのつまずきに応じた教材を提供することで、これまで以上に個人レベルの指導が可能となり、読み書きの力や学習意欲の向上につながったという。 式では、羽田明夫教育長が桐原教諭と奨励賞を受賞した4人に表彰状を手渡した。桐
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不登校児の居場所づくり 討論 23日、静岡市清水区でシンポ
静岡市社会福祉協議会は23日午後1時から、不登校の子が集える「子どもの居場所づくり」をテーマにしたシンポジウムを同市清水区のはーとぴあ清水で開く。 市社協が取り組んだ居場所づくりに関する調査研究事業について報告するほか、不登校の問題に詳しい常葉大の太田正義准教授やスクールソーシャルワーカーらがパネル討論する。定員300人。参加無料。 問い合わせ、申し込みは市社協清水区地域福祉推進センター<電054(371)0291>へ。
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浜松のJA3団体、新小学5年に教材本 市教委訪ね、贈呈
JAみっかび、JA遠州中央、JAとぴあ浜松はこのほど、浜松市内の新小学5年生に教材本「農業とわたしたちのくらし」を贈呈した。みっかびの森田泰行代表理事専務、遠州中央の彦坂拓司常務理事、とぴあの藤原治常務理事が中央区の市教育委員会で宮崎正教育長に目録を贈った。 教材本はJAバンクアグリ・エコサポート基金の発行でA4判27ページ。図表や写真も使い、農作物の生産、流通を解説している。2024年度版はタブレット端末による学習を想定し、ワークシートを読み込むQRコードを記載した。 同様の教材本の贈呈は恒例の取り組みで、今回は約1万1千部を用意した。森田代表理事専務は「次世代を担う子どもに安心安全な
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元シャンソンの中川さん 浜松で小学生にバスケ指導 2006年アジア大会代表
県バスケットボール協会は10日、バスケットボール女子Wリーグのシャンソン化粧品などで活躍し、2006年ドーハ・アジア競技大会に日本代表として出場した中川聴乃さんを招いたバスケ教室を浜松市中央区の浜松アリーナで開いた。 ミニバスケットボールに親しんでいる小学生約50人が、中川さんからドリブルやシュートといった基本的な技術を教わり、試合形式のゲームにも挑戦した。 バスケ教室は9、10の両日に同所であったシャンソン化粧品の試合に合わせた普及イベント「バスケットボールキッズフェスティバルIN浜松アリーナ」の一環。
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都が25歳以下の初産女性支援へ 悩み相談できる環境不可欠 孤立防ぎ寄り添う
東京都は2024年度、25歳以下の初産女性を妊娠中から支援する事業を本格的にスタートさせる方向だ。制度設計に携わった東京都医学総合研究所・社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は「若い母親には、悩みを相談できる環境が不可欠」と話す。 近年の研究で、人間の脳が完成するには25歳ごろまで時間がかかるということが分かってきました。それまでは肉体的に成熟していても「思春期」と位置づけられ、出産や子育てに際して、より手厚い支援が必要になると考えられています。 こうした若い世代が無事に子どもを育てていけるように、人類は長く「集団での子育て」という戦略を取ってきました。ある海外の狩猟採集民族を
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離婚後、子を大学進学させるには ひとり親向け貸付金の利用を
問 先月離婚し、高校1年の子と暮らす母親です。高校卒業後は大学まで進学させたいと思いますが、養育費を元夫からもらえておらず、大学に通わせるとなると金銭的に厳しい状況です。活用できる支援制度は何かありますか。 答 ひとり親家庭には、子どもが18歳に達した最初の3月31日までの間、児童扶養手当が支給されます(所得制限あり)。支給は2カ月に1回で、金額は所得の状況に応じて全国一律で決まっています。申請や受給の方法といった具体的なことは、お住まいの市町担当課に相談してください。 大学に進学するにはお金がかかりますが、ひとり親家庭に向けた各種貸付金制度があります。母子父子寡婦福祉資金貸付金の制度で
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藤井王将「楽しんで将棋続けて」 掛川で小中学生に指導対局
将棋の第73期王将戦で3連覇を果たし、祝賀行事に出席するため掛川市を訪問中の藤井聡太王将(21)が9日、同市の大日本報徳社で地元の小中学生を対象に指導対局を行った。多面指しで9人と対局し「一手一手をしっかり考えて指しているのが伝わってきてうれしく思った。楽しんで将棋を続けてほしい」と呼びかけた。 同市では王将戦第6局が行われる予定だったが、第4局で防衛が決まったため対局がなくなった。指導対局では掛川で対局があった場合の初手見学に申し込んで当選した9人が、藤井王将と阿久津主税八段(41)に挑んだ。 将棋歴1年の掛川中央小2年の栃木すみれさん(8)は「大駒を取られないようアドバイスしてくれた
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全国へ「納得いく演奏を」 浜松・富塚中吹奏楽部 市教委で抱負
浜松市中央区の富塚中吹奏楽部の5人が、20日に群馬県で開かれる全日本アンサンブルコンテストに東海地区代表として出場する。8日、同区の市教委で宮崎正教育長に報告した。 2年の山田真桜子さんと吉田大雅さん、1年の辛嶋連さん、中島亮さん、林俊太さんが、マリンバや太鼓など打楽器五重奏で「ザ・ウェーブ」を演奏する。136組による県西部大会で1位、49組による県大会で4位に入り、26組が出場した東海大会で全国出場枠の上位2組に入った。 山田さんは「全国を目指す熱い気持ちで、改善点を言い合いながら練習してきた。結果より納得いく演奏ができるよう頑張りたい」と意気込んだ。全国大会は中学生部門に同校を含めて
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浜松特支高 26年度に分校 浜松江之島高に開設 静岡県教委
静岡県教委は7日の県議会文教警察委員会で、県立浜松特別支援学校の高等部の分校を県立浜松江之島高(浜松市中央区)校内に設置することを報告した。開校は2026年4月の予定。 特別支援教育課によると、浜松地域にある浜松、浜北の両特別支援学校の在籍生徒数が増加し、校舎が手狭になっていた。浜松江之島高の空き教室を改修し、分校として活用することで、両校生徒の交流や共同活動を推進する。 分校に通うのは知的障害の生徒で、3学年合わせて48人程度。1学年2学級。浜松、湖西市を通学範囲とする。24年度に設計、25年度に改修工事を行う。
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静岡県内国公立大が合格発表 受験生、自分の番号に家族と笑顔
静岡県内の国公立大の一般入試前期日程の合格発表が6日、各大学で行われた。静岡大、県立大、静岡文芸大、県立農林環境専門職大が実施し、学内掲示やホームページ上で、合格者の受験番号を公開した。 静岡市駿河区の県立大では午前10時、雨の中で受験生や家族15人ほどが集まり、緊張した面持ちで発表を待った。張り出された一覧に自分の受験番号を見つけると、付き添いの親と喜びあった。 国際関係学部に合格した榛原高3年の平井愛梨さん(18)=焼津市=は「受験勉強はつらかったけれど、長く希望していた学部に入学できる」と目を潤ませた。経営情報学部に合格した御殿場南高3年の小林咲哉さん(18)=富士市=は「自分の番
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県立の夜間中学 三島教室の入学者追加募集 静岡県教委
静岡県教委は、県内唯一の夜間中学「県立ふじのくに中学校」の2024年度入学について、三島教室の入学希望者の追加募集を行う。願書受け付けは18~21日。 23年7月に行った募集では、磐田本校と三島教室を合わせて10人の入学が内定した。20人程度とする募集人数に対し空きがあったため、24年2月にも追加募集を行った。入学希望者説明会は3月16日に三島教室で開く。
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卒園前「お茶どうぞ」 園児、学んだ作法披露 浜松市中央区のこども園
浜松市中央区下江町の「ハローこども園」で6日、年長園児が卒園式(16日)を前に、友だちや保護者へ茶を振る舞って交流する「お別れ茶会」が開かれた。園児らが1年間で学んだ礼儀作法を披露した。 年長園児23人は日本文化に触れる機会として、茶道裏千家「淡交会」の講師らから作法を学んできた。茶会では保護者が見守る中、子どもたち同士で「お茶をどうぞ」「ちょうだいいたします」と礼儀正しくあいさつをして、和菓子と抹茶を味わった。最後は園児がたてた茶を保護者に振る舞い、感謝を伝えた。
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【時評】清水南高に「演劇専攻」 インプット増やし 世界へ(宮城聰/SPAC芸術総監督)
いよいよ4月、清水南高芸術科の「演劇専攻」がスタートします。 静岡が「演劇におけるウィーン」を目指す上では、世界レベルの演劇団体がここにあるというだけでは十分でなく、優れた演劇教育機関が必要だと僕は考えてきました。その道が始まるわけです。 もちろん、SPACが今日のように世界で知られるようになるまでに25年を要したことから考えても、この演劇専攻が他国から若者を集めるようになるまでには時間がかかるでしょう。しかし、一流の芸術団体が直接指導に関わる高校はめったにありません。清水南高演劇専攻は実技の授業時間が日本一豊富なだけでなく、その多くをSPACの劇場施設で学ぶことができます。 若いク
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“15の春”緊張を力に 勝負 静岡県内公立高入試 スタート
静岡県内の公立高93校で5日、2024年度入学者選抜が一斉に始まった。全日制と定時制合わせて約1万9500人の受験生が学力検査に臨んだ。 午前に国語と数学、英語、午後に社会と理科の試験を実施した。6日は面接や学校裁量枠の実技検査を行う。県教委によると、志願倍率の平均は全日制1・06倍、学年制定時制0・53倍、単位制定時制0・90倍。 合格発表は14日正午以降。県教委は今回から各校での合格者番号一覧の掲示を取りやめ、ウェブサイトでの発表のみにする。 浜松市中央区の同市立高(定員360人)は、約470人が受験した。受験生たちは、試験官から計算・通信機能のある時計は持ち込めないことなどの注意
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なぜ?不思議!楽しい科学 る・く・るフェスティバル 静岡市駿河区
静岡市駿河区の静岡科学館る・く・るで3日、市民ボランティアが企画から運営まで手がける「おもしろ科学フェスティバル」が開かれた。多くの家族連れが工作やサイエンスショーを通して、不思議な現象を楽しみながら科学について学んだ。 目の錯覚やゴムの力を利用したおもちゃ作りの工作コーナーなど7ブースを設けた。クイズを交えて進行したサイエンスショーでは、ボランティアの杉村紀代美さん(73)=焼津市=が空気の力で車体が床に浮く乗り物「ホバークラフト」を手作りし実演した。浮いた車に乗った三島市の坂野源弥ちゃん(4)は「クイズが当たって面白かった。またやりたい」と笑顔を見せた。 イベントは「る・く・るナビゲ
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授乳相談 利用券配布 湖西市、24年度
湖西市は2024年度、市内在住の産婦に対する産後ケア事業の一環として、新たに授乳相談の利用券を配布する。産後約2カ月の産婦を対象に、市立湖西病院の助産師外来か在宅助産師の訪問を利用できるようにする予定。5日の市議会3月定例会一般質問への答弁で説明した。 産婦側の自己負担額は、市立湖西病院の助産師外来の利用が千円、在宅助産師の訪問が2千円を想定。利用券は妊娠8カ月のアンケートに合わせ、対象者に1人1枚配布する。母子のショートステイやデイサービスへの補助などを行う従来からの産後ケア事業を含め、24年度一般会計当初予算案に関連事業費246万円を計上した。鈴木祥浩こども未来部長は「従来からの産後ケ
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部活地域移行、段階的に 休日28年度、平日31年度 沼津市教委
沼津市教育委員会は4日、中学校の部活動について、休日は2028年度、平日は31年度を目標に、地域移行を段階的に進める方針案を市議会文教産業委員会で示した。目標年度を示すことで、活動の受け皿になる団体や指導者の準備を加速させる。 学識経験者や教育関係者で組織した改革検討協議会で案をまとめた。方針案によると、地域移行後のクラブ活動の名称は「ヌマカツ」。民間、または地域移行されたクラブで本格的に競技に取り組む「競技志向」と、平日は学校単位、休日は他校と合同のクラブで活動する「生涯志向(エンジョイ)」の2区分を設ける。生涯志向は、スポーツ、文化芸術の掛け持ちや複数種目の選択もできる。 クラブ活動
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「ツーブロックOK」「防寒着、Pコートじゃなくても」 私たちで決める!校則 静岡県立高校8割超が見直し
静岡県内の全日制の県立高校の84・1%が2022年度中に校則を改正したことが3日までに、静岡県教委への取材で分かった。理不尽な「ブラック校則」の社会問題化を背景に、文部科学省や県教委が同年度に是正を促したことなどを受け、各校で校則の見直しが進んだことが浮き彫りになった。生徒が主体となって服装や髪形などの改善策を提案する動きも出ている。識者は校則の見直しそのものにも教育効果があると指摘する。 「新たな規則を提案します」ー。伊豆中央高(伊豆の国市)の生徒会が22年11月に学校側に提出した提言書。従来の校則で「髪形はツーブロック禁止」「防寒着は黒か紺色のPコートかセーターのみ」と定めた部分の変更
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大学共通テスト2025年再編 科目変更、時間延長…「年間で計画的な学習を」
多くの大学の入試で利用される大学入学共通テストは2025年から、教科に「情報」が加わるほか、科目変更や試験時間の延長などがあり、様変わりする。静岡、愛知を中心に展開する佐鳴予備校の静岡駅前校(静岡市葵区)高等部で指導する三木喜裕教室長は、志望校の受験に必要な科目と配点を確認した上で「年間で計画的に学習を進める必要がある」と指摘する。 教科・科目の再編は、22年度に新学習指導要領が実施されたことに伴う措置。これまでの6教科30科目から7教科21科目に変わる。いずれもグラフや資料を多用し、学習知識を実用的に使いこなす力が試される。 大学入試センターによると、共通テストの受験者は少子化などに
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プラモデル組み立てに真剣 静岡市の無料体験に子供200人超 地元産業知る機会に
プラモデル工作を通じて子供たちに作る喜びを知ってもらおうと、静岡市は2日、同市清水区のエスパルスドリームプラザで「ミナト★ホビーフェス」を開いた。市内に多いプラモデルメーカーの製品を無料で作ることができ、200人以上の子供たちが集まった。 3回目の開催。市産業振興課によると、プラモデルメーカーの本社は同市の葵区や駿河区に多いが、「清水区内の子供たちにプラモデルが市を代表する産業であることを知ってほしい」との思いから同区で開催した。船や車などさまざまなプラモデルのパーツを自由に組み合わせる「オリジナルビルド」のコーナーも人気を集めた。 蒲原東小3年の望月絢菜さん(9)は「普段はバドミントン
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富士宮西高、最優秀賞 「SDGs Quest みらい甲子園」
持続可能な開発目標(SDGs)について高校生が課題解決に向けたアイデアを発表する「SDGs Quest みらい甲子園」(実行委主催、静岡新聞社・静岡放送共催)の県大会ファイナルセレモニーが2日、静岡市清水区の清水テルサで開かれた。最優秀賞には富士宮西高の「チームTMG」が選ばれた。 3回目の開催となった今回は、県内84チーム、計333人が参加した。最終審査を経た12チームがファイナルに進出し、代表者がチーム紹介とアクションプランの内容の説明を壇上で行った。審査の結果、最優秀賞、優秀賞、二つの企業の名を冠した賞を受賞する計4チームを選んだ。 チームTMGは、「富士宮の鶏卵産出額が全国1位に
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オペレッタ40年の伝統に幕 島田・伊久美小 閉校前最後の発表会
本年度末で閉校する島田市伊久美の伊久美小は2日、約40年間受け継がれてきたオペレッタの発表会を同校体育館で開いた。全校児童30人が「こころのふるさと伊久美小」と題した創作歌劇を保護者や地域住民らに披露した。 高学年を中心に台本や演技を考え、同校周辺の自然や生き物、茶の歴史、郷土の偉人などを取り上げた。菩提山や伊久美川を舞台に、伊久美村出身で宇治茶製法を地元に広めた坂本藤吉翁らにふんして登場し、地域への感謝の思いを歌や演技で表現した。児童が歌詞を考えたオリジナルソングも披露した。歌を通じて学校の文化や思い出を振り返り、保護者らの涙を誘った。 6年榊原佳音さんは「役になりきって最後のオペレッ
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浜松医大、中学生が取材 医療現場を理解 「記事」執筆へ
浜松医科大と静岡新聞社は2日、同大で働く医師らを取材して記事を執筆する中学生向けワークショップ「職業図鑑ワークショップ 浜松医大をバズらせろ!!」(全4回)の初回を浜松市中央区の同大で開いた。浜松、磐田両市の生徒6人が参加し、同大のキャンパスを歩きながら医療現場の基礎知識を学んだ。 同大の次世代創造医工情報教育センターの教員らが講師を務めた。生徒は自己紹介をした後、教育や研究など同大の取り組みに理解を深めたり、キャンパスツアーで学生生活をのぞき見したりした。 ツアーでは学生が講義を受ける講義実習棟や猿、ネズミなど動物を扱う動物実験棟を訪れた。実際に白衣に着替え、担当者からモニターを使っ
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性犯罪歴を確認「日本版DBS」制度 子どもの権利中心に議論を 事業者は初犯防ぐ研修必要
子どもと接する仕事に就く人の性犯罪歴の有無を確認する「日本版DBS」制度の創設を巡る議論が進む。保育やシッター事業などを手がけ、早くから制度を提言する認定NPO法人フローレンスの赤坂緑代表理事は「子どもの権利を中心に据え考えるべきだ」と語る。 2017年から日本版DBSの創設を訴えてきましたが、社会の議論が高まったのは20年。男性ベビーシッターによる男児へのわいせつ事件がきっかけでした。「育児に人の手を借りてもよい」と、シッター文化が社会に受け入れられ始めた頃だったので衝撃を受け、署名活動を行いました。昨年は大手学習塾で講師による盗撮事件もあり、議論が活発化しました。 12歳以下の子ども
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読み手に届く新聞を コンクール入賞常連校の富士東高 流行や時事問題、等身大の視点で
富士東高新聞部(富士市)は静岡県高校新聞コンクールの上位入賞常連校。「読み手に届く新聞」をモットーに、コロナ禍でのマスク事情や「推し活」など、高校生が気になる話題を追いかけて取材に励んでいる。 部員は2年生と1年生計10人。放課後の部室には、毎日のように多くの部員が集まってくる。新聞づくりの活動時間以外でも情報のアンテナを張り、何げないおしゃべりが取材のネタにつながることもある。部員らは「仲間と一緒に街へ出て取材するのが楽しい」「自分で考えて動けることが新聞部の魅力」と口をそろえる。 主な活動は年3回発行し全校生徒に配る「富士東高校新聞」の制作だ。企画会議では、1人当たり四つのアイデアを
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ひとり親支援「ままよろ」 熊本・芦北町で事業開始
静岡市を拠点にひとり親の生活向上を目的に事業を行う企業「ままよろ」(石光社長)はこのほど、熊本県芦北町でシングルマザーに在宅でできる仕事を紹介する事業を開始した。スキルアップのための教育プログラムも無料で提供する。 事業所新設に向けて同町と立地協定を締結した。今後、同町と連携して住まいなどを含め、シングルマザーが子育てしやすい環境づくりにも取り組むという。同社が自治体と協定を結ぶのは初めてで、石社長は「芦北町との連携事例をつくり、今後、静岡県内の自治体とも一緒にシングルマザーや子どもたちへの支援をしていければ」と意欲を示す。 同社は人手不足の企業からオンライン業務などを受託し、同社に登録
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能力を測る五つの尺度(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育③】
幼児の能力がどの程度育っているかを測るには、まず発達段階という物差しを知る必要があります。これは何歳くらいでどんな能力が発揮できるかという目安です。 例えば1歳では歩き始めたり言葉を覚えたり、3歳では自立心や自分をコントロールする力が身に付くとされています。文部科学省は、幼児期の終わりまでに育ってほしい資質や能力を「10の姿」として示し、「協同性」「思考力の芽生え」「言葉による伝え合い」などを挙げています。 幼児期には、五感を使って具体的に物に触れる体験を通じて、知識や抽象・論理的な思考につなげていくという積み上げが必要です。これは日々の生活の中で「学ぶ」ということ。生活や遊びの中にこそ
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フリースクール実態調査へ 滋賀
滋賀県は、不登校の子どもへの支援を目的とした「しがの学びと居場所の保障プラン」の一環で、2024年度からフリースクールを利用する家庭の実態調査をし、応じてくれた家庭に対し協力金を支払う方針を県首長会議で市や町に提案した。 県によると、アンケートに協力した家庭に月5000円程度の協力金を4月から1年間、市町を通じて支払う予定。プランには不登校の子ども支援として、スクールカウンセラーの配置促進なども盛り込まれている。 フリースクールを巡っては、昨年10月、滋賀県東近江市の小椋正清市長が首長会議で不登校対策を議論中に「文部科学省がフリースクールを認めてしまったことにがくぜんとしている」などと持
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リアルな体験、社会に関心 10代が接客やごみ拾い、募金活動
中学生が地域の仕事やボランティアを体験できる社団法人「10代と社会をつなぐプロジェクト」(東京都日野市)。代表理事の佐藤裕貴さんは「今の子はネットやゲームでバーチャルな経験は多いが、リアルな体験はそうでもない。活動を通じて、貧困やごみなど身近にある問題を考え、主体的に社会課題に取り組むようになってほしい」と語る。 同市で昨年12月、中学2年生のメンバー9人が集まった。佐藤さんが事前にホワイトボードに書いた「貧困」「子ども」「環境」といったテーマを基に、中学生に「どんな課題があるか」と問うと、「いじめ」「少子高齢化」「海洋プラスチック」などが挙がった。続いて今後やりたい活動について話し合った
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炭化米 室町中期の兵糧か 「戦国の波 垣間見える」 磐田・社山城跡から出土 市教委調査
磐田市指定史跡の社山(やしろやま)城跡(同市社山)で40年以上前に炭化した状態で見つかった米が室町中期の1436~77年の兵糧だった可能性が高いことが1日までに、市教委文化財課の調査で分かった。社山城が16世紀の室町後期や戦国時代に戦乱の舞台になったとする記録はあったが、15世紀代の資料が確認されたのは炭化米が初めて。兵糧が戦火で焼かれたとみられ、同課は「記録よりも早くから城が戦乱に巻き込まれていたことを裏付けている」としている。 社山城は標高約130メートルの丘陵地に建っていた山城で、築城時期は不明。現存する文献では、1501~03年に今川氏と斯波氏の遠江守護職を巡る抗争の舞台になった
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こども家庭センター 4月から各区に設置 静岡市議会
橋本陸夫子ども未来局長は、4月に葵、駿河、清水の各区の福祉事務所に「こども家庭センター」を設置する方針を示し、妊娠期から子育て期にかけて、児童虐待防止につながる支援業務に切れ目なく取り組むと説明した。山梨氏への答弁。 児童福祉法が改正され、母子保健機能と児童福祉機能を統合したこども家庭センターの設置が自治体に努力義務化されたことを踏まえた対応。各区の福祉事務所の子育て支援課内に家庭児童相談係を再編する形で設置し、福祉や精神の専門職員を2人ずつ増員する。 妊娠期から虐待リスクを把握するために母子保健を所管する保健福祉センターとの連携を強化するほか、子育てに困難を抱える親子のサポートプランを
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静岡県内高校で卒業式 金谷高12人最後の巣立ち 令和の「二十四の瞳」に祝福
静岡県内の多くの高校で1日、卒業式が行われた。卒業生は恩師や保護者、後輩に見守られながら、思い出の学びやを巣立った。 県教委によると、公立の全日制全91校が式を設定。本年度末で閉校する島田市の県立金谷高も最後の卒業式を行い、午後には閉校式を開く。同校の校舎は4月に開校する単位制定時制の県立ふじのくに国際高が活用する。 金谷高では卒業生12人が式典に臨み、保護者や地域住民の祝福を受けた。山田正訓校長は「コロナ禍でかけがえのない日々を過ごした皆さんは令和の『二十四の瞳』。一人一人に課題解決の力が身に付いたことを実感している」と式辞を述べた。卒業生を代表し、武井夏美さんが「私たちはこれからそれ
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内申点、中学校ごとに公平? 浜松市の保護者から疑問【NEXT特捜隊】
「高校入試で大きなハードルとなる調査書の内申点。付け方は中学校ごとに公平なのでしょうか」。浜松市の受験生の父親みつるさん(50代)から、読者の疑問に応える静岡新聞社「NEXT特捜隊」に投稿が寄せられた。そもそも内申点はどのように決まるのか。公平と言えるのか。 内申点とは、中学が高校へ送る調査書に記載される9教科の評定の合計を指す。評定は各教科とも「1」~「5」の数字で示され「5」が最高評価だ。基本的には通信簿と同じ数字が記載され、本県では中学3年の1、2学期の学習状況が反映される。 入試での評定の活用方法は都道府県により異なる。本県では現在、県立高校志願者の半数以上が対象の「共通枠」で使
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静岡県内公立高入試、志願変更締め切り 磐田南理数2・18 掛川西理数2・10【令和6年度・志願状況一覧あり】
2024年度の県内公立高入学者選抜の志願変更が28日に締め切られた。県教委のまとめによると、志願変更をしたのは221人で、志願者数の1・13%(前年度比0・02㌽減)だった。全日制課程の志願倍率は1・06倍で、志願変更後も変化はなかった。 志願変更があったのは、分校を含む93校中78校。221人の内訳は高校の変更をしたのが144人、同一校での大学科の変更が26人、小学科の変更が51人。 全日制で志願者の増加数が多かったのは静岡農生物・流通の9人、科学技術電気工学、焼津中央普通の7人。減少数が多かったのは科学技術ロボット工学の10人、静岡農環境科学、掛川西普通などの5人だった。 全日制で
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Uターン就職促進前倒し ふじのくにパスポート 高校1年次に配布へ
増田始己経済産業部長は若者のUターン就職促進策として、静岡県内企業やふるさとの魅力を発信する専用サイトにつながる「ふじのくにパスポート」の配布時期を高校3年次から高校1年次に前倒しする方針を示した。早い時期から県内を就職先として意識してもらい、若者の地元定着を促す。塚本氏への答弁。 県はこれまで、県外進学者が本県とのつながりを維持するために、専用サイトのQRコード付きのカードを高校卒業時に配布していた。しかし、しずおか産学就職連絡会のまとめによると、2023年春卒業の県内出身大学生のうち、県外進学者のUターン就職率は34%(前年比2ポイント減)で低迷が続いている。 増田部長は「多くの学生
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舞阪幼稚園24年度も休園 浜松市、園児不在で
浜松市は28日の中央区協議会西地域分科会で、2023年4月から園児不在で休園となった市立舞阪幼稚園を、24年度も休園とすると報告した。 同園は築40年以上で老朽化が進んでいる。市の説明によると、23年5月に舞阪地区自治会連合会から、同園と舞阪第1、第2保育園の統合による認定こども園化の要望書が提出された。市は要望を踏まえ、同自治連と協議の上で舞阪幼稚園の24年度の園児募集を見送った。 市幼児教育・保育課は、舞阪幼稚園の今後のあり方について同自治連などと協議を続ける方針を示した。
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中学校部活指導員 新年度8人に倍増 沼津市教委
沼津市教委は2024年度、中学校の部活動で専門的な実技指導や教員不在時の大会引率などを担う「部活動指導員」を、前年度の2倍の8人に増やすと明らかにした。代表質問で梶泰久氏(市民クラブ)への答弁。 教員の負担軽減を目的に配置され、本年度は女子バレーボール、剣道、卓球、女子バスケットボールで教員経験者ら4人が担った。新年度は中学校の活動状況を調査した上で、これまでの運動部だけでなく、初めて文化部にも配置する。
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助教にパワハラ 静岡県立大の60代女性教授戒告処分
静岡県立大を運営する県公立大学法人は27日、教員に対してパワーハラスメントを行ったとして、看護学部の60代の女性教授を戒告処分にしたと発表した。 同大によると、女性教授は2021年8月から9月までの間、同学部に所属していた助教=当時=に対して、指導法をめぐり学生らの面前で叱責(しっせき)をしたり、打ち合わせ時間を曖昧に「午後いっぱいあけておくように」とし、助教が研究室から出られなくなったりする不当な指示をしたという。助教が学内のハラスメント防止対策委員会に被害救済を申し立て、同委員会が調査の結果、パワハラと認定した。 尾池和夫学長は「個人の人権を侵害する行為で決して容認できない。被害に遭
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高校入試 共通枠の学校裁量拡大 学力、調査書の比重は各校で 静岡県議会定例会
池上重弘教育長は高校入試について、学力検査と調査書(内申書)の比重を学校ごとに決められる共通枠の裁量を拡大する方針を示した。高校の特色化につなげる狙いで、早ければ2026年度に実施する入試からの適用を目指す。田内氏への答弁。 現在の全日制の一般選抜は、学力検査と面接、調査書の結果で選抜する「共通枠」と、各高校が独自に重視する観点を定める「学校裁量枠」がある。県教委はこれまで共通枠のうち合格者の65~85%は、学力検査と調査書の9教科評定(内申点)で選抜すると定めていた。残りの合格者は調査書と面接、全選抜資料の総合的評価の2段階で選抜していた。 共通枠で学力検査を重視するか、調査書と面接を
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3/1000でトマト食育表彰 なかいず認定こども園 親子での学び”評価 伊豆市
伊豆市のなかいず認定こども園が、食品メーカーのカゴメ主催のトマトを使った食育事業「りりこわくわくプログラム」で、全国約千校・園の中から特に優秀な取り組みをした3校・園の一つとして表彰された。年長児による園内外での栽培に加え、収穫後に自宅に持ち帰って親子で食育を行ったことなどが評価された。26日、オンライン授賞式が園内で開かれた。 同園は昨年度もプログラムに参加した。その様子を見ていた本年度の年長児がトマトに興味を持って図鑑で調べるなどしていたことから、連続参加を決めた。昨年5月に栽培を始め、体験を忘れないようにするために紙に書き記した。6月にトマトが病気になった際は原因と対処法を調べ、病害
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大学生が授業や部活動補助「学校体験」 静岡県教委、24年度から仲介 教員確保と意欲向上へ
静岡県教委は2024年度から、小中学校の授業や部活動を補助する「学校体験活動」を希望する大学生に、補助を望む学校を紹介するマッチング事業を始める。県教委が関与することで、幅広い活動内容を学生に提供できるようになる。学校体験活動が活性化することで、教職を目指す学生の意欲向上と教員確保につなげる狙い。 マッチング事業は、教員養成課程を持つ県内12大学の学生が対象となる。活動内容は部活動のほか、外国人児童の学習支援や、情報通信技術(ICT)を活用した授業運営、体育祭の運営、放課後の学習の補助などを想定する。 県内の小中高、特別支援学校に対し、学生に補助してもらいたい活動内容や期間、募集人数、必
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ユネスコ科学教室最終回 記念に木の実植えよう 浜松の児童60人に修了証書
浜松市中央区の浜松科学館で24日、2023年度のユネスコ科学教室の最終回が開かれた。全9回を受講した市内の小学5、6年生約60人が、これまでの学びの集大成として木の実を鉢に植える〝記念植樹〟に取り組んだ。 トチノキやオニグルミなど、同市を中心に県内で採取した10種類以上の実を用意。子どもたちはお気に入りを選んで1粒ずつ鉢に植え、各家庭に持ち帰った。閉講式では浜松ユネスコ協会の加藤泰弘副会長が修了証書を手渡した。全講座に参加した18人には皆勤賞も贈った。 皆勤賞の佐藤小6年の中塚美友さん(12)は「どんどん科学が好きになり、講座の日が待ち遠しくなっていた。終わってしまうのはさみしいけど、学
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3月、ヤングケアラーの支援考えるシンポ
独立型社会福祉士事務所「子どもと家族の相談室 寺子屋お~ぷん・どあ」(川口正義代表、静岡市清水区)は3月10日正午から、「子どもの貧困」について考えるシンポジウムをオンラインで開く。 大人に代わって日常的に家事や家族の世話を担う「ヤングケアラー」の子どもたちの支援を考える。障害のある妹のケアを経験した静岡きょうだい会代表の沖侑香里さんが基調講演し、行政、福祉関係者を交えたパネル討論をする。 希望者は応募サイト<https://kokc.jp/e/terakoya25>から同月9日までに申し込む。問い合わせはメール<terakoya.open.door@gmail.com>へ。
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スカートも寝押し ひだ増えても変わらぬ「儀式」【近現代 学校制服考⑩】
前回、女子生徒たちが袴[はかま]の寝押しをしていたことについて書いたが、それはスカートになっても変わらなかった。セーラー服を着る生徒は、下に穿[は]くスカートのひだはきちんと整列していないとみっともないと感じた。彼女たちの多くが寝る前に布団の下にスカートを敷き、しわがつかないように伸ばしていたのである。 昭和5(1930)年4月に埼玉県の深谷実科高等女学校(昭和15〔40〕年に深谷高等女学校〔以下高女と略称〕、現・深谷第一高校)へ入学した生徒は「大変なのは、はかまの手入れである。はかまのひだが丸くなっているのは、ものぐさ者であると見られた。そこで、ひだがきちんとついているようにしつけで止め
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不妊治療で働き方変えた人39% 仕事との両立困難、退職が最多
不妊治療を受けている人や治療経験のある人のうち、仕事との両立が難しく、働き方を変えた人は39%に上ることが、支援活動をするNPO法人「Fine」(東京)のアンケートで分かった。これらの人に「どのように働き方を変えたか」を尋ねると、退職が最も多かった。 頻繁に通院する必要があり心身の負担が大きいほか、上司らに相談しづらいと感じる人も多い。職場のサポート体制の構築が課題と言えそうだ。 アンケートは2023年6~8月、治療経験がある人を対象にインターネット上で実施。約千人が回答した。 働き方を変えた人の対応は、最多の退職が39%。次いで転職16%、休職14%、異動9%だった。退職した人の大半
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静岡県内公立高 志願倍率最高は磐田南理数2・23 全日制平均1・06 定員割れ52校69科
静岡県内の公立高は21日、2024年度入学者選抜の願書受け付けを締め切った。県教委のまとめによると、全日制90校162科(分校を含む)の志願倍率は1・06倍で、前年度から0・02ポイント上昇した。 併設中等部からの入学予定者を除く募集定員1万7699人に対する志願者数は1万8702人で、前年度から582人減った。定員割れは52校69科。志願倍率の最高は磐田南理数の2・23倍。掛川西理数の2・10倍、浜松南理数の1・90倍、沼津東理数の1・85倍が続いた。 24年度に開校する単位制定時制のふじのくに国際の志願倍率は0・72倍。保護者の県内への転居を必要としない全国募集を23年度から始めた伊
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フィリピンのALTと英語で交流 韮山中でオンライン授業
伊豆の国市立韮山中で21日、フィリピンの複数の外国語指導助手(ALT)とオンラインでつないで英会話を学ぶ授業が行われた。2年生約160人が外国人とコミュニケーションする楽しさを学んだ。 2、3人のグループに分かれた生徒は、ALTからの出身や誕生日、年齢を尋ねる質問に英語で答えた。「誕生日に何をもらったか」「どれくらい英語を勉強しているか」といった英会話にも挑戦した。発音が聞き取れない時には生徒同士で助け合って、身ぶり手ぶりを交えて応じた。 井沢咲耶さん(14)は「聞き取るのが難しかったが、英語でうまく伝えられた時にはほっとした」と話した。 同市が英語教育の充実の一環で企画した。今後長岡
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第二小、千本小統合 第二中と一貫校を 第二地区連合自治会 沼津市教委に提言書
沼津市の第二中校区の小中学校再編を巡り、第二地区連合自治会は20日、第二小と千本小を統合し、第二中との小中一貫校を設置するよう求める提言書を市教委に提出した。29日に市が開く「学校の未来を考える会」で、別案の要望書を既に出した千本地区連合自治会とともに、各校の保護者や住民代表に説明する。 第二地区連合自治会の望月照五会長らが市役所を訪れ、教育企画課に要望書を提出した。提言書には一貫校は施設隣接型とし、市内全域から児童生徒を集める小規模特認校への指定、第二小跡地を防災・地域活性化拠点として利活用することなどを盛り込んだ。望月会長は「津波浸水域に位置する第二小や液状化の恐れがある第一中ではなく
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「伊豆中学校」校章決定へ 開校準備委 答申
伊豆市の新中学校開校準備委員会は21日までに、2025年度に開校する新中学校「伊豆中学校」の校章最終案について、鈴木洋一教育長に答申した。校章は統合する修善寺、中伊豆、天城の3中学をそれぞれ三角形で表現し、伊豆半島に見立てるなどして仕上げた。答申を受け、26日の教育委員会で審議、決定する。 校章作成委員会によると、デザインは3中学を示す三角形の重なりが鋭い思考や感性をイメージしている。同市の鳥であるキジの尾羽を曲線的に描くことで協調性も表現しているという。 校章案は昨夏公募し、市内の小中学生、同市の伊豆総合高生、一般から計247点が寄せられ、18点が1次審査を通過した。作品を参考に同委員
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教育課題に多様な意見 静岡市で市民フォーラム
静岡市内の元教員や現職教員、市民有志でつくる「静岡の未来を拓く会」の市民フォーラム(静岡新聞社・静岡放送後援)がこのほど、同市駿河区で開かれた。約80人が参加し、教育関連の課題について、多様な立場から意見交換した。 同会内の各部会の代表者が「共生社会の構築」や「主体的な学び」などをテーマに1年間議論してきた内容を報告し、問題提起を行った。参加者からは教員の多忙さを指摘する声や、教育転換に向けた新たな概念「エージェンシー」を研究課題に含めるよう提案する意見が上がった。不登校の子や障害児の保護者からも、実体験から学校の対応やインクルーシブ教育の充実を求める意見が寄せられた。 ゲストとして参加
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子どもに多様な体験を 慶応大教授、静岡でセミナー
秀英予備校(静岡市葵区)はこのほど、教育セミナーを同区で開いた。慶応大の中室牧子教授が講師を務め、科学的根拠で教育を分析する重要性や、「やればできる」と実感できる「自己効力感」の養成が子どもの成長に必要と説いた。 オンラインも含め小中高生の保護者ら約400人が参加した。中室教授は、諸外国の調査結果から将来の収入を高める要素にリーダーシップの発揮やスポーツ経験を挙げ、「勉強だけでない多様な体験が子どもの成長に有効」と話した。 同等の学力を持つ生徒同士が異なる学校に進学した場合、学校内順位が高い生徒の方が大学進学率などが高くなった事例も紹介。相対評価だけで子どもの能力を把握することは困難と指
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国公立大2次試験は4・3倍 確定志願倍率 静岡大は4・2倍、浜松医科大5・0倍
文部科学省は20日、今年の国公立大2次試験の確定志願者数が昨年比80人増の42万3260人だったと発表した。募集人員に対する倍率は昨年と変わらず4・3倍。前期日程は25日から始まる。 国立大(82大学397学部)の志願者は29万9715人で、倍率は3・9倍。公立大(93大学214学部)は12万3545人の5・5倍だった。 静岡大は4・2倍、浜松医科大は5・0倍、県立大は5・5倍、静岡文化芸術大は5・0倍、県立農林環境専門職大は1・8倍だった。 学部系統別の倍率は、人文・社会系4・4倍、理工系4・1倍、農・水産系4・1倍、医・歯系4・8倍、薬・看護系4・9倍、教員養成系3・5倍などとなっ
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東大、27年秋に新課程創設へ 文理融合型で5年制
東京大が2027年秋に、文理融合型の新しい教育課程「カレッジ・オブ・デザイン」を設ける方針であることが19日、東大関係者への取材で分かった。学部4年間と大学院修士の1年間を合わせた5年制で、定員の半数は留学生とする。気候変動など地球規模の社会課題を解決できる世界水準の人材育成を目指す。 新課程の学生は既存の学部や大学院の講義も選択でき、文学や医学など理系・文系の枠にとらわれず興味に応じて学べる。定員は1学年100人程度で、うち半数は留学生を想定。秋入学とし、授業は英語で実施する。 入試は、既存の試験とは異なる方法を検討し、より多様な人材を受け入れる仕組みを目指す。24年度中に入試概要を定
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三島北高の制服着用「リカちゃん」 創立125周年記念、同窓会が企画 予約受付開始
三島北高(三島市)の同窓会「紫苑会」が2026年に創立125周年を迎えるのを記念し、同校の制服を着用した「リカちゃん」の制作を企画した。25年3月に完成予定で、予約受け付けが始まった。 同窓会の総合サポート会社「サラト」(兵庫県)が、発売元のタカラトミー(東京都)に製作委託する「制服オリジナルリカちゃん」シリーズ。静岡県内では3校目の採用。今年5月に開く紫苑会の総会準備委員が「同窓生にも在校生にも母校に親しみを持ち、記憶に残してほしい」と発案した。 2004年まで使用し、胸元のリボンが特徴の旧制服と、ジャケット仕様でボタンが特徴の新制服の着せ替えが可能。同校の制服の象徴でもあるセーラー襟
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給食のみそ汁に金属片混入 静岡市内の中学校、生徒にけがなし
静岡市教育委員会は19日、同市葵区の竜爪中で同日提供された給食のみそ汁の中に縦約7ミリ、横約10ミリの金属片が混入していたと発表した。1年の生徒がみそ汁を食べようとした際に気づいたという。生徒にけがはなかった。 市教委によると、みそ汁は市営中吉田学校給食センター内で業務委託した民間事業者が調理した。同校以外の市立中学3校にも同じ献立を提供していて、異物混入は確認されなかった。混入経路などについて同センターや竜爪中が調査している。
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4歳児、言葉が舌足らず 舌の大きさ、歯並びが影響【歯の診察室】
問 4歳8カ月の男児についてです。赤ちゃんの時から言葉は早い方で語彙[ごい]も多く、知能的には問題がないのですが、「舌足らず」で何を言っているのか分からないことが多くあります。成長すれば治ると思っていましたが、変わりません。例えば「空[そら]」が「虎[とら]」に聞こえます。何か治療法はありますか。 答 言葉を話すためにはまず、音を作り出す唇や舌、顎、喉の器官に、脳から指令を送ります。指令を受け取ると、肺から息を出して喉仏にある声帯を震わせて声を作り、最後に舌の形を変えたり、口を動かしたりすることで音を作ります。この過程を構音または発音と呼びます。 構音機能は5歳を過ぎると徐々に完成し、サ
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静岡県内公立高の願書受け付け開始 21日正午締め切り 24年度入試
静岡県内の公立高で19日、2024年度入学者選抜の願書受け付けが始まった。締め切りは21日正午。県教委は同日午後5時ごろに志願状況を発表する。志願変更の受け付けは27日から28日正午まで。 県教委によると、一般選抜を実施するのは全日制が分校を含む90校(募集定員1万8010人)、学年制定時制は15校(同600人)、単位制定時制が4校(同593人)。 全日制の試験は3月5日に学力検査、6日に面接や実技などを行う。合格者発表は14日正午以降。試験当日に風邪や新型コロナウイルスなどの体調不良で受験できなかった生徒を対象とする追検査は11日。再募集の試験は21日、合格者発表は25日に行う。 ▶
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牧之原市内の小中再編へ説明会 市教委、整備方針示す
牧之原市教委は17日、1月に策定した小中学校再編計画に関する学校施設整備基本構想・基本計画の周知を図る市民説明会を同市の相良総合センター「い~ら」で開いた。パネル討論などを通じ、新たな学校の整備方針を集まった住民や教員ら245人に示した。 市は市内に10校ある小中学校を小中一貫校(義務教育学校)として2校に再編する方針。計画では学校施設の整備計画や設計に関わる考え方を明記し、距離に応じた通学手段も盛り込んだ。榛原地域の開校年度は2030年度、相良地域は33年度を目標とし、両校を合わせた概算事業費は約205億円を見込む。 橋本勝教育長や教員、保護者を交えたパネル討論では学校のコンセプトや地
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マーケティング知識生かすには 商業科教諭ら教育研究発表 静岡市駿河区
静岡県内の商業科教諭らが専門部会での発表を通じて研さんを重ねる「県商業教育研究大会」(同研究会主催)が17日、静岡市駿河区の県男女共同参画センターあざれあで開かれた。 マーケティング・ビジネス経済分野では浜松商業高の岩下大祐教諭が、名古屋商科大と連携した本年度の活動を報告した。生徒の主体的な学習への教員側の取り組み姿勢や、マーケティング知識を生かす議論の進め方などを説明した。会長の吉原隆静岡商業高校長は「AIの進化や多様化の波に乗り遅れないよう、情報のアップデートを図り、地域を担う人材を育成してほしい」と呼びかけた。 日大国際関係学部の宍戸学教授は「『観光ビジネス教育』の現状と課題」と題
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子ども守る意識高めて 被害者遺族が熱海で講演 大阪・池田小無差別殺傷事件
2001年に大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で発生した無差別殺傷事件の被害者遺族、本郷紀宏さん(59)の講演会が19日、熱海市のMOA美術館で開かれた。当時7歳の長女優希さんを亡くした本郷さんは「学校や地域で子どもの安全を守る意識の向上が大切になる。悲劇を二度と起こさない社会づくりを」と呼びかけた。 児童8人が殺害され、教職員を含む15人が重軽傷を負った池田小の事件について、本郷さんは「社会全体に衝撃を与え、学校の安全神話を崩壊させた」と指摘した。いつも通りに学校に向かった娘の命が理不尽に奪われた事件当日の様子を振り返り、「苦しみ、悲しみは永遠に続く。安全管理を徹底していれば被害を防げた
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高校生の留学機運再燃 2024年度から静岡県教委が支援拡充
昨年5月に新型コロナウイルスの感染症法の位置付けが5類に移行し留学機運が高まる中、静岡県教委などは2024年度から高校生の留学支援を拡充する。産学官連携組織を立ち上げ多彩なプログラムを用意。円安により負担が増す留学費用を補助し、グローバル人材の育成に力を入れる。 文部科学省の隔年調査では、高校在学中に留学した生徒は17年度に全国で4万6千人を超え過去最多に。コロナ禍で急減したが、5類移行を経てこれまで以上に増加するとみられる。文科省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の広報担当者によると、昨年大使館などが主催した留学説明会の来場者数は最高水準になった。「親世代は、学生時代に
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時論(2月18日)部活は「オン」「オフ」どっちだ
「欧州ではスポーツをするのがオフ(休息)の時間ですよね。でも、日本ではスポーツをしない時間をオフと言っています」。追手門学院大の有山篤利教授(スポーツ社会学)の講義における学生の発言だという。「スポーツを地域のエンジンにする作戦会議」(晃洋書房)から引いた。 スポーツはそもそも、英国で上流階級の娯楽として生まれたとされ、欧州では豊かな休息を過ごす活動として親しまれてきた。 学生の言葉は、学校の運動部など日本の現状を如実に表していると言えよう。選手は大会の結果が要求され、指導者はそれによって資質が評価される。余暇の楽しみを求めるはずが、常に「オン」の緊張状態になってはいないか。 2018
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親も自分を認め、褒める(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験⑥】
前回、「子どもが見た親の姿」を書きました。仮に親自身が周囲からどう思われるかを気にして子どもに勉強を強いていると気づいたとしても、まずはありのままの自分を否定せず認めてしまうことです。自覚した上で子どもに接するのと、無自覚で接するのとでは対応が全く異なります。 今日、親、とりわけ母親は大変な状況に置かれて生活しています。女性が働くことの大変さに加えて、子どものいる家庭では、家事育児の大半を引き受けます。仕事に疲れて家に戻って、一休みする間もなく、家事や夕食の準備に追われ、その上さらに子どもの世話をするわけですから、心身ともに疲労困憊[こんぱい]です。子どもが不登校になってしまったと相談に見
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「小1問題」どう解決(飯田道郎/伸芽会教育研究所所長)【未来につなげる幼児教育①】
幼児教育の現実の一例に「小1プロブレム」があります。 小学校に上がったばかりで授業中に歩き回ったり騒いだりする子が増えているという問題です。原因として、全市町村の教育委員会を対象とした東京学芸大学の調査では「家庭におけるしつけが十分でない」「児童に自分をコントロールする力が身に付いていない」「児童の自己中心的傾向が強い」が多かった他、「幼稚園、保育所が幼児を自由にさせ過ぎる」という点も挙がっています。 以前、幼稚園の教育指針である幼稚園教育要領と、保育園運営の軸となる保育所保育指針の内容は異なっていました。2018年に二つの方針が改訂され、未就学児は幼稚園、保育園、認定こども園のどこに
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背骨の曲がり放置しないで 思春期特発性側彎症 装具で進行抑止
背骨が大きく湾曲してしまう側彎[そくわん]症。小児期に発症し、多くはねじれを伴う3次元の変形となる。紀元前から知られていたが、原因の多くはいまだに不明。いち早く見つけ、装具で進行を抑えることが重要になる。 側彎症は奇形椎骨が原因の先天性のほか、脊髄空洞症などの病気でも起きるが、80%は原因不明の特発性。さらにその80~90%を10歳以降に発症する思春期特発性側彎症(AIS)が占める。 ほとんどが女児で、学童の有病率は約2%。「クラスに1人はいる計算で、決してまれな病気ではない」と福島県立医大会津医療センター整形外科の白土修教授は語る。 早期発見のため1978年に学校検診が法制化され、患
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心と音一つに演奏 裾野で吹奏楽合同発表会
裾野市と市教育委員会、裾野ライオンズクラブは17日、裾野吹奏楽合同発表会を市民文化センターで開いた。小中学校5校の音楽クラブと吹奏楽部が、日頃の練習成果を披露した。 持ち時間は1校15~20分。冒頭に「みんなで明るく楽しく練習しています」「新しい仲間も加わり、学年の垣根を超えて活動しています」などと紹介した後、顧問教諭の指揮に合わせ、美しい音色を響かせた。心を一つにしてディスニーメドレー、アニメソング、宝島などの曲を奏で、アンコールにも応えた。 コロナ禍前まで、市民文化センター大ホールで「裾野吹奏楽フェスティバル」として開いていた。スプリンクラーによる浸水被害と改修工事のため、大ホールが
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児童手当、高校生まで拡充 支援金創設で新たな負担 少子化対策法案決定
政府は16日、少子化対策関連法案を閣議決定し、衆院に提出した。児童手当の対象を高校生の年代まで拡充。子育て中に受け取れる育児休業給付も引き上げる。2024年度から順次実施する。財源確保のため「子ども・子育て支援金」を26年4月に創設する。公的医療保険料に上乗せして徴収するため、新たな負担が生じることになる。 子どもの出生数は22年に初の80万人割れとなるなど少子化は深刻化している。岸田文雄首相は23年1月に「異次元の少子化対策」に取り組むと表明、司令塔となるこども家庭庁も発足させた。今回の対策で少子化傾向を反転させられるかどうか真価が問われる。 支援金は財源確保策の一つで、徴収総額を26
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静岡県内私立高39校で合格発表 2024年度入試
静岡県内の全日制私立高39校で16日、2024年度入試の合格発表が行われた。各校は6、7の両日に学力検査や面接を実施した。 県私学協会によると、16日正午までに再募集Aを実施するとした学校は、御殿場西、誠恵、静岡英和女学院、常葉大付属常葉、静岡学園、磐田東、浜松学芸、西遠女子学園、オイスカ浜松国際の9校。20、21日に願書を受け付け、22日に試験を行う。再募集Bの願書受け付けは3月18日以降に行い、試験は学校ごとの日程で実施する。詳細は各校や同協会のウェブサイトで公表している。 ▶静岡県内 公立高校入試 2024年度(日程・募集計画・志願倍率) ▶2024年度 静岡県内 私立・公立
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浜松市教委に玩具教材寄贈 県ことばと心を育む会
言葉の発達の遅れなどがある子の保護者らでつくる「県ことばと心を育む会」は15日、上部団体の全国ことばを育む会が米国の玩具メーカーから贈られた玩具教材の一部を浜松市教育委員会に寄贈した。 同市中央区の市教委で贈呈式が行われ、外山明美副会長が宮崎正教育長に玩具教材と目録を手渡した。外山副会長は息子が市内の通級指導教室(ことばの教室)に通っていて「先生方の丁寧な指導に感謝している。玩具教材を、児童と教員たちの信頼がより深まるよう活用してほしい」と話した。 ことばの教室は言葉の発達の遅れ、吃音などに心配がある子に個別指導する教室。市内で幼稚園児向けが10校24教室、小学生向けが9校15教室あり、計約
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トラやゾウとふれ合い!? 浜松視覚特支に「さわれる動物園」 本物そっくりぬいぐるみ「ふわっふわ」
本物そっくりのぬいぐるみに触れて動物の顔や毛並みなどの特徴を体感できる「さわれるどうぶつえん」が15日、浜松市中央区の静岡県立浜松視覚特別支援学校で開園した。全国の盲学校で2校目で、県内では初めて。 「盲学校にトラ・ライオンにさわれる動物園を作ろうプロジェクト」に取り組む埼玉県の田中博さんが同校に33体を寄贈した。小学部から高等部の児童生徒約10人が、顔や足をなでるようにして動物とのふれ合いを楽しんだ。 同日の寄贈式には田中さんが出席。約7年間にわたって点訳ボランティアに携わる中で、全盲の男性から「犬というものがどういうものなのか分からない」と言われ、ショックを受けたことがきっかけでプロ
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新中学校名は「南伊豆中」に 26年に統合予定 南伊豆町教委
南伊豆町教委は15日、中学校の統合準備委を町役場で開き、2026年度に町内2校が統合して発足する新中学校の名称を「南伊豆中」に決めた。総合教育会議や町議会の議論を経て正式決定する。 町内の児童生徒と保護者らから23年12月に自由記述で募った。南伊豆中は356票のうち半数超の186票。投票理由には「町唯一の中学校になるから」「シンプルで分かりやすい」などが上がった。統合場所の現在の校名「南伊豆東中」が15票、「菜の花中」が13票で続いた。 委員からは「多数決で決めるわけではないが、圧倒的(な得票)で一般の町民も推しているということの表れ」などの声が上がり、新名称に否定的な意見は出なかった。
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天竜区の浦川小、浦川幼稚園 閉校、閉園へ準備会 2月発足へ 浜松市
浜松市天竜区佐久間町の浦川小、浦川幼稚園の2024年度末の閉校、閉園に向けた準備会が今月末までに発足する。記念式典の準備や学校施設の有効的な活用方法などを話し合う。 準備会は住民、同小の学校運営協議会、PTAなどで構成する。通学バスの運行計画の作成や記念式典、記念誌の発行を準備する。 同小は浦川地区の避難所に指定されていて、エアコンなど空調設備の管理が必須となる。民間企業による校舎やグラウンドの利活用など、閉校後のさまざまな展開を見据えて校舎の在り方を議論する。佐久間地区自治会連合会浦川支部の井辺志久支部長(70)は「浦川の子供たちが楽しく学校へ通えるように支えながら、将来の浦川を考えて
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バーチャルスクール開設 義務教育課2人増員 静岡県教委組織改編案
静岡県教委は13日、2024年度の事務局体制の見直し案を発表した。増加する不登校児童生徒の支援策として、インターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した「バーチャルスクール」の開設のため、義務教育課を2人増員し、33人体制とする。 専門性を持った教員が不足する小規模高校の指導充実を目的に、遠隔授業配信センターを設置するため、高校教育課を1人増やす。 新県立中央図書館の27年度後半の開館に向け、23年度に拡充した新図書館整備課にさらに1人加える。
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1000冊読破 児童生徒を認定 焼津市教委「読書マスター」に5人
焼津市教育委員会はこのほど、図書館で本を千冊以上借りて読破した小学生を「スーパー読書マスター」に認定し、認定証授与式を焼津小泉八雲記念館(同市三ケ名)で行った。 焼津、大井川の両図書館は2015年度から、市内の小学生に読書手帳「やいっちょ」を配布している。手帳1冊に図書館で借りて読んだ本100冊を記録できる。 新たに岡本和佳奈さん(大井川南小6)、鷺坂和さん(豊田小3)、早川夏央さん(焼津西小5)、村松龍弥さん(豊田小5)ら5人の児童生徒が手帳10冊分を記録で埋めた。 式で増井太郎教育部長は一人一人に認定証を手渡した。小学校在籍時に記録達成した大富中1年の田中誠刀さん(13)は将来小説
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新設小中一貫校 中藁科小児童が市教委に校舎案を提案 静岡市葵区
静岡市立中藁科小(葵区)の児童はこのほど、2028年度に藁科中の敷地内に新設される施設一体型小中一貫校の校舎のアイデアを考え、同校で市教委の担当者に提案した。 総合学習の授業を使って準備してきた3、4年の児童約20人が5グループに分かれ、ユニバーサルデザインの観点から考えたアイデアをそれぞれ発表。玄関について取り上げたグループは、腰を痛めていたり車椅子を利用していたりする児童生徒に配慮し、使用しづらい靴箱の一番下の段は靴を入れるのではなく、ボールなどを入れる備品収納箱として活用することを提案した。 4年の小林快斗君(10)は「学校に訪れる高齢者のことも想定して考えた。どんな新しい校舎にな
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シッター割引券、70万枚発行へ 23年度から1・8倍増
加藤鮎子こども政策担当相は13日の記者会見で、ベビーシッターを利用した際の費用を一部補助する割引券に関し、2024年度は約70万枚発行する方針を表明した。23年度は当初39万枚を予定していたが、昨年10月に申請が予定数に達して上限を撤廃した経緯があり、23年度の約1・8倍(当初予算ベース)へ上積みした。仕事と育児の両立を目指す世帯のニーズに対応する狙い。 厚生年金を適用される事業所が従業員の意向を踏まえ申し込み、従業員に交付する。子ども1人を預ける場合、1日に最大4400円の補助を受けられる。共働き世帯の増加に伴い、利用希望が増えている。
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「月経痛」追試対象広がる 各地の公立高入試、理解進む
今月以降に本格化する公立高校の入試で、月経痛や月経随伴症状で欠席した生徒に追試験を認める動きが広がっている。社会全体の理解が進み、昨年12月に文部科学省が各地の教育委員会に対応を要請する通知を出したことが影響している。専門家は「申告しやすい環境整備も必要になる」と訴える。 長野県や大阪府は今年1月、インフルエンザなどの感染症に限っていた追試の要件に、月経随伴症状などによる体調不良を加えた。自然災害や試験会場に向かう途中の事件・事故も併せて追加。長野県教委担当者は「さまざまな生徒が公平に受験できるようにした」と話す。 千葉県も、在籍中学の校長の証明があれば「月経随伴症状による体調不良」を対
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教員団体が市教委へ金品 名古屋、校長人事推薦時
名古屋市教育委員会は11日記者会見し、教員の人事を担当する教職員課が毎年、市内の校長会など複数の教員団体から1団体当たり5千~3万円程度の現金や商品券を受け取っていたと明らかにした。受け取った総額は年200万円超で、団体側は小中学校の校長らに推薦する教員名簿を提出する際などに渡していたという。市教委は、20年以上前からの慣習だったとしている。担当者は「金品の授受が人事に影響は与えていないと考えるが、疑惑を招く行為であるのは事実」と謝罪した。 名簿は校長、教頭、教務主任に推薦する内容。2023年度は名簿を出した86団体のうち、少なくとも半数が提出と同時か、その後に金品を渡していた。 市教委
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保育士の性暴力 一元管理導入へ 施設側、採用時確認義務
政府は4月1日から、子どもへの性暴力やわいせつ行為で国家資格の登録を取り消された経験のある保育士について、氏名や生年月日などの記録を一元管理するデータベースを導入する。国家資格となった2003年以降の記録を掲載する。子どもの安全確保に向け、保育所などが採用する際、確認を義務付ける。性暴力は心身に重大な影響を与えるため、復職を厳格化する。 これまで取り消し記録を確認する制度はなかったが、被害防止対策の一環で22年に成立した改正児童福祉法に盛り込まれた。こども家庭庁は取り消し記録を少なくとも40年間掲載する方針。記録のある人の採用に関し「過去の勤務先への確認など慎重な判断が必要」としている。
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小学校高学年の授業数、1日6こま「充実せず」77% ベテラン教員が回答
小学校高学年の授業数について、週6日制の1990年代と、週5日制で1日6こまが一般的になった現在の双方を知るベテラン教員に尋ねたところ、77%が週当たりの総数は同じでも現在の方が「子どもの学習が充実しない」と考えているとの調査結果を東京学芸大の大森直樹教授(教育史)が公表した。大森教授は「授業数が多すぎて子どもの生活や学習に合っていない」と述べ、削減が必要だと説明した。 標準の授業数は、教育の機会均等や質の確保のために学校教育法施行規則で定められていて、学習指導要領ではこれを下回らないよう求めている。同要領改定に合わせて約10年ごとに見直されていて、小学校6年間の総数は80年度~2001
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中山間地域の学び舎 静岡の清沢小、151年の歴史に幕 「清沢っこ」が感謝
2023年度末で閉校する静岡市葵区の清沢小で10日、「清沢小ありがとうの会」(実行委主催)が開かれた。同市の中山間地域「オクシズ」の学びやで伸び伸びと育った「清沢っこ」たちが、同校151年の歴史を振り返り、感謝を伝えた。 式典では、全校児童18人と地元合唱団が校歌を披露し、卒業生や歴代の教職員からのメッセージ動画も上映された。会場は笑い声や拍手に包まれ、時折、目頭を押さえて思い出に浸る卒業生もいた。同校の存在を忘れないように作った記念碑が除幕された。 保護者や地元住民ら参加者全員で校庭から約150個の風船を飛ばし、学校に感謝と別れを告げた。 6年の森暖之介君(12)は「6年間、最高の仲
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「口出し」の裏にある苦悩(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験⑤】
不登校の生徒がカウンセリングで次のように言いました。「母親は口を開けば、勉強はいいの? と、まるで私の成績が母親の成績でもあるかのようです。私の成績がいいと母親の鼻が高くなり、成績が落ちると当たりがきつくなるんです。だから親のために勉強を強いられているみたいです」と。 このような思いを子どもに抱かせてしまう状態を、私は「『子育て通信簿』にとらわれる」と呼んでいます。子どものためにと思って「勉強しなさい」と言うのですが、その言葉の裏に、母親自身が、自分のプライドや、夫や祖父母の目を気にする思いなどが潜んでいる場合があります。生徒は敏感に感じ取って「お母さんは自分のために私に勉強しなさいって言
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療育手帳とは どんなもの? 生活や就職支援受けやすく(静岡県西部児童相談所)【親子の相談室】
問 6歳の息子の発達がゆっくりに感じ、保育園の先生に相談する中で、療育手帳という福祉制度があると聞きました。今の時点でそういったものが必要なのか、ためらいもありますが、本人のためになるなら申請を考えたいとも思います。療育手帳はどのようなものなのでしょうか? 答 息子さんの将来への不安を感じていらっしゃるのですね。療育手帳は知的障害のある方が相談や福祉サービスを受けやすくするための制度です。障害の程度によりA(重度)とB(中軽度)の2区分があり、受けられるサービスが一部異なります。 療育手帳を取得すると、申請により所得税や住民税などの控除、交通機関や有料道路の料金割引などが受けられま
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主体的学びテーマ、17日にフォーラム 静岡市駿河区で教員らの団体
静岡市内の元校長や現職教員らでつくる「静岡の未来を拓く会」は17日午後2時から4時まで、市民フォーラム「共に創ろう!子どもの未来」(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市駿河区のグランシップで開く。 フォーラムでは「共生社会」や「主体的学び」をテーマに、代表の会員が基調講演や提案をして参加者と意見交換する。難波喬司静岡市長をゲストに迎える。 同会は山下由修さん(大里中元校長)と寺谷正博さん(番町小元校長)が2022年に設立した。現職教員や保護者、支援団体の関係者など会員の顔ぶれは多様で、教育課題を毎月議論している。 ホームページで17日の参加者を募集している。問い合わせは事務局<電090(9
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子どもが自由に遊ぶ機会を 過度な保護 権利侵害にも
子どもの遊び場を巡る状況が変わりつつある。「安全重視」のあまり遊びを制限する動きも。IPA(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)日本支部代表で神戸女子大教授の梶木典子さんは「大人の過度な保護は子どもに対する権利侵害となる可能性がある」と語る。 子どもの遊ぶ権利は日本も1994年に批准した「子どもの権利条約」の第31条に明記されています。遊びは「無駄なもの」と捉えられ、生死にダイレクトに関わる他の権利より後回しにされがちですが、IPAでは「子どもにとって遊びは食事と同じくらい大事」だと強調しています。 子どもは遊びを通してコミュニケーション能力や社会性を発達させ、秘密基地作りや冒険遊びなど「
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目指せトリマーや飼育員 児童が仕事体験 浜松市中央区
浜松市中央区の専門学校ルネサンス・ペット・アカデミーは10日、小学生対象に動物の仕事体験イベントを開いた。主に静岡県西部の児童30人が、トリマーや飼育員の業務を学びながら動物との触れ合いを楽しんだ。 参加者は犬の散髪やしつけを学ぶペットコースと、動物や魚に餌を与える飼育員コースに分かれて体験した。犬の模型の散髪では、教員から「ハサミは親指だけを動かすのがポイント」とアドバイスを受けた。カメレオンやハリネズミなどの動物を抱いたり、犬をしつけたりして、命の大切さを学んだ。 動物愛護に関わる仕事に興味を持つ和田東小3年の大庭聡真君(9)は「モルモットに餌をあげるのは難しかったけど楽しかった」と
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校則見直しに子ども意見を 権利尊重の法改正提言
若者の声を政治に反映させるため活動する一般社団法人「日本若者協議会」は23日までに、教育基本法などを改正して子どもの権利尊重を明記するよう求める提言をまとめた。教員向け手引書「生徒指導提要」で校則見直しの際に子どもの意見を聞くよう推奨されているのに、学校で徹底されていない現状を問題視している。 文部科学省は2022年、手引書を12年ぶりに改訂した。社会変化などを踏まえ、適切に意義を説明できない校則については、児童生徒らの意見を聞いて見直すのが望ましいとした。 提言は「理不尽な校則が残っている」と指摘。欧州などでは学校に対し、子どもの意見表明権の保障が法的に義務付けられており「文科省による
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ぬくもり欲しかった 愛し方わからなかった父【貧困連鎖からの脱出 伴走型支援の挑戦(27)第2部 ネグレクト編】
「もう、全部投げ出して実家に帰りたい。お父さんに会いたい!」。定時制高校で最終学年の4年の夏前、木下理奈はおばの純子と言い争った末、出ていくと宣言した。卒業したいし、本当はいたかったが、やけになってつい言ってしまった。 「じゃあ、帰ればいい。切符は買ってあげる」 売り言葉に買い言葉で純子が言った。翌日、駅のホームで見送られ、東北新幹線に乗った。携帯電話で父の達也に「おばさんに追い出された」と話すと、達也は言った。 「やっぱりか」 東北地方の実家に戻ると、兄夫婦と折り合いが悪い達也は「思った通りだ」と口にした。 しかし、達也は娘との同居を嫌がった。理奈は父にこんな言葉を繰り返し聞かさ
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技能や芸術好成績 高校生に知事褒賞 県教委
静岡県教委は8日、2023年度に技能や芸術で優れた成績を収めた県内の高校生6人に知事褒賞を授与すると発表した。 受賞者は、日本学校農業クラブ全国大会農業情報処理競技会最優秀の山下粋武さん(磐田農3年)、農業技術検定2級を取得した立見真帆さん(田方農3年)、全国高校生押し花コンテスト文部科学大臣賞を受賞した島田紗椰さん(同)、全商9種目1級に合格した山田真生さん(静岡商3年)、国際テューバユーフォニアムカンファレンス国際ソロコンペティションヤングアーチスト部門で優勝した岩本隼輝さん(清水南3年)、全国高校生大作書道展文部科学大臣賞を受けた木村智祐さん(沼津西3年)。 職業教育や芸術、スポーツな
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沼津市教委「山口源新人賞」 3年分の受賞者表彰 施さん、五日市さん、三宅さん
沼津市教育委員会はこのほど、「山口源新人賞」の授賞式を市庄司美術館で開いた。コロナ禍による中断を経て、3年分の受賞者を表彰。施瑞文さん(第38回)、五日市諒子さん(第39回)、三宅葵さん(第40回)が選ばれた。 頼重秀一市長が表彰状を手渡した。3人は「学生時代と比べて作品と向き合える時間が減ったが、自分の中の意識と対峙(たいじ)し続けたい」などと、今後の意気込みを話した。 同新人賞は日本版画協会展の公募作品から選出する。 歴代受賞作を展示 沼津市庄司美術館 沼津市ゆかりの版画家山口源を顕彰して創設された「山口源新人賞」の歴代の受賞作を集めた作品展が3月9日まで、沼津市庄司美術館で開かれている
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宿題や家庭学習どう取り組ませる? ①静岡県内学校、独自の施策【賛否万論】
「宿題やった?」「勉強しなさい」-。子どもたちを自主的に机に向かわせ学習習慣を定着させることはいつの時代も保護者の悩みの種です。児童生徒へ情報端末が付与され、探究学習の取り組みなどが活発化する現代は、保護者世代が経験した教育環境と大きく異なり、宿題の内容や家庭学習のあり方、放課後の過ごし方も変わってきています。今回の賛否万論は、文部科学省が学習指導要領でうたう「個別最適な学び」の実現に向け、宿題や家庭学習などの“放課後の学び”に対し独自の施策に取り組む県内の学校を紹介します。あなたは子どもたちにとってどんな“放課後の学び”が理想だと思いますか?
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静岡市立小の土下座問題 全小中120校に不適切指導の根絶通知 市教委
静岡市清水区の市立小で担任の女性教諭が、宿題を忘れた児童3人に対して、土下座させていた問題で、市教委(赤堀文宣教育長)は8日、市立小中学校全120校の校長に対して「教職員による不適切な指導の根絶について(通知)」と題した文書を送付した、と明らかにした。問題のあった学校では今月4日に緊急保護者会が開かれ、校長や担任が謝罪した。 問題が起きたのは1月下旬の帰りの会で、担任が計算ドリルを未提出だった児童8人程度に向かって「提出期限を延ばしてほしいなら、土下座でもしてお願いしにおいで」と発言した。このうち男子児童2人と女子児童1人が他の児童がいる前で正座をして土下座をしたという。 市教委が各校長
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自公が少子化対策法案了承 政府、16日に閣議決定へ
自民党は8日の「こども・若者」輝く未来創造本部などの合同会議で、児童手当拡充を柱とする少子化対策関連法案を了承した。財源確保のため、公的医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」制度の創設も関連法案に盛り込まれている。公明党も会合を開き、了承した。政府は16日に閣議決定し、今国会での成立を目指す。 児童手当は①所得制限を撤廃②支給対象を高校生年代まで拡大③第3子は3万円に倍増-とし、2024年10月分から適用する。 支援金制度は、公的医療保険の加入者らを対象に26年4月から開始。徴収総額は26年度に約6千億円、27年度に約8千億円、28年度に約1兆円と順次引き上げる。当初の2
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静岡県教委 不祥事根絶へコンプラ委 初動対応書や法律周知
静岡県教委は8日、教職員の不祥事根絶の取り組みについて、学識経験者や弁護士、PTA関係者らが助言、提言する県教職員コンプライアンス委員会を県庁で開いた。性暴力事件や体罰などの懲戒処分が後を絶たない現状を踏まえ、県教委は2024年度の重点対策として、不祥事に対する初動マニュアルの作成や「教員による児童生徒性暴力防止法」の周知強化などに取り組む方針を示した。 県教委は23年度、研修などを通じて教職員の不祥事根絶に向けた研修などに力を入れてきたが、24年1月末時点ですでに22年度を上回る18件の懲戒処分が出ている。わいせつ行為や盗撮に関し、管理職が県教委や警察に連絡していなかったケースもあった。
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函南の自由ケ丘幼稚園 待機児童解消へこども園化方針
函南町子ども・子育て会議が7日、町役場で開かれた。町が自由ケ丘幼稚園(同町平井)を幼保連携型こども園に移行する方針を示し、了承された。 同町は保育所や認定こども園の待機児童が2023年4月1日時点で5人と県内市町で唯一「待機児童ゼロ」が達成できなかった。町によると2025年度からは保育認定に関わる保護者の就労時間の特例がなくなり、3歳未満の子どもの入園希望が増えると予想される。同幼稚園のこども園化によって受け皿を確保し、待機児童の解消を目指す。 こども園化には同幼稚園の施設改修が必要で、町は関連経費として2024年度当初予算案に1500万円を計上した。24年度中に設計業務を実施し、前倒し
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焼津市、子育て世帯に新築住宅費用補助 24年度から制度新設
焼津市は2024年度、子育て世帯が新築住宅取得にかかる費用についての補助制度を新設する。主に40歳以下の世代が市内に住み続ける環境を整えることで、転入者が転出者を上回る「社会増」の促進を図る。7日までに関係者の取材で分かった。 制度は未就学児がいる世帯▽子どもがいない夫婦ともに40歳以下の世帯▽中学生以下の子どもがいる世帯―が対象。新築住宅を建てる場合の「土地と建物」「市土地区画整理組合が販売する一般保留地と建物」のいずれかの取得費用の一部を、一世帯あたり50万~100万円補助する。22年4月以降に転入し、賃貸物件から新築に住まいを移す世帯も対象に入る。 関係者によると、22年の社会増の
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安全の在り方保育者に提言 牧之原バス置き去り検証委 「再発」はなぜ 議論大詰め【届かぬ声 子どもの現場は今】
2022年9月に牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で園児が送迎バスに置き去りにされ熱中症で亡くなった事件の検証委員会は、最終報告に向け大詰めの協議に入った。委員が同園の「廃園」に言及するなど議論の過程で厳しい意見が出たが、検証委の権限上、報告書では直接的な表現は見送る方針を固めた。ただ、安全意識に欠けていた組織風土を強く批判する姿勢は変わらず、報告書では経営トップや園長の管理体制、保育者の資質など根本的な在り方を全ての保育関係者に問うとみられる。 「多くの問題を明らかにできた。園への辛辣(しんらつ)な批判も相次いだ」。1月下旬、同市内で6回目の会合を終えた委員は一定の手応えを口にした。
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全新入学児童に交通安全下敷き 静岡県教委へ 市川財団
静岡市駿河区の一般財団法人市川交通安全財団(市川聡康理事長)は7日、人気アニメ「ちびまる子ちゃん」のキャラクターをデザインした交通安全下敷き2万9500枚を静岡県教委に寄贈した。4月に小学生になる県内の新入学児童全員に届けられる。 寄贈は今回で44回目(累計寄贈数は約190万7千枚)。当初はオリジナルのイラストで展開し、1988年から「ドラえもん」のデザインとなった。91年から現在までは「ちびまる子ちゃん」を採用している。寄贈した下敷きのデザインは、横断歩道を友達と手を上げて渡るまるちゃんが「信号が青でも左右の安全を確かめて渡ろうね」と呼びかけるイラストなどが描かれている。 県庁で開いた
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掛川・原谷小 改修 教室数9から13に 市教委が案
掛川市教育委員会は7日の市議会全員協議会で、2024年度中に実施する原谷小(同市本郷)の改修案を示した。25年4月の原田小(同市原里)の編入を見据えた対応。パソコン室と学童保育所を普通教室に改修し、現在の9教室から13教室に増やす。 市教委によると、児童数は原谷小220人、原田小55人。改修で校舎内の普通教室と図工室など特別教室を再配置する。原田小児童を対象にしたスクールバスの運行ルートやPTA組織に関する検討も進める。 両小学校がある原野谷中校区は28年4月の開校を目指して、小中学校が同一校舎に入る施設一体型の一貫校整備に向けた準備が進んでいる。原田小では児童減少で25年度に複式学級が発生
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静岡県内私立高入試始まる 平均志願倍率は2・34倍
静岡県内の全日制私立高39校で6日、2024年度の入学試験が一斉に始まった。併設または付属中からの内部進学者を含む志願者数は2万7294人で、平均志願倍率は2・34倍。各校では初日に学力検査などを行った。合格発表は16日。 沼津市の加藤学園暁秀高では、3コース210人の定員に対し432人が出願。大雪の影響が想定されたが、開始時間は予定通りで実施した。交通機関の乱れを予想して早めに会場入りした受験生も。午前8時50分の開始のチャイムとともに国語の問題に取りかかった。同校では6日に5教科の試験を実施し、6、7日の両日に分けて面接を行う。 各校は、体調不良や大雪の影響などを理由に本試験を受けら
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リサイクルの工程 解説の児童書寄贈 富士宮市教委に製紙会社
富士宮市のマスコー製紙は5日、同社の事業が掲載された児童書「リサイクルで地球を救う 追跡!ごみの大変身」21冊を市教育委員会に寄贈した。市内全小学校に6日に届けられる。 書籍は、牛乳パックがトイレットペーパーに生まれ変わるまでの工程を写真付きで解説している。 増田明彦社長らが市役所を訪れ、池谷真徳教育長に書籍を手渡した。池谷教育長は「学校でもなじみ深い製品が題材で、児童は生活と結びつけて学習できるだろう」と謝意を示した。
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藤枝順心高生が模擬投票 教諭を候補者に見立て選挙体験、制度や現状学ぶ
藤枝市選挙管理委員会は5日、選挙出前授業を同市の藤枝順心高で行った。3年生約110人が選挙の仕組みを学び、模擬投票を体験した。 市選管の担当者が同市で行った過去5年間の国、地方の選挙や選挙を実施する理由、選挙権、若者の投票率が低い現状などを説明した。期日前と不在者の各投票制度や5月の同市長選、市議補選にも触れ、積極的に自分の考えを投票する大切さを強調した。 模擬投票では候補者と見立てた同校教諭2人が「若者の投票率向上」を争点に政策を発表。生徒は実際の選挙で使われる投票箱などを使って投票した。杉本耀来羽さん(18)は「流れを知っているとスムーズに投票できるから良い機会だった。若者の投票率が
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思い出の子ども服 ひな人形の衣装に 静岡の工房「左京」2月下旬から受注開始
静岡市葵区の人形工房「左京」は2月下旬から、子供が幼少期に着ていたベビー服やお食い初めの晴れ着など、家庭に眠る思い出深い子供服をひな人形の衣装に加工するサービス「きおくひとえ」の受注を開始する。少子化の影響で人形業界の市場規模が縮小する中、伝統文化の継続や衣類の廃棄削減にもつながる利点をPRする。 再利用のアイデアを提案したのは東京都内のマーケティング会社に勤務する青沼克哉さん(34)=浜松市中央区出身=。昨年5月、「思い出の詰まった子供服を活用し、ひな人形を作れないか」と思い、依頼に共感してもらえそうな同世代の人形職人を探す中で、左京の望月琢矢専務(32)のSNSアカウントを見つけ、メ
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幼児の絵、パンにしました 「ドーナッツうさぎ」「きょうりゅうのたまご」杏林堂が販売
杏林堂薬局(浜松市中央区)は1日、静岡県内の幼児が「みんなが食べたいパン」をテーマに描いた絵を基に作った4種類のパンの販売を始めた。和田店(中央区)など、パン工房ナチュールのある15店舗で2月末まで並ぶ。 商品化したのは、ふんわり生地のドーナツにチョコをトッピングした栗田あん珠ちゃん(鴨江幼稚園)の「ドーナッツうさぎパン」、抹茶チョコで模様を表現した中山力斗ちゃん(袋井あそび保育園)の「きょうりゅうのたまごパン」、イチゴを使ったビスケット生地で花をかたどった松本栞和ちゃん(さなる幼稚園)の「ピンクのチューリップパン」、クロワッサンにあんこを挟んだ古田丈一朗ちゃん(あそびこども園浜松)の「お
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大学生の19%「子どもはほしくない」 大幅増加、物価高影響か
大学や大学院を2025年に卒業する見込みの学生のうち、5人に1人に相当する19・2%が「子どもはほしくない」と考えていることが、就職情報サイトを運営するマイナビ(東京)の調査で3日、分かった。24年卒の前回調査の13・1%から大幅に増加した。回答者は学生生活で物価高の影響を大きく受けた世代で、調査担当者は「経済面への不安が人生観に影響を与えている可能性がある」とした。 ほしくないと回答したのは女子が23・5%と、男子の12・1%を大きく上回った。育児休業の取得が仕事に影響する不安や、家庭での育児の分担の男女差などが要因とみられる。複数回答で男女に理由を尋ねたところ「うまく育てられる自信がな
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1日1時間超、体動かそう 厚労省、子どもの活動目安 「ゲームで座りっ放し」減らして
子どもは息が少し上がる程度の身体活動を1日60分以上、強めの運動を週3日以上行う。ゲームやスマホでの座りっ放しは減らす-。厚生労働省検討会はこのほど、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」をまとめた。 ガイドは成人に対しては1日60分以上、高齢者には同40分以上の身体活動などを推奨。子どもについては、世界保健機関(WHO)指針を紹介する形で、目安を示した。 それによると、歩行や家事などの身体活動と運動が心身に良い影響を与えることが、近年の研究で明らかになっている。強めの有酸素運動は持久力を上げ、ジャンプなど筋肉に負担をかける活動は筋力を高める。身体活動は他にも血圧や代謝、認知機能や
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試験前こそ睡眠しっかり 中高生8~10時間推奨
テストや受験日が近くなると深夜まで勉強がちだが、睡眠を減らすとマイナスの影響の方が大きいようだ。パラマウントベッド睡眠研究所(東京都江東区)の木暮貴政所長は「睡眠が短いと、試験当日に風邪を引いてしまったり、試験中に眠気に襲われたりと悪影響の方が大きい」と指摘する。 厚生労働省は昨年12月、適切な睡眠を取るための指針改定を議論する検討会で、米国睡眠医学会が中学・高校生には8~10時間の睡眠時間を推奨しているとして、日本も同じレベルの睡眠時間を確保するのが望ましいと報告した。 ただし、総務省の調査(2021年)によると、15~19歳の平日の平均睡眠時間は7時間32分にとどまり、8時間に満たな
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教員の休職深刻化 過剰な業務に心が疲弊 文科省、抜本解決示せず
「心の病」による教員の休職が深刻化していることが2022年度の文部科学省調査で明らかになった。近年は新型コロナウイルス予防や新たな教育課題への対応を迫られる場面が増え、過剰な業務が要因とも指摘される。同省が推進する学校の働き方改革は不十分。メンタルヘルス(心の健康)を保つ有効な対策は、まだ示せていない。 「帰宅すると何も手に付かず、週末は起き上がれなかった」 関東地方の公立小に勤める50代教諭は昨春、積み重なる業務に苦悩していた。学年全体の運営方針、給食のコロナ防止策、校外学習に向けた外部調整-。ベテランとして責任があると焦った。若手ばかりで気軽に相談できる同年代が少ないため、孤立した
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外国人定員枠設定、公立高2割止まり 今春入試、指導体制不安… 対応に地域差
全国の2024年春の公立高校入試で、外国人生徒へ特別選抜による定員枠を設ける学校が2割にとどまることが3日、共同通信の調べで分かった。文部科学省は各教育委員会に定員枠の設定を求めているが、入学後の指導体制の不安などから地域や学校によって対応に差があり、狭き門となっている。近年、外国籍の子どもは増加しており、専門家は「高校進学でつまずくと、正規雇用に苦労する傾向が強い。きめ細かい支援が必要だ」と指摘する。 各都道府県教委などによると、外国人生徒向けの定員を設けるのは、全日制と定時制の延べ計約3880校のうち25都道府県にある約750校。ただ定員については「若干名」から具体的な募集人数を示す学
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学校行事を紙面化、表現力磨く 浜松・春野中、ワークシートで読解力も向上
浜松市天竜区春野町の春野中はNIE実践指定校となり2年目の本年度、学校行事を振り返る新聞の作成に取り組んだ。生徒たちは写真と記事で1枚の紙を埋める作業を通じ、体験や感想を生き生きと表現する力の向上につなげている。 「見出しは短く、インパクトがあるようにしないと」「写真はここに貼ろうかな」-。2年生が総合学習の時間を活用し、11月に開かれた学習発表会「黎明[れいめい]祭」の様子をつづっていく。2時間ほどすると、一点物の新聞をほぼ完成させる生徒の姿もみられた。 昨年4月以降、職場体験や陶芸体験などの学校行事を振り返る機会として新聞作りを重ねてきた。「春野の魅力新しく発見」「とても緊張した
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生き方は千人千通り(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 受験④】
一流企業と言われる会社で頑張って働いていた教え子が、うつ病と診断されました。妻子のある40代です。「ある日突然会社に行けなくなってしまい、医者に診てもらったのですが、うつ病と言われ入院しました。自分は高校も大学も会社も一流と言われるところに頑張って入ったのですが、会社の中での出世争いに心が折れてしまったみたいです。今は、家族と一緒に心の休まる毎日を送りたいと思うようになりました」と退院後に話してくれました。 一流大学、一流企業に進むことによって「幸せ」が得られると考える風潮はまだ強く残っています。だから親はわが子を小学生の時から学習塾に通わせ、少しでも偏差値の高い学校に行かせたいと思うので
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不要な子ども礼服 地域で有効活用 無料でレンタル 家計負担軽減へ 掛川・城北地区まちづくり協
掛川市の城北地区まちづくり協議会が、入学式や卒業式などで使う小学生用フォーマル服の貸し出し事業を始めた。小中学生の保護者から着用機会がなくなった服を集め、セレモニーで必要な地区住民に無料でレンタルする。資源の有効活用に加え、貧困家庭をサポートする狙いもある。 事業は同協議会女性部が発案した。利用日の3~5日前に貸し出し、着用10日後までにクリーニングを済ませて返却する仕組み。地区の小中学校で2023年秋から、参観会などの機会を利用して保護者に賛同を求めてきた。すでに男女計約30着のフォーマル服とドレス、リボンなどが集まり、城北小校区の住民に利用を呼びかけている。 小学校の式典に限らず、
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静大3.8倍、静岡県立大5.2倍 国公立大2次試験、出願最終日の志願倍率【2024年・静岡県内一覧表PDFあり】
文部科学省は、国公立大2次試験の出願最終日となった2日、午前10時現在の志願状況を発表した。志願者数は前年同時点より2877人多い38万9962人で、募集人員に対する倍率は同じ3・9倍だった。確定した志願者数と倍率は20日に発表する。 静岡県内の国公立2次試験の倍率と志願者数は、静岡大3・8倍(5882人)、浜松医科大4・8倍(624人)、県立大5・2倍(2295人)、静岡文化芸術大4・8倍(1183人)、県立農林環境専門職大1・7倍(20人)。 静岡文化芸術大デザイン学部の前期は4・4倍で公立大前期の中で10位、県立大看護学部の後期は35・8倍で同後期の中で1位だった。 静岡県内の国
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「人のため思い研究」 ノーベル賞受賞 大村博士 伊東で講演
2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大特別栄誉教授の大村智博士(88)がこのほど、伊東市観光会館で開かれた市文化講演会(市教委主催)で講話した。伊東ゆかりの細菌学者・北里柴三郎博士(1853~1931年)や自身の研究について、約850人の聴衆に伝えた。 大村博士は、伊東市川奈のゴルフ場周辺で採取した土から見つかった微生物を元に、寄生虫感染症の特効薬を開発した。講演では山梨に生まれ、研究者として歩み始めるまでの人との関わりなどを紹介。「薬で人のためになるようなものを見つけたいと、絶えず思いながら研究を続けた」と心境を語った。 北里博士は伊東町(現伊東市)に別荘を構え、地域の発展
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はごろも教育研究奨励賞 受賞団体、個人 71件決定
公益財団法人はごろも教育研究奨励会(後藤康雄理事長)はこのほど、優れた教育研究を行い、顕著な実績を挙げた学校や教職員に贈る第38回はごろも教育研究奨励賞の受賞団体、個人を決定した。166件の応募から学校賞11件、グループ賞11件、個人賞49件の計71件を選んだ。 受賞団体、個人は次の通り。 【学校賞】稲取高、磐田南高、静岡北特別支援学校、静岡大付属幼稚園、伊豆熊坂こども園、御殿場南小、静岡松野小、浜松気賀小、伊東門野中、静岡長田西中、浜松佐鳴台中 【グループ賞】金谷高、磐田東中・高、聖隷クリストファー中・高、清水特別支援学校、静岡大付属幼稚園、下田稲生沢小、函南桑村小、浜松与進北小、静
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不登校でも学びを メタバースで支援 静岡県教委が24年度 授業視聴システム構築/アバターで交流空間も
静岡県教委は2024年度、インターネット上の仮想空間「メタバース」を活用した不登校児童生徒の支援策に着手する方針を固めた。不登校の子どもが増加傾向にある中、フリースクールなど学校以外の施設にも通えていない小中学生に多様な教育の機会を提供する。24年度当初予算案に関連費用として約2千万円を計上する。1日までの関係者への取材で分かった。 不登校は全国同様、県内でも年々増加していて、社会課題として対応が求められている。県教委が特に問題と位置付けているのが、学校以外の学びの場にもつながっていない子どもの多さ。県内では不登校の小中学生のうち約3割が、フリースクール、市町が設置する教育支援センターのい
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児童に土下座させる 宿題忘れ 静岡・庵原小の教諭
静岡市清水区の市立清水庵原小(佐野記透校長)の女性教諭が、宿題を忘れた児童3人に対して、他の児童がいる教室内で土下座させていたことが1日、関係者への取材で分かった。 関係者によると、児童3人は宿題を期限までにできなかったため、担任の女性教諭から呼び出され、期限を延ばす見返りとして土下座をするよう求められた。一連の出来事を間近で見ていた他の児童が保護者に相談するなどして分かった。土下座した児童や見ていた他の児童に対する心のケアを続けているという。 同校では2月上旬に従来から予定した保護者会で経緯を説明する。
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静岡県私立高入試 平均倍率2・34倍、聖隷クリストファー4・94倍、浜松学院・普通4・72倍
静岡県私学協会は31日、静岡県内私立高の2024年度入試の志願状況を発表した。全日制39校の志願者は2万7294人。募集定員1万1640人に対する平均志願倍率は2・34倍で前年度から0・08ポイント下がった。 倍率が最も高いのは聖隷クリストファー・普通の4・94倍。浜松学院・普通の4・72倍、浜松学芸・普通の4・52倍と続いた。学校別の志願者数は藤枝明誠が最多の1431人で、次いで磐田東の1421人、浜松学院の1321人だった。中高一貫校の不二聖心女子学院、静岡雙葉、静岡聖光学院は原則中学入試のみで、高校の募集はしていない。 学力検査と面接を2月6、7の両日に行い、16日に合格発表を行う
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沼津地区の県立高校の在り方検討 全体構想策定へ議論
沼津地区の県立高の在り方を検討する地域協議会沼駿地区沼津部会が31日、沼津市で開かれた。長期計画に盛り込まれた沼津西と沼津城北の再編をゼロベースで見直すことを受け、地域の県立高のグランドデザイン(全体構想)を来年度初めにも策定する方針を確認した。 これまでの会合で挙がった意見を「学びの変革」「地域との連携」「教育基盤の確立」の大きく3項目で整理。委員からは人工知能(AI)や情報通信技術(ICT)が進む現代社会に対応し、「データの分析力や判断力を育てる教育を」との意見や、「実学の垣根を越えた学校も考え方の一つ」との声が上がった。 池上重弘県教育長は「グランドデザインに盛り込む点を共有できた
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教職員懲戒処分相次ぎ 静岡県教委が臨時校長会 初動対応マニュアル、年内共有へ
静岡県教委は31日、1月に6件の教職員懲戒処分が生じたことから、臨時校長会をオンラインで開いた。池上重弘教育長は、職場関係者からわいせつ事案の報告を受けていながら対応を怠った校長も処分したことを挙げ「極めて重大な事態。児童生徒の人権を守る責任者としての自覚を持ってほしい」と訓示した。わいせつ事案があった際の初動対応マニュアルを作成中で、年内に学校現場と共有する方針を明らかにした。 女子生徒2人にわいせつ行為をした県立高の実習助手は29日、免職処分となった。わいせつ行為の報告を文書で受けた校長は当時、確証が持てないうわさと認識し、事実確認や県教委への報告をしていなかった。池上教育長は「校長の
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返済不要の奨学金 受給者募集 沼津市教委 4月大学入学者対象
沼津市教委は1日から、4月入学の新大学生(短大を除く)を対象に返済不要の奨学金を支給する「育英奨学生」の募集を始める。 市内在住の学業優秀者が対象で、成績や世帯の所得を参考に選考する。支給額は年間12万円で最大4年間。募集は上限10人で7月下旬に結果を通知する。 応募締め切りは4月5日、他の奨学金との併用も可。必要書類を市教委学校管理課に郵送、または直接提出する。 問い合わせは同課<電055(934)4805>へ。
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静岡県教委、教諭ら6人を懲戒処分 わいせつの実習助手免職、事実確認怠った校長減給
静岡県教委は29日、教諭ら6人を懲戒処分にしたと発表した。このうち県立高で女子生徒2人にわいせつな行為を行った30代男性の実習助手を免職、教員から報告を受けていながら事実確認を怠った50代男性の校長を減給10分の1(2カ月)にした。 実習助手は2019年7月から12月までの間、勤務校の女子生徒にわいせつな行為をし、20年1月には別の女子生徒にもわいせつ行為を行った。聴取に対し「1人には恋愛感情を抱いていた。生徒へのわいせつ行為で懲戒免職となった事例を聞くたび、内心びくびくしていた」と話したという。 卒業生から情報提供を受けた教員が23年4月、校長に文書で報告した。だが校長は確証が持てない
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あいさつや鉛筆の持ち方 入学前に練習 海外ルーツの子ども 静岡市葵区でプレスクール
静岡市教委は27日、4月に小学校に入学する「外国につながる子ども」を対象にしたプレスクールを同市葵区の特別支援教育センターで開いた。中国やフィリピンなど海外にルーツがある子ども30人が参加し、学校生活を体験した。 子どもたちは部屋に集まり、日本語指導の教諭からあいさつや椅子に座る姿勢を学んだ。ボランティアの県立大と常葉大の学生からのサポートも受け、友達への自己紹介や鉛筆の持ち方も練習した。保護者に対しては、市教委職員が学校で必要な費用や中学卒業後の進路、相談窓口を紹介した。 プレスクールは対象の子どもが学校生活を円滑に始められることを目指し、2022年度から実施している。全3回で、2月は
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親子でおもちゃカフェ、沼津にオープン 木製で癒やし ママの「あったらいい」を実現
木のおもちゃで遊べるカフェ「SOWERS(ソワーズ)」がこのほど、沼津市五月町に誕生した。母親2人が子育て中に思い描いた「こんな場所があったらいい」を実現。親も子もゆっくり過ごし、楽しみを見つけられる場所として地域に根付きつつある。 93平方メートルの店の約半分を占めるキッズスペースに、スペインの玩具ブランドの人形や岐阜県の木工作家が手がけた手押し車など30種類以上の木製おもちゃを置いた。「木に触れるとリラックスできる」と店主の松浦梨菜さん(31)=同市=。木組みのロフトも子どもに大人気。レイアウトを工夫し、カウンター席はキッズスペースを見守ることができる配置にした。 松浦さんと高校時
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地域活性に新発想、中高生がアイデア競う 静岡で大会、4チーム全国へ
静岡県内の中高生が地元企業とタイアップして地域課題の解決や新たな魅力創出につながるアイデアを競う「静岡カップ」の最終選考が28日、静岡市葵区で開かれ、18校22チームが独創性豊かな案を披露した。常葉大付属常葉中「バルーン」とクラーク記念国際高静岡キャンパス「MITOM」が共にグランプリに輝き、準グランプリ2チームと一緒に全国大会に進む。 静岡県内の学校と企業が協働して地方創生や人材育成を目指す「一般社団法人シヅクリプロジェクト」の主催。1次選考を通過した生徒たちは、発表の仕方や内容に磨きをかけ、この日に臨んだ。 NTT西日本と組んだ静岡市立城山中「ピポン」はアドリブを交えながら、同社の
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袴を寝押しする習慣 皺伸ばし 手入れ欠かせず【近現代 学校制服考⑨】
高等女学校(以下は高女と略称)に通う女子生徒たちの多くが、毎晩寝る前に行っていた生活習慣がある。袴[はかま]を布団の下に敷く「寝押し」と呼ばれる行為だ。全国高等学校の記念誌の明治時代から昭和戦前期までの回想録には、「寝押し」に関する記述が多く見られる。 鳥取高女(現・鳥取西高校)では明治34(1901)年に木綿の海老[えび]茶袴を穿[は]くようになった。そして明治38(05)年から袴の裾上3寸(約9センチ)ぐらいのところに白線を入れたが、これが鳥取高女の伝統と矜持[きょうじ]のシンボルであった。その頃の生徒によれば、「皺[しわ]になり易い木綿の事とて、毎日霧を吹き叮嚀[ていねい]に畳みて、
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氷と雪の世界たんけん 先住民の家どうつくる?【親子の本棚 学校司書 えりすぐり】
寒い朝、水たまりやバケツに氷が張っているとワクワクします。今月のテーマは「氷」。北極圏には、氷と雪でつくった家があるそうです。地球上のさまざまな場所に生まれる氷を研究した中谷宇吉郎の伝記も紹介します。 「『イグルー』をつくる」 木も育たない厳しい自然環境の北極地方では、かつて先住民のイヌイットが氷と雪でできた家「イグルー」で暮らしていました。この本では、今でも猟の時にイグルーをつくるトゥーキルキーさんがつくり方を見せてくれます。 まずは場所を探すところから。いいところを見つけたら、8キロから12キロの雪のブロックを一つ一つノコギリで切りだしていきます。それをドーム型になるよう組み立てま
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演奏や踊り交え、「パパ」が絵本読み聞かせ 静岡市清水区でイベント
静岡市清水区の清水中央図書館は27日、子育て経験のある男性で結成された読み聞かせユニット「パパ’s絵本プロジェクト」によるイベントを同館で開いた。 同ユニットが楽器の演奏や踊りを交えながら絵本を読み聞かせた。参加者はクイズに答えたり、体を動かしてリズムを取ったりしながら親子で一緒に絵本を楽しんだ。 イベントは2003年から実施していて、今回で16回目。今年は感染症対策のための人数制限を撤廃し、コロナ禍前の規模で実施した。
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国内外の大学が入試に活用「国際バカロレア」 概要まとめ【国際バカロレアとは? 静岡県内の導入校、全部取材しました①】
国際バカロレア認定校の加藤学園暁秀高(沼津市)の美術の授業 国際的な大学入学資格が得られる「国際バカロレア(IB)」。耳にする機会が増えたが、いったいどんなものなのか。文部科学省からの委託で普及啓発を担う組織「IB教育推進コンソーシアム」事務局への取材を元にまとめた。(取材は2024年1月) 誕生の経緯 国際バカロレア(IB)はNPO「国際バカロレア機構」(本部=スイス・ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラム。当初は外交官をはじめ国境をまたいで働く人の子どもらを対象にしていた。どんな国にいても質の高い教育を提供し、国際的に汎用(はんよう)性のある大学進学資格を確保
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導入歴20年超 加藤学園暁秀中・高(沼津市)【国際バカロレアとは? 静岡県内の認定校、全部取材しました②】
静岡県内でいち早く国際的な大学入学資格が得られる「国際バカロレア(IB)」を導入した加藤学園暁秀中・高(沼津市)。仕組みや授業の様子を取材した。(取材は2024年1月) どんな仕組み 中学・高校のバイリンガルコースでIBを導入している。学校教育法で定める学校(一条校)として国内で初めてIB認定校となった。基本的には日本の学習指導要領で定められた内容を、国際バカロレアの授業展開で扱っている。多くの授業を英語で行う「英語イマージョン教育」も特徴。 MYP(Middle Years Programme・中1から高1)は2000年に認定校となった。国語、歴史、保健体育、一部数学と音楽の授業
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幼小中高一貫で認定 静岡サレジオ(静岡市清水区)【国際バカロレアとは? 静岡県内の認定校、全部取材しました③】
幼稚園から高校まで一貫して「国際バカロレア(IB)」認定校となった静岡市清水区の静岡サレジオ。仕組みや授業の様子を取材した。(取材は2024年1月) どんな仕組み 幼稚園、小学校、中学校、高校でIBを導入している。2022年に学校教育法で定められた学校(一条校)として国内で初めて、幼稚園から高校まで一貫したIB認定校(園)となった。いずれも日本の学習指導要領(幼稚園は幼稚園教育要領)を満たしながら、世界的な教育法のIBで授業を行っている。 PYP(Primary Years Programme)は幼稚園と、小1から小4までの年代で実施。「私たちはどのような時代と場所にい
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幼稚園で導入 エンゼル幼稚園(長泉町)【国際バカロレアとは? 静岡県内の認定校、全部取材しました④】
国際的な教育プログラム「国際バカロレア(IB)」。学校での導入が多い静岡県内で、幼稚園として認定されている長泉町のエンゼル幼稚園で活動内容を取材した。(取材は2024年1月) どんな仕組み 2020年にIBのPYP(Primary Years Programme)認定園となった。幼稚園教育要領改訂(18年4月施行)の審議が進む中、AIの進化などを踏まえて園内の教育課程を再検討し、世界的に認められる教育法の導入を決めた。 PYPは決められた活動はないため、IBの理念に沿って活動を生み出す必要がある。同園ではIBの理念に則して、幼稚園教育要領を実践する。四つのユニットからな
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学生に100円朝食 静岡県大生が提供 管理栄養士目指す有志6人、レシピも考案
静岡県立大草薙キャンパス(静岡市駿河区)の食堂で23~26日、管理栄養士を目指す食品栄養科学部の2年生有志6人による「朝食を食べようプロジェクト」が行われた。普段朝食を取らない学生にも食べる習慣をつけてもらおうと、学生が調理したおにぎり2個と汁物のセットを1食100円で提供した。 学生は日替わりで健康テーマを設定し、レシピを考案。「免疫力向上」の日にはサケ、ワカメ入りのおにぎりとキノコのみそ汁、「貧血予防」の日は高菜とヒジキ入りのおにぎりとホウレンソウと卵のスープを提供した。午前8時から9時まで各日50食を用意し、いずれも完売で好評だった。友人と食べに来た同学部4年の光川晴香さん(22)は
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シニア世代がコロナ禍の孫育て学ぶ 浜松市浜名区引佐
浜松市浜名区引佐町の市引佐支所で25日、子育てに関わるシニア世代を対象にした「孫育てセミナー」が開かれた。市内の高齢者や子育て世代など30人がコロナ禍の子育てに必要な知識を学んだ。 わんぱくキッズクリニック(同市中央区)の野田昌代院長が講演した。野田院長は、日常的なマスクの着用が子どもの発達に及ぼす悪影響や、リモートでのコミュニケーションによる感情の共有の難しさなどを紹介。「家族で触れ合う時間は大事。子どもをしっかり抱きとめて思いを伝えてほしい」と呼びかけた。 セミナーは同区の児童発達支援センター「根洗学園」が主催した。聖隷クリストファー大看護学部の学生8人も参加し、子どものいる家庭での
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男性育休、手取り10割に 静岡県独自支援へ 中小企業の取得促す
静岡県は2024年度、中小企業の男性従業員が育児休業を取得した場合、手取り収入が実質10割になるよう独自の支援金を支給する方針を固めた。男性の育休取得を促すとともに、育児中の家庭の経済的負担を軽減させるのが狙い。24年度当初予算案に関連費用として1千万円超を計上する。25日までの関係者への取材で分かった。 国は25年度から、育休給付を拡充して手取りを実質10割にする制度を始める。国に先駆けて取り組むことで少子化対策につなげ、仕事と子育てを両立できる環境づくりを推進する。 対象は中小企業に勤める男性従業員。14日間以上の育休取得を条件とし、給付日数は最大28日間とする方向で最終調整している
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地域の誇り醸成へ 教育のあり方議論 沼津市教委が会議
沼津市教委は25日、地元の教育のあり方について議論する総合教育会議を市役所で開いた。頼重秀一市長と奥村篤教育長、教育委員4人が、子どもたちが地域に愛着や誇りを持てる環境作りについて話し合った。 市は昨年実施した市制100周年事業の文化関連イベントを説明。教育委員からは「他地域から移住した親や若者が沼津の魅力を知る機会が必要」「市民文化センターのさらなる利活用を」など、芸術文化の醸成や地域資源の活用方法を述べ合った。 不登校の児童、貧困世帯、児童虐待の現状のほか、子どもの貧困や子育て支援の内容も確認した。制度の活用のしづらさ、子どもが困った時に行ける「第三の場所」の必要性をはじめ、現場目線の意
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全中「悔いなく頑張る」 浜松市教委 激励会 出場5選手抱負
浜松市教育委員会は24日、全国中学校体育大会冬季大会に出場する市内5選手の激励会を中央区の市教委で開き、宮崎正教育長が各選手にエールを送った。 スキー競技(スラロームなど)には積志中3年小西莉朴さん、静大付属浜松中2年串田有さん、北部中1年笹野天汰さんが臨む。いずれも岐阜県や群馬県で練習を重ねていて、串田さんは海外遠征にも参加した。スケートは西部中3年稲勝莉子さんがフィギュア、蜆塚中2年熊谷颯介さんがスピードスケートに出場を予定。ともに市内と愛知県の練習場で技を磨いている。 5人とも雪上、氷上での練習機会確保に努力していて、串田さんは「時間が限られる分、一本一本集中して取り組んでいる」と説明
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部活なくても「サッカーしようぜ」 掛川大東・大須賀に地域クラブ 中学生に競技継続の機会
掛川市教育委員会と市スポーツ協会、掛川サッカー協会は4月、市南部の大東・大須賀地区に新たな地域クラブとしてサッカークラブを創設する。市と市教委が進める部活動改革の一環。地元の中学校にサッカー部がなく競技継続を諦めざるを得なかった生徒の声に応えて、クラブ活動を楽しめる環境を整備する。 市教委は2026年夏までに市内全中学校の部活動を廃止し、地域団体が展開する地域クラブに移行させる方針を示している。サッカークラブの創設は地域移行の先行モデルとの位置付け。市教委によると、県総合体育大会など中体連の大会にも出場可能で、市スポーツ協会が管理・運営を担い、地元スポーツ少年団のコーチが指導に当たる。
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じゃんけんおじさん介抱 土屋君(長田西小5)の行動に謝意 善意に小さな親切実行章
「小さな親切」運動県本部は23日、自宅近くで倒れている男性を見つけ、声をかけて気遣いながら寄り添ったとして、静岡市駿河区の長田西小5年土屋ヒカル君(11)に「小さな親切」実行章を贈った。 倒れた男性は、毎朝、同校の校門の前に立ってあいさつとじゃんけんをして見守り活動に励み、「じゃんけんおじさん」の愛称で子どもたちに親しまれていた鈴木竹重さん。土屋君は昨年11月7日早朝、自宅の窓から倒れている鈴木さんを発見。「大丈夫ですか」と声をかけ、肩を貸して一緒に学校へ向かった。しかし、鈴木さんは途中で再び倒れ、車で様子を見に来た土屋君の母親が鈴木さんを自宅まで送迎したという。 同校で行われた贈呈式で
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静岡県職員採用 早期試験に農業土木追加 理系学生の受験増目指す
静岡県は2024年度の職員採用試験(大卒程度)で、6月の定期試験より早い4月に実施する「早期試験」の対象職種に、新たに「農業土木」を追加する。志願者数が減少傾向にあり、理系や技術系の学生が受験しやすい環境を整えて人材確保につなげる。 早期試験は4月に1次試験を実施し、6月に最終合格者を発表する。23年度に土木、建築、薬剤師の3職種に導入した。理系人材は民間企業との競合が特に激しいため、日程や試験内容を柔軟に設定し、受験者の負担を減らす。早期試験と定期試験の併願も可能。 県人事委員会事務局によると、23年度に早期試験を導入した職種は申込者数が大幅に増加し、前年度に比べ受験倍率が上がった。合
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小学校給食に金属片が混入 静岡市の児童、けがなし
静岡市教育委員会は22日、同市駿河区の中田小で同日提供された給食の麦ご飯の中に縦約10ミリ、横約13ミリの金属片が混入していたと発表した。2年の児童が米を食べようとすくい上げた際に気づいたという。児童にけがはなかった。 市教委によると、麦ご飯は同市が主食を委託する県学校給食会の指定業者が炊飯調理し、食缶に詰めて納品したもの。この業者がほかに提供している市立学校33校で異物の混入は確認されなかった。食缶に破損はみられなかったことから、製造工程を確認するなどして原因や混入経路を調べるよう、県学校給食会に要請したという。 23日以降の給食については製造工場で食缶に詰める前の目視点検を強化するな
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常葉大浜松キャンパス 駅南へ移転発表 浜松市と用地売買仮契約
学校法人常葉大学(静岡市)は22日、JR浜松駅南口近接地(浜松市中央区)の市有地を取得し、常葉大浜松キャンパス(同市浜名区)を移転すると正式に発表した。建設地は高砂小跡地(約9800平方メートル)で、学生と教職員を合わせて2千人近くが中心街周辺に移転する計画。同法人と市は同日、用地売買に関する仮契約を締結した。移転で学生の交通利便性向上、若者の県外流出抑止、中心街周辺のにぎわい創出などの効果が期待される。 現浜松キャンパスの経営、健康プロデュース、保健医療の3学部と大学院健康科学研究科の教育研究活動を原則継続するほか、市民向けの公開講座を開催したり、図書館や食堂、体育館の市民利用を可能にし
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国公立大2次試験の願書受け付け開始 静岡大でも記入漏れなど確認
国公立大の2次試験の願書受け付けが22日、各大学で始まった。受験生は13、14の両日に実施した大学入学共通テストの結果を基に志望校を選んで願書を提出する。締め切りは2月2日。 文部科学省によると、出願を受け付けるのは国立82校の397学部、公立93校の214学部で、募集人員は計約9万8千人。国立49校の142学部と公立24校の56学部は、共通テストの結果で門前払いする「二段階選抜」を予告している。 2次試験の日程は前期が2月25日から、後期が3月12日以降。中期日程は3月8日以降に実施される。 静岡大静岡キャンパス(静岡市駿河区)では22日朝、17通の願書が届いた。担当者が開封し、記入
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放置竹林解消へ一役 小笠北小児童が竹灯籠作り 2月に展示
菊川市嶺田の小笠北小6年生が22日、市内の放置竹林で伐採された竹を使った竹灯籠作りに挑戦した。参加した36人は真剣な表情で竹に穴を開け、自分だけの作品を完成させた。 放置竹林の解消に取り組む市民団体「たねあかり」のメンバーらが指導した。児童は竹にキャラクターや鏡餅など好きな絵柄の紙を竹に貼り付け、絵に沿って電動ドリルで穴を開けた。花柄を選んだ粕谷一華さん(12)は「ドリルの刃の太さを決めるのが難しかった。きれいにできてよかった」と話した。作業後、同団体の塚本隆男さん(72)が放置竹林による土砂崩れなどの危険性を語り、地域が抱える問題を児童に伝えた。 制作した竹灯籠は2月22日から24日ま
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浜松西高「新ソング」制作 創立100周年 作詞作曲へ本格始動
浜松西高(浜松市中央区)創立100周年記念事業実行委員会は、事業の一環で「新スクールソング」を制作する。作詞作曲を担当するOBで作曲家の佐藤賢太郎さん(42)がこのほど、同校を訪れ、生徒会役員ら生徒9人とミーティングを行った。 同校の「応援歌」を新たにスクールソングに生まれ変わらせようと、オーケストラ曲や合唱曲の作曲編曲をはじめ、人気ゲーム「ファイナルファンタジー」などゲーム音楽の編曲でも知られる佐藤さんに曲作りを依頼した。 佐藤さんは事前に全校生徒に向け、曲に入れたい言葉などのウェブアンケートを実施。ミーティングでは吹奏楽部や弦楽部の活動状況や、音楽授業の様子などを直接聞き取り、曲のイ
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学問や芸術で活躍「アタミ・ジュニア・グランプリ」 小中高生を表彰
熱海市青少年健全育成市民会議(野田正身会長)は21日、市内の小中学生、高校生の功績をたたえる「アタミ・ジュニア・グランプリ」の表彰式を同市のMOA美術館で開いた。学問、スポーツ、文化芸術、奉仕など各分野で活躍した61個人10団体を表彰した。 スポーツ大会や新体力テスト、漢字・英語検定、書道・絵画コンクールなどで好成績を収めた児童生徒が表彰の対象になった。野田会長は能登半島地震で活動する災害ボランティアの存在に触れ「社会や他人のために貢献できる人になってほしい」と呼びかけた。同会議名誉会長の斉藤栄市長が児童生徒に表彰状を手渡し「さまざまな分野で輝く皆さんを誇りに思う。自信を持って活動を」とさ
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焼津に10代集まる「居場所」 駅前通り商店街に今夏開設 アトリエ、映画館…地元学生アイデア続々
焼津市でコミュニティーづくりなどに取り組む一般社団法人「トリナス」が7月をめどに、焼津駅前通り商店街にフリースペースを開設する。中高生らが自習したり、遊んだり、地元住民と交流したりできる「10代の居場所」となるよう想定している。21日には地元の小学生から大学生が予定地に集まり、改装を前に施設のアイデア出しをした。 フリースペースは、焼津青年会議所の事務所として使っていた区画。建物は2階建てで商店街に面したスペースをはじめ、奥には和室、会議室がある。トリナスの土肥潤也代表理事が昨年末、事務所のオーナーである市内企業から購入した。向かい側にはトリナス運営の「みんなの図書館さんかく」があり、名
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社説(1月22日)離婚後の共同親権 DV対応に万全を期せ
政府は離婚した父母のどちらか一方が親権を行使する単独親権のみを認める現行法を見直し、父母双方が合意できた場合は「共同親権」を可能にする民法改正案を、26日召集の通常国会に提出する方向で調整に入った。共同親権を巡っては、ドメスティックバイオレンス(DV)が続きかねないと懸念する声がある。子どもにとって最善の環境を築くという原点を確認しながら、慎重に議論を進めなければならない。 法相の諮問機関・法制審議会でまとまった改正要綱案の原案では、父母が合意できなければ家裁が共同か単独かを判断する。離婚に際し共同親権を選ぶと、進学や就職、医療など子の今後に多大な影響を及ぼす事柄について、子と暮らす同居親
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本から始まる交流拠点創出促進 長泉町、出版取次大手・日販と協定へ
出版取次大手の日本出版販売(日販)が、本を柱にしたまちづくりを長泉町で展開する。人と文化の交流拠点を創出し、町内に多い子育て世代を中心に、世代間の交流を通じて地域の活性化を目指す。同社は近く、町と包括連携協定を結ぶ。21日までの関係者への取材で分かった。 全国の書店数が年々減少傾向にあるなど出版業界の変革期の中、同社として初めてとなる自治体との協定締結で、地方での商機発掘を図る。人口増が続く同町での取り組みをモデルケースに、将来的には本を生かしたまちづくりを全国に広める考えだ。 同社と町は昨年9月、同町のJR下土狩駅前広場を対象に、本によるにぎわい創出のための社会実験を行った。同社の子
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静岡県内通信制高 高まる需要 通学型、自宅学習型… 多様な学び「社会の要請」 学業以外で能力発揮も
不登校の児童・生徒が増えていることなどを背景に、静岡県内で通信制高校の需要が高まっている。柔軟な教育環境により、学業以外で力を発揮する生徒もいる。 通信制高校は、自宅学習を中心としたリポート提出や面接、テストなどで74単位以上を修得すれば卒業できる。県教委などによると2023年度に公立の静岡中央、県が認可した私立狭域通信制のキラリに通う生徒総数は2642人(23年5月1日時点)、5年間で約400人増えた。2校のほかに全国展開するN高など他県認可の私立広域通信制の参入も相次いでいて、こうした学校を含めて中学卒業後に6%ほどが通信制に進んでいる。 「さあ、エクセルを開いて」「分からない人いる
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伊豆の国市の高校生 アメリカの友好都市生徒とオンライン交流
米カリフォルニア州マリーナ市と昨年夏に友好都市提携を結んだ伊豆の国市は20日、両市の高校生10人による2度目のオンラインミーティングを伊豆の国市役所で開いた。伊豆の国市の生徒たちは前回よりもレベルアップした英語を披露しつつ、異文化を学んだ。 両市の生徒は事前に、昨年行った初回のミーティングの感想や互いの町の紹介などを記した手紙を交換。2度目の交流は身ぶり手ぶりを交えて英会話を楽しんだ。マリーナ市の生徒からは「どんな種類の犬を飼いたいか」「将棋にはチェスのような戦略があるか」などの質問が寄せられ、伊豆の国市の生徒も相手に積極的に質問した。 参加した岡本里桜さん(16)は「手紙を交換したので
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学ぶ喜び 実現するために【思春期の心 支える力 受験③】
学ぶことは本来喜びです。分からなかったことが分かる喜び、できなかった問題が解けていく喜び。受験勉強では勉強が喜びだなどとはなかなか思えませんが。 奈良時代には日本語に母音が八つあったらしいとか、宇宙の果てを探ることで地球の生い立ちを発見することができるなど、さまざまなことに疑問を抱き、考え、分かっていく。学ぶ醍醐味[だいごみ]と喜びは身の回りに限りなく潜んでいます。 学ぶ喜びをどうしたら子どもたちに伝えられるかと、先生方は、教材を考え、教え方を工夫しています。ところが、そうした学校での取り組みがどんなに面白く興味を引くように行われても、入学試験では、大学入学共通テストに見られるように、短
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笑顔で頬張り「再開うれしい」 長泉、学校給食センター復旧工事完了
長泉町学校給食センター内の電柱が物損事故で倒され停電していた問題で復旧工事が完了し、同町教育委員会は19日、町立小中学校全5校で給食の提供を再開した。児童・生徒は年明け以降初の給食を味わった。 南小6年の真野帆加さん(12)は久しぶりに給食を味わい、「再開してうれしい」と笑顔を見せた。担任の浜村征雄教諭(33)は「中止を残念がる子もいた。給食は食育につながるので、復旧してよかった」と安心した様子だった。 クレーン付きトラックによる物損事故は5日に発生した。停電で調理や洗浄ができず、約4300食分の給食が用意できない状態が続いていた。町教委は18日まで、おかずを持参するよう保護者に依頼して
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能登地震で被災の受験生、静岡大が入学検定料免除へ
静岡大は19日、能登半島地震で被災した受験生について、入学検定料を免除または返還する特別措置を講じると発表した。一般選抜や大学入学共通テストを課す学校推薦型選抜など、今後の入試で適用する。 志願者本人か学資負担者が被災した場合、申請を受けて対応する。22日から受け付けを始める出願手続きに関しても、インターネットでの出願や書類の郵送ができない場合はメールやファクスでの提出を認め、在籍校の調査書や卒業証明書などの提出についても、困難な場合は出願期間終了後の提出でも可とする。合格した被災者の入学料や授業料についても免除する独自の制度があり、申請があれば対応していく方針。 大学入試シーズンは13
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友好のホタテ「おいしい!」 北海道森町→静岡県森町へ 給食のシチューに児童笑顔「プリプリ」
森町の森小児童は19日、友好町の北海道森町が全国の学校給食に無償提供したホタテを使ったシチューを味わった。学校を代表して5年1組の児童32人が北海道森町の岡嶋康輔町長とオンラインで交流し、ホタテシチューの感想を伝えた。 岡嶋町長が「皆さんが食べてくれることを漁師さんや加工会社は喜んでいる。ぜひ、楽しんで食べてほしい」と呼びかけると、児童を代表して太田怜斗君(10)が「肉厚のホタテをおいしくいただきます」と答えた。 児童は大きなホタテが入ったシチューを笑顔でほおばった。森月旭杜君(10)は「プリプリだった」、中村綸さん(11)は「柔らかくておいしかった」とそれぞれ感謝した。教室には、森町の
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三島を「絵本のまち」に 読み聞かせ推進、手軽に親しむ 市が方針
三島市はこのほど、市総合教育会議を開き、来年度から「絵本のまち」のブランド化に取り組む方針を示した。心の豊かさや潤いの醸成につながる絵本が身近にある環境を整え、市が目指すウェルビーイングなまちづくりを進める。 同市は、児童文学作家の故小出正吾さんらを輩出した。現在も宮西達也さんら多くの絵本作家が活躍し、家庭文庫や読み聞かせ活動も盛んという。「絵本のまち」として市内外に発信し、市民の精神的な充実や地元愛の向上を図る。 市は取り組みの柱として、読み聞かせの推進や絵本に親しむまちづくりを掲げた。従来の読み聞かせ活動をさらに活発化させ、地元商店に絵本箱を設置してもらい、絵本が手軽に楽しめる環境整
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静岡人インタビュー「この人」 高校生主体のイベントで企画運営を担う 青嶋さくらさん(静岡市駿河区)
静岡県内の高校生が21日にホテルグランヒルズ静岡(静岡市駿河区)で開くイベント「静岡探究コレクション」の実行委員として、昨年10月から準備を進めてきた。上級生として積極的に企画運営を推進する。静岡商高3年。17歳。 ―どんなイベントか。 「探究学習の成果を発表したり、ダンスや合唱、各校の制服を披露する『制服ランウェイ』をしたりと、約10の企画を予定している。県内の18校から集まった約40人の実行委員は、学校や学年の枠を超えて協力してきた。当日は高校生千人を集めるのが目標で、SNSを使ってPRしている。訪れた人も企画側もわくわくするイベントにしたい」 ―なぜ実行委員になろうと思ったのか。
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不登校でも「学校」に行かせるべき?⑦ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
不登校やその受け皿になっているフリースクール、私立通信制高校をテーマとして取り上げ、「学校」に行かせるべきか、行かせなくてもいいのかを考えてきました。学校教育の本来の役割や意義が浮き彫りになっています。今回も引き続き、キュレーターや読者の意見を紹介します。障害のある子のいる保護者からも投稿が寄せられていて、不登校問題の多様な背景が垣間見えています。 友人との時間 損失どう補うか キュレーター 高木有加さん(長泉町) 1男1女の母。ママ防災塾マモルマムズ代表。レンタルスペース「ママとこどものヒミツキチmorisbase」の管理人。ミッションは「孤独な子育て、ダメ、ぜった
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ネット依存判定 受検低調 子ども指導 システム利用を 静岡県教委 教員らに呼びかけ
インターネット利用の低年齢化が進む中、県教委が提供しているインターネット依存度判定システムの利用が低調だ。2022年度に利用した県内の児童生徒は全体の1割に満たなかった。県教委は学校や家庭でのシステムの利用を呼びかけていて、「判定結果を生かして児童生徒の指導や家庭のネット使用のルール作りを進めてほしい」としている。 同システムは子どものネット依存に対する懸念の高まりを背景に、県教委が手軽に自身のネット利用をチェックしてもらおうと21年度に運用を開始した。県教委のウェブサイトから誰でも受検できる。約50問の設問に答えると、ネットの使い方の再考が必要な「中リスク」や、早急な改善が必要とされる「
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静岡県内公立高校、合格発表は「ウェブのみ」に 掲示板取り止め
春の風物詩が見られなくなる―。3月の県内公立高入試の合格発表について、県教委が各校での合格者番号一覧の掲示を取りやめ、ウェブサイトのみにすることが17日、分かった。新型コロナウイルス禍で人の密集を避けるため、県教委は2021年3月の合格発表時から校内掲示に加え、ウェブを併用してきた。 今年の合格発表は3月14日正午。今年は中学を介さず、結果を確認した受験生は各高校に合格通知書を直接受け取りに行く。学校周辺の混雑や交通トラブルを防ぐ目的があり、本県以外でもウェブのみの公表に切り替えた地域があるという。 高校教育課の担当者は「掲示板の前で合格を喜び合う生徒の姿が見られなくなるのは寂しいが、安
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静岡県内18施設で学年、学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は17日、県内の高校、小中学校18施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計267人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設77人、東伊豆町1施設6人、沼津市1施設14人、御殿場市1施設9人、富士宮市2施設15人、富士市2施設44人、静岡市清水区1施設12人、焼津市2施設20人、磐田市1施設9人、掛川市1施設9人、浜松市中央区5施設52人
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県立高の状況共有 富士地区で協議会 県教委
富士地区の県立高の在り方を検討する地域協議会が17日、富士市の県富士総合庁舎で始まった。県教委をはじめ、富士、富士宮両市の行政や学校、産業界の関係者ら約30人が、教育環境の状況変化や課題を踏まえて地区の現状を共有した。 協議会事務局は同地区の特徴として、普通科の数や私立高に進学する生徒の割合が比較的多いことなどを説明した。他の地区と同様に生徒数は減少傾向で、中学の卒業生は約15年後に35%減る見通しという。 委員からは、地場産業など地域課題を踏まえた人材育成を求める意見などが上がった。「専門性が高まる高校では、たとえ少人数でも学びたいことが学べることが必要」「創立時の精神や目に見えない校
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自然の中での保育 体験会参加者募集 静岡市葵区・森のたまご
静岡市葵区玉川地区を拠点に野外での保育活動などを進めている「自然保育 森のたまご」(野沢さやか主宰)は、5月から始まる短時間預かり型保育に向けた「親子体験会」の参加者を募集している。 同団体は「自然の中で子どもたちの自主性に任せた保育を」と、2019年に活動を開始した。短期間預かり型保育では、同区在住で保育士資格を持つ鈴木由美さん(40)と後藤歩美さん(32)が、子どもたちを見守りながら自然環境を活用したさまざまな取り組みを行う。 親子体験会は1月19日と2月2、16日、3月1、8日、4月12、19、26日の午前9時半~午後1時。2024年度に3歳になる幼児と保護者が対象で、参加費150
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特別賞に高1で逝去、焼津の中野さん 浜松やらまいか文学賞 優秀賞に茨城の石井さん
全国の高校生を対象にした「第2回浜松やらまいか文学賞」(静岡新聞社・静岡放送後援)の審査結果がこのほどまとまり、優秀賞は、いじめやセクハラなどの問題に触れながら、高校生の乙女心を表現した茨城県のS高3年石井彩音さんの「不毛な恋」が選ばれた。 特別賞は2017年に高校1年で亡くなった焼津市の中野祥太朗さんの作品が選ばれた。 文学賞は、浜松市内の文学愛好家らでつくる「浜松文芸フォーラム」(河原みち代代表)が若者に文学の関心を高めてもらおうと主催した。河原代表は「自分の気持ちを文字で表現する機会をつくってほしい」と話した。
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静岡県内10施設で学校・学年・学級閉鎖 インフルエンザ
静岡県は16日、県内の高校、小中学校10施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計314人確認され、学年閉鎖、学校閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。沼津市の高校は患者数が157人となり、学校閉鎖した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設4人、東伊豆町1施設14人、沼津市1施設157人、三島市1施設47人、富士宮市1施設9人、湖西市1施設26人、浜松市浜名区1施設8人、同市中央区2施設28人、同市天竜区1施設21人
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静岡県内3小学校で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は15日、県内の小学校3校でインフルエンザに感染したとみられる患者が計19人確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設7人、東伊豆町1施設8人、浜松市天竜区1施設4人
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大学入学共通テストが終了 静岡県内2会場で試験時間を繰り下げ
大学入学共通テストが14日、終了した。静岡県内では1万4324人が出願し、21会場で受験した。2日目は理科(物理、化学、生物、地学)の基礎科目に4512人、専門科目に5962人、「数学1」「数学1・A」に1万423人、「数学2」「数学2・B」などに9498人が受験した。 同日午前、磐田市のJR東海道線の線路付近で火災が発生し、電車が遅れた影響で、浜松市中央区の静岡文芸大、浜松医科大の2会場で最大50分、数学の試験開始を繰り下げた。受験生471人に影響が出た。
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受験生「家族の協力で」本番舞台に 感染症へ警戒切らさず 大学入学共通テスト1日目
大学入学共通テストが、13日、始まった。新型コロナウイルスは5類に移行したものの、感染状況が警報レベルに達したインフルエンザやコロナ拡大への懸念は今も残る。静岡県内の受験生は感染予防に苦心した日々を乗り越え、支えてくれた家族への感謝を胸に大一番に臨んだ。 清水東高3年の鈴木優さん(18)は「昨年末に弟がインフルエンザにかかった時、親の計らいで弟と自分を隔離してくれたから、今日無事に本番を迎えられた」と話す。同高3年の宇野真帆さん(18)は学校や塾以外はできるだけ外出を控え、「家族もなるべく人混みにいかないよう気を使ってくれた」という。静岡城北高3年内野梨歩さん(18)も、家族でワクチンを接
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失敗乗り越える力育んで 鈴木のりたけさん作「大ピンチずかん」 親子で楽しめて大人気
しゃっくりが止まらない、先生にお母さんと言ってしまった-。誰もが経験するようなハプニングをユーモアたっぷりに紹介し、シリーズ累計100万部を突破した大人気の絵本「大ピンチずかん」(小学館)。作者の鈴木のりたけさん(浜松市出身)は「失敗しても、自分で乗り越える力を育んでほしい」と思いを込める。 絵本は子どもが体験しがちな「大ピンチ」を、レベルの大きさやなりやすさ(発生しやすさ)で分類し図鑑風に収録。対処法や類例も紹介する。 例えば、ジュースの紙パックの差し口にストローが全て入り込んだ「ストローがとれない」は「大ピンチレベル5」、「おべんとうをわすれた」は「レベル72」。 「ストロー」
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子どものネット利用、年代上がるほど依存リスク増 静岡県教委、判定システム 暴力など深刻な影響も
静岡県教委がまとめた児童生徒の2022年度インターネット依存度判定システムの結果によると、小学生、中学生、高校生と年代が上がるにつれてネットの依存リスクが高まる傾向が明らかになった。「朝起きることができない」「学校成績の低下」など影響が深刻なケースもあり、県教委は子どものネット利用に対する点検を各家庭に呼びかけている。 同システムは、子どものネット依存に対する懸念の高まりを背景に、県教委が手軽に自身のネット利用状況をチェックできるようにと21年度に運用を始めた。県教委のウェブサイトから約50問の設問に答える形式。「リスクなし」、ネットの使い方の再考を必要とする「中リスク」、早急な改善を必
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大学入学共通テスト 静岡県内21会場、1万4324人受験
本格的な入試シーズンの幕開けとなる大学入学共通テストが13日、全国の668会場で始まった。出願者は49万1914人で、静岡県内では昨年より556人少ない1万4324人が21会場で臨む。来年からは新学習指導要領に対応して教科・科目が再編されるため、6教科30科目で実施する最後の共通テストとなる。 静岡市駿河区の静岡県立大での試験会場では開始直前まで、受験生が参考書を読み込む姿がみられた。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、マスクの着用は個人の判断に委ねられていて、外している受験生も一定数いた。 13日は地理歴史・公民、国語、外国語で、英語はリスニング試験もある。出願者のうち、高校などを今春
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大学入学共通テスト 静岡県内1会場で再開テスト 英語リスニング
大学入試センターは13日、大学入学共通テストの英語リスニングを実施した668会場のうち47会場で再開テストを行ったと発表した。 再開テストは機器の不具合や落下、問題冊子の異常などで中断した際に行う。全国で55人が対象となり、52人が受験した。県内では浜松市中央区の浜松医科大(浜松日体高試験場)で1人が対象となり、再開テストを受けた。
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赤ちゃん寝かせる環境整えたい 窒息事故を防ぐ対策大切(静岡県こども家庭課)【親子の相談室】
問 現在、妊娠8カ月です。初めての妊娠・出産なので分からないこともありますが、経験のある友人の話を聞いたり、雑誌やインターネットなどで情報を集めたりしながら、生まれてくる赤ちゃんを迎えるための環境を整えています。産前休業に入り、いよいよ準備も大詰めです。今は、ベビーベッドを用意した方が良いかどうかなど、赤ちゃんを寝かせる環境をどうしようかパートナーと悩んでいます。どうしたらよいでしょうか。 答 これから生まれてくる赤ちゃんのために安全対策を考えているのですね。赤ちゃんを寝かせる環境を整える際の注意点として、就寝時の窒息事故を防ぐ対策が大切です。就寝時には、柔らかい寝具に顔が埋もれてし
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入学前に「日本の学校」体験 焼津市教委がプレスクール 外国ルーツの子対象
焼津市教育委員会の教育センターは、今春に小学校入学を予定している外国にルーツを持つ子どもたちを対象に、日本語や学校生活を体験する「プレスクール」を行っている。昨年12月から今年3月中旬まで7回の講座を開き、給食や掃除などの体験を通じて日本の学校ルールの習得を目指す。 2回目は13日に大井川南小で行い、子どもたちは同センターのコーディネーターから母語の大切さについて学んだ。フィリピンやブラジル、ベトナムにルーツを持つ子どもたち11人とその保護者が参加した。 コーディネーターは母語の重要性について説明し、海外で暮らした自身の経験を紹介しながら、母語をマスターすることで第2外国語をスムーズに習得で
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不登校でも「学校」に行かせるべき?⑥ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
不登校の子の受け皿になっているフリースクールや私立通信制高校に関して取り上げ、前回からキュレーターや読者の意見を掲載しています。子どもが不登校を経験している保護者からも投稿が寄せられ、「不登校」をどのように捉えるのか、切実な思いや葛藤が伝わってきました。今回もフリースクールや学校の在り方についての意見を紹介します。 義務教育の意義 考えるきっかけ キュレーター 寺子屋たっちゃんさん(静岡市) 私学教育に携わり50年超の人情家。「人は多士済々」。ことし後期高齢者となる まず学校はなぜあるのか? について考えてみましょう。 1 社会的生活を営む上での基礎を学ぶ(国
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13日から共通テスト 静岡県内出願者数1万4389人
大学入学共通テストが13、14の両日、実施される。全国では約49万人が668会場で臨む。静岡県内の出願者数は前年度より633人少なく1万4389人。新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類に移行して初めての共通テストで、受験生のマスク着用は義務ではなくなった。 13日は地理歴史・公民、国語、外国語の試験がある。14日は理科と数学を実施する。来年の共通テストから教科・科目が再編されるため、6教科30科目で実施する最後の試験となる。 感染症にかかり、治っていない人は受験できず、27日からの追試験の対象となる。過去3回の追試会場は全都道府県に設けられたが大幅に縮小し、今回、県内の受験者が追
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特支卒業後も学びの場を 4月、静岡に「福祉型大学校」複数開校
静岡市内に2024年4月、特別支援学校高等部を卒業した障害のある人などが社会で必要なスキルを身につける「福祉型大学校」が複数開校する。特別支援学校卒業生の主な進路は就職だが、コミュニケーションが円滑に進まずに、職場でトラブルが生じたり早期に離職したりしてしまうケースも少なくない。進路の選択肢を増やすとともに、適応力を養うことが狙い。 障害ある人、進路に選択肢 対人スキルや認知機能養う 同市駿河区馬渕には、教育や福祉分野の勤務経験が豊富なスタッフ4人が中心となり「カレッジまどか」を開く。毎週月曜から金曜と一部土曜に、認知機能や社会性を養うトレーニング、性の健康や安全を学ぶ性教育のほか、家政
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未来の税務、お任せあれ! 城南静岡高3人が税理士試験科目合格 1日4時間勉強、夢へ一歩
静岡市駿河区の城南静岡高の簿記部員3人が、昨年8月に実施された本年度の税理士試験でそれぞれ1科目ずつ合格した。3人は税務や会計にかかわる職業に就くことが将来の目標だといい、夢の実現へ一歩前進した。 3年の高木要さん(18)が財務諸表論(合格率28・1%)に、2年の太田紗由実さん(17)と海野花音さん(17)が簿記論(同17・4%)に合格した。3人は1日約4時間勉強に励み、合格をつかみ取ったという。 試験は必須や選択など11科目あり、計5科目に合格して実務経験を積めば税理士になれる。高木さんは昨年度の試験で「簿記論」に合格済みで「高校在学中に2科目合格できてうれしい。大学進学後は会計士を
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パン祖のパン祭 伊豆の国で13、14日 高校生コンテストに全国20校182点応募
伊豆の国市で13、14の両日に開かれる第18回パン祖のパン祭を主催する実行委員会はこのほど、プレス発表会を市役所で開き、概要を説明した。メインイベントの「全国高校生パンコンテスト」には、全国20校から182点の応募があった。書類審査を通過した22人が当日の実技審査に進む。 コンテストは地産地消(高配合・低配合)、食事パン(高配合・低配合)、カリフォルニア・レーズン、手仕込みの計6部門で作品を募集した。出場者は13日に同市のパン店「ベケライ・ダンケ」で実施する実技審査に進み、14日に同市の韮山時代劇場でプレゼンと表彰式を行う。静岡県勢で実技審査に臨むのは伊豆中央、富士、静岡農の各校の1、2年
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ラグビー楽しい!浜松の保育園で教室 静岡ブルーレヴズ
浜松市中央区のてんとうむし東山保育園で10日、ラグビーリーグワン1部・静岡ブルーレヴズの育成普及スタッフによるラグビー教室が開かれた。年中、年長園児15人がラグビーの面白さに触れた。 元選手の小池善行さん(44)と藤井達也さん(32)が講師を務めた。園児は列になり、ラグビーボールを頭上や股の間から前後につなぐゲームで楕円(だえん)球の感触をつかんだ。タックルの練習にも挑戦し、スタッフが持つコンタクトバッグにめがけて、思いっきりぶつかった。 年長の加藤政葵ちゃん(6)は「初めてボールに触った。タックルが楽しかった」と目を輝かせた。ラグビーボールが同園にプレゼントされ、藤井さんは「今日のこと
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長泉に電子図書館、24年度開設へ 子育て世代ニーズ合わせ児童書中心
長泉町が県内の町として初となる電子図書館を2024年度に開設することが9日までに、同町への取材で分かった。第1段階として、町が重視する子育て世帯が利用する分野に的を絞り、児童図書を中心に選書。場所や時間を問わずに本の検索や貸し出し、返却が可能になる。図書館の利便性向上と新たな利用者の開拓も視野に入れていて、町は近く正式発表する。 非来館式で、23年8月に開いた町民図書館のホームページ内に開設する方向。利用者は自身のスマートフォンやタブレット端末を活用することで常時接続できる。町は20代後半から40代前半をターゲットに想定し、「育児が忙しい」「図書館へ行くのが困難」という町内の子育て世代のニ
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静岡県内小中学校、冬休み明け初登校 新学期「勉強頑張り、成長したい」
浜松市、静岡市、沼津市など静岡県内の多くの小中学校で9日、冬休みが明け、始業式や校内集会が開かれた。今年の冬休みは17日間前後で、例年よりも少し長め。児童生徒はクラスで正月の思い出や新年の抱負を発表したりした。 浜松市浜名区の浜名小では、児童約690人が登校した。6年3組の教室では、子どもたちが算数などの宿題を提出。担任からの「休みの間は健康に気をつけて過ごせたか」といった問いかけにも元気よく応じていた。学級活動の時間になると、質問が書かれたますに止まりながらすごろく形式で冬休みの思い出を語り合うゲームに興じた。 始業式で校歌の伴奏を担当した袴田京徳君(12)は3学期の抱負について「ピア
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ブレザーで男女区別なく 袋井4中学の制服、統一デザイン発表 24年度から
袋井市はこのほど、2024年度から市内4中学校で統一する新制服のデザインを発表した。中学生と制服メーカーの意見交換や、小学生と保護者のアンケート結果などを踏まえて決定し、男女で区別をしないブレザータイプの制服を導入した。 市内の袋井、周南、袋井南、浅羽の4校は現在、男子が詰め襟の学生服、女子がセーラー服を着用している。しかし、機能性の課題や性の多様性を踏まえ、21年度から4校合同で新制服の検討を開始。市内小中学校の保護者代表や教員らによる「市制服選考委員会」を立ち上げ、意見交換を重ねてきた。 新制服は紺色が基調で、スラックスのみの「1型」とスカートとスラックスを選択できる「2型」を用意
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浜商野球部100周年で式典 名門復活へ、OBら思い新たに
静岡県内を代表する高校野球の伝統校、浜松商高(浜松市中央区)硬式野球部の創部100周年記念式典がこのほど、同区で開かれた。OBや学校関係者ら約130人が節目を祝うとともに、名門復活へ思いを新たにした。 同部は甲子園に春夏通算17回の出場経験を誇る。1978年の選抜大会で初優勝。夏は80、88年大会で8強入りを果たしたが、2000年を最後に甲子園から遠ざかっている。 式典でOB会・後援会の星井広幸会長は「伝統を重んじつつ、新しいスタイルを確立して甲子園を目指してほしい」とあいさつ。78年の選抜優勝に導いた当時の監督磯部修三さん、部長の船川誠さんの2人も登壇し「力をつけて強い浜商を作り上げて
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全国中学校体育大会(全中) 27年度から規模縮小を検討
日本中学校体育連盟(中体連)が全国中学校体育大会(全中)の規模縮小を検討していることが7日、関係者への取材で分かった。少子化に対応するための措置で、2027年度から実施競技や大会参加者数を減らす方針。大会運営の負担を軽減する狙いもある。 中体連は21年度に全国大会の改革を議論するプロジェクトを立ち上げ、少子化や暑熱、運営に携わる教員の負担などを協議している。
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静岡県内受験シーズン幕開け 公立高中等部、私立中で入試
静岡県内の公立高中等部と私立中で6日、2024年度の入学者選抜試験が始まった。新型コロナウイルス感染症の5類移行後初の受験シーズンに入り、3月まで高校や大学の入試が続く。今季の県内はインフルエンザの警報が出ていて、受験生は健康管理に万全を期して試験に臨む。 静岡県教委などによると、公立高中等部3校の受験倍率は清水南1・48倍(受験者数155人)、浜松西2・68倍(同375人)、沼津市立1・38倍(同110人)。初日は総合適性検査と作文を行い、7日に面接を実施した。結果は17日に郵送で通知する。県私学協会によると、県内の私立中は全27校のうち、26校の入試が6日に集中した。 静岡市清水区の
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園児のつぶやき集め半世紀「ねるってまほうだね」「くたびれちゃった」 静岡なかはら幼稚園 保護者「文集は宝物」
静岡市駿河区の認定こども園「静岡なかはら幼稚園」(浅場美千代園長)が、日々の生活の中で子どもたちが発する「つぶやきことば」を保護者とともに“採集”し続け、半世紀が経過した。年1回編集する文集「こころのめ」は第50集を数える。記録された言葉の数々は「保育や子育てをする上で大切な手がかり」(浅場園長)であり、保護者にとっても「かけがえのない宝物」になっている。 「おもしろいことは いいことなんだよ」―。第50集のタイトルになったこの言葉は、4歳11カ月(当時)の女児のつぶやき。お笑い芸人のまねをする女児に母親が「何でまねしているの」と尋ねると、こう答え、「みんながたの
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受験シーズン到来 「合格」にとらわれない【思春期の心 支える力 受験①】
受験シーズン到来です。この時期になると、中高生が不安を抱えて話しに来ます。 「勉強に集中できない」「友達は頑張っているのに自分はそこまで頑張れない」「落ちたらと思うと不安で仕方ない」「今の勉強のやり方でいいのかと不安になる」「些細[ささい]なことが気になって、どんどん不安になっていく」などと言います。 この時期に最も大事なことは集中力です。勉強の成果は、「集中力×勉強時間×勉強内容」です。その集中力を身に付けるのに最も大事なことが休息と睡眠、そして「受験を日常生活の延長」と考える心の持ち方です。 ある年の11月、高校3年生が授業後に声をかけてきました。「(ドスト
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浜松駅南、文教地区に 常葉大移転検討 専門学校も開校、若者集う街へ
静岡市の学校法人常葉大学が常葉大浜松キャンパス(浜松市浜名区)の移転先として検討していることが明らかになったJR浜松駅南側の駅南地区(同市中央区)。これまでは駅に近接する住宅地や商業地の色合いが濃かったが、2023年度に専門学校が新設され、別の専門学校も移転計画を表明するなど、教育施設が集まる文教地区へと移り変わる動きが加速している。常葉大浜松キャンパスの移転が重なれば、多くの若者が集う街として新たなにぎわいが生まれそうだ。 開校60周年を迎える浜松調理菓子専門学校(同市中央区)は23年11月、老朽化に伴う校舎の移転に加え、食を通じて子供から高齢者まで幅広い年代が交流できる場の構築を目指す
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常葉大浜松、駅南口に移転検討 高砂小跡取得へ手続き
静岡市の学校法人常葉大学が浜松市浜名区(旧北区)の常葉大浜松キャンパスについて、JR浜松駅南口近接地への移転を検討していることが31日までに、関係者への取材で分かった。市が売却先を公募した中央区(旧中区)の高砂小跡地の用地取得に向けて手続きを進めている。交通アクセスに優れた好立地とあって、移転が実現すれば、学生の利便性向上に加え、衰退する中心街周辺のにぎわい創出なども期待される。 旧高砂小は駅南口から南東へ約600メートルで、敷地面積は約9800平方メートル。閉校した2008年3月以降、10年以上にわたって跡地利用が課題になっていた。市は地元の要望を受け、教育機関を中心とした跡地利用策を探
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静岡県内の通信制高なのに? 「他県認可」授業料補助受けられず 専門家「公平性に問題」
不登校の子の受け皿として注目される静岡県内の私立通信制高校のうち、他県認可の学校に在学する生徒が県の授業料補助を受けられず、県が認可した私立の通信制や全日制の高校に通う生徒との間に格差が生じている。県は「財源に限りがある」と理由を説明するが、専門家は「公平性に問題がある」と指摘。県内の保護者などから負担軽減を求める声が上がっている。 「全日制と比べて行政の支援が少ないと感じる」。こう話すのは静岡市内にある他県認可の通信制高校に長女が通う保護者。2024年度に高校生になる次女も別の通信制高校に進学を希望していて「2人目は負担感が強い」と明かす。 県によると、年収に応じて国の支援金に上乗せ
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中学生に自分らしい髪形を 静岡県理容組合、冊子で提案
静岡県理容生活衛生同業組合(林敏也理事長)はこのほど、中学生向けに髪形を提案する冊子「好感度アップ 中学生ヘアスタイルセレクション」を発行した。2022年に生徒の生活指導の指針となる「生徒指導提要」が12年ぶりに改訂されるなど、校則の内容が近年注目される中、派手になりすぎずに個性を表現できる髪形をまとめた。 組合加盟店の利用客らをモデルに、髪質や量などに応じ、特別なセットが不要で大人からも好感を得やすいスタイルを複数掲載した。店と客の両者が理解しやすいようカットの工程を示したほか、くせ毛や眉毛に関するQ&Aも盛り込んだ。 県内約1400店舗で配布し、組合ウェブページでも閲覧できる。林理事
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部活顧問「断りたい人の力に」 現役教員、支援団体を設立
部活動は生徒も先生もやりたい人がやればいい―。浜松市西区の市立中学校教諭鴨剛太朗さん(49)が12月上旬、部活動の顧問を拒否したい教員を支援する職員団体「市対部活動問題ユニオン」を設立した。こうした団体は県内初とみられる。約20年の教員生活のうち、未経験の競技など10近くの部活で指導を担った鴨さん。部活が教員の多忙化の一因とみられ、各自治体が「地域移行」などの対策を探る中で「本来の仕事である教科指導、生徒指導に力を注ぎたいという人の力になる」と意気込む。 都内の大学を卒業後、大手保険会社に勤めたが、学生時代に塾講師のアルバイトをしていたときから英語を教えるのが好きだったこともあり、卒業した
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高校生の留学支援拡充 「探究活動」重視の人材育成へ 静岡県教委など24年度新事業
静岡県教委などは2024年度から、県内高校生の海外留学支援を拡充する。このほど、産学官連携組織「ふじのくにグローバル人材育成事業運営協議会」を発足させた。新型コロナウイルスによる行動制限が緩和された中で海外留学の意欲を高めてもらおうと、県教委が力を入れる「探究活動」を伴う留学プログラムを提供し、国際的な視野を持って地域課題の解決を担う人材育成を目指す。 県教委をはじめ、県国際交流協会、県経営者協会、ふじのくに地域・大学コンソーシアムなどが同協議会を立ち上げた。県教委の秋野薫教育政策課長は、海外展開する県内企業の多さを例に挙げ「外国との関わりが当たり前の時代になっている。進学や就職を見据え、
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元日にマラソン、ウオーキング大会 伊豆の国市 午前9時半から
伊豆の国市教育委員会は新年1月1日午前9時半から、第19回元旦マラソン&ウオーキング・ノルディックウオーキング大会(静岡新聞社・静岡放送後援)を同市の狩野川神島公園や長嶋茂雄ランニングロードの周辺で開く。 マラソンは1キロと2.3キロの2コース。ウオーキングとノルディックウオーキングは2キロを歩く。参加無料。受け付けは当日午前8時半から。問い合わせは市生涯学習課<電055(948)1461>へ。
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メタバース、匿名で中高生の参加募集 1月からVR体験プログラム
不登校の子を支援する一般社団法人「プレプラ」(京都府)は来年1月22日から2月18日まで、VR(仮想現実)を活用した居場所支援プログラム「ぶいきゃん」(全13回、いずれも夜間)を開く。不登校の中高生が自宅からメタバース空間に入り、社会参加実現に向けて自分の興味や関心が広がるさまざまな体験をする。定員は20人。参加無料。同法人が1月8日まで参加希望者を募集している。 参加者はゴーグルなど同法人が貸与するVR機器を使い、匿名の3Dアバターとして自宅から仮想空間に参加する。前半は世界の名所を再現した場所を探索したり、VRで活動しているクリエイターや過去の参加者の体験談を聞いたりする。後半は、前半
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浜松市教委 市立中制服 小中生アンケート 必要性認識も機能不満
浜松市教委が27日に公表した市内小学4~6年生と中学生、保護者を対象にした市立中学校の制服に関するアンケートの報告書によると、小中学生と保護者のいずれも約半数が制服の必要性を認識しているものの、機能性や実用性について不満があり、改善を求めていることなどが明らかになった。 制服の必要性を示したのは小学生64・8%、中学生49・2%、保護者67・6%。中学進学前の小学生は制服への期待感が高い一方で、実際に着用する中学生になると、不満が増加する傾向が浮き彫りになった。「制服の悪い点」について中学生は「動きにくい」(55・7%)、「暑さ寒さに対応していない」(34・7%)、「洗濯・手入れがしにくい
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小中学校95%ファクス使用 文科省調査、説明 「メールへ変更を」
全国の公立小中学校のうち業務にファクスを使用しているのは95・9%に上ることが27日、文部科学省の調査で分かった。政府は今月、業務効率化を図るため、2025年度までに学校でのファクス利用を原則廃止する方針を示した。同省担当者は「メールへの変更を促す」と説明している。 調査は校務のデジタル化状況を集計する目的で今年9~11月に実施。公立小中の9割に当たる約2万6千校が回答した。 文科省によると、外部とのやりとりで押印や署名が必要な書類がある学校は87・2%。教職員に対して紙での提出を求めている書類がある学校も95・5%に上った。 給食費といった学校徴収金を現金で集めるのではなく、口座振替
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千本小と第一小 暫定統合を 千本地区連合自治会 沼津市教委に要望
沼津市の第二中校区の小中学校再編を巡り、校区内の千本地区連合自治会は27日、来年度から複式学級の導入が見込まれる千本小を中学校区が異なる第一小に暫定的に統合し、複式化を回避するよう求める要望書を市教委に提出した。一部住民の反対で膠着(こうちゃく)化する再編議論に、地元から風穴をあける動きとなりそうだ。 小池正一会長が、連合自治会を構成する4自治会長と市役所を訪れ、原将史教育企画課長に手渡した。要望書は、全校児童58人と市内で最も少ない千本小児童に「集団で多様な考えに触れる機会を与えてほしい」とし、同じ中学校区の第二小ではなく、隣接する第一中校区の第一小との統合を求めた。統合に伴う教職員の適切
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スマホの基本 高齢者に指南 熱海高生が講師 市教委が教室初開催
熱海高の生徒がスマートフォンの扱い方に不慣れなシニア世代の講師を務める「超初心者スマホ教室」(熱海市教委主催)がこのほど、同市のいきいきプラザで開かれた。電源の入れ方やネット検索の方法、地図アプリの使い方など、基本操作を一から指南した。 熱海高パソコン部とボランティア部の1~3年生28人が講師を務め、60~92歳の受講生40人を教室に迎えた。スマホの機種によってボタンの位置や操作手順が微妙に異なる上、受講生の理解度もさまざま。生徒は受講生のそばに座り、質問に一つ一つ答えながら操作方法を教えた。特殊詐欺の疑いがある不審なメールの注意喚起も行った。 同教室は、生徒のキャリア教育と高齢者の学習支援
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高校教育 全体構想案示す 静岡県教委の小笠地域協、理念や方向性検討
静岡県教委は26日、県立高再編案を盛り込んだ第3次長期計画の再検討に向けた小笠地区の地域協議会第4回会合を掛川市富部の県総合教育センターで開き、事務局が第3回の議論を反映した同地区全体構想案を示した。掛川、御前崎、菊川の3市の教育関係者らが出席し、理念や方向性などについて検討した。 全体構想案は、理念に自律、多様性、持続可能性の3点を挙げた。学校の魅力化や人工知能(AI)やICTの活用、多様なコースの配置などを具体的な方向性として示した。教育基盤について、当面は大幅な生徒数の減少が見込まれないとし、中長期的視点で学校配置や規模を検討するとした。池上重弘教育長は横須賀高と池新田高の統合につい
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浜医大、静大など8国立大 国際競争力向上へ組織 1月発足
浜松医科大や静岡大、名古屋大など東海地域の八つの国立大学が2024年1月9日、連携組織「東海地域・国立大学連携プラットフォーム(C―FRONT)」を発足させる。東海地域全体の持続的な発展に貢献しつつ、大学群としての国際競争力の向上を目指す。同日に名古屋市内で各大学の学長らが出席する会合を開く。 同プラットフォームには浜医大、静大、名古屋大、岐阜大、愛知教育大、名古屋工業大、豊橋技術科学大、三重大で組織する。事務局は名古屋大と岐阜大の大学法人を統合した組織「東海国立大学機構」が務める。 同機構によると、同プラットフォームではそれぞれの大学の法人統合にはこだわらずに共同研究のテーマなどを探り
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いじめ検証へ県外第三者委 湖西市、元生徒側に回答
湖西市立中で2019年に発生したいじめの重大事態について、第三者調査委員会が今年5月に公表した報告書を巡り、市は25日までに、被害を受けた元生徒側が7月に提出した要望書への回答を文書で示した。調査委の手続きに対し、元生徒側が要望した県外の第三者による検証委員会を設置し、文部科学省のガイドラインに沿った調査ができていたかを検証する意向を明らかにした。 調査委は、市教委が21年に重大事態として認定したことを受け発足。今年5月に公表した報告書でいじめを認定し、学校や市教委の対応が不適切だったと結論づけた。一方、元生徒側は報告書に対する所見や市への要望書で、重大事態の調査方法を定めた文科省のガイド
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小学教員競争率 最低 5年連続、22年度試験2.3倍 中高も低迷
都道府県や政令指定都市の教育委員会などが2022年度に実施した公立小学校の教員採用試験競争率(倍率)は、全国平均で21年度より0・2ポイント低い2・3倍となり、5年連続で過去最低だったことが25日、文部科学省の調査で分かった。中高や特別支援学校などを含めた教員全体でも3・4倍で、最も低かった。 文科省は、大量採用時代の教員が退職を迎えて採用が増えたことなどを要因に挙げる。学校現場からは業務多忙化で教職を敬遠する学生が増えたとの見方がある。こうした状況が続けば教員不足や質低下につながり、中教審が働き方改革や給与改善による魅力向上の議論を進める。 自治体別では、小学校で最も低いのは秋田県と大
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「踊り」架け橋 国際交流 清水南高・中 ウクライナのバレエ団と交流
静岡市清水区の清水南高・同中等部は25日、1月7日に同市葵区の市民文化会館で行う公演などのため来日中のウクライナ国立バレエ団との交流会を開いた。同校の生徒計約50人が参加し、バレエ体験や座談会を通じて交流を深めた。 冒頭、ダンス部が同バレエ団のニキータ・スハルコフさんとカテリーナ・ミクルーハさんの前でダンスを披露すると、2人から「そのままでバレエ団と一緒に世界を回れるよ」などと感想が送られ、会場は和やかな雰囲気に包まれた。バレエ体験では基本の動きを2人が実演を交え指導した。 2人を囲み座談会も行った。ウクライナの文化やバレエについての質問が次々に飛び、2人が通訳を介して丁寧に答えていった
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保護者手作りのスケート場で最後の思い出 24年春統廃合、静岡の水見色小
静岡市葵区の水見色小で24日朝、保護者手作りのアイススケート場「山ばとリンク」が完成した。同小は2024年春に中藁科小や清沢小と統合されるため、最後の真冬の伝統行事となる。児童は白い息を弾ませて元気よく滑った。 保護者によるスケート場作りは、児童たちにスケートを体験してもらおうと50年余り続いてきた。ことしも保護者2人が同校敷地内で氷点下を観測した23日夕方から定期的に散水作業を行い、厚さ約1・5センチの氷がリンク内に張り巡らされた。 オープン初日は、同小全児童4人に加え、中藁科小や清沢小、地元の園児ら計7人が参加した。保護者や教諭が見守る中、子どもたちがスケート靴から伝わる氷の感触に歓
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多子世帯無償化 大学授業料、25年度から 対象は40万人
文部科学省は22日、2025年度から始める多子世帯の大学無償化制度を公表した。現行の高等教育の修学支援制度を拡充し、3人以上を扶養している場合は所得制限を設けずに授業料を減免する。新たな対象は約40万人で、必要経費は約2600億円を見込む。 現行制度は低所得層向けに20年度に開始。世帯年収約380万円未満を対象に、授業料減免と返済不要の給付型奨学金の支給をセットで実施し、24年度からは多子世帯や私立の理工農系学生であれば、年収約600万円までに広がる。 多子世帯は25年度から年収にかかわらず、入学金と授業料を減免。低所得世帯の上限額と同様に、国公立は入学金約28万円、授業料約54万円、私
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人気絵本の世界堪能 焼津・こども館 25日まで、読み聞かせや木の首飾り作り
焼津市栄町のターントクルこども館で25日まで、人気の絵本「ピーターラビットのおはなし」シリーズに関連した特別イベントが開かれている。来場した親子連れは、紙芝居の読み聞かせやオリジナルペンダント作りといった企画を体験し、イギリスの自然豊かな地方を舞台にした絵本の世界を堪能した。 1階のこども図書館「えほんと」では、ボランティアが同シリーズの紙芝居を読み聞かせた。子どもたちは配られたウサギの耳を模した帽子を着けて、紙芝居のストーリーにくぎ付けになっていた。 3階の焼津おもちゃ美術館「おもちゃこうぼう」では、木のペンダントを作るワークショップが開催された。参加者はサカキ、ヤマザクラなど四つの樹
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家庭での子どもへの関わり方 四つのポイント【思春期の心 支える力 不登校⑦】
家庭で子どもに関わるときのポイントを聞かれた場合、私は次の4点を話します。 まずは「にこにこ笑って子どもの話を聴くこと」。子どもは、親が向き合って話をしっかり聴いてくれると、自分を一人の人間として大切にしてくれているという安心感を抱きます。話を聴いてくれなかったり、途中で遮られたりすると、自分を受け入れてもらえないとの思いを抱きます。これが重なると、考えを話しても無駄だとか、自分は大事にされていないんだなどと思ってしまいます。だからまずは、ひとまとまり話を聴くことです。親が意見を言いたければその後で話し、さらに「あなたはどう思う?」と問いかけます。このやりとりが子どもに心の安定をもたらしま
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教員の精神疾患休職最多 22年度公立校6539人 文科省調査
2022年度に公立小中高校と特別支援学校で精神疾患を理由に休職した教員は、21年度より642人多い6539人で、過去最多だったことが22日、文部科学省の人事行政状況調査で分かった。全教員に占める割合は0・71%(140人に1人)となる。精神疾患で1カ月以上の病気休暇を取得した人を含めると1万2192人に上った。 近年の精神疾患休職は5千人前後で推移したが、20年度からの2年間で1300人以上増えた。業務の多忙化や保護者らによる過度な苦情といった要因が指摘されている。文科省は「深刻な課題」と受け止め、働き方改革などを推進する。 休職者の年代別は20代1288人、30代1867人、40代1
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さあ冬休み 静岡県内小中学校で終業式 受験生らに感染対策呼びかけ
静岡市、浜松市、沼津市などの小中学校で22日、終業式が開かれた。インフルエンザの警報レベルが継続する中、受験生を抱える中学校では冬休み中に体調を万全に整えた上で勉強するよう呼びかけた。 静岡市は多くの学校が冬休みは1月8日までと、例年よりも長め。同市葵区の安倍川中(冨田恭志校長)では学年ごとに集会を開いた。高校受験を控えた3年生は、冬休み明けの面接指導など進路関連の説明が中心。教員が自己PRの内容整理など、生徒各自が冬休み中に準備すべきことを説明し「長い冬休みを有効活用して」と力を込めた。各クラスでも「新型コロナウイルスなどの感染は受験勉強のリスク」と感染予防対策の徹底を求めた。3年の松本
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全国体力テスト 静岡県小5女子、中2男女が最低更新 コロナ期間の体力減戻らず
スポーツ庁が全国の小5と中2を対象に実施した2023年度全国体力テストについて、静岡県教委は22日、静岡県内公立学校分の結果を公表した。体力合計点の平均は小5女子と中2男女が2008年度の調査開始以来最低を更新した。新型コロナウイルス感染症は5類に移行されたが、休校や行動制限があったコロナ期間中に低下した体力が戻っていない状況が浮き彫りになった。 ※画像タップで拡大してご覧になれます 全国 コロナ前水準届かず 運動機会がコロナ禍前の水準に戻ったことで、体力合計点はおおよそ下げ止まりの傾向を示したが、21年度からの低調は続いた。中2男女で全国平均を上回った一方、小5男女で全国平
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犬の食事管理アプリ考案 樋口さん(三島南高) ビジネス甲子園でグランプリ カメラで簡単に
三島南高3年の樋口樹音さん(18)=熱海市泉=がこのほど大阪府で開かれた全国高校ビジネスアイディア甲子園でグランプリを受賞した。携帯電話のカメラで食材を撮影すると犬が食べられるかどうか判別できるアプリを考案し「賞をもらってうれしいし、起業も意識するようになった。開発まで自分で手がけたい」と新たな夢を抱いている。 樋口さんは6月から飼い始めた愛犬に、食べていた果物を与えて良いか悩むことが多かった。毎回インターネットで検索し、適量を調べるのも大変だったことが着想のきっかけとなった。考案したアプリは愛犬の種類や体重などを登録して食材の写真を撮ると、適量などが分かる仕組み。愛犬の反応を残すメモ機
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不登校対策に分校設置を議論 島田市総合教育会議「受け皿必要」
島田市は22日、総合教育会議を同市役所で開き、不登校対策について染谷絹代市長や山中史章教育長、教育委員らが議論した。多様な学びの場の確保に向け、不登校に対応した分校や分教室の設置を求める意見が出た。 担当職員が市内の不登校児童生徒数の実態について説明。年々増加傾向で、2022年度は小中学校で過去最多の213人いたことを明らかにした。小学2~3年生、小学6~中学1年生の増加率が高い。原因は不安や無気力、学業不振、人間関係、進級時の不適応などが挙げられるという。 教育委員からは「学校に来ることができない子どもたちの受け皿を多く作る必要がある」「不登校の子どもたちは今の制度ではだめだと訴えてい
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沼津工高生「思い乗せ走る」 マイコンカーラリー全国大会へ
沼津市の沼津工高電子ロボット科3年の小林楓賀さん、平田伯さん、鈴木惺也さんが、27日から長野県で開かれるジャパンマイコンカーラリーの全国大会に出場する。 マイクロコンピューターを搭載した自立型ロボットがコースの白線を読み取りながら、自動運転によって走行してタイムを競う。3人は地区大会を突破。小林さんが知識と製作技術が試されるアドバンスドクラス、平田さんは規定に沿った製作条件で競うベーシッククラス、鈴木さんはロボットに装着したカメラでコースを読み取るカメラクラスで挑む。 3人は20日、沼津市役所に頼重秀一市長らを表敬訪問した。同地区大会を優勝で通過した平田さんは「仲間に支えられたロボット。
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クリスマスの本当の意味は? 静岡サレジオ高、校舎に映像制作 日常への感謝と平和祈る
静岡市清水区の静岡サレジオ高は21日、クリスマス会前夜祭を開いた。本来のクリスマスの意味を理解しようと、生徒会が中心となって映像を制作し、校舎に投影して鑑賞する「プロジェクションマッピング」を実施した。 カトリック系の同高では毎年クリスマス会を開いているが、今年は初めて前夜祭を企画した。同じ敷地内にある幼稚園、小中学校の子どもや保護者ら数百人が集まった。 映像は30分間で、消灯した4階建ての校舎の形に合わせて投影した。前半は聖母マリアの受胎告知や、キリスト生誕の場面をナレーション付きで紹介した。後半はサンタクロースやプレゼント、ツリーなどの映像を軽快な音楽と共に流し、児童生徒を楽しませた
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ヤマハ発動機 静岡県教委人材育成基金に100万円寄付
ヤマハ発動機はこのほど、静岡県教委の「ふじのくにグローバル人材育成基金」に100万円を寄付した。 同社の河合多真美モノづくり人財戦略部長が県庁で池上重弘教育長に目録を手渡した。同社は、同基金を使った高校生の海外インターンシップを海外事業所で受け入れているという。河合部長は「互いに『人を育てる』という同じテーマを持っているので協力していきたい」と呼びかけた。 同基金は個人や団体からの寄付金で運営し、高校生や教員の海外留学や海外研修に役立てる。2022年度末までに1626人が活用した。
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小5男子以外平均超え 静岡市教委 敏しょう性など優れる 体力テスト
静岡市教育委員会は22日、4~7月に小学5年と中学2年の男女を対象に実施した本年度全国体力テストの市平均結果を公表した。全8種目の体力合計点で小5男子は全国平均を下回ったが、小5女子と中2男女は全国平均以上だった。全体に敏しょう性と走る能力が優れる一方、握力が弱い傾向にあることが示された。 8種目の内訳は握力、上体起こし、長座体前屈、反復横跳び、20メートルシャトルラン(中学は持久走も選択可)、50メートル走、立ち幅跳び、ボール投げ(小学はソフトボール、中学はハンドボール)。 小5男子は敏しょう性と走る能力を調べる反復横跳びとシャトルラン、50メートル走の3種目で全国平均を上回ったが、それ以
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中2女子の体力最低、小5女子は横ばい 小中男子回復 23年度スポーツ庁調査
スポーツ庁は22日、小学5年と中学2年の全員が対象の2023年度全国体力テストの結果を公表した。50メートル走や上体起こしなど実技8種目を点数化した体力合計点は、中2女子が過去最低を更新。小5女子は横ばいだった。男子は小中とも回復したが、新型コロナウイルス禍前の水準には届かなかった。 22年度は小中の男女とも過去最低だったが、スポーツ庁担当者は「コロナ禍の収束で運動機会が増え、男子の体力改善につながった」と分析。女子については「運動の好き嫌いがはっきりと分かれる傾向にあることが影響した」とみている。 体力合計点(80点満点)の平均値は、小5男子52・6点、小5女子54・3点、中2男子41
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不登校でも「学校」に行かせるべき?⑤ しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
不登校の子どもの受け皿になっている静岡県内のフリースクールや私立通信制高校の関係者に3週にわたりインタビューし、一般の人にあまり知られていないフリースクールや通信制高校の活動状況や不登校の子の実情について話を聞きました。現在の学校教育の限界や制度の課題が浮き彫りになりました。今回はキュレーターと読者の意見を紹介していきます。 読者 ひまじんさん(磐田市)67歳 こんなことを言うと怒られそうだが、滋賀県東近江市長の発言を全面的に否定はできない。「義務教育ぐらいは受けさせたい」というのは親としての本音だからだ。 フリースクールを敵視するかのような彼の表現は問題だが、我々の年代はこういう
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沼津第二中校区 学区統合の代案挙がらず 市教委会合
沼津市教委は、第一中校区との統合方針が2021年に白紙化した第二中校区内の学校の適正規模・配置について、改めて意見を募る「学校の未来を考える会」の第2回会合をこのほど、市役所で開いた。児童数が市内で最も少ない千本小で複式学級の導入が来年度見込まれる現状を踏まえ、教育環境の改善策を募ったが、学区統合に代わる具体案は挙がらなかった。 自治会や校区内の第二中、第二小、千本小のPTA、未就学児の保護者らでつくる委員21人が議論した。統合により教育環境の改善を求める保護者からは、学校運営や行事が制約される小規模校の現状を懸念する声があった一方、統合で学校がなくなることを危惧する委員は「まちづくりや防
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採用試験で誤り、4人を不合格に 静岡県、浜松市教委
静岡県教委と浜松市教委は20日、2024年度の教員採用試験1次選考の採点にミスがあり、本来は合格だった受験者4人を不合格にしていたと発表した。対象者には謝罪した上で、2次選考(面接試験)を受けられるようにする。 県教委などによると、中学の数学教諭を目指す人を対象にした7月1日の筆記試験で、誤った解答例を使って採点した。正しい答えを選ぶ数学の問題で正解を二つとするところを、間違えて三つとしていた。 問題は県教委と浜松、静岡の両市教委が合同で作成し、共用していた。採点の誤りにより県教委実施の試験で2人、浜松市教委で2人が不合格となった。合格とした人が不合格となるケースはなかった。 12月1
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高校施設、災害時初動拠点に 自衛隊、静岡県教委に協力依頼文書
自衛隊静岡地方協力本部は20日、災害時活動拠点として県立高校活用の協力を求める文書を県教委に提出した。同本部は南海トラフ巨大地震に備え、初動で最適な活動拠点となる高校施設の確保を進める。 武田恭一本部長らが県庁を訪れ、池上重弘教育長に依頼理由を説明した。大型車両を止められる駐車場や簡易指揮所が設置できるグラウンド、隊員が休息を取れる体育館がある学校は初動の活動拠点として最適と指摘した。県立高校は県内全域にあり、耐震設備も整っているため、即時救援活動の効率化を期待できるとした。 今後、依頼に応じられる高校で調査を進めてリストップし、県の防災計画への反映を求める方針。自衛隊の初動訓練や防災教
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高校生留学支援 国の助成事業に 静岡県教委など産学官連携組織
静岡県教委などが参画する産学官連携組織による高校生海外留学支援事業がこのほど、文部科学省の助成事業に採択された。採択状授与式が18日、県庁で行われ、池上重弘教育長が文科省の担当者から採択状を受け取った。 文科省の「トビタテ!留学JAPAN新・日本代表プログラム」の拠点形成支援事業として2023年度、全国で3件が選ばれた。本県は、県教委や県国際交流協会、県経営者協会、ふじのくに地域・大学コンソーシアムなどで構成する「ふじのくにグローバル人材育成事業運営協議会」を立ち上げ、探究活動を伴う高校生の海外留学プログラムを提供する計画。文科省の助成は25年度までの3年間で、助成金と県教委の基金から留学
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指しゃぶりで歯並び心配 マウスピース型装置で改善も【歯の診察室】
問 40代女性。3歳7カ月の子どもが指しゃぶりをしていて、乳歯の前歯2本が前に出ています。矯正が必要かもしれないと心配です。また、指しゃぶりが続いた場合に、歯にどのような影響が出てしまうのでしょうか。 答 指しゃぶりのピークは1歳半~2歳頃で、吸啜[きゅうてつ]反射の影響で指を吸い始めて習慣化したものや、不安や緊張の解消、心理的欲求不満などが原因として挙げられます。3歳を過ぎると次第に指しゃぶりは減少し、5歳にはほとんどなくなります。そのため、指しゃぶりの頻度や強さにもよりますが、一時的に歯列・咬合[こうごう]不正が生じても、3歳頃にやめることができればその後の成長とともに改善してくるこ
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自転車ヘルメット、どうすればかぶる? 富士・吉原高生徒らワークショップ
自転車に乗る高校生のヘルメット着用率向上を目指す官学連携のワークショップがこのほど、富士市の吉原高で行われ、生徒や関連機関の参加者約20人が有効なアイデアを出し合った。 4月の道交法改正によるヘルメット着用の努力義務化を受け、若者への浸透を図るために企画した。同校生徒会役員のほか、市の担当者、富士署員、交通安全指導員、プロサイクリングチーム「レバンテフジ静岡」の選手らが小グループに分かれて議論した。 同校と富士市立高の生徒約1100人に実施した事前アンケートでは、ヘルメットをかぶっていない生徒が大半を占めた。理由は「みんなかぶっていない」が最も多く、「かっこ悪い」「髪形が崩れる」との回答
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そろばんの副教材 静岡市教委に寄贈 珠算2団体
日本珠算連盟静岡支部(沢田幸子支部長)と全国珠算教育連盟県支部はこのほど、小学3、4年生が算数の授業で使う副教材「たのしいそろばん」を静岡市教委に寄贈した。 市内82校の小学3年生に配布する。沢田支部長らが市役所清水庁舎を訪れ、赤堀文宣教育長に教師用を含む約5500冊を届けた。同教材はそろばんの使い方や指の動かし方、計算方法について絵を交えながらやさしく解説している。 学校教育の教材にそろばんを活用することで計算力や集中力を向上させることが目的。今年で13回目の寄贈となった。
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特別支援学校 教室不足解消、静岡県内道半ば 普通学校との「分離」見直しの声
障害のある子どもが通う特別支援学校の在学者数が全国で増加し、自治体や学校が教室の確保に追われている。県内も同様の傾向で、県教育委員会は施設整備を進めているが、教室不足解消は道半ばだ。他方、国際的には、障害の有無にかかわらず一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」が主流に。「学びの場の分離を立ち止まって考え直すべき」と言う声は県内からも上がっている。 文部科学省によると、全国の小中高生などの数は減少する一方、特別支援学校の在学者数は年々増え、今年5月時点で計15万人余となった。県内は5060人で、約20年間で1・8倍になった。増加の大部分を占める知的障害は、2030年度頃がピークになると見込まれて
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子どもの頃から「適塩」慣れよう 静岡県の高血圧対策 給食試食会で保護者にも働きかけ
静岡県は高血圧対策の一環で、子どもの頃から適切な塩分量の食事に慣れてもらう「適塩キッズ育成事業」に乗り出した。家庭での取り組みが重要として、児童だけでなく保護者に対しても減塩や野菜摂取を働きかけるのが特徴だ。薄味の食事を意識付けることで、将来の生活習慣病予防につなげる。 静岡県の健康寿命は男女とも都道府県別で5位と「全国トップクラス」(県健康増進課)だが、脳血管疾患による死亡率の高さが健康課題となっている。県民健康基礎調査によると、1日当たりの食塩摂取量は男性が10・6グラム、女性が9・2グラム。いずれも国の目標(男性7・5グラム未満、女性6・5グラム未満)を上回り、日頃の食生活の適切な塩
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優秀教職員33人表彰 浜松市教委
浜松市教委はこのほど、本年度の優秀教職員表彰式を北区の市教育センターで開いた。学習指導、部活動、発達支援など各分野で模範的な取り組みをする33人に宮崎正教育長が賞状を手渡した。貝谷真紀子佐鳴台小教諭が受賞者を代表し、謝辞と今後の抱負を述べた。 被表彰者は次の通り。 【幼稚園】生熊真希(三方原)柴田めぐみ(北浜中央)坂本浩子(熊) 【小学校】石岡公香(相生)八幡美和(佐藤)森英仁(新津)大石広美(河輪)水元まり子(笠井)小栗志介(豊岡)川合弘志(伊佐見)木下香(和地)鈴木亨(村櫛)磯部真代(与進北)貝谷真紀子(佐鳴台)鈴木美智子(芳川北)梅村友之(舞阪)佐々木麻美(北浜)東条美里(北浜南)岡田
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不登校でも「学校」に行かせるべき?④ 関係者インタビュー【賛否万論】
不登校への対応は小中高校の発達段階で異なります。小中段階の民間の受け皿はフリースクールが中心ですが、高校段階は私立通信制高校が存在感を示しています。県内に拠点を置く私立通信制高校の一つ、つくば開成高静岡校のキャンパス長として不登校の子の支援に長年携わってきた鮫島功さん(50)に、中高生の不登校の実態やその背景、通信制高校の特徴などについて聞きました。 硬直化した制度に課題 鮫島功さん(私立通信制高キャンパス長) コロナ禍で不登校の子が増加しましたが、中高生の不登校の実態を教えてください。 「増加の原因は複合的ですが、コロナ禍で急増したのは、子どもが学校に行かないことに慣れてしまったり、
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若者が意見言える社会に 菊川で「サミット」 参画の場拡大模索、同じ目線で話し合い【NEXTラボ】
4月のこども家庭庁発足と同時に施行された「こども基本法」は、子どもが意見を言ったり、社会的活動に参画したりする機会の確保を基本理念に掲げている。少子化が加速し、社会の中で子どもや若者はマイノリティー(少数派)だ。未来を担う子どもの思いを社会に反映するには、大人の側はどうしたらいいだろうか。 11月中旬に菊川市で開かれた「わかもののまちサミット」。子どもや若者の社会参画の在り方を探ることを狙いに、焼津市のNPO法人わかもののまちが主催した。県内を中心に関東、北陸、関西地方から学生や若者支援団体、行政職員約200人が参加し、各地の活動を共有した。 議論されたのは子どもや若者の社会参画の場を
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静岡県内公立高中等部志願状況 清水南1・49倍、浜松西2・68倍
静岡県教委と沼津市教委は13日までに、県立清水南高と浜松西高、沼津市立高の各中等部について、2024年度入学者選抜の志願状況を発表した。 清水南は募集定員105人に対し、志願者は156人で倍率は1・49倍だった。浜松西は募集定員140人に対し、志願者は375人で2・68倍。沼津市立は募集定員80人に110人の志願があり、1・38倍だった。 3校の入学者選抜は、24年1月6日に総合適性検査と作文、7日に面接を行い、17日に選抜結果を郵送で通知する。
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ジャガイモ専門店開店 浜松・三方原小3年生、特産の馬鈴薯販売 15日まで
浜松市北区の三方原小3年生は13日、同校や地域の畑で栽培した特産の三方原馬鈴薯(ばれいしょ)を販売する「ジャガイモ専門店」を同区根洗町のファーマーズマーケット三方原店で開店した。 初日は3年2組の児童31人が店員を務め、「いらっしゃいませ」と元気よく客を呼び込んだ。社会科の授業でスーパーを見学した際に学んだ袋詰めの方法や、レジで客を待たせない工夫などを実践。地元農家のおすすめレシピや給食の人気メニューなども紹介した。 取り組みはキャリア教育の一環。傷などで販売できないジャガイモをプレゼントするなど、持続可能な開発目標(SDGs)も意識した。鈴木愛里彩さん(9)は「たくさんの人が買ってくれ
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北部4校と統合の島田第一小 児童らが新校舎見学 木のぬくもりたっぷり
島田市内の北部4小学校と島田第一小の来年度の統合による児童増に対応するため、改築した島田第一小の新校舎が11月末に完成した。統合に先立ち、児童らが12日、新校舎や新屋内運動場を見学した。 新校舎は鉄筋コンクリート造3階建て。現在の校舎に隣接し、延べ床面積は約6800平方メートル。昨年6月末に着工し、新屋内運動場と合わせた工事費は約24億4千万円。 電子黒板やプロジェクターを導入し、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対応する。校舎の採光や通風にも配慮し、統合する各学校の思い出の品を展示するメモリアルコーナーも設けた。段差などを解消し、バリアフリー化も進めた。玄関などには木材
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部活以外の習い事、中学生46%が経験 湖西市教委 部活巡る調査
湖西市教委は11日、中学部活動の地域連携や地域移行の在り方を議論する推進協議会の第2回会合を、同市鷲津の市民活動センターで開いた。市教委は、小5~中2の児童生徒とその保護者、小中学校の教員を対象に実施した部活動に関するアンケートの結果を報告した。 調査では、中学生の46%が部活動以外に地域での習い事やクラブチームなどでスポーツ・文化活動を行っていることが分かった。「部活動に入って良かったこと」を選ぶ設問(複数回答)は「活動が楽しい」や「友達ができた」などの答えが上位だった一方、「地域での活動で大切にしていること」を選ぶ設問(同)は「技術の向上」が最多となり、生徒が部活動と校外の活動に求める
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企業×地域資源 浜松・可美中生“斬新”新事業 浜名湖浄化/まつり屋台アルミ活用
浜松市南区の可美中はこのほど、地元企業と地域のリソース(資源)を掛け合わせて新たな事業やサービスを提案する取り組みの成果発表会を同校で開いた。県内学校が企業と連携して地方創生や人材育成を目指す「シヅクリプロジェクト」(事務局・一般社団法人シヅクリ)の一環。2年生の約130人が参加した。 四つのクラスごと浜松いわた信用金庫、ヤマハ発動機、エンケイ、中部電力パワーグリッドの4社と組み、7月から少人数グループに分かれて地域の探求活動を始めた。発表会では各社の担当者の前で、協力して練り上げたプランのプレゼンテーションに臨んだ。 ヤマハ発動機と連携したクラスの一部グループは、電動アシスト自転車や
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商店街駆け抜け、沿道から声援 水窪町で小中合同の持久走大会 浜松市天竜区
浜松市天竜区水窪町の水窪小と水窪中は10日、同町内で合同持久走大会を開いた。小中学生37人が商店街を往復するコースを懸命に走り、沿道の地元住民らから声援を浴びた。 水窪小近くの坂道の前からスタートし、小学生は1往復の約1・2キロ、中学生は2往復の約2・6キロを走り、全員完走した。 子どもたちの頑張る姿を見ようと、商店街には保護者のほか、地元のお年寄りも集まった。大きな拍手を送りながら「頑張れ」「腕をしっかり振って」などと応援した。 水窪中の加藤雅嗣校長は「頑張る子どもたちの姿勢を地元の方々に見てもらえるのはとてもうれしい。生徒の励みになっている」と話した。
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年長→小1進学円滑に 学びの基盤つくる「架け橋期」 掛川市教委、指定校で接続検証
幼児教育施設(幼稚園・保育園・こども園など)の年長の5歳児から小学1年生の6歳児にかけての2年間は、生涯にわたる学びや生活の基盤をつくる重要な時期だ。しかし、園と小学校では施設の種類が違うため学びが連続していなかったり、過ごし方が違ったりして子どもが戸惑いを感じることがある。こうした課題の解消を目指し、義務教育の開始前後の2年間を「架け橋期」ととらえ、幼児教育施設から小学校への接続の円滑化を目指す動きが広がっている。力を入れる掛川市の事例を取材した。 11月上旬、掛川市立桜木小で行われた1年花組の生活科の授業「あきのスペシャルたからものランドで、ねんちょうさんをたのしませよう」。児童は数
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「おくるみ」シルクで優しく 細菌の繁殖抑え、速乾 菊川の通販会社考案 助産院も活用
生まれたばかりの赤ちゃんを包み、抱っこや寝かしつけに役立つ「おくるみ」。菊川市を拠点に着物の通販事業を手がける「ブライトネス」(長谷川和代代表)が、シルク素材を生かしたおくるみを考案した。子育て中の社員の声から誕生した商品で、長谷川さんは「赤ちゃんの肌トラブルや寝かしつけに悩むママたちをサポートできれば」と語る。 長谷川さんによると着物の代表的な素材でもある天然繊維のシルクは、細菌の繁殖を抑えて肌を清潔に保ち、速乾性にも優れている。おくるみはニットの製法で編まれているため、伸び縮みしやすく、赤ちゃんを優しく包める。洗濯機の使用も可能で手入れが簡単という。 開発のきっかけは、新型コロナウ
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しずおか新聞感想文コンクール 小中高3部門で18人、8校を表彰
しずおか新聞感想文コンクール(静岡新聞社・静岡放送主催)の表彰式が9日、静岡市駿河区登呂の静岡 新聞放送会館で開かれた。小中高の3部門で入賞した18人と8校を表彰した。 4332点の応募があり、最優秀賞に小曽根杏樹さん(東海大静岡翔洋小6年)、礒部葵衣さん(掛川西中1年)、鈴木愛梨さん(浜松西高2年)が輝いた。静岡新聞を取り扱う販売店でつくる「静新会」の内浦正夫会長、池上重弘県教育長らが各受賞者に賞状や盾を手渡した。 受賞作は地域の防災訓練や認知症患者の支援、シニア雇用などの社会課題をテーマに取り上げ、自身の経験と結びつけながら、課題解決の方策などについて意見、提案した。 審査員長の柴
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夫婦げんかの子への影響は ストレスから暴力や暴言も【親子の相談室】
問 小学2年生の子を持つ母親です。子どもは、1年生のころから落ち着きがなく、最近は自分の意見が通らないと大きな声で騒ぐことがあります。ここ半年ぐらいはささいなことで怒り出し、友達に暴力を振るうこともあります。父母は以前から夫婦げんかをすることが度々ありました。それが子どもに影響を与えているのでしょうか。親としてどのような関わりが必要でしょうか。 お子さんの表れについて心配されているのですね。夫婦げんかの目撃による子どもへの影響ですが、大好きなお父さん、お母さんにちょっとした言い争いがあるだけでも、子どもは少なからずストレスを感じてしまいます。そのストレスから、自分の体や心を守るため、ささ
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ひとり親支援の団体 16日にイベント
静岡市を拠点にひとり親の子どもたちの教育を支援する団体「ままoneアカデミー」(石光代表)は、16日正午からイベント「ままoneアカデミーフェス」を開く。 来季サッカーJ1のFC町田ゼルビアの選手で、故郷の沼津市で社会貢献を目的とした会社を設立した鈴木準弥さんや石代表などが、静岡市駿河区国吉田の事務所で講演する。オンラインでも同時配信する。午後1時から、夢をテーマにイラストなどを描く「ビジョンボード」作りの子ども向けワークショップも行う。 希望者は、ままoneアカデミーのウェブサイトから申し込む。問い合わせは同団体<電050(3662)5788>へ。
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「困った子」は「困っている子」【思春期の心 支える力 不登校⑤】
学校へ行けずにいる小学生が「家にいてもイライラして気持ちを抑えられなくなる。そういうときテレビを見て思いきり笑う。すると少しだけ楽になる」と話してくれました。そのお母さんにお会いすると「息子は本当に困った子です。学校に行かずに家でテレビを見て笑っているんです」とおっしゃいました。子どもは苦しくてたまらない思いを何とかしたくてテレビを見て笑い、その姿をお母さんは「困った子」と捉えてしまうのです。 私は今まで、万引や暴力など反社会的と言われる行為に走る子どもたちに数多く出会ってきましたが、その全てが「困っている子」でした。心の中の葛藤やもがきをコントロールできずに、問題行動と言われる行為に走っ
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不登校 小中生125人 裾野市教委、対策強化
裾野市教育委員会は8日、不登校の状態になっている小中学生が10月末時点で125人いることを明らかにした。増加傾向にあり、学校内外での対策を強化する。市議会12月定例会で岡本和枝氏の一般質問に風間忠純教育長が答えた。 「月に7日以上」または「年間30日以上」欠席している小学生は43人、中学生82人。前年同月より小学生が15人、中学生は2人それぞれ増えた。不登校には含めていないが、欠席数の多い「休みがち」な小中学生も計41人いるという。 市教委はタブレット端末を利用して遠隔で授業を行ったり、登校しても学級教室に入れない子どものために校内に学習支援室を設けたりしている。また、不登校などの子どもたち
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いじめ認知 10.2%増1172件 沼津市教委 前年度比
沼津市教委は7日の市議会文教産業委員会で、2022年度の小中学校のいじめ認知件数は前年度比10・2%増の1172件だったと報告した。市教委は増加要因を「いじめの見逃しゼロを目指し、積極的に認知したため」と説明した。 件数は小学校740件(9・5%増)、中学校432件(11・3%増)。市教委は新型コロナウイルスによる制限が緩和され、学校生活が正常に戻っていることも増加要因とした。 いじめの解消率は小学校40・3%(前年度比8・1ポイント減)、中学校40・5%(同25・7%ポイント減)で県平均(小学校65・1%、中学校62・7%)を大きく下回った。奥村篤教育長は「教職員への不信感が一因となり、保
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湖西中 再編方針固まらず 市教委は複数案で調査へ 検討委会合
湖西市教委は7日、小中学校の統廃合を巡り北部地区に設置した再編検討委員会の第2回会合を、同市の北部多目的センターで開いた。委員は学校の視察を踏まえ意見交換したが、市が2案を示した湖西中の再編方針は委員の意見がまとまらなかった。市教委側は再編後の校舎の配置やスクールバスの運行例を複数案で作成し、2024年度に子育て世代対象のアンケートを行って意見の集約を目指す方針を示した。 市の基本方針は知波田、東の2小を湖西中所在地に統合し、湖西中は小中一体型か岡崎中への統合かを選ぶ内容。子育て世代の委員の一人は、幼稚園の統合を例に「両園の子どもたちが仲良くなり、行事でも互いのいいところを取り入れて経験が広
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しずおか新聞感想文コンクール 最優秀賞に小曽根さん(東海大静岡翔洋小6年)ら
「2023年度しずおか新聞感想文コンクール」(静岡新聞社・静岡放送主催、県教委、県私学協会など後援、静新会協力)の審査結果が発表された。応募総数は4332点。小学生、中学生、高校生の3部門で審査が行われ、最優秀賞には、東海大静岡翔洋小6年の小曽根杏樹さんの「お互いに支えあうために~黄色いハンカチで状況確認~」、掛川市立西中1年の礒部葵衣さんの「認知症サポーターとして私ができること」、浜松西高2年の鈴木愛梨さんの「誰もが受け入れられる未来へ」がそれぞれ選ばれた。 学校賞(団体賞)は応募作品数などを総合的に選考し、小学生の部から1校、中学生の部から6校、高校生の部から1校が決定した。 最
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“最後”の紙すき さみしく楽しく 来春統合の静岡・清沢小児童18人
静岡市葵区の清沢小で6日、全校児童18人が地域に古くから伝わる手すきでの和紙作りに取り組んだ。同校は来年4月、同区の中藁科小、水見色小と統合する予定で、閉校の記念グッズなどの材料として活用するため和紙を作った。 和紙作りは同校で30年以上続くという伝統行事で、寒さが厳しくなる12月に行ってきた。講師を務めたのは同校卒業生の山田芳朗さん(61)、志保さん(58)夫妻。児童たちは和紙の原料であるミツマタとトロロアオイを混ぜた水を入れた水槽に、紙をすく道具「簀桁(すけた)」を慎重に浸し、大小2種類の和紙を次々にすいていった。 前日には準備として、山で採取したミツマタを鍋で煮込んだ後、学校前の黒
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共通テスト49万人出願 1月13、14日 静岡県は1万4324人
大学入試センターは5日、来年1月13、14日に実施する大学入学共通テストの確定出願者数が前回から2万668人減少して49万1913人だったと発表した。静岡県は1万4324人。2025年1月のテストから教科・科目が再編されるため、現行の6教科30科目で実施する最後の試験となる。50万人割れは、大学入試センター試験として行われていた1992年以来。 来春に高校などを卒業見込みの現役生のうち、共通テストに出願した割合は45・2%で過去最高だった。 体調不良で欠席した受験生らへの追試験は来年1月27、28日に東京外国語大(東京都府中市)と京都工芸繊維大(京都市左京区)で行う。過去3回は新型コロナ
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牧之原の小中再編 市教委が意見募集 1月4日まで
牧之原市教委は5日から、小中学校の学校再編に関わる「市義務教育学校施設整備基本構想・基本計画案」のパブリックコメント(意見公募)を開始した。 市は市内10小中学校を再編し、榛原、相良の各地域に小中一貫校(義務教育学校)を新設する方針を固めている。同計画案では学校施設の整備方針や施設計画、配置などの設計に関わる考え方を示し、自宅から学校までの距離に応じた通学手段も盛り込んだ。榛原地域の開校年度は30年度、相良地域は33年度を目標とし、両校を合わせた概算事業費は約205億円を見込んでいる。 22年から有識者や保護者、地域住民による検討会で議論を深めてきた。意見公募を踏まえ来年1月中の策定を目
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中等部併設の静岡県内公立高 24年度定員発表 県教委
静岡県教委は4日、中等部を併設する県内の公立高3校について、2024年度入学者選抜の定員を発表した。 中等部からの進学予定者を除く定員は、清水南普通科30人(中等部からの進学予定者を含む定員は120人)、同芸術科29人(同40人)、浜松西普通科85人(同240人)、市立沼津普通科145人(同200人)。
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はますくヘルパー制度拡充 子育て世帯の負担軽減へ 浜松市議会
吉積慶太こども家庭部長は子育て世帯の負担や不安を軽減するため、子育て支援ヘルパーの利用料を市が補助する「はますくヘルパー」制度の拡充を検討していることを明らかにした。石津氏に対して答えた。 同制度の対象は現在、妊娠中から1歳未満の子供を持つ保護者。食事の準備や洗濯などの家事支援、授乳やおむつ交換などの育児相談といったサービスを市の委託業者が提供し、市が利用料のうち、1時間1050円を負担する。利用は1日2回までの最大4時間。子供が1歳になるまでの利用可能時間は通常50時間以内で、多胎児世帯などは100時間以内となっている。 吉積部長は子供の対象年齢や利用時間の拡大を検討していると説明し「
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白板アート、全国大会入賞 繊細ペン遣い光る 浜松大平台高美術工芸部
浜松市西区の浜松大平台高美術工芸部の生徒が、教室の黒板やホワイトボードをキャンバスに見立て一面に絵を描く高校生の全国大会「黒板アート甲子園」の白板の部で入賞した。 2年生8人が「光明が差す」をテーマに制作した。悩みをかかえながらも、前に進む姿をホワイトボードに描いた。希望と悩みを白と黒の対比で表現したという。原画を制作した石井ひなさん(17)は「かすれたペン、新しいペンなどさまざまなペンを集めて作品を完成させた」と苦労を語り、部長の松井柚月さん(16)は「みんなで一つの作品を作り上げることができて良かった」と笑顔で話した。 黒板・ホワイトボードメーカーの日学(東京)の主催で、15年に
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裾野市東地区おやじの会、大賞 静岡県、子育て支援で4団体表彰
静岡県はこのほど、先進的な子育て支援活動をたたえる「ふじさんっこ応援大賞」の表彰式を県庁で行い、大賞に「裾野市東地区おやじの会」を選んだ。 おやじの会は2012年から月1回のペースで100人規模のお泊まり会「何にもしない合宿」を実施。小学生をはじめとするさまざまな住民が参加し、世代を超えたつながりを構築している。小田圭介会長(42)は「身近な所から始められる活動。県内の他地域でも参考にしてもらえれば」と話した。 24団体から応募があり、県立大短期大学部の永倉みゆき教授が審査委員長を務めた。優秀賞は「NPO法人泉の会こどもっ家」(静岡市)と「だんぼ楽会創作あそび作家ふくろうず」(浜松市)、
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「適応指導教室」進まぬ改称 文科省が変更推奨も 静岡県内温度差、当事者「自分は不適応なの…」
不登校の子どもの受け皿になっている学校外の公的な支援拠点「適応指導教室」の名称変更が県内で進んでいない。文部科学省は保護者からの「違和感がある」などという声を踏まえて2019年度に「教育支援センター」に変更し「適応指導教室」の使用をやめた。自治体に対しては「改称が望ましい」(同省担当者)としているが、県内では「適応指導教室」を使い続ける市町があり、対応が分かれている。 「自分が不適応だと言われているようだった」。不登校経験のある県内の男性(20)は当時を振り返る。不登校の子を支援する関係者の間には「呼び方が通常の教育体系から外れていることを表している」などと受け止める声も根強い。 「適
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静岡県高校総文祭郷土研究大会 浜名、日大三島が最優秀
静岡県高校総合文化祭の郷土研究部研究発表大会がこのほど、静岡市葵区のアイセル21で開かれた。県内6校の生徒が各地の歴史や文化などを調査、分析した成果を発表し、「公共・政策」分野で浜名高史学部Aが、「歴史・考古」分野で日大三島高地理・歴史部がそれぞれ最優秀に選ばれた。両校は来年夏に岐阜県で開かれる全国高校総合文化祭に出場する。 浜名高史学部Aは、天竜川の治水などに尽力した地元の偉人金原明善による更生保護事業に着目。金原とともに更生保護の仕組みを構築した川村矯一郎の人物像や2人の活動の独自性を追究した。 日大三島高地理・歴史部は、同校が陸軍の跡地に建てられていることから「野戦重砲兵連隊と三島
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通級指導教室新設 2024年度 藤枝市、中学校に
藤枝市は来年度、市内の中学校に学習障害(LD)指導を中心とする発達障害に対応した通級指導教室を新設する。30日の市議会11月定例月議会で、北村正平市長が鈴木岳幸氏(藤のまち未来)の一般質問に答えた。 市教育政策課によると、市内の中学校10校のうち1校のみに1教室を設置し、週20時間程度の指導を予定している。生徒は市内全域から募集し、希望する人数や住居地などを踏まえて開設する学校を選定する方針。教室には発達通級の担当教諭と、市の会計年度任用職員を指導員として配置する。 市は同教室を設けることで、特定分野の学習が困難な生徒への継続的な支援体制の充実を見込む。北村市長は「全ての子どもたちが安心
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子どもの習い事 助成制度を検討 浜松市議会
吉積慶太こども家庭部長は、子どもたちの間で経済的理由から自己肯定感の差が生まれている事態を是正するため、子どもの習い事への助成制度を検討する考えを示した。森田氏に答えた。 市の2020年の調査によると、「経済的理由で習い事に通わせることができない」と答えた保護者の割合は、一般群が4%に対して生活困窮群は23%と高かった。「将来が楽しみである」など自己肯定感を問う質問では、生活困窮群の子どもは一般群の子どもより10ポイント近く低かった。 吉積部長は「家庭の経済状況が自己肯定感に影響を与えている。スポーツや文化活動を通じて才能を伸ばすことで、自己肯定感の向上につながる」と述べ、経済状況にかか
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小中教員8割「携わりたくない」 部活動の地域移行で浜松市調査 保護者6割は加入希望
浜松市教育委員会は29日、小中学校における休日の部活動の地域移行に関する実態調査の概要を中区の市教委で開いた第2回地域クラブ活動協議会で報告した。児童、生徒、保護者、教員らに対する調査で、保護者の約6割は休日の部活動が地域クラブ活動になった場合、子どもの加入を希望すると回答した。一方で教員の約8割は地域クラブ活動の運営にも指導にも携わりたくないと回答した。 小学校4年生から中学2年生の児童・生徒と保護者、教員、吹奏楽連盟加盟団体などの学校関係者約6万1千人が回答した。土、日、祝日の部活動が地域クラブ活動になった場合、参加を希望するのは小学生、中学生ともに約50%。参加したい活動は小学生が
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あんどん上手にできたよ 大谷小児童、静岡大生の手借り
静岡市駿河区の大谷小の3~6年生約50人がこのほど、駿河竹千筋細工のあんどん作りを同校で体験した。大谷・小鹿地区まちづくり検討会議が主催する子ども向けイベント「バンビーノ・プロジェクト」の一環。 児童が地元の伝統工芸品に触れる機会を設けようと、デザインを専攻する静岡大の川原崎知洋准教授ゼミの学生が企画した。駿河竹千筋細工の伝統工芸士杉山茂靖さんの協力で、今回の企画に合わせてオリジナルデザインのあんどん制作キットを用意。児童は杉山さんに竹ひごの組み方などを教わり、学生のサポートを受けてあんどんを完成させた。 5年の馬昊沢さん(11)は「伝統工芸品を作ったのは初めてだったが、上手にできた。家
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地域で子育て推進 県教委、13団体表彰
静岡県教委はこのほど、2023年度の「子供を育む地域活動団体表彰」として、地域で子育て体制づくりを推進する13団体を選出した。 放課後学習支援や職業講話、子育て世代の居場所づくりなどの活動が評価された。受賞団体は次の通り。 三島市立佐野小地域学校協働本部、同市立東小地域学校協働本部、同市立徳倉小地域学校協働本部、同市立北上小地域学校協働本部、同市立南中地域学校協働本部、伊豆の国市立大仁北小地域学校協働本部、島田市大津財産区、放課後子ども教室とんとん(富士宮市)だれでも食堂もぐもぐマツイ学園(御前崎市)葉梨子ども広場運営委員会(藤枝市)子育てサークルぴおーねくらぶ(浜松市)細江文化協会陶芸部(
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4コマ先生、児童笑顔に 黒板に毎日“連載” 磐田・豊岡南小の鈴木教諭「学校に来る楽しみの一つに」
磐田市上神増の豊岡南小に、毎日欠かさず黒板などに4コマ漫画を描き続けている名物教員がいる。鈴木昌英教諭(50)の“連載”は2022年4月に始まり、既に400作を突破した。「学校に来る楽しみの一つに」―。そんな思いを込めた作品は駄じゃれ満載のギャグ漫画。毎朝、登校した児童たちの笑顔を咲かせている。 漫画は、主人公の小学生らが日常生活の中などで駄じゃれを披露する。鈴木教諭は自身が受け持つクラスの教室の黒板に放課後、漫画を描くのが日課だ。本年度は全校児童を楽しませようと昇降口にも紙に印刷した作品を日替わりで掲出している。教え子の4年村上心春さん(10)は「身近なもので駄じ
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24年度奨学生 41人を選考 浜松市教委
浜松市教委は27日の定例会で、2024年度の市奨学生として41人を選考したことを報告した。 大学生と専門学校生の計42人から申請があり、家庭年間所得額の基準を上回った1人を除く全員を採用とした。申請者は23年度よりも5人少なく、採用者は同数だった。 経済的理由で就学困難な学生、生徒に学費の一部を無利子貸与する制度。大学生等は月額4万5千円、高校生等は同3万円を上限に貸与し、卒業後に貸与期間の3倍の年月で償還する。
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元校長鈴木さん 自作絵本を寄贈 浜松市教委に
浜松市中区の元中学校長鈴木平さん(74)がこのほど、自身で著作した絵本「ぼくら雑草ではないよ」(文芸社、橋爪かおり絵)97冊を市教育委員会に寄贈した。市内の小学校に配布する。鈴木さんが中区の市教委で宮崎正教育長に手渡した。 庭で草取りをする親子と雑草が対話する物語。草たちがそれぞれ自分の名前や個性を説明し、果たしている役割を知ってほしいと訴えかける。鈴木さんは「人間の都合で取り除かれてしまう草も大切な働きをしている。自然の中ではみな同じ価値があると感じてほしい」と呼びかけた。 公立中の理科教員や私立中の校長などを務めた鈴木さんは、退職後に絵本の創作に取り組み、市教委に寄贈するのは3作目となる
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目指せ!理想のエコ社会 SDGs、人生ゲームで知ろう 浜松開誠館中・高で研修会
持続可能な開発目標(SDGs)をテーマにした教材「Beyond SDGs人生ゲーム」の研修会が25日、浜松市中区の浜松開誠館中・高で行われた。研修を終えた生徒は、ゲームマスターとして小中学校などに出向き、同教材を活用してSDGsの認知、理解度向上に取り組む。 教材開発は、文部科学省の「SDGs達成の担い手育成推進事業」に採択された金沢工業大(石川県)が取り組む事業の一環で、同大が玩具大手「タカラトミー」などと共同開発した。教材はこれまでに全国の小中学校など約300校以上に無償で配布されている。 億万長者を目指して競い合う従来の人生ゲームとは異なり、参加者同士でカードを集めて協力し「脱炭
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女学生の傘事情 日傘は黒、雨なら唐傘【近現代 学校制服考⑧】
読者の皆さんは、「雨傘唐傘、傘さして、父さん迎えにいきましょう、雨が降る降る日暮れ道、つんつん燕[つばめ]の宙がえり」という歌い出しで始まる、昭和16(1941)年に作られた「雨傘唐傘」(作詞・武内俊子、作曲・河村光陽、歌・河村順子)という童謡をご存じだろうか。4分の2拍子の哀調を帯びた短調の旋律で流行した。 「雨傘唐傘」とは日が照ったときに差す日傘と区別している。両方ともに竹の骨で組まれ、日傘は綿や和紙、雨傘は和紙を貼った唐傘が主流であった。雨傘は日傘と違って雨をはじくため、和紙の表面に油を塗っていた。時代劇で傘張りは浪人の内職の定番である。 洋傘もあったが、高価なことと防水性の問題も
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赤色?光る? キノコテーマの本いろいろ 個性的なキャラクターも活躍【親子の本棚 学校司書えりすぐり】
今月は、秋の味覚の一つでもある「キノコ」がテーマです。いろいろな形や色があり、中には光るキノコもあります。本を読んで、森を探検したいですね。個性的なキャラクターが活躍する物語も紹介します。 「ほしじいたけ ほしばあたけ」 なんともいえない枯れた雰囲気の表紙が味わい深く、子どもたちの心をわしづかみにします。きのこむらの元気なキノコたちがにぎやかにくらしていると、タマゴタケが、がけに落ちてしまいました。ほしじいたけが、ひらりと助けにとびおりますが、ケガをしたタマゴタケをおぶってガケをのぼるのはむずかしそうです。 さて、ほしじいたけはどうするのでしょうか。長持ちしないほしじいたけの力にドキ
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郷土研究、静岡県内高校生が活躍 社会科系部活減少傾向の中
郷土研究部や史学部といった高校の社会科系部活が全国的に減少する中、8月の「全国高校社会科学・郷土研究発表大会」で浜名高(浜松市浜北区)の史学部が最高賞を受賞するなど県内の生徒が奮闘している。研究テーマに対しフィールドワークを重ねる作業は、高校で必修科目となった「探究」の目的にも合致するとして、関係者は魅力や実績を再認識してもらおうとPRに力を入れている。 都道府県の高校文化連盟(高文連)に郷土研究などに関連する事務局があるのは静岡を含む10道県のみで、全国高文連には郷土芸能や日本音楽といった専門部はあるものの郷土研究に関する組織はない。文化部のインターハイと呼ばれる「全国高校総合文化祭」で
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読書感想画コンクール受賞者を表彰 26日まで、静岡県立美術館で展示
指定図書の感想を絵画で表現する第41回県夏の読書感想画コンクール(静岡新聞社・静岡放送主催)の表彰式が25日、静岡市駿河区の県立美術館で行われた。県知事賞など特別賞を受賞した21人に賞状や盾を贈った。 県内の小学生から7739点の応募があり、同市立服織小1年の松田京君、袋井市立袋井南小3年の榑松篤志君、静岡市立大里東小5年の亀山水杜さんが県知事賞を受賞した。学校賞には静岡市立安東小、静岡大付属静岡小、浜松市立可美小の3校が選ばれた。 審査委員長を務めた県教育研究会の見城秀明美術教育研究部長は「本との出合いによる感動は、絵に描くことでさらに広がっていく。これからも感性を磨き、本の世界の楽し
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入賞21人と富塚中を表彰 徳川家康公顕彰コンクール
徳川記念財団は25日、小中学生対象の徳川家康公顕彰作文コンクール(徳川みらい学会共催、静岡新聞社・静岡放送など後援)の表彰式を静岡市葵区の静岡商工会議所で開いた。最高賞の徳川賞に選ばれた掛川市立西中2年の中脇光翔さんら入賞者21人と、学校賞の浜松市立富塚中に表彰状を贈った。 中脇さんの作品タイトルは「家康公が残したタイムカプセル」。現在の掛川市などに残る史跡「高天神六砦(とりで)」を通じて築造した家康の性格や思考を学べるとの内容で、同史跡を「家康公が残した一種のタイムカプセルのような存在」と表現。「『宝物』として大切にしていかなければならない」と結んだ。 同財団の徳川家広理事長や同学会の
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模擬会社で事業企画 駒形商店街の活性化テーマ 静岡・安倍川中で公開授業
静岡県金融広報委員会(会長・水野裕央日銀静岡支店長)の指定を受け、2022年度から金融教育の研究に取り組む静岡市立安倍川中で24日、公開授業が行われた。3年生が数人のグループに分かれて地元の駒形商店街の活性化を見据えた模擬会社を設立し、事業計画や収支見通しなどを発表した。 商店街で託児所を手がける新会社を企画したグループは「ゆっくり買い物を楽しめる環境を提供したい」とコンセプトを示したほか、地元の高齢者を講師とする料理教室で商店に売れ残った食材を活用してフードロス削減につなげる事業も紹介した。 気軽に食べられる手持ちサイズのパンケーキを販売するグループは、キッチンカーで市内のビジネス街を
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全国の逸品「社員」が仕入れ 焼津水産高、模擬会社設立20周年 25日まで販売イベント
焼津水産高(焼津市)の流通情報科生徒でつくる模擬会社「フィッシュパラダイス・魚国」は24日、焼津さかなセンター(同市八楠)で販売イベントを実施した。魚国設立20周年を記念して、全国各地の逸品を集めた「ご当地フェア」を企画。生徒たちが仕入れた商品約40品が並んだ。25日まで。 単独で行うイベントとしては最大規模。「社員」たちはこれまでの販売傾向や焼津さかなセンターの客層を念頭に置いて、日持ちする商品を中心に仕入れた。「ご当地フェア」は北海道、関東、関西、中国、九州・沖縄とブロックごとに仕入れた缶詰やふりかけなどが並ぶ。たこやきやチーズケーキの缶詰といった珍しい商品も販売する。 仕入れ担当の
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台風や大雨...災害時の児童引き渡し、より安全に 浜松の小学校で改善模索
台風や大雨などの災害時に児童を学校から家庭へ安全に引き渡すには―。浜松市内の教育現場で、自然災害時の児童の引き渡し方法について見直しが進んでいる。市教委は4月に学区内のハザードマップ提出を各校に義務付けるなど「防災対策基準」を改定した。学校側はアプリを活用した連絡体制や独自マニュアルの作成によって、保護者や教職員の安全にも配慮した引き渡し方法を模索する。 浜松市では昨年9月に警戒レベル5に相当する「緊急安全確保」の避難情報が初めて出され、家屋への浸水が広範囲に及ぶなど風水害が多発した。学校では児童の引き渡しのタイミングや車での迎えの可否など多くの課題が浮上。市教委は防災対策基準を見直し、大
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赤ちゃんと触れ合い、子育て学ぶ 静岡市駿河区・豊田中で交流会
静岡市駿河区の豊田中で22日、市内在住の乳幼児親子との触れ合いで子育ての実情や命の尊さを学ぶ交流会が開かれた。家庭科の授業の一環で、3年生約30人が0~3歳児や保護者と手遊びなどを通して交流を楽しんだ。 生徒は乳幼児の母親や保健師らの助言を受けながら、赤ちゃんの抱き方やあやし方を教わった。母親が夜泣きなど育児の大変さについて説明すると、生徒は真剣な表情で聞き入った。交流会の最後には、乳幼児親子に家庭科の授業で手作りしたおもちゃをプレゼントし、感謝を伝えた。 3年の石川智美さん(15)は「子育ては『かわいい』だけではない苦労が多くあることが分かった。親が自分にかけてくれた愛情を改めて感じた
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32個人19団体表彰 スポーツ、芸術などで活躍 県教委
静岡県教委はこのほど、スポーツや芸術、学術の分野で顕著な成績を挙げた小中高生ら32個人、19団体を表彰した。県庁で表彰式を行った。 表彰を受けた個人、団体と主な成績は次の通り。 浜名高史学部=全国高校社会科学・郷土研究発表大会最優秀賞▽焼津水産高海洋科学科=全国水産・海洋高校マリンロボットコンテスト総合の部優勝▽吉田明仁(三島中郷西中3)=全国中学陸上競技選手権大会男子400メートル優勝▽三木穂高(静岡中央高4)=全国高校定時制通信制陸上競技大会男子砲丸投げ優勝▽若竹瞬(同3)=全国高校定時制通信制陸上競技大会男子100メートル優勝▽清水彩(榛原高4)=全国高校定時制通信制剣道大会女子個人戦
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フリースクール、経営難や周知不足が課題 静岡県内の小中学校、不登校は1学級1~2人 重み増す受け皿
静岡県内で小中学生の「不登校」が増加する中、不登校の子の受け皿になっているフリースクールの経営難や周知不足が課題になっている。他県では行政が財政支援する動きも出てきているが、本県には補助制度はなく、保護者へのフリースクール情報の提供を拒む公立小中学校もあるという。フリースクール関係者からは行政支援を求める声が上がっている。 県教委によると、公立小中学校で年30日以上欠席(病気は除く)した「不登校」の児童生徒は、直近の統計がある2021年度で8030人(小学校2642人、中学校5388人)。単純化すると1学級に1、2人いる計算になる。また、約2千~3千人がフリースクールを含む関係機関とつな
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不登校でも「学校」に行かせるべき?① 広がる「受け皿」選択肢【賛否万論】
全国的に増加傾向にあり、ネガティブに捉えられがちな「不登校」ですが、従来の「学校」に無理に行かせない選択肢が広まりつつあるとも言えます。その受け皿になっているのが小中学校段階のフリースクールや高校段階の私立通信制高校。フリースクールや私立通信制高校の現状を紹介し、いわゆる「学校」以外の選択について考えます。 (社会部・大橋弘典) フリースクール 自己肯定感高める 小中学校段階で不登校の子どもの受け皿になっている「フリースクール」の定義は決まっていません。学校教育法で定める「学校」(1条校)ではなく私塾と同じ位置付けで法的な縛りはないため自由度が高く、教育方針や活動に幅があります。呼び方
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小中一貫教育で大里中グループ 課題設定力向上へ連携議論 静岡市
静岡市が2022年度から導入した静岡型小中一貫教育の研究指定校になっている駿河区の大里中グループ(大里中、中田小、大里西小)は22日、2年間の活動を総括する発表会を開いた。小中共通で「大里型PBL(課題解決型学習)」に取り組んでいて、3校で授業を公開した。 市内外から教員ら約160人が参加した。大里中2年生は本年度、「京都の魅力」を分析。この日の授業で各自の視点で考えたモデルコースを紹介し、旅行会社社員から批評を受けた。生徒は1年の時に地域と接点を持つ活動をし、3年となる来年度は社会参画を意識した「魅力あるまちづくり」をテーマとするため、2年は土台となる学習の期間と位置付けた。各小学校でも
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ネット依存度判定、高校生半数「リスクあり」 静岡県内、小学生は「ゲーム」、中高生は「動画」
静岡県教委は20日までに、静岡県内の児童生徒約1万6千人が受検したインターネット依存度判定システムの2022年度の結果を公表した。「リスクなし」「中リスク」「高リスク」の3段階で判定され、高校では半数の生徒が中リスク、または高リスクと判定された。ネットの用途をみると、小学生は「ゲーム」が最も多く、中高生は「動画」「音楽」「コミュニケーション(SNSなど)」が多い傾向が浮き彫りになった。 社会教育課によると、同判定システムは希望した学校ごと1万6164人が利用した。高校では2563人が受検し、ネットの使い方の再考を必要とする「中リスク」と判定されたのは47・2%、早急な改善を必要とする「高
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「好き」が集う老若男女 開かれた稽古と交流の場【町道場のいま~かわる柔道界~㊥】
静岡市駿河区の高松中学校。平日の午後7時ごろ、柔道場に道着姿の老若男女が集まり始めた。一目見て、他の道場と比べて明らかに子供より大人の数が多いことが分かった。 同所を拠点に活動するのは2019年に設立された駿河柔心会。道場主の植田秀さん(62)が約2時間の稽古の間、穏やかなまなざしを送り続ける。 少年主体の道場が多い中、老若男女が稽古できる場を提供したい-。かつての自分の指導者の考え方に共感し、六段昇段を機に団体を立ち上げたという。 植田さんは中学3年で一度柔道から離れた。再開したのは31歳の時。「自分も強かったわけではなく、18年くらい柔道とは無縁の生活をしていたほど。だから弱い者の
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「リトルベビー」子育て課題共有 静岡でセミナー、当事者が支援訴え
早産などにより小さく生まれた低出生体重児や家族が抱える課題について考える「次世代を守る! 赤ちゃんの今と未来の健康セミナー」(日本家族計画協会など主催)が3日、「世界早産児デー」(17日)に合わせて静岡市駿河区で開かれた。本県は小さく生まれた赤ちゃんのための母子手帳「リトルベビーハンドブック」が全国に広がるきっかけをつくった“先進地”。全国から当事者サークルの代表者や医療、母子保健関係者など約100人が集い、交流を深めた。 「人の励ましもつらく、情報もない。真っ暗闇に突き落とされた感覚だった」。2006年に第2子を452グラムで出産した登山万佐子さん(53)=福岡
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「ロイロノート」普及、急拡大 ICT活用、授業支援システム 伊豆の国出身の兄弟が開発
伊豆の国市出身の兄弟が創業したソフトウエア会社「ロイロ」(横浜市)が開発した、ICTを活用した授業の支援システム「ロイロノート・スクール」の導入がコロナ禍を機に、全国の学校で急拡大している。静岡県でも全市町の約半分にあたる17自治体が導入。学校現場ではICT端末と同システムを活用した効果的な教育の模索が続いている。 ロイロノート・スクールはタブレットを活用し、生徒や教員同士で対話型授業を実現するためのツール。ノートの添削や課題のやりとり、子ども同士の意見共有、調べ学習、動画撮影、資料配布、発表用の資料作成など多目的に活用できる。 同社によると、コロナ禍に伴う全国一斉休校をきっかけに、学校
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静岡県立農専大が初の学祭 農産物直売やステージ 2020年4月開学
磐田市富丘の県立農林環境専門職大・短期大学部で19日、初の大学祭「豊穣祭」が開かれる。2020年4月の開学以来、コロナ禍で中止を余儀なくされてきた大学祭の開催が4年目にして実現する。学生らは「これまで我慢してきた分、大いに楽しみ、盛り上げたい」と意気込んでいる。 目玉は、前身の農林大学校時代から引き継いだ学内産農産物の直売。学生たちが生産したメロンやサツマイモ、キャベツ、ミカン、ガーベラなど20品目以上を販売する。各コースや学生サークルごとに、畜産物や野菜を使ったグルメ、加工品などを提供する模擬店も並ぶ。学生らの学習・研究成果を披露するポスター展示や、ステージパフォーマンスなども予定する。
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成績は「価値」ではない(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 不登校③】
不登校で相談に来た中学生の話です。「学校でクラスの仕事を率先してやっても、勉強の成績が悪いと親からも先生からもできないやつだと思われてしまう。自分が全否定されるみたいで将来に希望が持てない」「勉強を頑張って偏差値の高い高校に入れって言われるけど、そういう高校に入れるのはクラスの中でも一部。だから自分は駄目だという思いをずっと持って生きて行くのかと思ったらぞっとした」 一方、小学校の時から塾に通って勉強を頑張り、社会人になった教え子は「社会に出てみると、責任感とか行動力とか発想力とか、人としての力が評価されるのに、どうして子どもの頃にあんなに成績を気にして点数に振り回されていたのかと不思議な
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静岡大成高が受賞 「地方の時代」映像祭
全国各地の優れたドキュメンタリー映像作品を顕彰する「第43回『地方の時代』映像祭2023」の贈賞式が18日、大阪府吹田市の関西大で開かれ、グランプリにNHKの「立つ女たち 女性議員15%の国で」が選ばれた。茨城と長崎の市議選に立候補した2人の女性に密着。地方政治への関心の低さが生む問題が指摘される中で、仕事や育児をしながら政治に挑む難しさを浮かび上がらせた。静岡県関係では、高校生(中学生)部門優秀賞に静岡大成高の「84歳のビデオグラファー」が選ばれた。
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掛川文学賞、高校生が選定 遠未真幸さんの作品に決定
掛川市の市民選書委員の推薦図書5冊から高校生が1作品を選定する2023年度の「高校生が選ぶ掛川文学賞」の選考会議が市中央図書館で開かれ、市内4校を代表する高校生選考委員13人は遠未真幸さん著「おかげで、死ぬのが楽しみになった」(サンマーク出版)を選んだ。主人公の成長や読書から得られる気付きを重視した。 選考は予定時間を1時間以上も超過し、5冊の読後感や主題について意見を交わした。田宮和華さん(16)=掛川東高2年=は「今を楽しむべきとのメッセージが読み取れる」と理由を説明した。林直生さん(17)=掛川工高2年=は「最初に推した本とは違うが納得感はある。ほかの委員の考えに興味があった」と話し
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どうぶつの絵コンクール 特別賞12人、静岡で表彰式
第42回どうぶつの絵コンクール(静岡新聞社・静岡放送主催、富士サファリパーク協賛)の表彰式が18日、静岡市駿河区の静岡 新聞放送会館で開かれた。 画面いっぱいに2匹のアリクイを描き最高賞の県知事賞を受賞した浜松市立和田小1年の渡辺太晴君をはじめ、特別賞に選ばれた12人が出席。静岡放送の谷口智康代表取締役などから賞状と記念品を受け取ると、保護者からは温かい拍手が贈られた。渡辺君は「アリクイは子ども新聞やテレビで見て興味を持った。賞状をもらえてうれしい」と喜びを語った。 コンクールには約2万4千点の応募があった。特別賞と金賞、銀賞の計112点は、12月1日から来年3月31日まで、富士サファリ
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地産地消やロス減を 高校生が提言 静岡市内6校参加
静岡市の高校生が脱炭素社会の実現に向けて提案する発表会(同市、静岡鉄道主催)が18日、同市駿河区のグランシップで開かれた。「カーボンニュートラルに向けて私たちにできること」をテーマに、市内6校の約30人が学校や家庭など身近な脱炭素の取り組みを紹介した。 城南静岡高のチームは家庭でできる脱炭素として、食材の地産地消の推進を提案した。カレーの食材に全て県内産を使った場合、県外産と比べて輸送にかかる二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に削減できると説明。実際に県産の食材でカレーを作り、「味は変わらずおいしく、環境にもいいので(地産地消が)お勧め」と強調した。 このほか、清水桜が丘、静岡市立、駿河
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青少年健全育成 功労者4人表彰 三島市教委など
三島市教育委員会と市青少年健全育成会は15日、青少年健全育成セミナーを市民生涯学習センターで開き、スポーツ指導者や学校ボランティアなど青少年の健全育成に長年携わった功労者4人を表彰した。 表彰されたのは、朝香敏和さん(梅名自治会)、斉藤敦さん(佐野バレーボールスポーツ少年団)、三浦太さん(市PTA連絡協議会)、吉田稔子さん(同)。地元自治会や市PTA連絡協議会などから推薦を受けて選ばれた。 参加者は表彰式後、JR三島駅南口駅前であいさつ運動を行った。
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SNSへの親子の生活投稿、慎重に 子どもの気持ち見極め大事【NEXTラボ #変わる暮らし】
多くの人がSNS(交流サイト)を利用する現在。子育てや子どもとの生活についての投稿が盛んになる一方、子ども自身が成長とともに拒否感を示したり、情報の悪用が心配されたりするなど、リスクの再認識が求められている。子どもの不利益にならないために親にどんな認識が必要か。経験者や有識者と考える。 誰もが知る名画を模写したどこかほほ笑ましい絵画作品で人気を博す親子アートユニット「アーブル美術館」。県内を拠点に2人の子どもたちと10年以上にわたって活動してきた藤原晶子さん(47)は、ウェブ上での子どもの情報発信について試行錯誤してきた。 作品を多くの人に見てもらおうと、活動開始と同時期にブログを始め
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「誰でも通園」不安の声 有識者、態勢整備訴え 静岡県内保育士「現場任せ」「手いっぱい」
国が検討している子育て世帯の支援策「こども誰でも通園制度」に対し、県内の保育士から不安の声が上がっている。保護者の就労要件を問わず、未就園の生後6カ月~2歳なら誰でも保育施設を定期利用できる仕組みだが、労働環境が改善されない中で新たな園児を受け入れることに現場の抵抗感は強い。有識者は「十分な受け入れ態勢を整えなければ現場の多忙感は増し、いわゆる不適切な保育にもつながりかねない」と懸念する。 「保育士の配置基準も賃金水準も変わっていない。現場任せだ」。静岡市の保育園に勤める50代女性保育士は、ため息をつく。子どもは1歳半ごろから自我が芽生え、意思表示をするようになるとされる。女性は「『イヤ
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盗撮、窃盗の教諭免職 静岡県教委が処分 事故起こした女性は減給
静岡県教委は16日、教諭3人を懲戒処分にしたと発表した。このうち女児を盗撮した男性教諭(25)と、窃盗容疑で逮捕された男性教諭(32)を免職とし、交通死亡事故を起こした女性教諭(50)を減給10分の1(6カ月)とした。 盗撮した男性教諭は県東部の小学校に勤務。7月19日、教室にスマートフォンを設置し、水泳の授業を終えて着替える女子児童を撮影した。女子児童がスマホを見つけ、動画を確認して発覚した。男性は学校と地元教委の聴取で、故意ではなく録画が作動したと主張していたが、警察の聴取で初めて盗撮を認めた。「教室内で盗撮できる立場にいることに気づき、好奇心から撮影した」と話しているという。 学校
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焼津市教委「学校福祉部」発足半年 子どもの課題に 迅速なサポート 専門家助言 改善、相談増
学校生活に課題を抱える児童生徒やその家庭への支援に向け、焼津市教育委員会が本年度新設した「学校福祉部」が改善例を増やしている。教職員に加えて各分野の専門スタッフを配置し、心理面、医療面、経済面などからサポート体制を敷くことで効果を上げる。 学校福祉部は子どもの学校生活をサポートする「子ども支援課」、家庭をフォローする「家庭支援課」で構成する。体制を部に格上げし、常勤職員はほぼ倍の14人とした。不登校や自傷行為、校内の問題行動、いじめなど、学校や保護者からの相談を受けて、対象の子どもや家庭にあった支援を展開する。 これまでは担当職員だけで対応してきたが、心理師や保健師、社会福祉士らが一緒
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スマホ・ネットの家庭内ルールどうしてる?⑥しずしんニュースキュレーターと読者の意見【賛否万論】
スマートフォンやネットの家庭内ルールを巡る「賛否万論」。前回まで、保護者による管理「ペアレンタルコントロール」の必要性に加え、子ども自身が利用の長所と短所を学ぶことや親子間の会話の重要性などについてさまざまな意見が寄せられました。家庭内の方針に委ねられる場面が多い分野ですが、ネットに起因する犯罪被害を防ぎ、コミュニケーション手段としてより有用に活用するため、ネットリテラシー教育の大切さは高まっています。今回もしずしんキュレーターと読者の声を紹介します。 どう使うか、全ては心根次第 キュレーター 寺子屋たっちゃんさん(静岡市) 私学教育に携わり50年超の人情家。「人は多
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「小さな親切」作文コンクール 荒川さん、溝尻さん知事賞
「小さな親切」運動県本部の第11回作文コンクール(静岡新聞社・静岡放送後援)の入賞者がこのほど、決まった。最高賞の知事賞に小学生の部は浜松可美小4年の荒川美和さん、中学生の部は浜松引佐南部中3年の溝尻圭さんが輝いた。 「小さな親切」と「私の心のワクチン」をテーマに、県内の小中学生から2583編が寄せられた。 荒川さんは、学校生活で困っているときに、友人からもらった手紙で勇気を得たエピソードを披露。小さなさりげない親切が誰かの悲しみを救う大切さをつづった。 溝尻さんは、バス降車時に転倒し負傷した高齢者を、ボーイスカウトの経験を生かし手際よく介抱した事に触れ、正しい知識と相手を思いやる気持
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⚽元Jリーガー青嶋さん 園児にサッカー指導 浜松市北区・細江保育園
浜松市北区細江町の細江保育園で16日、元Jリーグ清水エスパルス選手で浜松開誠館高サッカー部監督の青嶋文明さん(55)を講師に招いたサッカー教室が開かれた。年中、年長園児50人がサッカーボールに親しみ、競技を楽しんだ。 子どもたちは青嶋さんの指導を受け、ボールを使った遊びやドリブルなどに取り組んだ。ミニゲームでは、得点が入ると青嶋さんとハイタッチして喜んだ。安間晴志郎ちゃん(6)は「ゴールを決められてうれしかった。次はリフティングがうまくなりたい」と笑顔を見せた。 現役引退後の20年以上前から毎年同園でサッカーを教えている青嶋さんは「指導者としてスタートした時からお世話になっている。原点に
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読書県しずおか 4校2団体表彰 静岡県教育委員会
静岡県教委は14日、2023年度「読書県しずおか」づくりの優秀実践校・団体として、子どもたちの読書活動推進に取り組んだ4校2団体を表彰した。 優秀実践校に選ばれたのは袋井市立袋井北小、浜松市立北部中、県立掛川工高、県立浜松特別支援学校。優秀実践団体は磐田おはなしとわの会(磐田市)、ねこバス(静岡市)。小中学校での読み聞かせ、本のプレゼンテーション大会「ビブリオバトル」や朝読書の実施などの活動が評価された。 県庁で行われた表彰式で、各代表が表彰状を受け取った。池上重弘教育長は「本の面白い世界に出合えば、子どもたちはのめり込んでいく。皆さんの取り組みを広げていきたい」と述べ、活動に感謝した。
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2025年度に統合 原田小と原谷小 掛川市
掛川市教育委員会は14日夜、2025年4月に原田小(同市原里)を原谷小(同市本郷)に統合すると明らかにした。原野谷中(同市寺島)を加えた小中一貫校整備に先立ち、2小学校を再編する。少子化で複式学級が発生することを見越した対応。 小中一貫校整備に向けた検討委員会の初会合で示し、地域住民代表が了承した。市教委によると、児童数は原田小が55人、原谷小は220人。24年度にスクールバスの準備やカリキュラムの調整、原谷小の校舎改修などを進める。 原野谷中学区では、28年4月の開校を目指して、小中学校が同一校舎に入る施設一体型の小中一貫校整備に向けた準備が進む。市と市教委は、原野谷中校区を皮切りに市
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男性育休取得率改善、21.8% 静岡県内22年度 25年度目標、30%に
静岡県内の有識者でつくる県男女共同参画会議(委員長・白井千晶静岡大教授)はこのほど、県庁で会合を開き、第3次男女共同参画基本計画(計画期間2021~25年度)の成果指標に対する進捗(しんちょく)状況を確認した。男性の育児休業の取得率は目標値を上回ったものの、委員からは人手不足に悩む中小企業でも取得しやすくするための具体策を求める意見が相次いだ。 同計画は、男性の育児休業の取得率を19年度の6・5%から24年度までに13%に引き上げることを目標にしている。県雇用管理状況調査によると、22年度時点で21・8%と目標値を上回った。このため、県は25年度の目標値を30%に上方修正する方針を示した。
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登校拒否を考える会 11月19日、静岡市葵区で例会
登校拒否を考える会・静岡は19日午後1時半から、静岡市葵区の市民文化会館で例会を開く。 不登校の子や保護者、学校関係者が悩みや思いを語り合う。参加費は大人500円、子ども無料。問い合わせは芹沢幸枝代表<電054(246)7202>へ。
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花沢城、石脇城の「御城印」販売 歴史民俗資料館など 焼津高書道部 制作協力 巨大作品パフォーマンスも
焼津市歴史民俗資料館は11日、花沢城、石脇城を訪れた記念の証しとなる「御城印(ごじょういん)」の特別版第2弾の販売を始めた。和紙にそれぞれの城に関連する武将のイラストをあしらった特別デザイン。中央の文字は焼津高書道部の生徒が毛筆で書いた。 第2弾は生徒たちの力強い文字の横に、花沢城は武田信玄と今川義元、石脇城は北条早雲のイラストを添えた。同資料館と市観光協会で販売している。 販売初日には花沢地区で御城印の販売イベントが催され、制作に協力した同校書道部の生徒たちが巨大書道パフォーマンスを披露した。7人の生徒はそれぞれバランスを取りながら、筆を使って力強い文字を書いた。 3年の鈴木茉奈さん
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トヨタ会長、児童乗せドリフト 裾野深良小、水素車をデモ走行
トヨタ自動車は13日、自動車と環境に関する出前授業を裾野市の深良小で開いた。6年生約50人にカーボンニュートラルについて説明するとともに、ドライバーとしてレースに参戦する豊田章男会長が二酸化炭素を排出しない水素エンジン車のデモ走行を披露した。 豊田会長はレース仕様の車に代表児童を乗せ、タイヤを横滑りさせるドリフト走行を実演。グラウンドに置いた2本のポール間を「8の字」を描くように走った。児童には「多くの会社が作った3万点の部品を組み合わせると、車ができる。トヨタだけではできない。みんなも得意分野で活躍しながら力を合わせ、楽しい未来を作ってほしい」と呼びかけた。 トヨタガズーレーシングカン
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子育て会議委員募る 下田市教委
下田市教委は「市子ども・子育て会議」の新たな委員を募集している。関連施策の推進へ市民から幅広く意見を募る狙い。 市内在住で子育てや、子育て支援活動の経験、意欲、知識があり、平日昼間の会議に参加できる満20歳以上が対象。任期は2024年1月から2年間。年5回程度の頻度で会議を開き、現委員の任期満了に伴い2人ほど募るという。 所定の応募用紙を提出して申し込む。12月11日必着。申し込みや問い合わせは市教委<電0558(23)3929>へ。
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不登校「誰かとつながる場」を メタバース登校で出席認定/空き教室を支援ルームに 埼玉・戸田市の先進事例
不登校の児童生徒が、年々増え続けている。文部科学省の10月の調査発表によると、2022年度は全国で29万人(前年度比22%増)と過去最多を更新。静岡県内では17%増の9640人となり、小学校での増加傾向が強かった。不登校をめぐっては「問題行動ではない」との社会理解がつくられつつあるものの、居場所の選択肢は少ないのが現状だ。「学校は行けるけれど、教室までは難しい」「学校以外の場所が良い」「自宅に居たい」―。さまざまな思いを抱えた子どもたちが、どこにいても「誰か」とつながれるよう、多様な居場所の選択肢を提供している埼玉県戸田市の取り組みを取材した。 パソコン上に昔のテレビゲームのような画面が
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思い出のランドセル 1年生の背中に リユース事業開始 浜松市中区・曳馬社協
浜松市中区の曳馬地区社会福祉協議会が創立20周年を記念し、同地区を対象にランドセルのリユース事業を開始した。使わなくなったランドセルを譲り受け、同地区の希望する新1年生に届ける取り組み。「6年生の背中から1年生の背中へ、地区内でランドセルをつなぐリレーに参加してほしい」。同社協はこんな思いを込めて、協力者や利用希望者を募っている。 小学校卒業後、家に眠ったままになっているランドセルを有効活用し、福祉のまちづくりにつなげようと企画した。口コミレベルで協力を呼びかけたところ、現時点で十数個が集まった。若干の傷はあるものの、きれいな状態を保っているものばかり。再利用する際は、さらにクリーナーや
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インフルエンザ 子どもの異常行動に注意 「飛び降りようと」「外に走り出す」 施錠や見守りで対策を
インフルエンザにかかった子どもの異常行動に気をつけて―。静岡県内では今シーズン、1日当たり約3300人の患者が推定され、その8割を10代以下が占める。重大事案は全国で年間50~80件程度あり、長年この重大事案を分析してきた国の調査データからは、抗インフル薬の服用にかかわらず飛び降りなどの事故が起きる可能性がうかがえる。識者は「子どもの誰にでも起きる可能性を想定しておくべき」とし、見守りや就寝環境のチェックを呼びかけている。 国の調査グループが分析した2006年以降の15年間のデータによると、異常行動は「突然立ち上がって部屋から出ようとする」「興奮して窓を開け、ベランダから飛び降りようとす
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【第2章】学校の防災③ 登下校時に津波の恐れ どこに避難? 家族と決めて【東海さん一家の防災日記 南海トラフ地震に備える/いのち守る 防災しずおか】
南海トラフ地震が起きれば、多くの小中学校体育館が避難所になる。空調やトイレなどの設備は十分か。南海トラフ地震臨時情報が発表された場合、学校活動は休止するのか。第2章では自主防災会会長の東海駿河さん(71)やその家族と共に、学校の防災課題を点検していく。 ある平日の午後。小学1年の東海竜洋君(7)は学校を終えて自宅へ歩いていると、地面の揺れを感じた。「地震かな」。立ち止まっていると防災行政無線の放送が流れた。「津波注意報が発表されました。海岸付近の方は注意してください」 「えっ、どこに逃げればいいの。あっ、そうだ!」。学校も自宅も津波浸水想定区域内にある竜洋君は、ランドセルに入れてあった
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親はどっしりと見守る(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 不登校②】
わが子が学校へ行かなくなったとき、ほとんどの親御さんが「どうして?」と考え、「どうしたの?」と子どもに尋ねます。子どもが体調不良を訴えた場合は「今日は休んで明日行けばいいよ」と言いますが、「分からない」などと言われると心配になり、欠席が続くと「困った。どうしたらいいでしょうか」と学校に相談します。 カウンセラーとして、親御さんにお会いしてみると、ほとんどの方が「こうなってしまったのは私の育て方に問題があったのでしょうか」とおっしゃいます。そこで「子育ての過去は振り返らないようにしましょう。良かれと思ってやってこられたのですから、自分を責めないでください。それよりこれからどうするかを一緒に考
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ワンオペ育児で子どもにイライラ 電話窓口などで悩み吐き出して【親子の相談室】
問 共働き2児の母です。平日は夫の帰りが遅く、放課後児童クラブと保育園に子どもを迎えに行き、帰宅してから家事・育児を一人でこなしています。仕事で疲れている上に時間に追われて家事をしている時に、子どもが遊びに夢中でやるべきことをやらなかったり、きょうだいげんかをしたりするとイライラして大声を出してしまいます。また傷つくような言葉をぶつけたり、怒りが収まらずに無視してしまったこともあります。よくないと分かっていても気持ちが抑えられません。どうしたらよいでしょうか。 答 仕事に育児に大変な思いをしているのですね。一人で子どもと向き合っていると、疲労感や孤独感にさいなまれ心に余裕がなくなってし
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声の大きさやテンポを工夫 子どもの読みたい気持ち優先 読み聞かせのこつ 絵本作家・朗読家の北島さんに聞く
親子のふれ合いの時間として大切にしている人も多い絵本の読み聞かせ。ただ、「忙しくて読むのが大変」「上手に読んであげられない」など、悩みを抱える人もいるのでは。「1秒で子どもたちの反応が変わる!! また読んで欲しくなる読み聞かせ」の著書があり、絵本作家で朗読家の北島多江子さん(51)=浜松市西区=に、読み聞かせの時間をより楽しく豊かにするためのこつを聞いた。(生活報道部・大滝麻衣) ―北島さんが考える読み聞かせの魅力とは。 「親子で、お話の世界を一緒に旅することができるところです。冒険の中でワクワクしたりドキドキしたりして絵本を閉じた後、現実世界は変わらなくても、子どもの気持ちには変化が
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沼津中央高創立100周年 生徒ら歌やダンスで祝う 市内で記念式典
沼津中央高(沼津市)は10日、創立100周年の記念式典を同市民文化センターで開いた。生徒や学校関係者ら約850人が節目を祝った。 同校は1924年に沼津精華女学校として開校。94年に校名を沼津中央高と改称し、男女共学となった。 鈴木照彦校長は「今後も建学の精神を守りつつ、時代とともに進化してさらなる飛躍を目指す」とあいさつした。秋鹿研一理事長は「グリーンアンモニアとSDGsの未来」と題し、二酸化炭素(CО2)を排出しない燃料として世界で注目されているグリーンアンモニアを紹介した。 卒業生でシンガー・ソングライターのフルヤトモヒロさんが登場。吹奏楽部や手芸部、軽音楽部とともに演奏やファッ
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不適切保育発覚の浜松の施設、事業譲渡検討 24年4月めど
10月に不適切保育が発覚した浜松市西区の大平台わかくさ保育園が、保育士の確保の見通しが立たないことを理由に、来年4月をめどに事業譲渡を検討していることが10日、関係者への取材で分かった。 同園が保護者に配布した文書によると、現在の保育士らに来年度の勤務の意向を確認したところ、複数の保育士が退職の意思を示したという。新規の保育士確保も困難な状況であることから、同園は現在の施設で在園児の保育を継続するため、運営母体変更の検討が必要だと判断した。 同園では0歳児を担当する保育士が複数の園児に対し、食べ物を無理に口に入れたり大声で呼び捨てにしたりしていた不適切保育が発覚した。同園はこの保育士の解
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「クールチョイスinしずおか」小学生対象に電車、バス無料 脱炭素へ意識高揚 静岡鉄道、期間内1日限定
静岡鉄道(静岡市葵区)は18日から、二酸化炭素(CO2)排出量が少ない公共交通機関の利用を促し、脱炭素への市民意識高揚を図るイベント「クールチョイス in しずおか」を実施する。市内の小学生を対象に、18~26日の土日祝日のうち、任意の1日限定で静鉄電車と市内路線バスの運賃を終日無料にする。 児童約3万2千人に、電車とバスで利用できる「1日フリー乗車券」を学校を通じて配布する。期間中は各地で各企業や団体と連携した環境啓発イベントを実施し、にぎわい創出を図る。初日は同市駿河区のグランシップに約40団体が集まり、環境関連のワークショップなどを展開する。 同社の担当者は「将来を担う子どもたちが
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スマホ・ネットの家庭内ルール どうしてる?⑤ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
スマートフォンやネットの家庭内ルールについて、前回までに寄せられた投稿には、「親もけじめをつけた使い方を」「使用による怖さを伝え、子の自制を促す」といった保護者への注意喚起を呼びかける声の一方、「もはや体の一部。徹底的に使ったら」や「今の時代、スマホやネットが使えない方が問題」と活用することに対するメリットに注目する意見もありました。今回も引き続きキュレーターと読者の意見を紹介します。 衝突恐れず 子どもと対峙 キュレーター 松浦静治さん(島田市) 任意団体Study Like Playing代表。20年間の小中学校教員生活の後、早期退職して地域で子どもを育む活動を実
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⚾「野球しようぜ!」 大谷、日本の全小学校にグラブ寄贈へ インスタで発表
米大リーグ、エンゼルスからフリーエージェント(FA)となった大谷翔平(29)が9日、自身のインスタグラムを更新し、日本国内の全小学校約2万校に三つずつ、計約6万個の子ども用のグラブを寄贈すると発表した。 大谷は「野球しようぜ!」と記した文字や、段ボール箱にグラブを詰めた写真を投稿。「野球を通じて元気に楽しく日々を過ごしてもらえたらうれしい。このグラブを使っていた子どもたちと、将来一緒に野球ができることを楽しみにしています」とつづった。 大谷と契約するスポーツ用品メーカーによると、各校に贈られるグラブは小学校低学年用のサイズで、右利き用が二つ、左利き用が一つ。12月から来年3月までをめどに
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ロケット開発の社長招き講演会 静岡大成中・高120周年
静岡市葵区の静岡大成中・高はこのほど、創立120周年を記念し、北海道赤平市でロケット開発に取り組む植松電機の植松努社長を招いて講演会を開いた。同校の生徒や保護者ら約700人が聴講した。 植松社長は「思うは招く 夢があれば何でもできる」をテーマに、自身が過去に直面した苦悩を交えて話をした。他人からの評価や前例がないことなどを理由に自分の可能性を否定しないよう生徒に呼びかけ、「『人と違う』はすてきなこと。失敗は大切なデータとして次につなげて、自分の好きなことや夢を追い続けてほしい」と激励した。 2年の杉山翼さん(16)は「夢は一つに絞らなくていいと聞いて前向きになれた。これからの進路も『どう
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小中学生理科研究プレゼン 最優秀に山下さん(浜松篠原小)、大石さん(静岡大付属浜松中)表彰
静岡県や浜松市、静岡大などでつくる「トップガン教育システム協議会」はこのほど、小中学生理科研究プレゼンテーションコンテスト(静岡新聞社・静岡放送後援)の審査と表彰式を浜松市中区の浜松科学館で行った。最優秀賞には浜松篠原小5年の山下瑞喜さんと、静岡大付属浜松中1年の大石康介さんが選ばれた。 山下さんは「カラスが熱中症にならない秘密」を研究した。大石さんは3Dプログラミングの知識を生かし「自然界のフラクタルをpython(パイソン)で描く アマミホシゾラフグの不思議」を発表した。 木村雅和協議会会長は「山下さんは素朴な疑問にいろいろな観点から調べた。大石さんは発想力が素晴らしかった」と評価理
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室内遊具体験会 下田白浜小で11日
下田子育て支援ネットワークは11日、小学生らを対象に室内遊具の体験イベントを下田市の白浜小で開く。参加無料。 同ネットは市や市社協などで組織。跳躍器具やバランス台を用意するほか、工作の体験コーナーも設ける。小学生までの子どもが対象で未就学児は保護者の同伴が必要。 午前10時から午後3時まで(正午から1時は休憩)。体育館用の上履きや靴用の袋を持参する必要がある。問い合わせは同ネット<電0558(22)2216>へ。
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職人直伝ピカピカ泥団子 掛川・こども園 根気よく磨き上げ
掛川市下土方のきとうこども園で9日、5歳児48人が光る泥団子づくりに取り組んだ。県左官業組合中遠支部の職人13人が全面的に協力し、左官の技術が詰め込まれた光沢がある泥団子に仕上げた。 土壁に使われる材料を丸めた芯をクリーム状のしっくいでコーティングし、何色もの塗料を塗り重ねた。空き瓶の口を当てて円を描くように根気よくこすり続けて、大理石のような模様とつやを備えた泥団子を完成させた。 園児は、磨き込むほどに輝きを増す泥団子に興味津々。富井達浩支部長は「左官という仕事を知ってもらいたい思いはあるが、一番は子どもの笑顔のため。喜んでもらえてうれしい」と話した。 (掛川支局・高林和徳)
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高校生のキャリア教育に 静岡新聞社発行、県教委に地元企業ガイド
静岡新聞社は8日、県内の高校生向けに発行した地元企業のガイドブック「Futureしずおか」を県教委に寄贈した。 冊子はA4判140ページ。県内の企業や大学など約90団体の協力を受け、仕事の内容や若手社員からのメッセージを掲載している。冊子には高校生のキャリア教育に使えるワークシートも収録した。自分自身の長所や好きなことを再確認したり、進路を考えたりする際に役立ててもらう。昨年よりも紹介団体がさらに充実し、20ページ以上増加した。 約4万部を発行し、県内の公立高、私立高の約130校で2年生を対象に配布する。県庁で行われた寄贈式で、冊子を受け取った池上重弘教育長は「これだけの情報を一覧で見ら
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12月、ひとり親相談会 静岡市葵区、焼津、藤枝
ひとり親を支援する団体「シングルペアレント101」(静岡市葵区)は12月、県中部で、ひとり親家庭向けの無料相談会を開く。 相談は「離婚前後」「家計」「子どもの発達」「住まい」の4分野で、二つまで選ぶことができる。同団体のほかファイナンシャルプランナーや公認心理師、居住支援法人の関係者など、離婚家庭の支援経験がある専門員が対応する。 会場は15日静岡市葵区、16日焼津市、17日藤枝市。全会場無料託児あり。希望者はシングルペアレント101<メールsingleparent101szk@gmail.com>へ事前に申し込む。
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市内小中学校の全特別教室に空調 27年3月までに 浜松市議会
市は市民文教委員会で、2027年3月までに市内小中学校の全特別教室に空調設備を整備する方針を明らかにした。 整備対象は空調設備が設置されていない129校の理科室や音楽室、図書室、家庭科室などの798教室。24年12月に事業を開始し、2年4カ月をかけて全教室に整備する。予算規模は90億円程度を見込んでいる。今後は39年3月までの維持管理を含めた事業者の募集・選定を行う予定。 文部科学省の調査によると、県内公立小中学校の普通教室の空調設置率は100%だが、特別教室は36・8%にとどまっている。
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向陽学府小中一体校 磐田市、実施設計完了 学び促す開放空間
磐田市は6日、市内の向陽中、大藤小、向笠小、岩田小を統合し、施設一体型で整備する「向陽学府小中一体校」の実施設計が完了したと発表した。現在の向陽中の敷地に建てる新校舎棟には図書館機能を持つ開放的なスペース「ラーニングセンター」を設け、児童・生徒の学びを促す。 新校舎棟は鉄筋コンクリート4階建て、延べ床面積1万1530平方メートル。子どもたちの交流拠点と位置づけるラーニングセンターと27学級の普通教室に加え、多目的教室などを設ける。地域と学校の連携拠点として木造平屋建ての「みんなの家」を新設するほか、放課後児童クラブや地域、福祉の連携室も置く。一部の既存施設は改修して使う。 一体校化で通学
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晴れ舞台はアウトレット 引退の3年生、温かい拍手に笑顔 御殿場高吹奏楽部が演奏会
御殿場高吹奏楽部はこのほど、御殿場市の御殿場プレミアム・アウトレットで演奏会を開いた。新型コロナウイルス下に入部した3年生3人にとって同部での最後の晴れ舞台。多くの買い物客からの温かい拍手を受け、笑顔で卒部を迎えた。 3人はコロナ下で活動が制限される中で腕を磨いた。これまでの頑張りが報われるようにと同施設を運営する三菱地所・サイモンが協力。買い物客が殺到する3連休初日、集いの場でもある噴水広場前に舞台を整えた。 1~3年生の計13人と教員が「アンパンマンのマーチ」「演歌メドレー」など幅広い年齢層が楽しめる演奏を繰り広げた。歌唱を付けたり、部員のソロパートを設けたりするなど構成もひと工夫。
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反戦の思い貫いた記録 元高校教諭の塚本さん遺稿集を発刊、仲間が編集
ロシアのウクライナ侵攻やパレスチナ問題、軍備増強を推し進める中国の動向など国際平和に緊張と不安が漂う中、生涯を通して反戦を訴え続け6月に急逝した元高校教諭、塚本清一さん(享年81)=藤枝市=の遺稿集が発刊された。3章仕立てで全175ページに及ぶ冊子には、教壇や地域でひたすらに平和を願い歴史を伝え続けた真摯(しんし)な思いが込められている。 塚本さんは太平洋戦争が勃発する1941年に御前崎で生まれた。戦後の米国占領下を経験して進学した静岡大教育学部の学生時代が60年安保闘争と重なり、社会変革の機運を痛感する学生時代を過ごした。卒業後は高校の社会科教諭として静岡県内各校で教えた。初任地の松崎
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小山町教委こども未来課 町長部局に移す方針 24年度
小山町の町長や教育長、教育委員らが意見を交わす町総合教育会議が6日、町役場で開かれ、現在は町教育委員会の一組織「こども未来課」を2024年度から町長部局に移す方針が示された。中学の部活動の地域移行や町立学習塾の開設なども議論した。 町によると、こども未来課はこども園や児童福祉などに関する事務を所管している。いずれも町長権限の事務で、町教委事務局の職員による補助執行という形にしているはずが、実際は教育委員会に町長権限を移す「委任」状態になっていることなどから見直す。 こども園は教育要素を多く含むため、教委の意見を聞き町長を権限者に運営する。町は「保育教諭にも混乱が生じないようにする」と説明した
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藤枝など「道の駅」 簡易授乳室を改良 利用者不安受け施錠扉
日本道路建設業協会はこのほど、道の駅に寄贈している段ボール製の簡易設置型授乳室を改良したと発表した。出入り口をカーテンでふさいでいたが、「施錠できないと不安」と訴える利用者の声を受け、新たに施錠できる扉を付けた。本年度中に藤枝市の「宇津ノ谷峠上り」など全国43施設へ届け、寄贈済みの7施設の授乳室も改良できるという。 協会によると、授乳室は幅約1メートル、奥行きと高さ約2メートルで強化段ボールを使用。子育て支援の一環として、授乳室が整備されていない道の駅を優先し9月から寄贈を始めていた。ただ交流サイト(SNS)に不安の声が寄せられた。 改良版は、スライド式の鍵が付いた扉のほか、施錠の有無で
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不登校 回復への道筋は千差万別(蔭山昌弘/スクールカウンセラー)【思春期の心 支える力 不登校①】
不登校(年間30日以上の欠席)の子どもが増えています。特に中学で著しく、昨年度の文部科学省の調査によると、生徒総数の6%(19万人余)に上り、10年前のほぼ倍です。 私がカウンセリングで会う人のうち不登校は毎月30人くらいですが、ほぼ全員が「原因不明」です。「きっかけ」に当たるものはさまざまですが、「原因」は本人にも分からない場合が大半です。なぜ行けなくなったのか自分でも分からないのに、周りから「どうして行けないのか」と聞かれ、答えられずに苦しんでしまいます。だから「原因探しはしない」を対応の第一歩と考えています。 私は「まずは心と身体を休めてパワーを取り戻そう」と話してから、「きっかけ
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英語「聞く」「話す」向上 湖西岡崎中、実践と振り返り 反復で上達
静岡県内中学生の英語の課題として全国学力テストの結果から浮かんだ「聞く」と「話す」能力の向上。中学の学習指導要領「外国語」には「授業は英語で行うことを基本とする」と記されているが、現場ではどんな授業が行われているのか。能力向上の工夫とは。英語の授業に力を入れる湖西市立岡崎中を取材した。 「Let’s talk in English.You can make mistakes.(英語で話そう。間違っても大丈夫)」。10月上旬、中村圭太教諭(40)の呼びかけで始まった3年生の授業。地震発生時に避難所でALT(外国語指導助手)が安心して生活できるように情報を伝える―という想定で、生徒
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韓国記者 勉強と部活両立に関心、静岡東豊田中を取材
日韓の学校スポーツ文化の差異を取材しようと韓国日報(ソウル市)の劉大根[ユデグン]記者(41)が10月19日、静岡市駿河区の東豊田中を訪れた。劉記者は「文武両道を目指す部活動を取材し、勉強する子とスポーツする子が明確に分かれる韓国に文化の違いを紹介したい」と話した。 東豊田中を今年卒業した韓国籍男子生徒の父親が日本の部活動を紹介する書籍「部活の話」を韓国で出版したことを受けて、同校を取材先に選んだ。劉記者は体育館やグラウンドなど書籍で「設備が充実している」と評された校内を探索し、教諭らに部活動の数や金銭負担の多寡、運動と勉強の成績の相関など質問を重ねた。 県内のサッカー部人気に関心を示し
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新聞記事選び発表 スピーチ力磨く 伊豆・土肥小中一貫校 バトル形式、スクラップも活用
伊豆市の土肥小中一貫校の児童生徒が、興味を持った新聞の記事を選んで1分間で紹介する「新ブリオバトル」に取り組んでいる。バトルを企画するなどNIE実践指定校として同校の新聞教育を推進する増田弦己教諭(27)によると、「人前でのスピーチが苦手」といった課題解消のために新聞を活用したという。子どもたちがニュースに触れ、意見を持つ契機をつくり出している。 新ブリオバトルは5~9年生が対象で、地方紙や全国紙から記事を一つ選ぶ。記事について選んだ理由や感想、訴えたいことなどを発表する。発表を聞いた児童生徒は「声の大きさや強弱」「内容の分かりやすさ」「その記事に興味を持ったか」の3項目をそれぞれ5点満
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校内養蜂の蜂蜜どうぞ 藤枝北高生、4日文化祭で販売 瓶詰めに特製ラベル
藤枝北高食品サイエンス部の生徒は、4日の文化祭に向けて、校内で飼育するミツバチから採取した蜂蜜の販売準備に取り組んでいる。今春に採取した蜜は計46キロ。文化祭では150グラムの瓶詰め商品「フラワーハニー~藤北のめぐみ~」を1本千円(税込み)で売る。 昨年度、民間研修で浜松市北区の長坂養蜂場に出向した同校の伊東鋭次教諭(40)が、学んだ技術とノウハウを生徒に還元するために、本年度から学校敷地内に養蜂の準備を始めた。「藤北はちみつプロジェクト」と題し、生徒は伊東教諭の指導を受けながら、ミツバチが蜜を集めやすい環境作りや女王蜂の観察と管理などを行ってきた。 生徒は1日、デザインしたラベルを瓶詰
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廃棄食材使ったカレー提供 静岡・飲食13店舗 生徒ら野菜仕分け
小売店で発生する廃棄食材を使ったカレーを、静岡市内の飲食13店舗が提供する「Yummy(闇)カレー祭」(静岡新聞社・静岡放送主催)が11月の毎土日に開催される。売れ残りや規格外品の活用を通じて食品ロスを考えようと、昨年度に開催したイベント「静岡まかないフードフェス」の第2弾。 スーパーの店頭には置けないが、まだ食べられる野菜や果物を選別し、飲食店に毎週届ける。選別には、食品ロスをはじめとした社会課題を学ぶ高校・大学生が携わる。 1日、同市葵区のしずてつストア流通通り店で、市立高1年生4人が、店舗を運営する静鉄ストア(同区)担当者の助言を受けながら、売れ残ったジャガイモやタマネギ、葉物野菜
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焼津・清流館高で授業料の徴収誤り 県教委が謝罪、返金
静岡県教委は2日、焼津市の清流館高で授業料475万2千円の徴収誤りがあったと発表した。 県教委によると、生徒96人に対する授業料の10月31日の口座振替で、5カ月分の授業料として1人当たり4万9500円を引き落とすところ、誤って10カ月分の9万9千円を引き落とした。事務担当者の電算処理にミスがあったという。 保護者から学校に指摘があり判明した。県教委は関係する保護者に謝罪し、速やかに返金手続きを行うとしている。
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スマホ・ネットの家庭内ルール どうしてる?④ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
前回の賛否万論では、保護者による管理「ペアレンタルコントロール」の必要性だけでなく、子どもたち自身の成長を促す「自律と他律」の考え方や具体的な家庭内ルールのアイデアなどを紹介しました。スマホやネットとの適度な距離感とそのリテラシー習熟のバランスは、今後のICT教育に欠かせないものになっていくと思われます。皆さんはどう考えますか。今回はキュレーターと読者の意見を紹介します。 取り上げるのは親が安心したいだけ キュレーター 杉山有希子さん(掛川市) イベント会社「ママバトン」代表取締役。2男1女の母。10月から伴走型人づくりスクールを主宰。街づくりは人づくりから、の理念で
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静岡・蒲原東小6年生 修学旅行 東京で特産PR
修学旅行で都内を訪れた静岡市立蒲原東小の6年生40人が1日、都道府県会館内の6県(山形、新潟、富山、長野、山梨、兵庫)の東京事務所を訪問し、特産品や歴史など地域の魅力をPRした。 新潟県東京事務所を訪ねたグループは、蒲原が宿場町として栄えた歴史や、東京タワーの塗装に携わった職人が多くいる“塗装のまち”であることを紹介した。特産品の干しサクラエビとイワシの削り節を県職員に手渡して「新潟はコシヒカリがおいしい。お米と合うので、ぜひ一緒に食べて」とアピールした。同県からは佐渡金山グッズなどのお返しをもらい、互いの地域への理解を深めた。 山形県東京事務所を訪問した高橋菜月
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【表】静岡県内私立高の生徒募集計画
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【表】静岡県内公立高 生徒募集計画
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私立高の生徒募集計画発表 静岡県内2024年度入試 定員1万1640人【一覧表PDFあり】
静岡県私学協会は1日、県内私立高の2024年度の生徒募集計画を発表した。全日制39校は23年度から募集定員を変更せず、定員の合計は1万1640人。 ⇒静岡県内私立高の生徒募集計画(PDFファイル ダウンロード) 沼津中央と飛龍は通信制を新設し、それぞれ3学年で240人、120人を募集する。中高一貫校の不二聖心女子学院、静岡雙葉、静岡聖光学院は内部進学者のみで募集はしない。 ウェブによる出願期間は1月17~25日。願書の受け付けは30、31日。筆記試験や面接は2月6、7日、合格発表は16日。 再募集はA日程のウェブ出願期間が2月16~20日。願書の受け付けは20、21日
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公立高の生徒募集計画発表 静岡県内2024年度入試 全日制1万8010人、前年度比920人減【一覧表PDFあり】
静岡県教委は1日、県内公立高の2024年度の生徒募集計画を発表した。全日制の募集定員は451学級、1万8010人。中学の卒業予定者の減少を見込み、定員は23年度より23学級、920人の大幅減とした。定員は10年連続で減少し、生徒数の減少が始まった1989年度以降の最低を更新した。 ⇒静岡県内公立高の生徒募集計画(PDFファイル ダウンロード) 23年度の6学級、260人減と比べ、さらなる定員減を計画した。全日制で学級数を減らすのは熱海、伊豆総合、裾野、沼津城北、吉原、富士東、富士宮東、駿河総合、静岡農、島田、島田商、川根、榛原、掛川工、袋井、袋井商、磐田北、磐田西、浜松江
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平和祈りキッズゲルニカ 富士特支富士宮分校生 色彩豊か、花ちりばめ
静岡県立富士特別支援学校富士宮分校高等部3年生によるキッズゲルニカが完成し1日、発表会が同校で開かれた。生徒21人が考える平和への祈りを絵で表現した。 作品はピカソのゲルニカと同じ縦3・5メートル、横7・8メートル。富士山を中心に、修学旅行で訪れた広島市の原爆ドームを描いた。色彩豊かな花を3年生と同数の21輪ちりばめ、「平和」と大きくしたためた。 生徒たちは「戦争や犯罪のない社会になってほしいと思って描いた」と話した。 完成品は5日から、同市の白糸ノ滝にある芝生広場で、他校の作品と一緒に展示する。 (富士宮支局・国本啓志郎)
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静岡人インタビュー「この人」 全国高校総体で優勝した富士高山岳部の天気図担当 山田純怜さん(富士市)
北海道の十勝岳や大雪山系で8月に開かれた全国高校総体登山女子で、部として4年ぶり3度目の頂点に立った。4人のチームでは、天気図の作成やコース上の目印を確認する読図で貢献した。富士高2年。17歳。 -全国優勝の感想を。 「初日の筆記で予想以上の減点があったが、4人で励まし合えたことが残り3日での逆転につながった。弱音もはいたが、遠慮せずに声をかけ合えるところがこのチームの強みだったと思う。自分が主担当だった天気図は、県大会での失点を反省してたくさん準備したほか、男子の県代表になった沼津東高との合宿でアドバイスをもらえたのも大きかった」 -登山を始めたきっかけは。 「小学生の頃から家族で
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不要ランドセル 新入学児童に「真心リレー」 磐田でプレゼント会
小学校を卒業して使わなくなったランドセルを〝後輩〟たちにー。磐田ライオンズクラブ(LC、座光寺明会長)は29日、静岡県内各地から寄せられた不要ランドセルのプレゼント会を磐田市上新屋の「ひと・ほんの庭にこっと」で開いた。大切に使われた思い出の品を「真心のリレー」として来年度の新入学児童に託した。 集まったランドセルは76個。同市前野の龍の子幼稚園や浜松いわた信用金庫の職員有志が集めたほか、活動を知った富士市や浜松市、静岡市などの市民からも寄せられた。プレゼント会にはさまざまな色のランドセルが並び、家族連れらがお気に入りを持ち帰った。海外から帰国する予定の孫のためにランドセルを選ぶ人もいたとい
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不登校、外国ルーツの児童生徒支援 体制強化 必要性訴え 総合教育会議 焼津市
焼津市は30日、市長と市教委が教育行政について協議する総合教育会議の本年度2回目の会合を市役所で開いた。不登校や外国につながる児童生徒への支援事例を示した上で、継続的に進める観点から体制強化の必要性を訴えた。 市教委は支援した児童生徒が登校につながったケースについて、本年度9月末で47人と昨年度(40人)に比べて改善事例が増加したことを示し、専門スタッフを取りそろえた学校福祉部の実績を強調した。担当者は「専門性の高い支援を継続的に行うにはさらなる体制の強化が必要」と述べた。外国につながる児童生徒を相手する支援員については、10月に退職者が出たことを明らかにした。 委員からは不登校や外国に
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仮装姿で楽しく ハロウィーン 静岡市葵区・新間杉の子幼稚園
静岡市葵区の認定こども園「新間杉の子幼稚園」で31日、ハロウィーン行事が行われた。仮装した園児約80人がパーティーやクイズを楽しんだ。 毎年の恒例行事。カボチャのランタンを模した着ぐるみ姿の乳児や、好きなキャラクターに扮(ふん)した男児、ディズニー映画のプリンセスのドレスを身にまとった女児など、思い思いの姿で参加した。顔にペイントを施した子どももいた。 パーティーでは教員らがお化けなどの絵人形をボードに張って物語を展開する「パネルシアター」を披露したり、園児が輪になって踊ったりして楽しんだ。
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食品廃材活用の取り組み紹介 沼津・ソーイ社長 加藤学園暁秀高で講演
独自の発酵技術で食品廃材から新たな製品を生み出すソーイ(沼津市)の石垣哲治社長がこのほど、同市の加藤学園暁秀高で講演した。不要だったものを価値ある製品にする「アップサイクル」と、ごみを出さない完全循環型経済の同時実現を目指す取り組み「アップゼロテック」を紹介した。食料自給率が低い日本は「先進国になれる」と訴えた。 魚をまるごと食べるマグロに対し、おいしい部分だけを食べるのは「捉え方によっては人間のエゴ」と指摘。「食品廃材を減らすのも人間の役目。もったいないを形に」と事業の動機を説明した。 廃棄されていたコーヒーかすやカカオの外皮を使ったチョコレート菓子などの製品を紹介した。「ごみを出さず
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中学部活動 全3校で継続 26年度まで 菊川市教委方針
菊川市教育委員会は31日、2024年春入学の生徒が卒業する26年度まで、市内の全3中学校で現在の部活動を継続する方針を明らかにした。活動の最少人数に満たない場合は複数校合同で取り組む。同日、市内で開いた「未来の部活動在り方検討会」で説明した。 同市では23年度、菊川東中と岳洋中の野球部が合同チームで活動している。市教委学校教育課によると、休日の部活動は地域連携で充実させる考えで、市内の指導者らと協議を進める。 検討会の会合には3校の代表生徒8人も出席し、委員が意見を聞き取った。生徒からは「本気でスポーツに打ち込みたい人と楽しみたい人がいる。どう区別するのか」「部活の地域移行が話題にならない。
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サツマイモ ホクホク 浜松市浜北区の園児 収穫し味わう
浜松市浜北区の北浜幼稚園PTAはこのほど、園の畑で収穫したサツマイモを味わうイモ会を同園で開いた。 食育の一環で毎年企画している恒例行事。園児の家族が協力して、年長園児が苗の植え付けから収穫まで担当した。 炊き出し用の大きい鍋でサツマイモをふかし、園児たちは「おいしくなーれ」のかけ声で完成を待った。ふたを開けると湯気と甘い香りが広がり、園児らはホクホクのサツマイモを昼飯で味わった。
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アジ三枚おろし挑戦 新居高生 さばき方学ぶ 湖西市
湖西市の新居高はこのほど、浜松市北区の老舗鮮魚店「魚兼」の山内章さん(46)を講師に招き、魚のさばき方を学ぶ調理実習の授業を行った。福祉コースの3年生19人がアジの三枚おろしを体験し、かば焼きとうしお汁を作った。 山内さんは生徒の前で三枚おろしを実演し、ぜいごやうろこ、内臓などを取り除く手順を説明した。生徒は1匹ずつアジを手にして、山内さんや教員に教わりながら慎重に身を切り分けた。ジャスミン・トヤマさん(18)は「骨が硬く、身が柔らかくて包丁が滑りやすいところが難しかった。初めてだけどうまくさばけたと思う」と話した。 切った身は小麦粉で衣を付けてかば焼きにしたほか、骨からだしを取り、うし
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ノリ良くツイストダンス 佐久間小の児童、楽しむ 浜松市天竜区
浜松市天竜区佐久間町の佐久間小でこのほど、ツイストダンス教室が開かれた。1~6年生12人が参加し、ダンスの楽しさにふれた。講師は、同町浦川地区の乗本和男さん(56)と妻陽子さん(55)。 ツイストダンスは音楽に合わせて腰をひねる動きが特徴。教室では、1960年前後に米国で流行した音楽ジャンル「オールディーズ」の曲を主に使用した。 児童は、経験のない振り付けに初めは苦戦。徐々に慣れると、腰をひねる動きやボックスステップを笑顔でこなした。6年の海賀七葉さんは「初めは難しかったけど、最後はできるようになって、とても楽しかった」と話した。 また、乗本和男さんは自身が実行委員長を務めるイベント「
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「静岡大空襲を同世代に伝える」 SBS番組参考 静岡東高2年生4人、監修者や博物館取材
静岡市葵区の静岡東高2年生4人が授業の一環で、SBSテレビで放送中の市内の史跡や建造物などを紹介するミニ番組「静岡市歴史めぐりまち噺し」を活用し、戦争教育を巡る探究学習を進めている。番組制作関係者へのインタビューなど各地を訪問したり、同学年へのアンケート調査をしたりして、静岡大空襲を高校生に伝える効果的な発信方法を模索している。 「なぜ歴史を後世に伝えることが大事なのでしょうか」。25日、4人は同番組の歴史考証を担う市歴史博物館の中村羊一郎館長を訪ね、地域の歴史を学んで後世に伝える意義について質問した。真剣なまなざしで回答に耳を傾けたのは長田和佳奈さん(17)、太田明里さん(17)、児玉
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エコなガンプラ作ろう 科学技術高 文化祭でバンダイとコラボ 静岡市
科学技術高は28日、文化祭「蒼穹祭(そうきゅうさい)」を静岡市葵区の同校で開いた。隣接するバンダイスピリッツ(東京都)のプラモデル生産拠点「バンダイホビーセンター」とコラボ企画を展開し、多くの来場者が人気アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル(ガンプラ)作りを楽しんだ。 ガンプラを通じて循環型社会への関心を高める同社の活動「ガンダムR(リサイクル)作戦」の一環として、リサイクル材を活用したガンプラ「エコプラ」を組み立てた。ガンプラの生産工程などで生じる不要なプラスチックが原材料。組み立て後は、部品を切り離して不要になった端材を回収し、再度のリサイクルにつなげた。 バンダイホビーセンターで
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学校プールでニジマス釣り 浜松市北区・奥山小児童
浜松市北区引佐町の市立奥山小で27日、4~6年生の児童を対象にしたニジマス釣りの体験が行われた。水泳のシーズンを終えた学校のプールにニジマスを放流し、児童約30人が餌を付けた釣りざおを使って2匹ずつ釣り上げた。 プールには天竜川漁業協同組合が養殖したニジマス約50匹を放流した。子どもたちは安全のため帽子や偏光サングラス、救命胴衣を身に着け、釣りに臨んだ。中には体長30センチ以上の大物を捕らえる児童もいて、釣り上げた魚とともに記念撮影をするなどした。寺脇馳人君(11)は「魚の動きをしっかり見ていないと餌だけ食べられてしまう。でも自分で釣ると楽しい」と笑顔を見せた。6年生は地元の料理店「きじ亭
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小中生デザインを実物に 浜松市中区・笹田学園で贈呈式
浜松市中区の学校法人笹田学園は28日、小中学生を対象にした「夢デザインコンテスト」の贈呈式を同校で行った。ファッション、キャラクター、Tシャツなど9部門で児童生徒が考えたアイデアを教員が実物に仕上げ、プレゼントした。 受賞者は贈られたTシャツや衣装に着替えて会場に登場した。中学生のファッション部門で、大賞に輝いた浜名中2年の飯田梨乃さん(14)は、スカートや帽子をスイレンの葉に見立てた魔女の衣装に身を包み「形になってうれしい」と喜んだ。
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「創立の志 未来へ継承」 清水東高100周年祝う 静岡市
静岡市清水区の清水東高創立100周年記念式典が28日、同区のマリナートで開かれた。在校生や卒業生約1300人が出席し、節目を祝った。 100周年記念事業委員会の中沢通訓会長が同事業とともに同校の歴史を振り返り「新たな100年に向け、在校生はもとより卒業生もそれぞれが努力していく」とあいさつした。寺島明彦校長は「創立の志を未来へ継承し、同窓生のような優れた人材を育てていくことが本校の役割。今後も清水東高を充実、発展させていく」と式辞を述べた。 記念事業として実施した設備や備品の整備状況が紹介されると、在校生は「充実した教育環境を整えてもらった。多くの先輩の期待に応えたい」などと感謝した。1
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下駄をはいた女学生 雪の中や修学旅行でも【近現代 学校制服考⑦】
高等女学生たちが着物に袴[はかま]の姿で通学していたときの履物といえば、朴歯[ほうば]の下駄[げた]が定番であった。鼻緒は赤が多かった。大正7(1918)年に千葉県の東金高等女学校(現・東金高校、以下は高女と略称)に入学した生徒は、「白足袋をはいて朴歯の下駄をはいている人もありました。下駄の歯がすれると下駄屋さんが歯をはって高くしてくれるので、一足がなかなか長持ちいたし、消費時代の現在では考えられません」と振り返る(「東金高校の歴史 別巻(回想篇)」74年)。歯入れ代金は20銭だったという(大正7年のそば1杯が5~6銭)。 同じ千葉県の銚子実科高女(大正12〈23〉年に銚子高女、現・銚子高
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小中一貫教育を研究 静岡・安倍川中グループ、公開授業と実践報告
静岡市が2022年度から全市で導入した静岡型小中一貫教育の研究指定校である同市葵区の安倍川中グループ(同校、田町小、駒形小)は27日、「キャリア形成を目指した小中一貫教育カリキュラム」を主題に研究発表会を開いた。指定期間は本年度までの2年間で、総括として授業を公開し、実践報告を行った。 グループは3校共通の教育活動の狙いとして「自己調整力」「人間関係調整力」「愛郷心」の育成を掲げている。「生活科・総合的な学習の時間部」「特別活動部」など五つの部を設け、学校を超えて連携した。 実践報告は部ごとに行い、安倍川花火大会や安倍川もちなど地域資源を切り口にした学習や合同行事、公園の利用をめぐる住民
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初の投票控え重要性学ぶ 清水西高で選挙出前講座
静岡市清水区の清水西高でこのほど、同校3年生を対象に市選挙管理委員会による選挙出前講座が行われた。 市選管の職員が選挙の歴史や仕組みを解説した後、前回市長選などの投票率のデータをもとに、若者が選挙に行かないことで生じる不利益などを示し、生徒に投票の重要性を訴えた。 選管の担当者によると、有権者が年齢を重ね、仕事や子育てなどで政治との接点ができると、投票率がわずかに上昇する傾向があるという。18歳になって初めて迎える選挙での投票参加を促すことで、その後の投票率維持につなげたいとしている。
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「蓮」映える巨大絵画完成 書家吉永さん、字入れ豪快 藤枝特支焼津分校生、焼津水産高で展示へ
焼津市の藤枝特別支援学校焼津分校の美術部生徒が巨大絵画を制作した。書家の吉永益美さん(藤枝市)が27日、分校に隣接する焼津水産高を訪れ、絵からイメージした「蓮」の一文字を書き入れて完成した。11月11日に開かれる焼津水産高の文化祭で展示する。 作品は美術部生徒16人が夏休みに1週間をかけて、縦3メートル、横4メートルの和紙に「睡蓮」をテーマに描いた。色合いを変えたり、遠近法を使ったりして、ピンクの花が咲き誇る様子を表現した。 吉永さんは生徒たちが見守る中で、作品をじっと見つめた後に、中央の余白部分に太い筆で体を激しく動かしながら、力強い文字を書き上げた。生徒からは「迫力あるパフォーマンス
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紙ごみ再生、文化祭で実践 東海大翔洋中高 企業と協力 トイレ紙に
静岡市清水区の東海大静岡翔洋中・高で27日、建学祭「紙ごみゼロのサステナブルな文化祭」が始まった。使い捨てのプラスチック容器などはできるだけ使わず、可能な限り紙製の皿などを用いる。出た紙ごみは企業の協力を得てトイレットペーパーに再生する。同校初の取り組み。 建学祭では模擬店や展示が多数行われ、以前からごみの多さが問題点となっていた。生徒のボランティア活動参加をきっかけに製紙機械総合メーカーコアレックスグループ(富士市)とつながり、今回の企画が実現。同グループの稲葉琢身さんは「学校と一体になって活動できる機会はなかなかない」と歓迎する。 模擬店などでは紙の過包装も避けるよう事前に周知し、外
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リメークデニムすてきでしょ 余った生地で指輪も 沼津・加藤学園暁秀中でショー
沼津市の加藤学園暁秀中は27日、2年生がデニムパンツをリメークした洋服のファッションショーを同校で開いた。工夫を凝らした衣装を身に着けた生徒が体育館の特設ランウェーを歩き、ポーズを決めて同級生や保護者の拍手を浴びた。 暁秀デニムコレクション(略称GDC)と銘打った。生徒は人気ブランド「リーバイス」の501シリーズのパンツ1着から手作りしたズボンやワンピース、ジャケットなどを着て登場した。余った生地を活用した指輪やネックレス、はさみなどでダメージを与えて袖を羽のように見せた上着も関心を集めた。 加藤奈都子校長らが服の出来栄えやモデルの発信力を審査した。着なくなったTシャツの袖にデニム生地を
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インフルエンザ 静岡県内24校で学級・学年閉鎖
静岡県は27日、静岡県内の高校、小中学校、幼稚園の24施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計383人確認され、学級閉鎖、学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設23人、沼津市1施設10人、函南町1施設10人、富士市1施設8人、静岡市清水区3施設31人、磐田市6施設188人、掛川市2施設16人、菊川市1施設7人、浜松市中区2施設21人、同市浜北区4施設47人、同市北区1施設10人、同市東区1施設12人
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元教諭の「終活」 教え子に作文や習字返却 がんと闘う裾野市の清水信行さん
裾野市茶畑の元小学校教諭、清水信行さん(71)が在職中に子どもたちから預かった作文や絵画、習字、日記などの返却を進めている。がんの再発で闘病中の清水さんは「終活」の一環として返却を始め、手元に届いた教え子との旧交にもつながったという。「思い出の品を1人でも多くに返したい」と心に秘め、連絡先が分からなくなった教え子の行方を捜している。 清水さんはスポーツ少年団で剣道を指導した経験から「子どもに教える仕事に就きたい」と教職の道に進んだ。病気のため、定年を前に校長職を退くまでの34年間、県東部の小学校に勤務。このうち、学級担任を務めた23年間、「受け持った記念」として作品の提供をお願いし、承諾
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「ロックの女王」白井貴子さんが林業教室 東京の児童が参加 南伊豆町
「ロックの女王」と称されるシンガー・ソングライター白井貴子さん(64)による林業体験講座が26日、南伊豆町で開かれた。同町と交流のある東京都杉並区の児童たちが参加し、白井さんと自然に親しむとともに林業の魅力に触れた。 白井さんは25年ほど前から同町湊に約1万平方メートルの山林を所有。定期的に訪れ、創作の場にもなっているという。近年は同区や町内の児童向けに林業体験の機会を設けている。この日は区立杉並第三小の6年生約30人が課外活動の一環で来訪した。 全国で樹木診断や山林管理を手がけ、町内に支店がある「ハードウッド」社長の森広志さん(44)らが講師を務めた。会場の山林は海岸近くにあり、白井さ
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シラスおにぎり 「海のいい匂い」 富士、園児が手作り体験
富士市の田子浦幼稚園の園児は26日、地元の田子の浦港で採れたシラスを使ったおにぎり作りに挑戦した。田子の浦漁業協同組合の関係者らから漁の方法やシラスの栄養などについても学んだ。 園児約70人は、ちりめんじゃこと麺つゆ、だしとともに炊き込んだご飯を団子状や三角形に握った。丁寧に形を整えて完成したおにぎりをほおばると「味が濃くておいしい」「海のいい匂いがする」などと笑顔を見せた。 田子の浦港の漁師芹沢卓也さんは(37)は、鮮度と品質にこだわる「一艘(そう)引き」漁法について、演技を交えて解説した。漁で実際に使用している網や袋を使い、芹沢さんを船、園児をシラスに見立てて園児を網で囲むと、歓声が
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東京の「富士寮」 来年度入寮者募集
首都圏の大学や大学院、専門学校に通う静岡県出身者のための学生寮「富士寮」(東京都文京区)は、2024年度の入寮者を10人程度募集している。受け付けは24年3月10日まで。 1年契約で希望により延長が可能。寮費は月額6万7千円(月曜から金曜まで朝夕2食付き)。入寮時に施設維持費などの7万円が別途必要となる。 問い合わせは富士寮<電03(3941)0584>。メールは<fujiryo3941@gmail.com>へ。ホームページでも紹介している。
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今泉小児童 企業や団体代表者から地元のルーツ学ぶ 富士市
富士市の今泉小は、地域の企業や団体の代表者を講師に招き、総合学習授業を行った。6年生約80人が「地元の魅力再発見」をテーマに、今泉地区の史跡や文化、産業などについて学んだ。 富士山かぐや姫ミュージアムの学習指導員内田昌宏さんは、地元の善得寺について解説した。寺にかつて酢の製造技術が伝わっていたことや周辺に市場があったことに触れ、「昔の寺は文化の中心。今の図書館にも近い役割だった」と説明した。今泉地区にある地名の由来についても史実や伝承を交えて紹介した。 同地区に工場がある丸富製紙の代表者は、製造しているトイレットペーパーの特徴や企業努力について伝えた。 授業は、児童が事前に実施した地域
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豚汁とおにぎり 園児「おいしい」 地元産で食育イベント 浜松市
JAとぴあ浜松麁玉支店は、地元の園児を招いた食育イベント「豚汁&焼きおにぎりパーティー」を浜松市浜北区の同支店で開いた。宮口幼稚園の年長園児12人が、地元産の食材を使った料理を味わった。 麁玉地区で収穫したコシヒカリの新米を使用し、塩むすびと焼きおにぎりを用意した。豚汁も、地元産のサツマイモや大根のほか、JA女性部員が仕込んだみそを素材にした。 同支店の職員らが園児の目の前で調理し、完成した料理を配った。豚汁をおかわりした柴田康士朗ちゃん(6)は「野菜がおいしかった」と笑顔を見せた。
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かにぱんお姉さん 働く意義熱弁 浜松・芳川小
浜松市南区の芳川小で、三立製菓(中区)の広報担当「かにぱんお姉さん」として活動する望月沙枝子さんを講師に招いた職業講座が開かれた。6年生約110人が働くことの意義について理解を深めた。 かにぱんお姉さんは、親子料理教室やラジオパーソナリティーの仕事をしている。全国の子どもたちに笑顔を届けようと、かにぱんを使ったレシピなどを伝える「かにぱん教室」を開いていて、この日も児童と歌を歌いながら食育の大切さを伝えた。「周りから後ろ向きなことを言われても、強い意志を持ってやりたいことにどんどん挑戦して」とエールを送った。 竹内心寧さん(12)は「やりたいことや個性を大切にすることを学ぶことができた」
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湖西・北部地区小中再編 検討委が初会合 市教委
湖西市教委は26日、北部地区の小中学校再編を巡り、基本計画の策定を行う検討委員会の初会合を市役所で開いた。市教委が5月に示した基本方針は、東小と知波田小を湖西中所在地に統合した上で、湖西中を小中一体型とするか、岡崎中に統合するかの2案。委員からは、基本方針が決まった過程や他の選択肢の有無などについて質問が上がった。 住民代表の委員が「保護者アンケートで『現状維持』の選択肢がなかった」と指摘すると、市教委側は、「1学年の児童数が10人や15人になるため、教育環境は変えなければならない」と再編の必要性を強調した。保護者代表の委員が「岡崎小や鷲津小の学区も変更して、市全体で学校規模のバランスを取る
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二俣小生、ウナギのキッシュ調理 考案の天竜高生から学ぶ 浜松市
浜松市天竜区二俣町の二俣協働センターでこのほど、「小学生うなぎ料理教室」が行われた。二俣小の児童9人が参加し、天竜高の生徒に教わりながらウナギを使ったキッシュを作った。 二俣地区社会福祉協議会などが主催した。天竜高生が考案した「うなキッシュ」は浜名湖産ウナギや天竜産シイタケ、ホウレンソウや食パンなどで作る。児童らはエプロンと三角巾を着用して調理し、オーブンで焼き上げた後、机を囲んでキッシュをほおばった。 浜名湖養魚漁業協同組合がウナギを提供した。同組合は昨年、台風15号被害にあった同小児童を励ますために、ウナギのつかみ取り体験会を実施。今回、同組合の「高校生うなぎ料理コンテスト」に天竜高
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多摩美大教授招き環境デザイン学ぶ 不二聖心女子学院 裾野市
裾野市の不二聖心女子学院は26日、多摩美術大の岸本章教授を招き、環境デザインに関する講演会を同校で開いた。同大との連携プログラムの一環で、高校1年の生徒90人が、世界各地の建築物を例に環境とデザインの関係を学んだ。 環境デザインや民俗建築が専門の岸本教授は世界各地の公共建築や民家、宗教施設などを写真で紹介し、環境や伝統、風習がデザインを形作っていると説明した。三島市の源兵衛川を自然と人工物が調和した「環境デザインの好例」とし、「美しい農村の風景も、棚田や杉林では人の手が加わっている。自然と人工物は対立している訳ではない」と強調した。 受講した若杉羽乃さん(16)は「校内の御御堂(聖堂)の
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「期待される人物像は」 常葉大生、人事担当に積極質問 産官学連携キャリア教育
常葉大と静岡市、静岡商工会議所は25日、産官学が連携したキャリア教育活動を同市葵区の同大水落キャンパスで行った。法学部の2年生約20人が「これからの地域社会で期待される人物像」などのテーマで、市内企業の人事担当者ら4人にインタビューした。 学生は4グループに分かれて積極的に質問した。設定されたテーマに対して学生が事前に立てた仮説が正しいかどうかを検証し、その理由についても考えた。 飲食業を展開する「なすび」(同市清水区)の杉山高太営業本部副部長は「コミュニケーション能力がある人物はどんな人か」という質問に「聞き上手で、お客さまが欲する事を予測して考えられる人」と回答。気配りできる人材が接
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跳び箱のこつ 分かった!! 裾野・深良小 元体操日本代表の桑原さん指導
裾野市の深良小で、元体操男子日本代表の桑原俊さんを招いた特別教室が開かれた。3年生38人が、跳び箱の開脚跳びのこつを学んだ。 教室はジブラルタ生命保険の社会貢献活動「ドリーム・スクール・キャラバン」の一環。桑原さんはまず、3人のコーチと共に「きれいでかっこ良く跳ぼう」と呼びかけた。「手を遠くに付いて」「踏み切り板は大きな音がするように踏もう」と、跳び箱を跳ぶ動作ごとに丁寧に指導した。桑原さんらも実演し、華麗な技に児童から歓声が上がった。 甲斐湊翔君(8)は「桑原さんやコーチの技はすごかった。足をきれいに開けるようになった」と話した。
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清水桜が丘高生 絵本読み聞かせ 未就園児、保護者と交流 静岡市
静岡市清水区の清水中央図書館で、同区の清水桜が丘高の生徒による絵本の読み聞かせ会が開かれた。 同校3年生の選択授業の一環。7回目を迎えた今年は、ここ数年感染症対策として行っていた人数制限を廃止。未就園児とその保護者12組が、手遊びを交えたり人形を使ったりと工夫された読み聞かせを楽しんだ。 生徒は同館の職員から読み方や本の選び方の指導を受けて練習に励むなど、約3カ月かけて準備を進めてきた。芝野美海さん(18)は「歩き回ってしまう子もいるのでゆっくり読んで、大きい本では楽しんで聞いてもらえるよう心がけた」と振り返った。
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脱炭素実現へ意見交換 浜松開誠館中・高生 国内外とオンライン
浜松市中区の浜松開誠館中・高は、気候変動について考えるシンポジウムを同校で開いた。「小中高全世界気候サミット」を行い、国内外の中高生が脱炭素社会の実現に向けてオンラインで意見交換した。 磐田市立竜洋中、鹿児島県立錦江湾高、長野県立白馬高のほかモンゴルの2校が参加した。モザンビーク在住で元競泳日本代表の井本直歩子さんやオーストラリアの競歩選手から現地の自然災害の高頻度化や、高温化のアスリートへの影響などについて報告を受けた。 実行委員長の榑林あに香さん(浜松開誠館高2年)が、気候変動に関する環境教育を授業に取り入れることや、スポーツ選手の健康や安全を守る対策を講じるよう行政などに求める大会
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森林公園に来てみて! 浜松学芸高生 PR動画制作
浜松学芸高(浜松市中区)地域創造コース1年の54人が、同市浜北区の県立森林公園をPRする動画の完成披露会を同公園森の家で開いた。 作品は約2分で、生徒が9月28日から3日間かけて撮影、編集した。音楽に合わせて踊りながら、勉強や読書をしたり大きなケーキを囲んだりして、公園での時間を楽しむ様子を表現した内容。リーダーを務めた村松佳奈さん(15)は「一発撮りの動画で、画面の空白を埋めるのに苦労した。森林公園に行ってみようと思ってもらえたらうれしい」と話した。 作品は森の家のホームページで11月ごろから公開する。渥美佳大支配人は「これほどクオリティーが高いものを作ってもらえてありがたい。足を運ん
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静大生、インターン成果発表 「製品の知識身に付いた」 浜松市
静岡大は、知的財産権を学ぶインターンシップ(職業体験)の報告会を浜松市中区の浜松キャンパスで開いた。市内の製造業で夏休み期間中に実習に臨んだ工学部3年の三浦成騎さん、勝川暁人さん、吉見匠馬さんが成果を発表した。 工作機械のエンシュウを訪ねた三浦さんは、同社製品と類似した他社製品の特許分析などに取り組んだ。「工業製品の深い知識が身に付いた」と振り返った。 インターンシップは浜松いわた信用金庫の協力で2012年に始めた。3人は事前学習などに取り組んだ上で同社のほか、ソミックマネージメントホールディングス、橋本エンジニアリングでそれぞれ5日間、業務を体験した。
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児童が車いすや白杖体験 障害福祉学ぶ講座 浜松市西区
浜松市西区の庄内地区社会福祉協議会はこのほど、庄内中校区の庄内小、村櫛小の4年生を対象とした福祉体験講座を同区の市庄内協働センターで開いた。両校の児童約80人が講話や疑似体験などを通じて障害福祉について学んだ。 市社協の職員らが講師を務めた。児童は車いすに乗って段差を上り、狭い道で方向転換する大変さを学んだほか、アイマスクを着用して白杖(はくじょう)を使って歩く難しさを体感した。同市在住の盲導犬使用者による盲導犬の役割紹介もあり、横断歩道や電車で視覚障害者を見かけた際の手伝い方の実践もあった。 両校の総合的な学習の時間に行われた。地域の子どもたちに他者への思いやりの心を育んでもらおうと1
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手作りカフェでおもてなし 地域住民らと交流深める 浜松市中区・八幡中
浜松市中区の八幡中でこのほど、発達支援学級の生徒が喫茶店の企画運営に取り組む「小鳩カフェ」が開かれた。1~3年生43人が接客などを通じ、保護者や地域住民らとの交流を深めた。 生徒は4グループに分かれて「レトロ」や「祭り」など思い思いのコンセプトのカフェを企画した。店名は生徒たちで決定し、店内の飾り付けなどの準備も担ったほか、1カ月かけて接客の練習も重ねてきた。この日は飲み物と菓子を提供して会計も行い、訪れた保護者らは生徒が一生懸命活動する姿に笑顔を見せた。 社会的自立に向けた取り組みの一つとして、学校公開日に合わせて毎年実施している。3年の東樹春花さん(14)は「大勢の地域の皆さんに来て
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天城中、中伊豆中 合同発表 歌声響く 伊豆市
伊豆市立天城中と中伊豆中はこのほど、合同音楽発表会を天城中で開いた。2校合わせて約210人の生徒が、美しい歌声を会場に響かせた。 両校と修善寺中の市内3中学校が2025年に統合することから、交流事業として開催した。全員で合唱曲「ビリーブ」を歌った後、各学校の学年ごとに発表した。練習の成果を発揮し、息の合ったハーモニーを奏でた。
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「マグロの中身 すごかったよ!」 水窪小で解体ショー 地元スーパーが企画 浜松市
浜松市天竜区水窪町の「スーパーまきうち」はこのほど、同町の水窪小でマグロの解体ショーを開いた。全児童25人のほか、水窪幼稚園の園児も訪れ、大きなマグロが解体される様子に見入った。 牧内基店長が、部位を説明しながらマグロ1匹を手際よくさばいた。さばいたマグロは宮城県塩釜産。牧内さんは、2011年に発生した東日本大震災で被害を受けた地域の魚であることを紹介した。 解体ショーの後、さばいた直後のマグロの刺し身を児童にふるまった。5年の殿岡大知君(11)は「マグロの中身を見られて、すごかった」と話した。牧内さんは「魚のおいしさを知るきっかけになってほしい」と期待した。 スーパー側が同小に企画を
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静岡県西部の男性教諭、停職処分 授業中に性的発言、被害訴えた女子生徒訴訟など
静岡県教委は24日、授業で性的な発言をした上、学校に申し出た教え子の女子生徒に訴訟を起こして精神的苦痛を与えたなどとして、県西部の県立高校の男性教諭(56)を停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。 県教委高校教育課によると、男性教諭は2021年4月、授業で男性器の俗称を繰り返し発言し、複数の女子生徒が授業に出席できなくなった。授業改善の指導にも応じなかったことから、校長が女子生徒がいる授業の担当を外すと、校長の机にこぶしをたたきつけるなどして不服を訴えた。 23年1月には性的な発言を学校に訴えた女子生徒に調停を申し立て、同4月には謝罪や損害賠償を求める訴訟を浜松簡裁に起こした。訴訟の文書
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もっと高く凧揚がれ~ 浜松・中川小児童 デザインも描く
浜松市北区細江町の中川小2年生55人が24日、同町の細江総合グラウンドで凧(たこ)揚げを楽しんだ。地元の細江凧の会が協力し、子どもたちは思い思いに絵や模様を描いた和凧を大空へと揚げた。 同会のメンバーが、凧が揚がる仕組みやこつ、基本的には走らないなどのルールを説明した。この日は風が弱かったため、安全に気を付けて走ることを特別に許可。子どもたちは「空飛べ!」「もっと高く」などと声を出しながらグラウンドを走り回り、伝統の遊びを満喫した。 事前の授業で児童は、同会が提供した縦42センチ、横30センチの和凧に絵を描いた。藤松祐宇君(8)は「ゲームのキャラクターを描いた。凧は10メートルくらい揚が
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予算編成通じ「国の在り方」 静岡財務事務所が出前授業
財務省の出先機関「静岡財務事務所」は、子どもたちが予算編成シミュレーション体験を通じて国の在り方を考える出前授業「財政教育プログラム」に取り組んでいる。体験で生じた生徒の疑問に、専門性の高い職員がその場で答えられるのが特徴。2022年度にスタートした高校の新学習指導要領では、生徒が財政など現実の課題を話し合いで考察する「公共」が必履修科目となり、今後ニーズが増しそうだ。 日本では救急車は原則無料で利用できるが、1回呼ぶのに実際にかかっている費用は―。9月下旬、静岡市葵区の静岡商高で行われた出前授業。正解が4万円と聞き、生徒は驚きの表情を浮かべた。 同事務所職員の講話で、救急車のような公共
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日比さん(科学技術高)最優秀賞 「ロボット甲子園」静岡県中・東部大会
高校生が産業用ロボットのアイデアを競う「ロボットアイデア甲子園」の県中・東部大会(日本ロボットシステムインテグレータ協会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)が21日、静岡市駿河区のグランシップで開かれ、最優秀賞に科学技術高2年の日比璃音[りおん]さん、準優秀賞に静岡大成高1年の内藤悠太さんが輝き、全国大会の出場権を得た。 県東部、中部の5校から10人の生徒が出場し、社会課題を解決する産業用ロボットの構想を提案した。販売価格や販売台数、経済効果なども予測して説明した。 日比さんは、放置竹林が生態系に悪影響を与え、土砂災害の要因にもなり得ると指摘し、竹林を伐採する竹林自動管理ロボットを提案。アー
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看護学生が健康アドバイス 島田の専門学校で学園祭 マッサージや模擬店も
島田市立看護専門学校は21日、同校で第35回看学祭を開いた。健康診断ができる体験コーナーなど8ブースが設けられ、多くの来場者でにぎわった。 新型コロナ感染拡大の影響で4年ぶりの通常開催となった。生徒が来場者の血圧などを測りアドバイスを送る健康診断コーナーやハンドマッサージが人気を集めた。模擬店やバザーも実施された。同祭実行委員長を務めた同校3年の増野李香さん(20)は「4年ぶりで分からないことばかりだったが、多くの人に来てもらって良かった。健康意識の向上につながれば」と話した。
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自作の英語スピーチ競う 静岡で高校生県大会
静岡県高校英語スピーチコンテスト(県高校英語教育研究会主催、静岡新聞社・静岡放送後援)の県大会が21日、静岡市駿河区の駿河総合高で開かれ、東部、中部、西部の各地区大会の入賞者計18人が自作のスピーチを披露した。 英語圏で半年以上の生活経験がない生徒を対象とした第1部は粂田陽菜さん(榛原2)が、海外生活の有無を問わない第2部はウィリス・アイラさん(下田1)がそれぞれ優勝した。2人は11月に浜松市で行われる東海北陸ブロック大会に出場する。 このほかの主な結果は次の通り。 第1部 ②小川真歩(加藤学園暁秀2)③安田こころ(静岡城北2)④林海衣(不二聖心女子学院2)⑤泉栞奈(三島北2)⑥大森瑞
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「お薦めの本選んであげる」縫いぐるみが“お泊まり会” 伊東図書館
伊東市立伊東図書館は21日、「ぬいぐるみの図書館おとまり会」のイベントを同市の生涯学習センター中央会館で開いた。子どもたちが預けたお気に入りの縫いぐるみが2冊の本を選んで迎えを待つ―という設定で、22日に本と一緒に受け取る。市内の2~7歳の8人が参加した。 子どもたちは絵本の読み聞かせを聞いた後、一晩預ける縫いぐるみに布団をかけて寝かしつけた。縫いぐるみたちは“真夜中の誰もいない図書館で本を読んだり、冒険したり”する。その様子を収めた写真も受け取る。 図書館や本に関心を持ってもらおうと開いている人気のイベントで、通算10回目。コロナ禍で実施を見送っていた。来年1月
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静岡県内44施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は20日、県内の高校、小中学校、幼稚園計44施設でインフルエンザに感染したとみられる患者が計762人確認され、学年閉鎖、学級閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の施設数と患者数は次の通り。 下田市1施設8人、南伊豆町1施設8人、沼津市1施設9人、富士市1施設8人、藤枝市3施設73人、島田市1施設12人、牧之原市1施設11人、掛川市3施設43人、湖西市1施設10人、磐田市3施設47人、袋井市2施設63人、菊川市1施設48人、浜松市中区5施設55人、同市東区5施設107人、同市西区4施設92人、同市南区2施設38人、同市北区2施設49人、同市浜北区5施設60人、同市天竜区2施設21人
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浜名湖港湾工事を見学 伊目小生 しゅんせつ意義学ぶ 浜松市北区
浜松市北区細江町の伊目小の1~5年生約50人が12日、同町の伊目公共マリーナ付近の浜名湖で港湾しゅんせつ工事を見学した。工事を担う中村建設(同市中区)の担当者から説明を聞き、船舶が安全に航行できる航路の確保などの目的を学んだ。 同マリーナから数百メートル離れた工事現場まで船で移動し、しゅんせつ船に搭載された掘削機械で都田川から流入した堆積土砂をすくう作業を間近で見学した。プリンス岬(五味半島)や東名高速道浜名湖橋を見て回るなど浜名湖遊覧も楽しんだ。 3年の石川太智君(9)は「機械が大きくて運転は難しそうだった。船が通れるように、底にたまった土を取る工事だと分かった」と話した。
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静岡県立大一般選抜 募集要項を発表
静岡県立大は20日、2024年度の一般選抜の募集要項を発表した。個別学力検査は前期が24年2月25日、中期3月8日、後期同12日。合格発表は前期同6日、中期・後期は同21日。 募集人数は計442人で、内訳は薬学部が4年制薬科学科26人と6年制薬学科54人、食品栄養科学部は56人、国際関係学部が126人、経営情報学部が90人、看護学部が90人。 出願期間は24年1月22日から2月2日午後5時まで。インターネットで登録後、郵送で出願する。募集要項は大学ホームページからダウンロードできるほか、大学窓口や郵送で入手できる。 問い合わせは同大入試室<電054(264)5007>へ。
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駿河総合高生が献血啓発 静岡県がPRサポーター委嘱 静岡市
静岡県はこのほど、献血を呼びかける高校生ボランティア「アボちゃんサポーター」を静岡市駿河区の駿河総合高の生徒に委嘱した。任期は来年2月まで。生徒は校内ポスターやインスタグラムの同校公式アカウントなどを通じて啓発する。 委嘱を受けたのは1~3年の9人。同市葵区の日本赤十字社県支部で開いた委嘱式で、薬事課の佐野充夫技監兼課長代理が委嘱状を手渡し「少子高齢化により医療現場で必要とされる血液量は増加しているが、献血者数は減少している。一人でも多くの人にPRしてほしい」とあいさつした。 委嘱式後、生徒は同区の献血ルーム「あおば」を見学し、2人が献血を体験した。初めて献血したという1年の杉山萌さんは
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進学先の校風どんなかな? 小中学校で交流イベント 静岡市清水区
静岡市立清水七中、清水有度一小、清水有度二小の3校のPTAはこのほど、交流活発化を目的に「七中グループ3校合同ふれあいイベント」を同市清水区の清水七中と清水有度二小で開き、計約千人が来場した。 コロナ禍で各校のPTA活動が軒並み中止されてきたため、PTA間のつながりを深め、小学生が進学前に中学校の様子を知る機会をつくろうと、各校の協力で初めて企画した。 七中では、部活見学や制服展示コーナーを設けた。吹奏楽部の会場では、部員が打楽器やサックスの練習を公開した。清水有度二小では、輪投げや昔遊び体験が人気を集めた。
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新こども園事業者 島田の社福法人に 御前崎市
御前崎市は20日、御前崎地区で進める民設民営の新こども園設立計画について、事業者選定プロポーザルを行い島田市の社会福祉法人「のんのん英育会」に決定したと明らかにした。同日の市議会全員協議会で報告した。 市によると、7月から事業者の公募を実施し、要件を満たす事業者2者から応募があった。副市長や有識者らで構成する事業者選定委員会が8月末に審査を行い、法人の運営状況や教育方針などを厳正審査した。 新設こども園は、白羽幼稚園と白羽保育園、御前崎こども園を統合し、2025年4月の開園を目指している。
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相賀小 閉校前最後の稲刈り 児童と住民交流 37年の伝統に幕 島田市
島田市の相賀小の全校児童30人はこのほど、近隣の学校田で本年度末の閉校を前に最後の稲刈りを行った。地域住民でつくる「田んぼボランティア」の指導のもと、丁寧に稲を刈り取った。 同校が地域交流の一環として1986年以降、毎年実施してきた。学校田は6月に児童らが田植えを行い、成長を見守ってきた。黄金色に染まり収穫の時期を迎えた稲を鎌で収穫した。今後、精米し児童や田んぼボランティアらに配る予定。同校6年の中村月人君(12)は「難しかったけど、初めてやった時よりもずっと楽しくできてよかった」と笑顔を見せた。 大塚礼子校長は「37年間という長い間、多くの地域住民に支えてもらい続けることができた」と感
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サツマイモ掘り 親子笑顔 収穫体験でストレス発散 静岡市葵区
静岡市葵区千代の子育てサロン「陽だまり」は19日、3歳以下の乳幼児と母親を対象にしたサツマイモ掘り体験会を同地区の畑で開いた。母親たちにコロナ禍などで抱えたストレスを発散してもらおうと企画し、親子17組が秋の味覚の収穫を楽しんだ。 母親は0歳児をサロンのボランティアに預けたり、子どもと一緒に畑に入ったりしてサツマイモ掘りに挑戦。子どもと力を合わせて引き抜き、ラグビーボールほどの大きさのサツマイモが取れた母親は、驚きつつも「良い思い出になった」と笑顔を見せた。子どもは「もう一回」「焼き芋パンにして食べたい」と夢中で収穫した。 母親と協力して芋掘りをした久保田珠生ちゃん(2)は「たくさん取れ
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伊豆総合高で文化祭 10月21日一般公開
伊豆市の伊豆総合高で20日、文化祭「湧郷祭(ゆうきょうさい)」が始まった。コロナ禍が落ち着き4年ぶりの通常開催で、21日は一般公開する。 初日は主に校内発表として、体育館で郷土芸能部や吹奏楽部の演奏、生徒特技披露が行われた。交流の一環で同高土肥分校の生徒も訪れ、軽音楽を発表した。文化祭実行委員長の2年桜井音琶さん(17)は「今年は生徒にとっての挑戦がたくさんあるので見に来てほしい」と意気込んだ。 21日は午前9時半から、各部活動、クラスの校内展示や模擬店などを行う。
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「人一倍の努力で夢追って」 選手時代経験交え語る ブルーレヴズスタッフ藤井さん 浜名小で職業講話
浜松市浜北区の浜名小でこのほど、ラグビーリーグワン1部の静岡ブルーレヴズの育成・普及担当スタッフ藤井達也さん(32)を招いた職業講話が行われた。総合的な学習の時間で、藤井さんは6年生約40人に経験談を交えて夢のかなえ方などを語りかけた。 2013年から17年までヤマハ発動機ジュビロ(現静岡ブルーレヴズ)でプレーし、現在は県中学生選抜の監督も務める藤井さんは、大学時代に教師になるか競技を続けるか迷っていた際、高校時代の恩師の一言で競技を継続することを決意したと述懐した。「夢をかなえるには人と同じことをしても駄目。人一倍努力し、前向きに取り組めるよう考え方も改めた」と振り返り、児童に「考え方を
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ジャズの世界 体で手話で 中区・浜松聴覚特支で「出前コンサート」 ハママツ・ジャズ・ウィーク
浜松市で22日まで開かれている「第31回ハママツ・ジャズ・ウィーク」(浜松市、市文化振興財団、ヤマハ、静岡新聞社・静岡放送など主催)の一環で20日、「出前ジャズコンサート」が中区の浜松聴覚特別支援学校で開かれた。特別支援学校での開催は初。 校歌アレンジ「かっこいい」 サクソフォン奏者森山瑞樹さん率いるバンドがジャズの名曲「A列車で行こう」「セント・トーマス」や人気アニメ曲などを披露した。同校と浜松視覚特別支援学校の幼稚部と小学部、地域住民など約50人が参加し、手話を使ったり、体を揺らしたりしてジャズの魅力を体感した。ジャズ風にアレンジした同校の校歌も披露され、児童らは笑顔で演奏を楽しんだ。
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「後悔しないよう 地震への備えをして」 ⚽J3アスルクラロ・菅井選手 沼津・金岡小で震災体験語る
サッカーJ3アスルクラロ沼津の菅井拓也選手(32)=仙台市出身=がこのほど、沼津市の金岡小で防災講話を行った。対象の6年生に、2011年の東日本大震災で被災、父を津波で亡くした経験を語り、「後悔しないよう、家族との時間や会話を大切にし、地震への備えをしてほしい」と訴えた。 当時、菅井選手は仙台大1年生。地震発生時、サッカーの練習終わりで部室におり、揺れを感じてグラウンドに避難した。立ってはいられないほどの揺れで、グラウンドの照明がしなっていて、「自然と四つんばいになった。ものすごい恐怖を味わった」という。公共交通機関が止まり家に帰れず、ベンチコートにくるまって部室で一夜を明かした。「明か
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水害時の行動計画作ろう 沼津市が初の児童向け講座 加藤学園暁秀小
沼津市は19日、大雨で河川の水位が上昇した時に、住民が計画的に避難するための防災行動計画「マイ・タイムライン」の作り方講座を同市の加藤学園暁秀小で開いた。市が小学生向けに作成について講座を開くのは初めて。 市危機管理課職員が4年生39人に、県や市のウェブサイト、アプリ、テレビデータ放送など災害発生時に情報を調べるためのツールの使い方を紹介。自分の住む地区の危険度や避難に必要なもの、避難のタイミングなど情報収集の方法を伝えた。児童は調べた情報を基に、台風発生時から避難に備えた3日間の具体的な行動を時系列で書き込み、計画をまとめた。 同校が社会科の授業の一環で市に講座を依頼した。市の担当者は
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天竜中で防災学習 避難所運営や誘導…役立つ新聞製作も 浜松市
浜松市東区の天竜中は19日、防災学習を同校で行った。1年生216人が避難所の運営や救護活動、防災新聞の発行などの体験を通じて、有事に役立つ知識や技能を習得した。 体育館では地域の防災士を講師に、簡易ベッドとトイレの組み立てに取り組んだ。マットやコーンを障害物に見立て、車椅子を必要とする身体障害者の適切な誘導も学んだ。 防災新聞のグループは、災害時に避けるべき行動や防災バッグの中身、子どもに対する接し方などをテーマに取材した新聞を地域住民に発表した。 太田千陽さん(13)は「協力する大切さを学べた。有事の際はボランティアと声をかけ合い率先して行動したい」と話した。
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湖西・白須賀地区 小中学校再編へ初会合 市教委、中学統合2案例示
湖西市教委は19日、白須賀地区の小中学校再編を巡り、基本計画の策定を担う検討委員会の初会合を市役所で開いた。白須賀小を存続し、白須賀中を近隣校に統合する市の基本方針に対し委員が意見を述べた。市教委は中学校の再編について、地区全体を隣接する1校に統合する案と、通学距離に応じて地区を分け複数校に統合する案を示した。 市教委はこれまでの適正規模の検討や住民との意見交換、保護者向けアンケートの結果などを報告。通学負担への配慮から小学校を維持する一方、中学校は「多様な人との関わりで成長できる」として統合を目指す方針を説明した。 中学校の再編で地区全体を隣接校に統合する案では、地区の人間関係を維持で
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教員採用合格者5年連続減 静岡県教委、受験者確保対策を検討
静岡県教委が公表した2023年度の公立学校教員採用選考試験の結果によると、最終合格者は522人で、前年度より18人減少した。倍率は3・7倍で、前年度から0・3ポイント下がった。志願者、受験者とも右肩下がりの中、県教委は教員のなり手を一人でも多く確保しようと、試験を受けやすい環境の整備を検討している。 県教委によると、23年度の受験者数は1940人で前年度比211人減。最終合格者の内訳は小学校203人(倍率2・5倍)、中学校108人(4・9倍)、高校102人(5・5倍)、特別支援学校小学部49人(1・6倍)、同中学部47人(2・5倍)など。 多様な人材を教育現場に取り入れることを目的とした
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静岡市内小学生に1日乗車券 静鉄、市教委に寄贈
静岡鉄道はこのほど、市内の全小学生分の静鉄電車・バス「1日フリー乗車券」を静岡市教育委員会に寄贈した。二酸化炭素(CO2)排出量削減への貢献が期待される公共交通機関の利用をPRする。 市役所清水庁舎で開いた贈呈式で、同社の二村昌輝未来事業創造部長が赤堀文宣教育長に乗車券の拡大版見本を手渡した。二村部長は、近年の地球温暖化に触れ「子どもたちが日々の生活の中でどのような取り組みができるか体験してほしい」などと話した。 同社が11月に開催するイベント「クールチョイス2023 in しずおか」の一環。市内の全小学校と特別支援学校小学部の全児童約3万2千人を対象に、11月上旬に配布予定。同月18、19
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浜松の不適切保育施設 発達遅れで転園要求
保育士による不適切保育が発覚した浜松市西区の「大平台わかくさ保育園」で3年ほど前、発達の遅れがある園児の母親が園長から繰り返し転園を求められるトラブルがあったことが17日までに複数の保護者への取材で分かった。退園を余儀なくされた母親は、取材に「自分たちなりに努力したが、子どもの様子を本人の面前で繰り返し非難された。友だちとは仲が良く、担任は成長をほめてくれていたのに、園長の対応はおかしい」と強い不満を語った。 母親によると、園児は0歳で入園し、徐々に発達の遅れが表れた。3歳クラスへの進級を控えた時期、母親は送迎で通園した際に園長から昼寝をしない、集中を欠く、といった様子を何度も注意され、人
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和船で細江湖1周 地域の交通、運搬の歴史学ぶ 浜松の西気賀小
浜松市北区細江町の西気賀小4~6年生14人が17日、和船で学校前に広がる細江湖の1周に挑戦した。田んぼの間を流れる運河を利用し、農作物や農機具を和船で運んでいたという地域の交通、運搬の歴史を学ぶ伝統行事。 4、5年生は地元住民らでつくる「和船ボランティア」の指導を受け、6月から4カ月かけて和船の操船技術を磨いてきた。本年度の集大成としてこの日を迎え、昨年まで同様の活動に取り組んだ6年生が助っ人として加わった。 5年の名倉凛さん(10)は「最後まで大きな声で『そーれ』と言いたい」、馬渕未帆さん(10)は「みんなで協力してこぎたい」と決意を述べ、子どもたちは同校南側の桟橋から出発。息を合わせ
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大きなサツマイモ「とれた!」 裾野の千福が丘小、収穫教わり笑顔
千福が丘小(裾野市)の1、2年生が17日、サツマイモ堀りを同校の畑で行った。児童35人は住民有志でつくる学校支援ボランティアのサポートを受けながら、土をかき分けて掘り起こし、「とれた!」と秋の味覚の収穫を喜んだ。 児童らは軍手をしてサツマイモの根を探し、傷つけないよう周りの土を丁寧に掘った。収穫すると「大きい」「見て」とボランティアにアピール。2年生の兼子朔和君(7)は「大きいサツマイモは重かった。とれてうれしかった」と笑顔を見せた。サツマイモはスイーツ作りに役立てる。 学校コーディネーターとして参加した田中保夫さん(82)は「手や服を汚しながらの収穫体験はいい思い出になるはず」とほほえ
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静大・浜医大再編 静大学長、合意書「白紙」視野 静大浜松は反対表明
静岡大と浜松医科大の運営法人統合・大学再編を巡り、静岡大浜松キャンパスの学部長ら4人が16日、浜松市中区の両大統合準備室で記者会見を開き、両大で締結した「1法人2大学案」の合意書について、静大の日詰一幸学長が「白紙撤回」を視野に議論を進めていると指摘した。川田善正理事・副学長は「学内議論が一方的に進み、数の論理で(浜松側の)熱意が封殺されている」と述べ、白紙撤回に断固反対し、合意書に基づく統合・再編の実現を求めた。 ほかに福田充宏工学部長、笹原恵情報学部長、木村雅和電子工学研究所長が出席した。4人によると、4日に開かれた部局長級の学内会合で、日詰学長が「1大学2校案」を静大の正式案とし、浜
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夏の読書感想画コンクール 松田さん(静岡服織1)ら最高賞 静岡で審査会
静岡県内の小学生が指定図書を読んだ感想や感動を絵画で表現する県夏の読書感想画コンクール(静岡新聞社・静岡放送主催)の審査会が16日、静岡市駿河区の静岡新聞放送会館で開かれた。最高賞の県知事賞に松田京さん(静岡服織1)、榑松篤志さん(袋井南3)亀山水杜さん(静岡大里東5)の3人が輝いた。 12冊の指定図書の中から印象的な場面や感想を表現した7739点の作品が寄せられた。県教育研究会美術教育研究部の図工、美術教諭ら7人が審査員を務め、低、中、高学年の3部門で特別賞21点を含む1897点の入賞作品を選んだ。 知事賞以外の特別賞受賞者は次の通り。 県教育長賞 高塚琉偉(浜松広沢1)石井真子(静
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静大・浜医大再編 静大工学部長ら、16日に浜松で会見「白紙議論に危機感」
静岡大と浜松医科大の運営法人統合・大学再編を巡り、静岡大浜松キャンパスの工学部、情報学部の各部長と電子工学研究所長の3者が15日、浜松市中区の両大統合準備室で16日に記者会見を開くと発表した。統合・再編の必要性などについて説明するとしている。 両大学が交わした「1法人2大学案」の合意書について「静大内で白紙撤回を視野に入れた議論が進められていることに危機感を抱いている」とし、3者の立場から統合・再編の考え方を示すとした。
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図書館ない離島の子に本を 熱海中心街→初島小中へ漁協職員配送「子どもの喜ぶ姿が原動力」
静岡県内唯一の離島である初島(熱海市)には、図書館がない。「島の子どもに図書館の本を自由に読ませたい」。地元関係者の思いが結実し、海を挟んだ中心街にある市立図書館の本が今夏から、初島小・中に配送されるようになった。市役所と学校の間をつなぐ船の荷物便を配送手段として活用。読書の秋を迎え、児童生徒は自らネット予約した本が手元に届くのを日々心待ちにしている。 初島小・中の児童生徒はタブレット端末を用いて市立図書館の本を検索・予約している。最短で予約した日の翌日に本が船便で届くという。初島小4年の中石陸斗さんは10月上旬のこの日、夏休み中に借りた図鑑の続編を受け取り、「いつ来るかな、と楽しみにして
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静岡県内初の「義務教育学校」土肥小中一貫校 開校5年、生活 自発性や協調性養う
改正学校教育法により2016年度に制度化された新しい校種「義務教育学校」。県内初の同学校「伊豆市立土肥小中一貫校」がことし開校5年を迎えた。旧土肥小と旧土肥中の再編によって生まれた新しい学校に、どんな変化があったのか―。 学習 5年から教科担任制 9月下旬の体育祭「桜翔祭体育の部」。5~9年生66人が阿波踊り、よさこいソーラン、体をたたいてリズムを刻む「ボディースラップ」を15分間にわたり披露した。背丈もあどけなさもさまざまな児童生徒が、息を合わせてやり遂げた。 同校は18年4月、子ども一人一人を長期的視点で教育する施設一体型の学校として誕生した。旧土肥中を改修した3階建ての校舎に現在
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障害ある子の絵デジタル販売 喜びと自信、表現力養成 沼津の放課後デイサービス
沼津市の放課後等デイサービスが、障害のある子どもが描いた絵をデジタルアートとして販売し、PRに力を入れている。絵が売れることで子どもの自信とやる気を起こし、多彩な表現力養成につながっている。 手がけるのは放課後等デイサービス「カララ」。絵を「NFTアート」と呼ばれるデジタルアートにして発信。安藤和宏代表(41)は「子どもの可能性を少しでも広げたい。先進分野に関心が高い人にも、障害福祉を知ってもらうきっかけになれば」と期待する。 安藤さんはSNS「ディスコード」で、子どもが描いた「クリプトニンジャ」というキャラクターの二次創作作品をインターネット販売している。1作品あたり数千円相当の暗号資
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函南・丹那小150周年祝う タケカワユキヒデさん、代表曲披露
函南町の丹那小で13日、創立150周年記念式典が開かれ、児童が地域住民らとともに歴史を振り返った。同地区にゆかりがある歌手タケカワユキヒデさんも駆け付けてコンサートを行い、お祝いムードを盛り上げた。 150年を写真で振り返るスライドショーでは、各年代の卒業生や職員の写真などが映し出された。上映後は児童が来場者に突撃インタビュー。卒業生は「学校帰りに田んぼで野球や相撲をしたことを思い出した」などと懐かしんだ。地域住民や卒業生などの関係者約150人が来場。児童の演奏で校歌を斉唱した。 タケカワさんは「ビューティフル・ネーム」や「ガンダーラ」などゴダイゴの代表曲などを披露。アンコールでは「良い
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浜松の保育園、不適切保育 0歳児クラスで口に無理やり食べ物
浜松市西区神ケ谷町の大平台わかくさ保育園は13日までに、0歳児を担当する女性保育士が大声で園児を呼び捨てにしたり、食べ物を無理に口に入れたりする不適切保育をしたとして、この保育士を解雇、川嶋よね子園長を退任とする方針を決めた。12日夜、同園と運営する社会福祉法人わかくさ会が保護者説明会を開き、川嶋園長らが謝罪した。 これらの行為は市も確認していて、市はほかに不適切な行為がなかったかを調べた上で、園に行政指導をする方針。 園が保護者に配った文書によると、これらの行為は少なくとも園児3人に行われていたことがカメラ映像で確認された。他の職員から、この保育士が園児の体に乱暴に触れる、「おしおき」
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スマホ・ネットの家庭内ルール どうしてる?① 保護者の声、子どもの意見【賛否万論】
子どもたちが家庭内で私的にスマートフォンやゲームなどの情報端末を利用する際のルールはどうなっているでしょうか。県教委が行った家庭教育実態調査の「スマホ、ネット、ゲームをどのように利用させたら良いか」の項目では、小中学生を持つ保護者の半数近くが不安や悩みを抱えていることが明らかになりました。県教委の2022年度学校対象調査によると、県内の小学生は約4割、中学生では8割、高校生ではほぼ全員がスマホを所有する時代です。子どもたちにとって、同世代の友人たちとの欠かせないコミュニケーションツールで、自分だけの“聖域”として貴重な居場所である一方、学習や健康への影響、犯罪に巻き込
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和紅茶×サクラエビ オクシズとしずまえの魅力堪能 静岡市・由比小でわくわく給食
静岡市は、食育の一環で定期的に実施している10月の「わくわく給食」で清水区由比地区のサクラエビを使ったコロッケと、同区両河内地区の和紅茶を利用したババロアを提供している。駿河湾を指す「しずまえ」と、同市の山間地を表す「オクシズ」の魅力が詰まった食材の組み合わせを児童たちは楽しみにしている。 サクラエビの水揚げで知られる由比漁港のある清水区由比町屋原の由比小(児童数237人)では11日、6年生の給食の様子が報道陣に公開された。子供たちは自分たちで配膳を行った後、サクラエビ入りのコロッケをパンに挟んだ「由比の桜えびコロッケバーガー」をほおばった。デザートには「両河内の和紅茶ババロア」を味わった
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部員への暴言で男性コーチ解任 常葉大橘高サッカー部
常葉大橘高サッカー部のコーチに部員への暴言があったという訴えが届いた問題で同校は10日、該当コーチを解任したと発表した。 解任されたのは20代の男性コーチで、同校が関係者に聞き取り調査を行ったところ、不適切な言動と受け止めた部員が複数人いたという。同じ言動を否定的と感じなかった部員もいたが、事態を重く受け止め解任処分とし、男性コーチは9月末日で退職した。男性コーチは5月にも「罰走」という言葉を使って部員を走らせ、言葉の使い方が不適切だったとして10日間の指導停止処分を受けていた。 同校は「今回の問題の根底にはパワハラや体罰などに関する認識・指導力不足があると考える。指導体制を刷新し、指導
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飯野さん、中西さん優秀賞 沼津市教委 小中生の研究表彰
沼津市教委は2023年度の小中学生科学研究奨励賞の表彰式をこのほど、市役所で開いた。104点の研究から、優秀賞に金岡小6年飯野絢愛さんの「あさがおの研究」と第三中3年中西みのりさんの「土石流の起こりやすさと土の粘性の関連について」が選ばれた。 奥村篤教育長が優秀賞の2人と優良賞の6人に賞状を手渡した。飯野さんはアサガオの花がいつ開いたり、しぼんだりするかを気温などさまざまな条件を設定し、根気強く研究した。中西さんは21年の熱海市での土石流をきっかけに、市内各地で土を採取。実験装置を使って土の性質の違いを調べた。 優良賞の受賞者は次の通り。 小河宏(大平小6)山梨優(門池小5)久保田絢(浮島小
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東北被災地の学び 静岡県内高校生が発表 静岡市で報告会
静岡県ボランティア協会はこのほど、静岡県内の高校生が東日本大震災の被災地を訪問した「東北スタディツアー」の体験報告会を静岡市葵区の県地震防災センターで開いた。約20人のツアー参加者が8班に分かれ、班ごとに設定したテーマに基づいて意見交換した。 「震災の教訓を静岡の災害対策にどう生かすか」について発表した班は、被災地は対策をしていたにもかかわらず想定を超える津波の襲来により甚大な被害が出た-と説明。静岡県民も南海トラフ地震などへの意識を改め、既存の対策を見直す必要性を指摘した。 ツアーは次世代に東日本大震災を学んでもらうことを目的に2021年から開催。今回の参加者は8月に岩手県内を2日間訪
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掛川倉真小の山村留学第1号小島君 特訓した太鼓 祭りで披露
掛川市倉真地区の祭典が6日夜、始まり、名古屋市から山村留学している倉真小2年小島渓人君(8)も地域の子どもたちと共に山車の上で太鼓のばちを握った。「正座で足が痛くなったけど楽しかった」と声を弾ませ、山あいの素朴な祭りを楽しんだ。 地区では2021年から、地元まちづくり協議会が中心になって「くらみ里山留学」と銘打った山村留学の枠組みづくりを進めてきた。小島君は第1号。今春から通学する倉真小で友達を増やして地元野球チームでの練習や川遊びを楽しみ、夏休み以降は太鼓の特訓にも励んできた。 威勢よく太鼓の音を響かせ、祭り青年から「よく頑張った」「うまかったぞ」と声をかけられた小島君。「練習をしっか
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駿河総合高生へ「結婚や育児、在り方考えて」 静岡県が出前講座
静岡県は5日、「ライフデザイン出前講座」を静岡市駿河区の駿河総合高で開いた。葵区の夜間保育園「おにぎり保育園」の園長を務める安田成希さん(36)らが1年生約230人を前に講演し、子育ての楽しさや家族の在り方を語った。 少子化が進む中、高校生の段階から結婚や子育てについて考え、自身の将来設計に役立てるのが目的。安田さんは3児の父親で、自身も幼少期に夜間保育園に通っていたという。夢だった夜間保育園の立ち上げにあたっては、妻の理解や協力が不可欠だったと紹介し「結婚、出産、妊娠は大変なことばかり。男女で立場が異なるが、互いに分かり合おうと努力し、興味や関心を持つのが大切」とアドバイスした。 県は
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養子縁組里親に選ばれるには? 子の利益最優先 慎重に判断【親子の相談室】
問 里親制度に関心があり、養子縁組里親の登録をしようと考えています。年齢のこともあるので、養子となる子を迎えるまでどのくらい待つものなのか、どのような基準で子どもを養育する里親が選ばれるのか知りたいです。 答 養子縁組里親とは、特別養子縁組を前提として子どもを預かる里親を言います。さて、どのくらい待つものなのかというご質問ですが、これはケース・バイ・ケースで、明確な回答は難しいです。児童相談所としては、子どもにとって一番良い環境を整えるために、さまざまな視点から検討を重ねていきます。子どもの人生を左右する大事な決断ですから、里親委託の是非を含めて慎重に判断しなくてはなりません。 里
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役立つ実感 協調性育む【思春期の心 支える力 夏休みが明けて⑤】
子どもたちの自立を支える三つの力は「自己肯定感」と「自己主張」、最後は「協調する力」です。 かつて高校の国語の授業で、数人の班でテーマを決めて討議とリポート発表を試みたことがありました。放課後、いくつものグループが教室に残って真剣に話し合っていました。数週間かけた授業が終わった時、ある男子生徒が話してくれました。 「成績が悪くて討議の邪魔になるかと思ったけど、班の皆は僕の意見も真剣に受けとめてくれた。だから図書館でいろいろなものを調べた。それを班の中で発表すると皆が『すごいなぁ』と言って、僕の考えを取り入れてくれてさらに議論が深まっていった。自分のような人間でも皆の力になると分かったら、
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暴力行為4割増「生徒間暴力」顕著 静岡県教委調査 コロナ禍の影響浮き彫りに
静岡県教委は6日、2022年度に県内の公立学校が認知したいじめや暴力、不登校に関する調査結果を公表した。小中学校の暴力行為は5080件で前年度比42%増。生徒間暴力が急増していることが分かった。 内訳は小学校3608件(前年度比53%増)、中学校1472件(21%増)。「生徒間暴力」は小学校2674件(57%)、中学校1103件(32%増)で前年度に比べて顕著に増加した。形態ごとの比較でも全体の7割を占めていて、「器物損壊」「対教師暴力」が続いた。 暴力行為の件数が伸びた一因として、県教委は新型コロナウイルスの影響で、児童生徒が人との関わりを体験的に学ぶ学校行事やグループ活動が減少した点
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チェーンソー実演や手のこぎり体験 伊豆総合高土肥分校で林業出前講座
伊豆市の伊豆総合高土肥分校1年生13人が6日、同市の「またね自然学校」で林業に関する出前講座を受けた。手のこぎりなども使い、一日を通して林業への理解を深めた。 林業の仕事や森林管理をテーマに、同学校の斉藤大輔代表(46)から講義を受けた。付近の市有林で斉藤代表ら同学校スタッフがチェーンソーを使った間伐作業を実演。チェーンソーで木の一部を切って「受け口」を作り、次にその逆側の切り口を入れた場所にくさびを打ちこみ「追い口」を作ると、ロープを引っかけて木を引き倒した。 その後、生徒はグループに分かれて手のこぎりで間伐作業を実践。なかなか切れない木に悪戦苦闘しながらも、倒木した瞬間には歓声が上が
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生成AIを学校現場で使うのはあり?⑦ 読者の意見【賛否万論】
革新的な技術とされ、日進月歩で機能が進化する生成AI(人工知能)にどう向き合えばいいか―。民間企業や行政機関をはじめ各分野で模索されていて、未来を担う人材を育てる教育界も例外ではありません。今回のテーマには教育関係者を含め多くの意見が寄せられましたが、生成AIの活用の在り方については検討が始まったばかりです。最終回の今回は読者の意見を紹介します。 教育機器として活用を 読者 小泉隆嗣さん(富士市)66歳 元教員 かなり前のことですが、学校現場に「OHP(透明フィルムに書いた文字や図を投影する機器)」が導入された頃、資料等を紙面で配布することなく、クラス全員に示せることで、授業の時間短縮
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体育館の冷房導入進まず 静岡県内公立小中、設置率1.9% 避難所使用時熱中症の懸念
静岡県内の公立小中学校の体育館の冷房設置率が1・9%(昨年9月現在)と進んでいない中、夏に災害が発生した場合に避難所となる体育館での熱中症多発を懸念する声が防災の専門家らから上がっている。各市町の教育委員会は冷房が未整備の特別教室への完備を優先し、体育館は当面先となりそうな見通しだ。設置工事が不要でエアコンより安価なスポットクーラー(可搬式冷風機)を活用する例もある。 2日午後、吉田町の吉田中。屋外の温度計が29・4度を指す中、窓を閉めた体育館内で生徒が体育の授業を行っていた。1階の武道場とアリーナに計12基、2階のアリーナに16基のエアコン室内機が設置され、25度に設定された室内で生徒は
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学校給食の委託業者 入札参加条件見直しへ 静岡県教委
広島市の食堂運営会社「ホーユー」が県内の特別支援学校や定時制高校など計7校の給食提供を停止した問題を受け、県教委は4日の県議会文教警察委員会で、学校給食の委託業者の入札参加条件を見直す方針を明らかにした。緊急時の対応に支障が出ないよう県内や近隣県の業者を対象にするほか、納税や財務状況の最新情報の提示を求めるなどして再発防止を図る。 同社が給食提供を停止した際、学校側は同社と一切連絡が取れず、遠隔地にあるため状況の確認もままならなかった。県教委健康体育課の夏目伸二課長は再発防止策として「県内に営業所があったり、学校まで3時間以内に来られたりするなどの条件を設けたい」と述べた。同社が消費税など
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「来年1月、1000人集める」 静岡の高校生が手作りイベント開催へ
「来年1月、高校生千人を集めるイベントを開催する」―。静岡県内の高校生有志がこんな目標を掲げて準備をスタートさせた。1日に静岡市駿河区のグランシップで初会合を開き、18校から集まった計約40人がアイデアなどを熱心に話し合った。 主催は高校生の探究学習を支援しているNPO法人しずおか共育ネット(同区)。学習指導要領に基づく学校の授業「総合的な探究の時間」でできる活動には限界があるとして、高校生が地域や企業などと積極的に交流し、主体的に取り組む場を提供しようと企画した。 スタート時点の決定事項は2024年1月21日、ホテルグランヒルズ静岡(同区)の5階フロアを貸し切って開催することだけ。同N
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磐田農高生と巡る食の旅 地元にスポット バスツアー企画
磐田市中泉の磐田農高の生徒が、地元の食や農業にスポットを当てた日帰りバスツアー「磐農生と巡る 食と農の魅力旅」を企画した。観光客らの市内周遊を促すとともに、農家や飲食店の所得向上を目指す。生徒らは「市内外のみなさんに磐田の食と農の魅力を紹介して、これからリピーターになってもらいたい」と意気込み、10月6日まで参加者を募集している。 9月中旬、生産流通科の男女5人が、農家鬼頭英一さん(51)=同市神増=の畑に訪れ、交流サイト(SNS)に投稿するツアーのPR動画を撮影した。当日は、鬼頭さんの畑でエビイモなどの野菜の収穫体験を行い、採れたてのニンジンは、その場で食べてもらう。生徒らはバスの停車
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主張苦手なら聴き上手に思春期の心 支える力【夏休みが明けて④】
子どもたちの自立を支える力。前回の「自己肯定感」に続き、二つ目は「自己主張」です。 授業で自分の意見を求められたり、友達と話し合ったりするとき、うまく言えないので「授業に出ることが怖い」と言う生徒を多く見かけます。 ある高校生が親と一緒にカウンセリングに来ました。学校へ行けずにいるとのことです。何を尋ねても答えてくれません。親が代わって話し、「家でも自分の思いを言ってくれません」。そこで「カウンセリングに見えたのは、今の状態を何とか改善しようという意志があるからですよね。まずその思いを大事にしましょう」と、話題を探したのですが、応じてくれませんでした。 10歳ぐらいまで、子どもは遊びの
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庄内学園生徒 ポットマム寄贈 施設や病院に 浜松市西区
浜松市西区の小中一貫校、庄内学園はこのほど、中学の生徒が植えたポットマム(鉢植えの洋菊)を学校や病院などの地元の施設や住民に贈った。地域貢献活動の一環で旧庄内中時代から続く取り組みで55年目を迎えた。 約80カ所に170株ほどを配った。生徒は7月に植え付け作業を行い、夏休みは自宅に持ち帰って大切に育てた。この日は、1、2年生がつぼみが膨らんだポットマムを持って学校を出発し公共施設や飲食店、病院などに届けた。 庄内協働センターでは、同地区連合会自治会長会議に出席していた9町の自治会長それぞれに「いつも地域を見守ってくれてありがとうございます」と声をかけて手渡し、自治会長らは「こちらこそあり
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国際ロボット競技大会で準優勝 加藤学園暁秀小生 静岡県庁で報告
8月に大阪市内で開催された国際ロボット競技大会「ユニバーサル・ロボティクスチャレンジ」のレギュラー部門で準優勝した沼津市の加藤学園暁秀小チームの5年生5人がこのほど、県庁を訪れ、村松毅彦スポーツ・文化観光部長に成果を報告した。 同競技会には、2部門に7カ国・地域の23チームが出場。組み立てたロボットに動作をプログラミングし、時間内にブロックを積み上げる高さを競った。 小学生のみのレギュラー部門は6カ国・地域の11チームが参加した。1個ずつ積み上げるチームが多い中、暁秀チームは横一列に並べたブロックをアームでつかんで90度回転させ、一気に縦に積み上げる仕掛けで優勝に迫った。もう一つのアドバ
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個人情報閲覧可能端末を貸し出し 浜松城北工高、生徒に
静岡県教委は29日、浜松城北工業高(浜松市中区)で生徒の個人情報にアクセスできる状態になったままのタブレット端末が生徒に貸し出されていたと発表した。延べ1168人分のテストの点数や評定が閲覧可能だった。 県教委高校教育課によると、25日に学校ホームページを介して匿名の通報があった。授業などで使っている貸し出し用端末144台を調べた結果、うち4台で教員が保存しているデータにアクセスできたという。閲覧できたのは教員2人が2018~23年度に担当した生徒の情報で、貸出期間は不明。全校生徒へのアンケートでは、貸し出し用端末でテストの点数などを閲覧したと答えた生徒はいなかったという。 県教委は全て
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芝生広場、豊かな緑 焼津で向学心育む【キャンパス界隈 静岡福祉大学~憩いの場~】
大学の正門から入るとすぐに広がる緑の空間。春にはサクラが咲き誇る。実習や交流活動などで訪れた地域の子どもたちと学生が鬼ごっこに興じたり、学生同士でベンチや芝生に腰を下ろして会話を楽しんだりする光景が見られる。 緑とピンクが鮮やかな風景を横目にこの春入学した社会福祉学部1年の小松希さん(19)は、自然あふれるキャンパス空間がお気に入り。「緑は人の心を落ち着かせる」と理由を語る。演劇サークルに所属し、活動拠点である大学構内の建物の最上階からは青々した雄大な富士山や駿河湾も眺められる。「自然に囲まれていて、福祉の学びやとしてはもってこいの環境」と半年ほど経過したキャンパスライフを振り返る。 友
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試験問題作成に生成AI 教職員の業務負担軽減へ 静岡県議会
池上重弘教育長は教職員の働き方改革を推進するため、メールやテスト問題の作成、文書の要約などの場面で生成AIの活用を始めたと明らかにした。業務負担の軽減に効果的だとして7月に利用上のルールや具体的な活用例などを示したガイドラインを策定した。市川氏への答弁。 生徒の利用に当たっては、生成AIの基礎知識や注意点、適切な使い方などをまとめたチラシを配布したと説明。情報漏えいなどリスクへの対応方法を身につけられるよう適切な指導を行うとした。市町の教育委員会に対しても、利活用に関する情報提供や研修などを支援する。 池上教育長は生徒が生成AIを利用する場合に批判的思考力や創造性、学習意欲への影響が指摘
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静岡県内5施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は28日、小学校など計5施設でインフルエンザに感染したとみられる患者96人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の患者数は次の通り。 【幼稚園】沼津市7人、浜松市西区12人 【小学校】富士市10人 【中学校】掛川市16人 【高校】浜松市浜北区51人
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部活地域移行 7万人に調査 浜松市議会
奥家章夫学校教育部長は公立中学校の部活動の地域移行について、現状の課題と今後の方向性を探るため市内の小中学生、保護者、教員ら7万人以上を対象にアンケートを実施し、11月に結果を公表する方針を示した。遠山氏に答えた。 市は7月に有識者、学校関係者、保護者代表らでつくる「地域クラブ活動協議会」を発足させ、地域主体の部活動のあり方を検討している。この中で、ニーズと地域の体制を整理するため、小学4年~中学2年の児童、生徒とその保護者全員に加え、教員、文化スポーツ団体、外部指導者などにウェブフォームを使ったアンケートを依頼した。 小中学生には開設してほしいクラブの種目や希望する活動頻度などを尋ね、
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エアコンの設置 理科室から着手 沼津市教委
沼津市教委は28日の市議会文教産業委員会で、設置率が2割台にとどまっている小中学校の特別教室のエアコンについて、今後の設置方針を明らかにした。近年の酷暑を踏まえ、使用頻度の高い理科室への設置を2023年度から順次着手し、優先的に進める。 23年度は中学校3校と小中一貫校1校の理科室に設置。今後も計画的に進める。その他の特別教室は児童生徒数の減少で使用頻度が低くなったエアコンの転用も検討する。 同市では、20年度までに全ての普通教室と学校図書館、音楽室でエアコン設置を完了したが、特別教室の設置率は昨年9月時点で23・3%にとどまっている。
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生成AIを学校現場で使うのはあり?⑥ キュレーター/読者の意見【賛否万論】
生成AIの学校現場での活用の在り方について前回までに寄せられた投稿には、「AIは人間に取って代わるものではない」「他人に聞いてみる機会が大事」と従来の教育の重要性は変わらないという見方がある一方で、「AIと共存しなければならない時代」と捉えて上手な活用方法を習得すべきではないかという視点もありました。今回も引き続きキュレーターと読者の意見を紹介します。 たくさん触れて 正しい活用へ キュレーター 高木有加さん(長泉町) 1男1女の母。ママ防災塾マモルマムズ代表。レンタルスペース「ママとこどものヒミツキチmorisbase(モリスベース)」の管理人。ミッションは「孤独
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中高生が競い合う 佐久間分校で体育祭 浜松市天竜区佐久間町
浜松市天竜区佐久間町の浜松湖北高佐久間分校と佐久間中は27日、合同体育祭を開いた。青空の下、生徒はさまざまな競技で体力やチームワークを競った。 高校生59人と中学生20人が参加した。長縄跳びは学年別の対抗戦で、中高関係なく1位を目指して各学年のグループが一生懸命に縄を跳んだ。このほか、ラグビーボールを蹴りながらリレーする「ラグビーリレー」などで盛り上がった。プログラムの最後に中学生がよさこいソーランを披露した。 会場には多くの保護者や地域住民が足を運び、生徒の勇姿を見守った。
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重機と綱引き対決 建設業の魅力触れる 浜松市北区・奥山小
浜松市北区引佐町の奥山小で27日、全校児童と奥山幼稚園の全園児計約70人が建設機械に親しむイベントが開かれた。子どもたちは重機への乗車や綱引き対決などを通じて、建設業の魅力に触れた。 園児と児童は、高所作業車で高さ約20メートルでの作業を疑似体験したほか、測量機器や高圧洗浄機の使い方などを学んだ。舗装した地面を締め固めるのに利用する重さ約3・5トンの振動ローラーとの綱引き対決も楽しんだ。4年の内山柚花さん(9)は「ショベルカーで砂をすくう作業が一番面白かった」と話した。 イベントは、同校の校庭から道路に架かる歩道橋の補修工事を担う同町の岩田建設(岩田誠司社長)が企画した。
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稲刈りって大変 難しいね 浜松・飯田小児童が稲刈りに挑戦
浜松市南区の飯田小児童が27日、同校近くの田んぼで稲刈り体験と機械を使った収穫作業の見学を行った。3年生約90人が参加し、米作りへの理解を深めた。 収穫したのは5月に児童らが植えたもち米「葵美人」。地元の農家杉山達雄さん(74)がコンバインに乗り込み、黄金色の稲が実った約500平方メートルの田んぼを渦巻き状に走行して刈り取りを披露した。3分の1ほど残された稲は、代表の児童約10人が鎌を使って収穫に挑戦。杉山さんから「力任せでなく、鎌を引くように刈り取って」などと指導を受けながら稲刈りに汗を流した。緑間稀斗君(8)は「なかなか切れなくて難しかった。きな粉餅にして食べたい」と笑顔を見せた。
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ハグコーヒー(ターントクルこども館店) 子ども眺めて一休み【キャンパス界隈 静岡福祉大学~行きつけの店~】
JR焼津駅南口の駅前通り商店街沿いにある焼津市の子育て支援拠点「ターントクルこども館」(同市栄町)1階の絵本図書館「やいづえほんと」の一角に店を構える。同館を利用する親子連れでにぎわう。講義を終えて一休みしようと訪れる学生たちも多い。 児童福祉などを学ぶ静岡福祉大社会福祉学部4年の藤山純典さん(21)もその一人。1年の時からボランティアとして参加している子ども向けイベントの告知チラシを置いてもらおうと同館を訪ねた時に来店したことを機に、しばしば足を運ぶようになった。 館内からは子どもたちがおもちゃで遊ぶ声が聞こえ、店内のカウンター近くに並んだ絵本を手に取る姿も見られる。「子どもたちの姿を
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できた!私だけのバイク ヤマハ発動機、ものづくり体験講座 磐田・東部小
ヤマハ発動機は26日、磐田市内の小学生を対象に、ものづくりの楽しさを伝える体験講座「キッズラボ」を同市新貝の本社に併設する企業ミュージアム「コミュニケーションプラザ」で開いた。同市東貝塚の東部小4年生が参加し、バイクの工業デザインを学んだ。 児童27人は、走行の安定性など機能面も考慮されている同社製バイクのデザインについて、担当者からスライドを使って説明を受けた。その後、紙に印刷されたさまざまな車種のパーツを自由に組み合わせた工作に挑戦。「将来乗りたいバイク」をテーマに、オリジナルバイクを完成させた。 イルミネーションバイクと名付けた柚木彩葉さん(9)は「ピカピカ光るようにしたかったので
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浜岡東小でエネルギー教育講座 地域の特色「電気」学ぶ 中部電力社員協力 御前崎
御前崎市の浜岡東小でこのほど、6年生約60人を対象にエネルギー教育講座が開かれた。地域の歴史や産業を学ぶ授業の一環で、中部電力が協力した。浜岡原発など多数の発電施設が立地する地域の特色に着目し、電気エネルギーの知識を深めた。 講師を務めた中電社員は同市に原子力や太陽光、風力などの発電施設があることを紹介し、模型を用いてそれぞれ発電の仕組みを解説した。着目すべき点として、原子力発電は少量のウラン燃料で大量の電気を安定的に生み出せる一方、「重大事故を防ぐために徹底した安全管理が必要になる」などと述べ、発電方法によって長所と短所があることを説明した。 子どもたちは普段利用している電気がどのよう
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富士宮東高定時制 給食再開 運営会社の提供停止問題
学校給食の提供が停止していた富士宮市の富士宮東高定時制で25日夕方、給食が再開した。生徒と教員が約3週間ぶりに給食を取った。 給食調理を委託していた広島市の事業者「ホーユー」が提供を停止した問題で、同校は1日から給食がなくなっていた。別の委託先が決まり、再開した。同校は給食後に授業が始まるため、生徒は給食のない期間、自宅で食べてから登校するか通学途中に弁当を買って過ごしていた。 再開初日はカレー約30食が提供された。給食室を訪れた生徒たちは調理員との再会を喜び、料理を受け取った。男子生徒は「食事を自分で用意する負担がやっとなくなる」と頬を緩めた。
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児童虐待対応にAI活用 静岡市が来年度から 静岡県内初
静岡市は人工知能(AI)を活用した児童虐待防止対策に乗り出す。虐待が疑われる児童に対して迅速で的確な対応をする狙い。市児童相談所にAIを活用したシステムを導入し、2024年4月から運用を始める。市によると、虐待事案対応へのAI活用は県内では初めてという。 導入するシステムは、過去に市内で発生した虐待対応の事例約500件について、児童の年齢や家族構成、虐待の種別をAIに学習させる。重点的に調査すべき項目や、児童らに対応する際の注意点などを提示させ、職員による方針決定の参考にする。 市児童相談所が22年度に対応した虐待相談件数は、過去最多の782件だった。相談件数は増加傾向にあり、虐待対応
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伊豆中央高の「お好み焼き」V 鉄板焼き甲子園 静岡で最終審査
静岡県内外の高校生が鉄板焼きのレシピを競う「鉄板焼き甲子園」(静鉄ストア主催)の最終審査会が24日、静岡市駿河区のツインメッセ静岡で開かれた。お好み焼き粉で作った生地で海産物や野菜を包んだ「うみゃ~海の幸たくさんガレット風お好み焼き-静岡の抹茶入り」を考案した伊豆中央高のチーム「伊豆っ子04」が優勝した。 同メニューは、抹茶やサクラエビ入りの生地でイカやサケを包み、ナンプラーやハリッサで味を調えた。具材にピーマンやパプリカを使うなど色彩も工夫した。3年の塩谷今菜さん(17)は「生地の試作を繰り返し、もちもちした食感を追求した」と開発の苦労を振り返った。 同メニューと、準優勝した福知山淑徳
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静岡県内4校園に努力賞 時事通信教育奨励賞
時事通信社は25日、創造性に富んだ特色ある教育で顕著な成果を挙げた学校をたたえる第38回教育奨励賞(文部科学省後援、公益財団法人新聞通信調査会協賛)の受賞校を決定した。県内からは、地域資源を生かして幼児教育に取り組んだ静岡市立東豊田こども園と、地域の授業改善にタブレット端末を活用した磐田市立城山中、磐田北小、富士見小の3校が合同で努力賞に選ばれた。 優秀賞は福島県立岩瀬農業高と新潟市立小新中で、岩瀬農業高には併せて文部科学大臣奨励賞も贈る。情報を適切に集めて適切に読み取るメディアリテラシー教育で成果を挙げた学校が対象の特別賞には、熊本市立五福小を選んだ。 表彰式は10月30日、東京・銀座
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松崎の中学生7人が静岡県大会出場 住民運営、陸上クラブで成果
今春本格始動した松崎町の陸上競技クラブ「ウェルネスまつざきAC(アスレチッククラブ)」に所属する中学生7人が、9月上旬に行われた県東部地区新人陸上競技大会で好成績を収めた。クラブは少子化で地域の部活動数が減少する中、子どもが体験できるスポーツの選択肢の幅を広げようと住民主体で運営。住民有志の手厚い支援体制や多種目の練習経験が短期間での成果につながった。 同大会に出場した9人のうち7人が円盤投げや走り高跳び、走り幅跳びなどで県大会出場を決めた。クラブでは町内の小中学生約50人が週1~2回練習する。陸上競技部を指導していた元教員や競技経験のある町職員がボランティアでレベルに応じた指導や、大会に
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陶芸や木工、園芸など20品目 特支生 作業製品を販売 浜松市浜北区
浜松市浜北区の静岡県立浜北特別支援学校高等部は25日、作業製品の販売会を同校で開いた。陶芸やアクセサリー類、木工、園芸など20品目が並んだ。 生徒たちが授業で製作した力作を取りそろえ、100円から千円ほどの価格で販売。革製のキーケースなどを製作、販売した生徒会長の鈴木麻都さん(3年)は「返し縫いの工程が複雑で難しかった。長く使い、革製品の変化を楽しんでもらえたら」と話した。 次回の販売会は27日午前10時~11時15分に開催する。同校によると、期間中、高等部の全生徒89人が販売ブースで接客などに携わる予定という。
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静岡県内7施設で学級・学年閉鎖 インフルエンザ
静岡県は25日、こども園、小学校、高校の計7施設でインフルエンザに感染したとみられる患者95人が確認され、学級閉鎖や学年閉鎖を行ったと発表した。 市区町別の患者数は次の通り。 【こども園】袋井市3人 【小学校】静岡市清水区9人、焼津市13人、同市13人、同市11人 【高校】浜松市中区14人、同区32人
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在来作物の活用法や実験発表 静岡県立農林環境専門職大と静岡農高 静岡市
静岡県内各地で栽培される在来作物の歴史や活用法などを研究している静岡県立農林環境専門職大(磐田市)と静岡農高(静岡市葵区)の学生がこのほど、活動成果の報告会を同高で開いた。学生たちが在来作物をテーマに取り組んだ活動の様子を紹介した。 同大の3、4年生3人は県内の在来作物のイラストマップ作成や、在来種のソバ、アワ、キビなどを使ったスイーツの開発などについて報告。同高生物工学部2年生10人は在来種の豆類の発芽・育成実験や、園児や小学生と一緒に「かつぶし芋」を栽培した交流・啓発活動について説明した。 同大で在来作物学を担当する丹羽康夫准教授は特別講義を行い、「地勢や気候に恵まれた静岡は全国有数
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島田・伊太小伝統 陶芸に奮闘 統合の3小学校と交流 土こね、ろくろ体験も
本年度末で閉校する島田市伊太の伊太小は25日、同じく統合する相賀、神座、伊久美の3小学校の児童を招いた陶芸体験交流会を開いた。北部4校の3年生約20人が伊太小伝統の焼き物作りを通じて親睦を深めた。 児童は班ごとに分かれて土をこねて形を作る「作陶」に挑戦した。ろくろなどの専用器具を用い、コップや皿、オブジェ作りに取り組んだ。完成した作品は素焼きし、色付けする「釉塗り」も行う予定。伊太小の藤村梨緒さんは「みんなでできるのは楽しい。自分用の皿を作った。教えてあげることもできた」と話した。 伊太地区ではかつて、地元で産出した「伊太粘土」を用いた瓦生産が盛んで、学校でも50年以上前に陶芸体験が始ま
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医学・医療への興味刺激 静岡県立総合病院がオープンホスピタル
静岡市葵区の静岡県立総合病院は23日、同院への理解促進や子どもたちに医学・医療の分野に興味を持ってもらうことを目的とした「オープンホスピタル2023」を同院で開いた。家族連れを中心に約1300人が訪れ、院内設備の見学や模擬手術などを体験した。 内視鏡手術のシミュレーター体験では、長いはさみのような器具「鉗子(かんし)」を使ってビーズをつかむ作業に挑戦した。安東小1年生の大山結生さんは「大きいビーズをつかむのが難しかったけど、楽しかった」と話した。現役看護師による中高生向けの進路相談や、調剤業務を疑似体験できるブースなども人気を集めた。 同病院の小西靖彦院長は「イベントを通じて、子どもたち
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部活中体罰防止へ 指導員らに研修 県教委など
静岡県教育委員会と県スポーツ協会は23日、部活動指導員の資質向上に向けた研修会を静岡市清水区の清水テルサで開いた。 県内の部活指導員や県立学校の教員約40人が参加し、部活動を取り巻く環境や安全配慮などについて意見交換。流通経済大ラグビー部アドバイザーで元ラグビー高校日本代表監督の松井英幸さんの講義もあった。 松井さんは過去に体罰でラグビー強豪校の監督を辞任した経験を持つ。当時を「自分の正しさを押しつけていた」と振り返った。その上で「普段の言動や接し方からどういう信頼関係を築けるかが大切。存在や行動を承認し結果を受け入れる覚悟が必要」などと述べ、体験を交えながら体罰などの不適切指導の防止につい
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革靴を大切にした中学生 摩耗嫌がり げた、はだしで【近現代 学校制服考⑥】
現代の男子高校生からすればげた履き通学など考えられないだろうが、昭和初期まで中学生にとって詰襟の学ランに革靴を履いて通学するのは憧れであった。大正7(1918)年に福岡県の鞍手中学(現・鞍手高校)に入学した第1回生は、「既製服や既製靴のない頃で、洋服屋や靴屋が一人一人寸法をとった。金ボタンの誂[あつら]えの制服や皮靴を着用した喜びは忘れられない」(「福岡県立鞍手高等学校創立90周年記念誌」2007年)という。 東京では百貨店の靴売り場などに靴が置かれていたが、地方の都市部から離れたところで革靴を入手するのは大変であった。ズック靴やゴム靴は手ごろな価格だが、革靴は高かった。そのため中学生たち
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歯止め規定、LGBTQ+…多様化する「性」に向き合う 全国研究大会で議論
学校現場で性交をどう教えるか。LGBTQ+など性的少数者への支援は-。子どもたちを取り巻く性の課題が多様化するなか、全国の性教育関係者が集う「第51回全国性教育研究大会」では、あるべき性教育の姿を巡り、白熱した講演や議論を繰り広げた。 1972年に始まった同大会は今回、熊本市で開催。学校関係者のほか、思春期教育に携わる助産師や医師、LGBTQ+当事者ら約460人が参加した。 焦点の一つとなったのが、性交を取り扱わないなどとした小中学校の学習指導要領の「歯止め規定」だ。文部科学省の横嶋剛健康教育調査官は講演で「全ての子どもに共通して指導すべき事項ではないという趣旨」と説明。子どもの発達段階
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命と性の課題 オンライン連続講座、10月から
独立型社会福祉士事務所「子どもと家族の相談室 寺子屋お~ぷん・どあ」(川口正義代表、静岡市清水区)は10月から来年1月にかけて、4回の連続オンライン講座「『助けて』が言えない子どもの生と性を巡る4つの風景」を開く。 子どもや若者の支援に携わる静岡県内外の福祉関係者が講師を務め、子どもたちが直面する命と性に関する課題について講演する。各回のテーマは「性暴力と子ども」(10月22日)、「SOSと子ども」(11月26日)、「自傷・自死と子ども」(12月10日)、「居場所と子ども」(1月14日)を予定する。 時間はいずれも午後1時から3時半。無料。申し込み、問い合わせは「寺子屋お~ぷん・どあ」の
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「ホーユー」給食停止問題 静岡県内、10月10日までに全校再開
広島市の食堂運営会社「ホーユー」が静岡県内の特別支援学校や定時制高校など計7校の給食提供を停止した問題で、静岡県は22日、調理員の直接雇用や新たな業者委託により、10月10日までに全7校で給食が再開できる見通しになったと発表した。 同社と委託契約を結んでいた7校のうち、焼津水産高の寄宿舎は同社の調理員2人を県が直接雇用して今月11日に給食を再開した。残る6校のうち、吉田特別支援学校と富士宮東高定時制は今月25日、伊豆の国、富士の2特別支援学校と富士高定時制が10月2日、沼津工高定時制が同10日に再開する。吉田特別支援学校は調理員を直接雇用するが、他の学校はそれぞれ県内の業者に委託する。
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ビジネスの仕組み学ぶ 浜松中部学園、木工品を製造 12月に販売へ
浜松市中区の小中一貫校、浜松中部学園で22日、商品の企画販売などを通じて事業の仕組みを学ぶ「キッズチャレンジビジネス」の授業が行われ、6年生が自分たちでデザインを設計した木工品の組み立てに挑戦した。完成品は12月5日に浜松城公園と同市役所西側広場で販売する。 授業は木製品製造業の豊岡クラフト(北区)の社員を講師に招き、2004年から継続している。児童は九つのグループに分かれて模擬会社をつくり、社長や営業、企画など役割を分担。木工品の販売に向けて企画に取り組んだ。この日は企画担当の児童を中心に設計した物置やタブレットスタンド付きの収納箱などを接着剤で組み立てた。 「ぬくもりの木」の社名で扇
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夏のインターンシップ参加せず 秋冬にも実施、積極的に【就活の相談室】
問 現在、神奈川県の大学に通っていますが、卒業後に首都圏か静岡県内のどちらで就職しようか迷っています。夏のインターンシップは参加しなかったのですが、これからどのように検討したらいいでしょうか。 (大学3年生、女性) 答 就業体験のインターンシップ、説明会などのオープンカンパニーを秋冬に実施する企業もあります。10月ごろから実施する企業もありますが、2、3月が多いです。夏と異なり、大学の授業やゼミ活動などと並行して参加することになるため、競争率が低く参加しやすいというメリットがあります。 インターンシップは、その業界や企業に対する理解を深め、自分がその企業で働くイメージをつかむためのも
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磐田東高剣道部でいじめ 静岡県に「重大事態」報告
磐田市見付の磐田東高剣道部でいじめがあり、同校がいじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」として県に報告していたことが21日までに、同校への取材で分かった。同校は3月、いじめを受けた生徒と保護者からの訴えで把握した。外部識者らの第三者委員会を設置し、事実関係や学校側の対応が適切だったかどうかなどについて、調査を進めている。 同校によると、当時1年の男子生徒が昨年夏ごろから、剣道部の下宿先で複数の部員によるいじめを受けていた。同校は独自に部員らへの聞き取りなどの調査を行い、8月には第三者委員会も設置した。 いじめの具体的な内容については明らかにしていないが、被害生徒の裸に近い写真や暴力行為の