多胎児家庭支援、浜松から発信 6月に全国フォーラム

(2017/1/27 11:00)
「ころころピーナッツ」など浜松市内の多胎支援サークルが開いたイベントを楽しむ親子ら=2016年12月下旬、同市中区の市保健所

 双子や三つ子などを指す多胎児の育児支援について考える「全国フォーラム」(日本多胎支援協会主催)が6月、浜松市で開かれる。全国から多胎児家庭の支援に取り組む団体やサークルが集う。同市中区を拠点に活動する「ころころピーナッツ」の高山ゆき子代表(42)は「双子や三つ子の子育ての現状を広く知ってもらう機会になる」と期待する。
 多胎児の母親は出産後、同時に複数の子の授乳やおむつ代え、入浴などに追われ、体力的、精神的な負担が大きい。未熟児として生まれる割合が高く、成育に不安を抱く母親も多い。同協会事務局を務める天羽千恵子さん(54)=神戸市=は「多胎児を育てる大変さ、特別な支援の必要性を知ってもらいたい」と訴える。
 同協会によると、多胎児を持つ親による虐待死の発生割合は単胎児家庭の3~4倍に上る。外出する機会が減り、引きこもりがちになることが背景にあるという。自身も双子を育てた天羽さんは「双子ならではの育児の幸せもある。だからこそ母親の孤立を予防し、気軽に悩みを相談できる態勢をつくる必要がある」と指摘する。
 フォーラムでは専門家の基調講演や浜松市内で双子を育てる親の体験談、参加者によるグループトークなどを予定している。運営には市内各地で親の交流の場づくりに取り組むサークルも携わる。
 高山代表は「多胎児の保育が円滑になることが育児全般の環境改善につながる」とし、一般市民にも広く参加を呼び掛けている。
 フォーラムは6月18日、同市南区の可美公園総合センターで開かれる。問い合わせは同協会事務局<電078(992)0870>へ。

 ■サポート 妊娠期から
 多胎児家庭の支援団体として全国の関係者に知られているのが、岐阜県のNPO法人「ぎふ多胎ネット」。専門の研修を受けた育児経験者「ピアサポーター」を中心に、妊娠期から育児期まで切れ目のないサポートに当たっている。
 妊娠期には「プレパパママ教室」と称して出産後の注意点を学ぶ講義や先輩親との交流会などを開く。出産前後の入院中はピアサポーターが定期訪問して不安を和らげるほか、育児期には健診に同行したり、育児教室を開催したりして常に支援者がそばにいる態勢をつくっている。
 同法人の糸井川誠子理事長(56)は「多胎の育児は経験者にしか必要な支援が分からず、既存制度の隙間に落ちてしまっている」と述べ、「当事者団体だけでは対応に限界がある。行政や福祉、医療関係者との連携も欠かせない」と強調する。

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