茶道の心を介護に生かす 静岡の「楽寿の園」、最優秀6回受賞

(2018/10/24 17:01)
職員が利用者に抹茶を振る舞った敬老の日茶会=静岡市葵区の楽寿の園(楽寿の園提供)

 静岡県主催の介護技術コンテスト「ケアコン2018」がこのほど、静岡市駿河区で開かれ、同市葵区の特別養護老人ホーム「楽寿の園」の職員牧田佳樹さん(33)が最優秀賞を受賞した。高齢者介護の現場に茶道の視点を取り入れ、高い評価を受けている同施設。職員が同コンテストのいずれかの部門で最優秀賞に選ばれたのは、開催7回のうち6回目。相手を思いやる茶道の心配りが介護に役立っているという。
 コンテストは介護の程度の軽度と重度を想定し、それぞれ「食事」「入浴」「排せつ」の計6部門で技術を競う。牧田さんが出場したのは、軽度の高齢者に対する「食事」部門で、利用者と一緒に献立を考える際の丁寧な声掛けなど相手の目線に立った対応が評価された。
 同施設が介護に茶道を取り入れるようになったのは12年前。職員による茶道部結成がきっかけになった。作法や手順が細かく決まっている茶道。「茶会の亭主が客に心地よい時間を過ごしてもらいたい」というもてなしの心を介護に生かす試みが始まった。
 茶道の視点は、高齢者の体調確認や施設の温度調節の際に取り入れている。職員が高齢者の気持ちに寄り添い、言葉を掛けながら健康状態の変化に気付いたり、冷暖房も配慮しながら調整したりすることを心掛けるようになったという。
 茶道が利用者に好影響をもたらした事例もある。七夕や敬老の日などに職員がお点前を披露する呈茶会で、普段、落ち着いて座ることが難しい認知症の施設利用者が自然と背筋を伸ばし、夜間の徘徊(はいかい)もなかったという。
 有馬万紀子副園長は茶道の精神について「介護に重なる部分が多い」と語り、今後も施設運営に生かす考えを示した。

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