いざ境界、ちきゅう清水港出港 海底下5200メートル掘削へ

(2018/10/10 12:27)
南海トラフ巨大地震発生帯メカニズムの解明を目指し、清水港を出港する地球深部探査船「ちきゅう」=10日午前10時14分、静岡市清水区(静岡新聞社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 南海トラフの巨大地震の発生メカニズムを解明するプロジェクトに取り組んでいる地球深部探査船「ちきゅう」が10日、清水港を出港した。「地震科学の扉を開けたい」、「海洋研究から清水港を世界に知らしめて」。同港興津埠頭(ふとう)では船に乗り込んだ研究者と、見送る地元支援者の思いが重なった。
 「ちきゅう」は紀伊半島沖の熊野灘で約半年間にわたる調査を行い、プレート境界にあたる海底下5200メートル付近までの掘削を目指す。成功すれば人類初の地震発生帯への到達となり、地震研究の進展が期待される。
 同埠頭には、午前10時の出港に合わせ、地元住民や行財界関係者ら約150人が集まり、歴史的な調査に臨むちきゅうの出港を見送った。
 今回の調査は2007年から開始された研究の最終段階。プレート境界の地層の試料(ボーリングコア)や物性データを採集し、巨大地震の発生メカニズムの解明と次の発生時期の予測精度向上などを目指す。順調に進めば“プレート境界の石”を携え、19年3月ごろに同港へ帰港する。
 調査にあたる海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球深部探査センターの倉本真一センター長は「11年かけてようやく調査が可能な技術やデータがそろった。成功すれば、新たな地震科学の研究が一歩も二歩も進む」と力を込めた。
 地元から同研究の支援を行ってきた「海のみらい静岡友の会」(事務局・静岡商工会議所)の村上光広幹事長は「清水港が世界中に知られる、その大きな一歩。無事の航海と調査の成功を祈っている」とエールを送った。

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