三保松原保全へ、3万本データ化 スマホアプリで情報共有

(2018/10/9 17:00)
マツのデータを参照できるアプリのイメージ。スマホカメラをかざすと情報が表示される(静岡県提供)

 静岡県は世界遺産富士山の構成資産である三保松原(静岡市清水区)の保全のため、生育しているマツのデータベース化を進め、2019年度から公開する。一本一本について、位置や樹高などの基本情報、松枯れ対策の作業履歴を登録。スマートフォンのカメラを使って個体情報を参照し、異常に気がついた場合は専門家がいるセンターに通報できるシステムを構築する。行政や地域住民、保全団体が情報を共有することで効果的な保全につながると期待する。
 データベースには三保松原のマツ約3万本分の情報を蓄積する。樹高や直径、線虫病対策、土壌改良など松枯れ対策の作業履歴を知ることができる。マツの点検が行われると、データも更新される。
 新たに構築するシステムは、AR(拡張現実)技術を利用したアプリを使い、スマホのカメラをマツにかざすと、画面上に対象のマツの個体情報が表示される仕組み。保全団体が活動したり、地域住民や観光客が散策したりする中で、異常のあるマツを発見した場合に画面上の通報ボタンを押すと、専門家がいる三保松原保全センターに情報が提供される。専門家は現地を確認し、必要に応じて処理を行う。気に入ったマツを「マイ羽衣の松」として設定できる機能も付ける。
 県森林整備課によると、マツ材線虫病による1ヘクタール当たりの松枯れ被害率は、2014年に5・86本、15年に3・92本、16年に1・74本、17年に0・71本と着実に減っているが、「気は緩められない状況」という。地域住民や保全団体が枯れたマツを早期に発見して通報すれば、マツ材線虫病対策の伐倒駆除を実施できるため、薬剤に頼らない松枯れ対策につながる。
 同課の担当者は「松枯れ被害を見落とさないためには多くの人の協力が必要。データベースを使い、日々の生活や活動の中でマツを注意深く観察してもらえればうれしい」と話している。

「静岡暮らし・話題」この他の記事

> 一覧

  • 静岡購読お申し込みは 0120-89-4311

  • 静岡新聞データベース

ニュース記事アクセスランキング

    ニュース特集アクセスランキング

      • スクープ投稿

      • こち高

      • 静岡購読NIE

      • 静岡新聞の本

      カテゴリー'