静大工学部衛星「てんりゅう」 宇宙に放出、信号受信ならず

(2018/10/7 07:32)
きぼうのロボットアーム(画面左上)から別の超小型人工衛星と同時に放出された「てんりゅう」の映像=6日午後5時ごろ、浜松市中区の静岡大浜松キャンパス

 静岡大工学部が開発した超小型人工衛星「てんりゅう」が6日、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」から宇宙空間に放出された。開発主導者の能見公博教授の研究室に所属する学生たちは、てんりゅうの放つモールス信号の受信に浜松市中区の同大浜松キャンパスで臨んだが、信号を捉えることはできなかった。地上と宇宙ステーションを往復する「宇宙エレベーター」構想の実現に向けた同衛星の実験は、困難なスタートを切った。
 てんりゅうは午後5時ごろ、別の団体が開発した超小型人工衛星と同時にきぼうのロボットアームで放出され、高度400キロの軌道上を秒速8キロで周回し始めた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が同大に配信した衛星放出の映像を大学関係者らが見守った。
 学生たちはその後、てんりゅうが電力などの情報を送るモールス信号の受信を、同衛星がこの日に同市上空を通過する午後6時50分ごろから同10時10分ごろまで3回の機会で試みたが、失敗した。ただ、同大には他県のアマチュア無線家から「信号受信」の報告が入ったという。
 能見教授は「てんりゅうが電波を出しているのは確か。静大で受信できなかった原因を突き止める」と話し、開発に携わった同大大学院2年押森弘睦さん(24)も「なぜ自分たちだけ失敗したのか」と悔しがった。学生たちは7日以降も信号受信の作業を続ける。
 てんりゅうは1辺10センチの立方体2機がつながっている。実験は約1年の運用期間で、衛星内部の14メートルの金属製テープを伸ばし、テープ上を縦横3センチ、高さ6センチの昇降機を動かす計画。

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