<スルガ銀>経営、創業家から脱却へ 120年余の歴史、転換点

(2018/9/8 06:53)

 頭取や社長を長年務めてきた岡野光喜会長が7日退任し、120年以上の歴史があるスルガ銀行は初めて、創業家出身者のいない経営体制に移行した。沼津市や県東部にとっても歴史の転換点といえる。
 1895年、現在の沼津市青野に岡野喜太郎氏が設立した「根方銀行」がルーツ。資本金は1万円で、当時の全国最小の銀行だったという。
 喜太郎氏は頭取として積極的に他行を吸収し地盤を拡張。太平洋戦争時には政府による地方銀行の合併整備推進策「一県一行主義」に反対し、独立独歩を守った。喜太郎氏は1957年に頭取の座を長男豪夫氏にバトンタッチ。前社長の米山明広氏が就任する2016年まで経営トップは岡野家が世襲した。
 前会長の岡野光喜氏は1985年、第5代頭取に就任。当時40歳で、地銀最年少の頭取として注目を集めた。独自の審査システムによる個人ローンを主軸に事業を展開し、「金融界の異端児」と呼ばれた。業績伸長の一方、サッカー天皇杯の特別協賛など社会貢献活動やCSR活動にも積極的に取り組んだ。
 岡野家が経営から離れることについて、地元では惜しむ声が多い。約100年の取引がある水産会社佐政水産(沼津市)の佐藤慎一郎専務は東日本大震災直後の2011年に沼津港で開業した飲食街「港八十三番地」建設の融資について「当時の岡野喜之助副社長(故人)と光喜社長がリスクを取ってくれたからこそ実現した。現在の港の発展は2人の支援があってこそ」と語った。

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