無登録象牙売買の疑い 会社役員ら書類送検 静岡県内初

(2016/11/24 17:08)
浜松市東区の会社役員の男らが無登録で売買したとされる象牙(静岡県警提供)

 国に登録をしていない象牙を売買したとして浜松東署と静岡県警生活保安課は24日、種の保存法違反の疑いで浜松市東区の会社役員の男(57)ら5人と、男が経営する同区の会社など2社を静岡地検浜松支部に書類送致した。同課によると、同法違反による立件は県内初。
 書類送検されたのは男のほか、同市南区の会社役員の男(55)、同市中区の無職の男(65)、北海道函館市の会社役員の男(46)、東京都港区の会社役員の男(56)の4人。浜松市東区の男の容疑は2015年2月ごろから16年6月ごろの間、ほかの4人から無登録のアフリカ象とアジア象の象牙5本を計約130万円で買い取った疑い。4人の容疑は無登録の象牙を売った疑い。会社業務での取引だったため、法人としても摘発した。
 県警によると、今回取引されたのは、浜松市東区の男が以前、4人に販売した象牙だった。男はアクセサリーなどの象牙製品を製造、販売する会社を経営していて「商品を作るために買い戻した」などと話しているという。
 男の会社を巡っては、象牙製品の取引情報を記録していなかったとして環境、経済産業両省が9月、種の保存法に基づいた行政処分を行っていた。県警が環境省から情報提供を受け捜査していた。
 種の保存法は一本牙の象牙の国内取引について、個体別に環境省に登録することを義務付けている。

 ■摘発、全国で相次ぐ
 象牙は1990年にワシントン条約で国際取引が原則禁止された。国内取引は同年1月以前に輸入された全形の象牙について事前登録すれば取引できる。ただ、「抜け穴が多い」との指摘もあり、今年に入ってインターネットオークションで無登録の象牙を売買したとされる事件が相次いで摘発されている。
 警視庁は10月、インターネットオークションを使い、無登録の象牙2本を売買したとして会社員の男ら3人を種の保存法違反の疑いで書類送検した。神奈川県警なども9月、同法違反の事件を立件している。
 象牙の取引を巡っては、南アフリカで10月に開かれたワシントン条約締約国会議で、各国に象牙の国内市場閉鎖を求める決議が採択されるなど、国際社会での規制が強まっている。日本は2013年、無登録売買の罰則を「1年以下の懲役か100万円以下の罰金」から「5年以下の懲役か500万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金)」に強化したが、環境省はさらなる罰則の引き上げを検討している。

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