「出馬意識」「有権者軽視」 静岡県知事の投票率発言、波紋呼ぶ

(2017/4/13 07:10)
知事選投票率の推移

 6月の静岡県知事選に関連し、川勝平太知事が「仮に私が出て、投票率が5割に達しないなら当選しても翌日に辞表を提出する」と述べた11日の定例記者会見での発言が、県庁内外で波紋を呼んでいる。自らの去就を示さない中での型破りな意思表示に「真意を測りかねる」と戸惑いが広がる。3選出馬を意識した発言との見方の一方、有権者の意思を軽視しているとの批判、再選挙に伴う新たな税金投入への疑問など、さまざまな反応が渦巻いた。
 知事は折に触れて「投票率50%に満たない選挙は十分に民意を反映しておらず、無効」と話していて、主張に沿った発言とも受け取れる。県庁の若手職員は「出馬を前提にした発言。投票率向上へハッパを掛けられた」と捉え、ある県幹部は対照的に「非現実的。出馬するならこのような発言はしないのではないか」とみる。
 知事の“提案”について、総務省は「法律上は可能」としつつも、当選者がその職に就かない事例は「死亡などごくまれなケースはあるが、ほとんど聞いたことがない」とする。手続きとしては川勝知事の場合、「当選確定後、2期目の残り任期中に県議会の同意を得て知事職を辞し、3期目に就いた上で改めて辞職手続きをとる」「3期目に就任した7月5日以降、議長に辞職を申し出て、30日後に自動退職する」などの方法があるという。
 再選挙による経費増については、知事は会見で「選挙に行かない人に対するペナルティーとのメッセージでもある」と持論を展開した。実際には県民全体で負担することになり、ある職員は「投票した人にとっては税金の無駄遣いでしかない」と指摘した。
 ■知事選投票率50%未満は過去5回
 静岡県選管によると、戦後18回の知事選のうち、前回の2013年を含めて過去5回、投票率が50%を下回った。13年の投票率は49・49%、最低は1993年の35・14%となっている。このほか投票率が50%未満だったのは90年(42・81%)、97年(41・64%)、2005年(44・49%)。有力候補がそろわなかったり、明確な争点がなかったりした知事選で投票率が伸び悩む傾向がうかがえる。
 一方、最近の知事選の経費は予算ベースで13億~14億円で推移し、前回の13年は事務や啓発関連などで13億3500万円を計上した。
 全国の知事選で最も投票率が低かったのは11年の埼玉県知事選で24・89%。現在4期目の上田清司氏ら3氏が出馬した。

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