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きょうのコレってどうなの?は
御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場の野焼きについて取り上げます。
去年3月、東富士演習場で野焼き作業中に男性3人が焼死しました。
ところで小沼さん、御殿場市がカヤの生産量が日本一だということ知っていますか。
知りませんでした。
茅葺き屋根に使われるカヤは国内生産量の半分以上を占め、全国の多くの文化財に使われているんです。
事故を受けて、長年続けられてきた野焼きが今年初めて中止されました。そして来年の野焼きはこれまでよりも
1ヶ月半ほど早めることが検討されていますが、今、大きな問題となっています。
「これ!(うわっ!)これは刺されると痛いぞ。こういうのがいっぱいいる」
陸上自衛隊東富士演習場です。
およそ9000ヘクタールにはカヤが青々と生い茂っています。
カヤの中には害虫の姿が目立ちます。
野焼きを中止した今年はこれまでなかった問題が起きていました。
去年3月、野焼き作業中、男性3人が炎に巻き込まれ死亡した事故を受け今年は野焼きを中止しました。
野焼きには2つの目的があります。ひとつは害虫駆除です。
もうひとつは質の良いカヤを刈るためです。
カヤは40人の生産者によって、手作業で刈りとられています。
御殿場市はカヤの国内生産量の半分以上を占め1年で4トントラック150台分を出荷する日本一の産地です。
「(このカヤはどこに行く?)世界遺産の白川郷」
岐阜県・白川村には茅葺きの合掌造りが150棟あります。
使われるカヤのほぼ100パーセントが御殿場産です。
カヤを御殿場に頼る白川村にとっては合掌造りを維持できるかの大きな問題になっています。
40年以上カヤを刈る長田利弘さん(74)です。
「このように白いようなやつが昨年度の古いカヤ。青いやつが今年」
「これが混じっていると茅葺き屋根として使用できない」
茅葺き屋根には1年物の生え揃ったカヤしか使えません。
野焼きをしていない場所は草や木で荒れ放題でした。
「(折れます?)折れないですよ。台風にも耐えられるくらいしっかりしている」
1度野焼きをしないだけで、木はこんなにも太く成長するのです。
野焼きを主催する団体は来年、再開する予定ですが、これまでよりも1ヶ月早めることを検討し始めました。
カヤが乾燥しきる前に実施することで火の勢いが抑えられるという安全面を考慮したのです。
これに対し、20人の生産者は怒り心頭です。
「1月末ということになると、例年の半分できればいいところ。文化財には対応できなくなる」
「野焼きの意味ないよ。1月じゃあ、葉が燃えるだけ。虫が死なないよ」
害虫駆除ができないだけでなく、時期を早めることで刈りとる量がこれまでの半分になってしまうのです。
「(今、パソコンで何をやっているんですか?)
この先、生業がどうなるか分からないと言うことで要望書を作っている」
生産者の要望書のほか、長田さんのもとにはカヤ不足を心配する大学教授や建築士など20人の要望書も届いていました。
「日本の伝統文化を残している責任感がカヤ刈り一同にはある。
カヤ刈りは今後、残していかないといけないし、文化財も残さないといけない。
そのために野焼きは絶対必要ですし、そうしないといいカヤはとれない」
日本の文化財を守ることは大切ですが、野焼きの事故によって浮き彫りになった安全対策。
主催する団体は伝統と安全の狭間で難しい決断を迫られています。