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山田辰美 日々のまなざし
山田辰美 日々のまなざし
山田先生が日々の出来事や自然の移ろい、絆などをモチーフに綴る詩をご紹介しています。

2017年3月18日 06:13

山田辰美 日々のまなざし

顔なしの探し物

顔なしの探し物

透明な存在であるボク

そんな風に自分のことを表現した少年A

他者と生活感を喪失したまま

孤立した魂が犯した恐ろしい事件

不気味な気分が日本中の子どもにひたひたと広がった

少年Aに共感する子ども達がある日突然、キレる

見知らぬ人を突然襲う子どもの暴力

そこにどんな意味があるの

その衝動はどこから生まれたの

「顔なし」はいつでも自分を探している

家族の中でもクラスの中でも

自分がいなくても何も変わらない感じ

見て欲しいのに誰も自分をふり返らない

何かしてあげたいのに誰も自分を頼りにしない

喜怒哀楽の表情を見失ったまま生きて来た

気が付くと足元から透明になっていたんだ

いじめられる者も透明になりたいと思う

淋しくて虚しくて自分を消したい

透明になれば仕返しだってできる

曖昧な態度の傍観者も飲み込んじゃうぞ

現代という豊かな時代

日本という物の溢れた社会

その中で君は何に飢えているの

貧しい国の子どもは腹ペコで学校にも通えないが

家族を支える仕事や役割が与えられ、目は輝いていた

素足でふるさとの大地にしっかり根っこを張っていた

この国はどこかが間違っている

豊かさも自由も君には幸いをもたらさない

液晶の画面からは答えは返ってこないよ

名前で呼び合う仲間の中で自分を見つけていくんだ

人や地域との関係をもっと結ぶことで、手応えを感じろ

人に向かって行けば自分が見えてくる

もう透明なんかじゃないから