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2016年10月

2016年10月29日 06:07

山田辰美 日々のまなざし

怒り (5歳の沙來ちゃん)

怒り  (5歳の沙來ちゃん)

ヤギや鶏に餌をやると嬉しそうだね

餌をやるお前も嬉しそうだ

優しさには優しい気持ちで応えてくれるものだ

だけど、ヤギが頭突きしてくることや

鶏がつついてくることがある

そんな時は頭にきて、蹴飛ばしたくなるね

沙來は友だちにいじわるされて怒っているの

裏切られた思いがして悲しいんだ

くやしくて、切ない気分になったの

それで、お返しにげんこしたんだね

優しさと背中合わせに怒りという気持ちがある

妹を蹴飛ばしたくなったり

幼稚園の友だちを叩いてしまったりする

それは怒りという感情だよ

お前の怒りの激しさに正直驚いたよ

般若のように切ない表情で訴える

沸き起こった感情が抑えられず、大暴れする

怖い顔で腕を振り回し、わめき散らす

その感情に身を任せないで欲しいけど

それはまだ難しいだろうね

人間はいい子と悪い子のどちらかじゃない

誰の心にもいい子と悪い子の両方が住んでいる

その両方の気持ちとずっと付き合うことになる

これからも怒りが心を支配して、暴走することがあるだろう

そんな時は思い出すんだよ

まずは自分が厄介な怒りんぼさんであること

怒りは相手だけじゃなく、自分も傷つけること

やがてお前の優しさと明るさが怒りを消してくれること

2016年10月22日 07:28

山田辰美 日々のまなざし

水平線から昇る月

水平線から昇る月

人生の虚しさは海のように深い

漆黒の大海原から顔を出す希望の月

月明かりが沈んだ闇を照らし出す

出会いはいつも輝いている

一番大切に思えたものだから

その存在を感じているだけで幸福に思える

生きていることがうれしかった

今夜も月を探してしまう

月は日々刻々と変化する

だから月の出はいつもときめいた

深夜まで待たされることもある

それでも永遠よりも確かな存在

すぐそばにあるようで

遠い存在

手を伸ばしても届かない

輝きはお日さまより優しい

昼間はあるのに気づかないことが多い

見えなくても大空のそこにある

常に海を揺り動かし続ける月

見えなくても大きな影響を与え続ける存在

今夜は大きく鮮やかに感じ取れる

夜が月を優しくさせる

いつでも忘れていない

見えなくても

遠くても

そこにあるから

2016年10月15日 07:36

山田辰美 日々のまなざし

おーい老い

おーい老い

おーい老い

自分に訪れた老いに気づいていたさ

知らんぷりしてたけど

おーい老い

白髪が多くなった時かな

近くの物が見えにくくなった時かな

眉や鼻毛に異常に太い毛を見つけた時かな

お前が俺の中でどっかり腰を下ろした

おーい老い

俺にはまだやりたいことがある

夢は掘り出したお芋のようにずっしと重い

幾つも繋がって育っている

おーい老い

ションベンの勢いは衰えても

老いらくの恋だってあるかも知れぬ

手負いの獣の猛々しさだってある

美味しい物にも出会いたい

これじゃ、心静かな老いの境地には遠いぞ老い

おーい老い

諦観(あきらめ)と執着(こだわり)の狭間で

無我夢中で生きていく

まごまごするな

おいおい老い

2016年10月 8日 06:06

山田辰美 日々のまなざし

星の降る夜に ペルセウス流星群

星の降る夜に ペルセウス流星群

どこからか突然幸せが降ってくるなんてこと

そんな幸運などありはしないと思っている君

自分は「ついていない」と思っていないか

この世にそんなに「うまい話」はないとか

警戒心で身を固くしないで

幸運の女神を信じてごらん

自分にも運がめぐってくるって思ってごらんよ

背後に守護霊がついているとか

あげまんの女がいるとか思えなくても

この時代のこの社会にいること

21世紀の日本に生きることを

戦時下やシリアに生きるよりましと思えるなら

自分は案外恵まれていると思えさえすれば

そこに幸せの気持ちが訪れる

もう一度思い出してごらんよ

素敵な出会いがたくさんあったこと

大切な事に気づきなよ

自分を愛してくれる人がいること

案外、自分はついてるって

そう思えるときに

幸せは流星群のように降ってくるんだよ

2016年10月 1日 07:02

山田辰美 日々のまなざし

少しづつ

少しづつ

オリンピックで見たもの

限界を突き破っていく人間のすばらしさ

中でも卓越していた日本の体操

驚愕を覚えた人知を超えた技

重力の支配を超えた宙での回転力

俊敏な動きを生むエネルギー

空中でもバランスを失わない身体

絶妙にコントロールされた高さ、ひねり、スピード

正面を見失わず約束の位置に収束する着地

高度な技術の結集であるだけでなく

美しさを表現する肉体の躍動

けだものにも鳥にもできない妙技

しなやかでスピーディな動きに到達できる不思議

素人が試みれば大怪我は免れない

高度な技量を持つ選手だって、命懸けだ

技の飛躍はどのように達成されるのか

おそらく大技の一部を切り取り

繰り返し練習するのだろう

適切な指示をする指導者の存在も不可欠だ

受け入れ可能な細部に分解し

少しづつ少しづつ試す

超難度の壁を突破するのは小さなステップの反復

一瞬で限界を超越するのではない

挑戦は行きつ戻りつの繰り返し

高みを目指す強い意志と不断の努力で

強靭な肉体と繊細な感性を育むのだろう

少しづつの積み上げが人を大きく飛躍させる