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2014年11月

2014年11月29日 09:22

水平線から昇る月

水平線から昇る月

 

人生の虚しさは海のように深い

漆黒の大海原から顔を出す希望の月

月明かりが沈んだ闇を照らし出す

出会いはいつも輝いている

一番大切に思えたものだから

その存在を感じているだけで幸福に思える

生きていることがうれしかった

 

今夜も月を探してしまう

月は日々刻々と変化する

だから月の出はいつもときめいた

深夜まで待たされることもある

それでも永遠よりも確かな存在

すぐそばにあるようで

遠い存在

手を伸ばしても届かない

輝きはお日さまより優しい

 

昼間はあるのに気づかないことが多い

見えなくても大空のそこにある

常に海を揺り動かし続ける月

見えなくても大きな影響を与え続ける存在

今夜は大きく鮮やかに感じ取れる

夜が月を優しくさせる

 

いつでも忘れていない

見えなくても

遠くても

そこにあるから

2014年11月22日 09:28

水の星

水の星

 

人類が初めて宇宙から地球を見て発した言葉は

「地球は青かった」だった

地球が青く見えるのは空が青いからだ

空が青いのは大気中に水があるからだ

 

見上げる空の青さは深い海の青さと同じこと

水の中を光が抜けると青が残る

水がこの星を満たしている

 

青空だけじゃなく

ぽっかり浮かんだ白い雲も

雨上がりの空にかかる七色の虹だって

水の仕業なんだ

 

打ち寄せる波、川のせせらぎ

水は表情は僕らをひきつける

春の霞や真夏のかげろう

蜃気楼だってその正体は水だ

 

冬の田んぼの白い薄氷も

畑の霜柱も

大地が地震で液状化するのも

水が潜んでいるからだ

 

空も海も大地まで水があふれている

そこに暮らす生き物もたっぷりと水を湛えている

海に漂うクラゲの透き通った身体だけでなく

陽の光に胸を張る葉っぱたちも

葉を食べる青虫たちも

同じ水で満たされている

地球は命の星

地球は水の惑星

 

2014年11月15日 09:02

茶畑

茶畑

 

寄せる波のようにうねる茶畑

起伏の大きな山に沿って並んでる

優しい新芽が吹き出した

指折り数えたうれしい緑

山の茶は繊細だ

薄く柔らかい

 

石垣を積み上げた段々畑を

汗をかき登ったものだ

シイ・カシの濃い緑に縁どられた茶畑が

明るく輝いている

小さい頃から見慣れた風景だ

 

霧が谷から静かに湧き上がってくる

朝もやの海に山の輪郭が浮かび上がっている

入り組んだ山の地形と清流が生み出す

奇跡の風景

 

ここで生まれたお茶は

海のように深く

百姓の笑みのように柔らかい

茶畑のさわやかさが

一杯のお茶になる

2014年11月 8日 09:00

山田辰美 日々のまなざし

カラスなぜなくの

カラスなぜなくの

 

カラスがひとりで鳴いている

何を探しにここまで来たの

生ごみを食い散らし

農作物を荒らす

たちの悪いお前のイタズラに

人間は腹を立てている

お前はこの村でも嫌われ者だよ

 

真っ黒な姿は

暗闇には溶け込むだろうけど

昼間にはドキッとする存在感だ

首をかしげて何を考えているの

ひとりで何をしたいの

見つめられてるのに気が付いて

とぼけた鳴き声で去っていく

カラスなぜなくの

 

夕焼けの空に墨を散らしたように集まって

カラスがみんなで鳴いている

わんさか仲間でいることが嬉しそうだね

この雰囲気が不気味だと言う人が多い

だからお前が嫌いだって

 

でもお前は人間が好きなんだ

どんなに追われても

どんなに避けられても

人間に寄り添って暮らしたい

おいしい食い物がたくさんあるし

人間のやることに興味があるんだろ

人間社会に関わることがそんなに楽しいかい

 

人間社会の真っただ中で

カラスなぜなくの