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2013年9月

2013年9月28日 08:32

山田辰美 日々のまなざし

H25 9月28日OA 戦争の匂い

戦争の匂い

 

人類の犯した愚かな誤ちの中でも

戦争は一等馬鹿げている

日本は戦争に敗れ

心底、戦争を恨み

繰り返さないと肝に銘じたはずだ

どこかの国や民族が愚行に向かわないようにと祈り

多くの国々と共に平和の確立ために努力をしてきた

 

それなのに

そのはずなのに

日本を含む東アジアに不穏な空気

国家主義から生まれる憎しみの根が

病巣のように静かに広がっていないか

戦いの匂いが漂って来ないか

 

隣国に角をためてはいけない

小さな疑念はどこから生まれたのか

誰が妬みや恨みに火をつけたのか

何が怒りの火種となったのか

誰が狂った暴力の炎を煽るのか

 

インターネットの世論操作なのか

TVなどのメディアの垂れ流す情報なのか

国家の政策なのか

 

初めはいつも子どもの言い争いのようなものだ

まさかそんな大事になるはずはないと楽観していないか

 

世界を支配する論理は正義だけではない

イデオロギーと経済論理と

そして国民感情がある

世界には優しいお人好しだけじゃない

どうしようもなく卑劣な奴らもいれば

たてまえ論だけの愚かな大衆もいる

人間に卑怯な感情や意地悪な闇が存在することを

若い世代や子どもにも話すべきだ

 

純粋な子どもに人の暗部を教える必要はないか

「いつか分かってもらえる。愛は勝つ。」とでも言うのか

だから日本は能天気と言われるんだ

尊大な理想は結構だけど、

疑うこともせず何でも鵜呑みにしていたら

陥れられてしまわないか

 

どの国でも大多数の人々は思慮深く

穏やかな調和の中で暮らしたいと思っているだろう

だからといって、無垢でナイーブなまま無関心ではだめだ

平和は努力して守るもの

まずは平和であることを感じよう

 

 

2013年9月25日 11:28

山田辰美 日々のまなざし

H25 9月21日OA 日本の蹉跌

日本の蹉跌1(日本の誤った道)

 

何が間違っていたのか

日本は敗戦から逞しくよみがえり

厳しい国際経済の中で頑張ってきたじゃないか

貧しくひもじい時代を超えて

目指した豊かさと自由

勤勉な国民は懸命に働き、

大和魂の気骨を発揮し、

世界に誇る経済力を得た

しかし、気付いてみると

エコノミックアニマルとさげすみを受けていた

誇りある国家を目指したのに

母国を愛せない若者が多いのはなぜ

大人たちはこんなはずじゃなかったとつぶやく

 

何が間違っていたのか

求めたものは豊かさと自由だった

生活の利便性は高まり、

溢れる情報の中で、

行動圏も心の世界も広がった

けれど、居場所を失いさまよう心

依頼心ばかりが強い脆弱な心が増えてしまった

飢えを知らず、求めれば何でも得られる時代の中で、

自分がどこに向かうべきか見えない若者

世界は広がったのではなく薄まっただけだった

 

大衆社会に浸って国民は消費の快楽に酔っている

野心や自立心を失った無気力な若者

目立たぬ程度の豊かさ、

並みの生活が好ましいと言う

中ぐらいが好きな若者が増えてしまった

何が間違っていたのか

 

この国はこれからどこに向かうのか

夢を見失った若者、夢を持てない若者

新人類と呼ばれる彼らが作り出す日本はどんなだろう

大人にもなれず、若者でもない自分は何を成すべきか

終戦の廃墟から見失っていたもの

日本人の誇りや品性を次の世代に伝えられるだろうか

 

2013年9月14日 08:24

山田辰美 日々のまなざし

H25 9月14日OA 朝の海

朝の海

 

明けていく海

空は闇の緊張から解かれ

原始の静けさを取り戻し始める

茜色から青へのグラデーション

 

青い空は光を招き

光がすべてに色彩とリアリティを与えていく

水に、砂に、貝殻に

そして波に

 

朝の訪れの度

新しい一日を始める世界

跳躍、飛躍、しぶきのきらめき

波は打ち寄せて白い叫びとなり

やがて永遠を歌い始める

 

2013年9月 7日 08:15

山田辰美 日々のまなざし

H25 9月7日OA またたく星

またたく星(迷える少女)

 

 あの子のお母さんは星になった

天空に輝く数限りない星屑たち

その中の儚げにまたたく小さな星がお母さん

それでいい

そう思うことでその子の心が優しくなれる

 

お母さんは闇夜を照らす星

そう信じることで優しくなれた

いつまでもそう思えたら良かった

「本当は赤ちゃんの時に家を出て行ったんだ」

心無い言葉に深く傷ついた

淋しさは哀しみに

哀しみは怒りになった

隠していた家族に怒りが向けられた

大好きだったお爺もお婆も大嫌い

学校も大嫌い

やがて、怒りはあの子自身を傷つけた

自分も大嫌い

 

夜の街をさまようのはどうして

星空を見たくないから

険しい顔をするのはどうして

哀しみで心が折れそうだから

悪い仲間といるのはどうして

誘ってくれたから

 

お母さんは星になった

そう思うだけで辛くなかったのに

そんなはずはないと気付かされた

だから星空はきれいだけど大嫌い

きれいだから大嫌い

何もかも大嫌い

自分の輝く場所はどこにも見つからない

輝けることも忘れてしまった

もう元にはもどれない

2013年9月 4日 09:33

山田辰美 日々のまなざし

H25 8月31日OA 魔法

魔法

 

食べ物の上をもこもこ歩く

好物のはっぱをもぐもぐ食べる

親がしてくれたことは

ここに産み付けてくれたことだけ

ともかくひたすら腹がぺこぺこ

 

怖そうに見える模様も

とげとげとがった棘や毛も

見かけだおしのへなへなの柔らかさだ

わざわざ嫌われて生きるんだね

君はもう独り立ちしてる

 

伸び盛りの君は

大きくなりすぎて

自分が自分に入りきれなくなる

そして小さくなった古い自分を

あっさり脱ぎ捨てる

 

また大きくなって

古い自分を脱ぎ捨てる

そんなことを繰り返した後で

突然、殻にこもって動かなくなる

自分の中でじっと待っている

季節が魔法をかけてくれるのを

 

(平成23年3月24日)