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2013年6月

2013年6月29日 07:44

山田辰美 日々のまなざし

6月29日OA 砂の山

砂の山

 

砂場に行くと僕らは迷わず山を作った

競い合って山を作ることもあったが

大きい山がうれしいので

大抵みんなで、力を合わせて山を作った

後で玉を転がせたり

トンネルを掘ったりするための山だ

 

四方から砂を掻いて盛り上げていく

少しづつしかし確実に大きくなっていく

形を整えながら砂を寄せていく

スコップで掬った砂をてっぺんに載せる

積もった砂は静かに斜面を滑って

自然な力で決まった勾配の山になる

 

ゆるい砂を掌で叩いて締めていく

幾度も叩いて締めていく

叩きながら形を整える

みんな力強くそそり立つ山が好きだ

裾は平地になだらかにつながるようにする

 

水をまいてかっちり締めてさらに形を整える

てっぺんから白砂をかけて出来上がりだ

くり返し迷わずこの形の山になった

それはきっとみんなの中に憧れの山があったから

その山が一等立派だと認めていたからだろう

 

2013年6月22日 08:33

山田辰美 日々のまなざし

6月22日OA おむすび

おむすび

 

お母さん むすぶ

おむすび むすぶ

手塩にかけて

おむすび むすぶ

 

お祈りしてるの?

うつむいて

胸の前で手を合わせ

心をこめて 手を返す

 

おむすび むすぶ

縁(えにし)をむすぶ

絆をむすぶ

契りをむすぶ

 

そうして生まれたむすことむすめ

元気であれと祈りを込めて

掌でやさしくむすぶ

三角おむすび

 

おいしいご飯に

祈りをこめた

特別なおむすびは 

富士のお山のお姿だ

 

お母さん むすぶ

絆をむすぶ

手塩にかけて

富士山むすぶ

 

 

 

2013年6月15日 07:59

山田辰美 日々のまなざし

6月15日OA 闇に舞うほたる

闇に舞うほたる

 

木立の間に暗闇を求めて漂うほたる

曇り空の明るさが夜を台無しにする

地上の繁華街の灯りは里山まで照らし出す

うらめしや人間の営み

文明と呼ばれる過剰な消費

月灯りの情緒は許せる

自分の存在を際立たせるのはただただ闇

 

闇に浮かびさまよう光

闇に歓喜し浮遊する命

錯乱の気配

命のざわめきに舞い上がり

短き命を終えるまで

炎のようにひたすら燃えるのか

 

暗黒の背景にくっきりと浮かび上がる

互いの存在

たぐり合うのではなく

応えた明滅に自ら突進する

空を舞う幾筋もの軌跡

それは雄の熱い息遣い

辿りつくべき雌は限られている

雄の光が同調することで

闇夜の饗宴は最高潮へ達する

波のうねりはさらに連呼し合う

 

夜のしじまに溶けて

光の饗宴は終わる気配がない

闇の中のただ一つの応答を求めて

 

名残りの光跡も

しどけない風情で散乱する

すでに夜の底深く

もつれ合いよじれ合い

沈んでいくほたる

2013年6月 8日 08:30

山田辰美 日々のまなざし

6月8日OA おろおろ

おろおろ      (沙來1歳9ヶ月)

 

もう泣かないで

いい子だから

ママはおろおろするばかりだ

 

ママは新米ママだから

うまく行かないことが多いのさ

もっと優しくしたいのに

きつく怒ってしまうママなんだ

 

お前のあどけない寝顔を眺めながら

明日はきっと優しいなるからねって

ママは思うんだよ

ママの子守唄で

いい夢をごらん

 

お前が突然歩き始めた時の

あの驚きは忘れない

転んでも泣かない

お前の強さが嬉しかった

 

今は泣き虫のお前

吠えるように激しく

泣くようになったね

そんなお前に

ママはおろおろするばかりだ

 

 

 

2013年6月 1日 08:02

山田辰美 日々のまなざし

6月1日OA 幸せ

 幸せ

 

人の親切に救われる

何気ないこころ使いが

地獄に仏の救いとなることもある

人にいたわられるのは有り難いことだ

けれどそれよりもっとうれしいこと

心温まることは

人をいたわってあげられること

人を気遣うことができる自分の真心に気付くこと

うれしくて誇らしい

 

人に愛されることは

とてもハッピーなことだ

けれどそれよりもっともっと
幸せなことは

人を愛するこができることだったね