メニュー

検索

土曜はごきげん土曜はごきげん

NOW ON AIR

2011年6月

2011年6月30日 20:10

山田辰美 日々のまなざし

6月18日OA はな

はな

 

 花はやさしいだけじゃない

花はきれいなだけでもない

 

降り注ぐやわらかな日差しが

突然かげってしまうこともある

花びらゆらす風も気まぐれだ

時には強い雨や風に打ちのめされることもある

気まぐれな天の気に負けない逞しさ

一度へし折れても

ひとりで起き上がるしぶとさ

胸に秘めたしたたかさがなければ

背筋を伸ばして咲き誇ることはできない

 

凛と咲く美しい花に

風に揺れる可憐な花に

奥に秘めた真の強さを感じる

 

 

2011年6月25日 08:00

山田辰美 日々のまなざし

6月25日OA 6月の光

6月の光

 

 

朝の空気が部屋を抜けていく

何かが朝を告げている

障子に映る緑の影

台所から聞こえるリズミカルな音

廊下の向こうに見える朝の風景が

目覚めた僕を迎えてくれる

 

窓の外から降り注ぐやわらかな緑の光

穏やかに揺れて輝いている木々の枝先

鳥達は相変わらず早起きでさえずりを競っている

一際のびやかに鳴きはじめたウグイスの声

ヒメシャラの木陰越しに見える大きなユリの花が

今も数を増やしている

 

初夏の日差しが庭の瑞々しさを際立てせている

手前にあるヤマボウシやクヌギの葉陰のシルエット

庭の植物達が光を受けてうれしそうだ

アヤメ、カンパネラ、ギボウシ

逆光で色鮮やかに縁取られている草花

河原ナデシコの蕾はまだ固そうだ

モミジの縁が日に透かされて明るく重なり合っている

すずめが庭で朝食の散策を始めた

 

おはよう朝だよ

緑の光がキラキラゆれて

朝を告げている

2011年6月11日 08:00

山田辰美 日々のまなざし

6月11日OA 気高き日本人

気高き日本人

 

大震災に遭って気付かされた

僕たちは日本人だという事

やけくそになりたい悲劇的な状況の中で

ひどく取り乱しもせず

避難地でも節度をわきまえ、暖を分け合い

恨み言は言わず

いい天気と人の情けに感謝することを忘れない

自分の窮状をさしおいて、人助けに奮闘する人もいる

困窮する人々のために寝食を忘れて尽くす

 

悲しみの底で見た希望は

僕たちは日本人だという事

未曾有の大震災に多くの仲間が逝き

今なお行方知らずの親族がいる

命こそあるが深い絶望感に打ちのめされ

苦痛と不快に苛まれながらも

災厄をやむなしと静かに受け止める

生き死にに対する何と敬虔なこと

地獄の底でも生きている限り失わない誇りと品性

打ちのめされているはずなのに、ありがとうを繰り返す

何という気高さだろう

 

何より勇気づけられたこと

僕たちは日本人だという事

強いストレスに愚痴も八つ当たりも出て当たり前

自暴自棄な反社会的な行動だってありそうなもの

それがどうだ

この場に及んで礼を失わない

ゆるぎない倫理観

人生に対する美意識

お互い様という人生観

これが日本人の国民性であるのなら

このことを確かめあったのなら

日本は今度こそ美しく立ち直ると信じられる

2011年6月 4日 08:51

山田辰美 日々のまなざし

6月4日OA どんぐり

どんぐり

 

どんぐりの堅い殻を破るのは、

強引な力じゃないよ

無理やり開こうとすると

中身まで割れて死んでしまう

 

日の光と水で

優しく包みこんで

そっと待っていれば

どんぐりは自ら堅い殻を開くんだよ

春の呼び声に応えて

瑞々しい芽を吹くんだ

 

人の心も時として

堅い殻に閉ざされる

内側から心が温まらない限り

優しい微笑みを見せてはくれない

 

お日様と水の慈愛で

人々の頑なな心を開いて行こう