暖房費かさむハウス農家、レモネードに活路 沼津(1/26 14:34)

 県内有数のミカン産地、沼津市西浦地区のハウスミカン栽培農家が、ハウス内の暖房を極力抑えた少加温栽培で年明けから出荷できるレモンの雑種「レモネード」の栽培に取り組んでいる。試験的な段階だが、原油高と厳しい冷え込みで暖房費がかさむ中、ハウス農家の間で注目されている。
 レモネードはそのままでも食べられる酸味の少なさから「スイートレモン」とも呼ばれている。農家石倉隆夫さん(64)は今月中旬、ハウスの室温を5度程度に保って栽培したレモネード225キロを初出荷した。本業のハウスミカンの冬季設定温度の20度に比べると外気温に近く、暖房費は大幅に節約できた。
 石倉さんは「ハウス栽培を取り巻く状況は厳しいが、まだ余力があるうちに次の手を考えていきたい。現在は一般にほとんど出回っていないが、生産者と流通量が増えれば知名度も品質も向上していく」と話す。同地区では、12軒の農家が2〜3年前から少加温と露地で栽培している。
 県農林技術研究所果樹研究センター(静岡市清水区)によると、レモネードの収穫期はハウスの無加温栽培で2〜3月だが、わずかに加温すれば年明けから収穫できるという。大きさや酸味の抜け具合などの出荷基準が確立していないのが現状。
 同センターの沢野郁夫栽培育種科長は「原油高でハウス栽培をやめる農家が目立つ。ハウスの省エネ、少加温化は大きな課題だけに、市場でどれだけ需要があるか注視していきたい」と話す。

ハウス内で暖房を抑えた状態で栽培しているレモネード=1月中旬、沼津市西浦地区

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