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孫育て それぞれのカタチ(4・完)自分らしく

(2018/1/11 11:00)
手製のおもちゃで孫と遊ぶ西岡祥一さん(中央)。孫たちは「この船には飛行機を載せられる」「きれいな色を塗ったよ」と胸を張った=2017年12月、浜松市北区
手製のおもちゃで孫と遊ぶ西岡祥一さん(中央)。孫たちは「この船には飛行機を載せられる」「きれいな色を塗ったよ」と胸を張った=2017年12月、浜松市北区

 「孫育て」という言葉は、少子化や子育て支援への関心の高まりとともに広がってきた。2017年10月、三島市が県内で初めて発行した祖父母手帳や各地の講座は、最新の知識を伝えるとともに、祖父母のまっすぐな愛情や日々の葛藤を肯定する。「自分らしい孫育て」を応援する。
 浜松市北区の福祉施設根洗学園が11年から続けている孫育て講座は、講義後の語り合いが盛り上がる。「お嫁さんに『孫を連れて来て』って率直に言えない」と悩みを打ち明け合い、「疲れるよね」と苦労話にも花が咲く。運営サポーターの大学生古瀬夏実さん(22)は「少子化の影響か、孫について話せる相手が近所にいない祖父母は意外と多い」と話す。
 「『親の時とはだいぶ心境が違う』と皆で笑った」。受講者の一人、同区の西岡祥一さん(67)は振り返る。小学校と幼稚園児の孫の男児2人が自宅近くに暮らしている。
 孫に縄跳びを教えた時、わずかに上達しただけで喜びがこみあげ「すごいぞ」と手放しで褒めた。30年前、娘に教えた時には「まだまだ」と上を見たのに。父と祖父、両方経験して分かった。理想を持つ家族と持たない家族は「どちらも尊い」のだと。
 「無責任でゆとりがある祖父」を自覚してからは、遊び方を一層考えるようになった。「幼稚園の先生にあげたい」という孫と毎朝、美しい野花を探した。「船を作りたい」と頼まれれば、木材で一から作って仕上げを任せた。関心がなくても結構、と絵本の読み聞かせを続けると、孫はいつしか物語にのめり込み、「もっと読んで」と言うようになった。
 孫育て講座で得た最新の知識の多くは忘れてしまったが、祖父のありようを見つめたことには意味があった。毎日楽しそうに遊びに熱中する孫を見ていると「自分らしく関われたかな」と思う。

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