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家族の軌跡~ダウン症の次男との10年(2)姉の決意

(2017/11/22 11:00)
ボランティアとして福祉施設内の広場に出向き、子どもと遊ぶ大村真由帆さん(左から2人目)=10月下旬、浜松市浜北区
ボランティアとして福祉施設内の広場に出向き、子どもと遊ぶ大村真由帆さん(左から2人目)=10月下旬、浜松市浜北区

 「剛輝を守っていくために、人の2倍稼げる大人にならなければ」。高校3年の大村真由帆(18)は物心ついた時から、自分自身に言い聞かせてきた。「将来私に家族ができたとしても、剛輝が望むなら同居しよう」とも思っていた。父母が老いたら姉として、ダウン症の彼の面倒を見ていく義務があるのだから―。
 剛輝(10)が生まれた時から、率先して世話をした。泣けばそっと抱き寄せ、暗く涼しい所へ連れて行った。眉間のしわをさすると、不思議と泣きやんだ。「この子の面倒を見るのは、ママより私の方が得意」。自信があった。
 ところが“しっかり者”の真由帆は、小学5年から学校と習い事を休みがちになった。バレエやピアノなど、週に6日も習い事に通っていた。しかし、どれも自分の意思で始めたわけではなく、好きになれない。そんな時、クラスメートから無視されたり、陰口を言われたりするようになった。
 「習い事を辞めたい」「学校で嫌なことがあった」。母の由実(52)や教師に訴えたが、「気にしすぎよ」と受け入れられない。「何をしてもうまくいかないのは、私がおかしいからだ」と自分を責めた。
 家にいると悲しいことから解放される半面、この先の不安が押し寄せた。耐えきれずに泣きじゃくると、剛輝は頭をなで、サインペンで泣き顔の絵を描いてみせた。幼稚園から帰って来ると、「お姉ちゃんが家にいてラッキー」とばかりに喜んだ。無邪気な姿に救われた。

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