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築50年ビルをゲストハウスに 静岡で20代女性2人が開業準備

(2018/6/6 11:00)
サイホンでコーヒーをいれる村松佐友紀さん(左)と小島有加さん。喫茶は午前7時半~午後6時の営業=5月30日、静岡市葵区のヒトヤ堂
サイホンでコーヒーをいれる村松佐友紀さん(左)と小島有加さん。喫茶は午前7時半~午後6時の営業=5月30日、静岡市葵区のヒトヤ堂
共用ラウンジは自然に交流が生まれやすい。テレビや時計を置かず非日常を演出
共用ラウンジは自然に交流が生まれやすい。テレビや時計を置かず非日常を演出

 静岡市葵区七間町にある築50年の3階建てビルがリノベーションでゲストハウスに生まれ変わり、6月中旬に開業する。経営するのは市外出身の20代女性2人組。既存のホテルや旅館とは一味違うもてなしで旅行者を呼び込もうと準備を進めている。
 ゲストハウスを「泊まれる純喫茶 ヒトヤ堂」と名付け、経営に乗り出すのは牧之原市出身の村松佐友紀さん(26)と東京都町田市出身の小島有加さん(26)。七間町に隣接する人宿町がかつて東海道の旅人を泊めた旅籠(はたご)で栄えたという話を聞き、このネーミングにした。
 1階はこのビルで37年間営業した純喫茶「珈琲舎 茜」の棚やカウンター、サイホンなどを引き継ぎ喫茶店を開く。「時を経て味わいを増した雰囲気は若者も外国人も好むから」と館内にはレトロな意匠を取り入れた。2階のドミトリー(相部屋)に12ベッドと2人用個室1室があり、最大14人宿泊できる。
 武蔵野美術大で空間演出デザインを学んだ2人は学生時代からゲストハウスを利用。地元愛が強く、個々に寄り添った情報を提供する宿主のおかげで「旅が何倍もすてきで思い出深いものになった」という。2人での開業を夢見て社会人経験も積んだ昨年、同地区の再開発を進める建築設計事務所創造舎の山梨洋靖さん(39)と出会い、物件を紹介された。
 人宿町に劇団渡辺の新劇場「やどりぎ座」や飲食店が入る施設を9月に開業する山梨さんは「明治以降は映画や演劇好きでにぎわったエリア。ゲストハウスが再び活気や交流を生む拠点になれば」と期待する。
 小島さんは「人情味あるおでん横丁や商店街など静岡は歩いて初めて面白さが分かる。一人一人のニーズに応え、静岡に1泊したいという人を増やしたい」と意気込む。村松さんは「地元の人と宿泊客が自然に交じり合えるのがゲストハウスの魅力。1階で駿河藍染め体験など地元の文化を発信する催しも企画中」と明かした。
 2人は開業資金の一部調達にクラウドファンディングを利用し、目標の70万円を超える86万2千円が寄せられた。支援者からは静岡駅の徒歩圏内にゲストハウスが欲しかったという声が寄せられたという。
 宿泊料はドミトリー1泊3240円から、個室5千円から。

 <メモ>ゲストハウス 厚生労働省所管の旅館業法に基づく許可を取得した宿泊施設でホテル、旅館、簡易宿所、下宿の4種別のうち簡易宿所に該当する。年間最大180日の宿泊日数規制がある民泊と異なり通年で営業可能。基本的に食事が付かず、相部屋など共用スペース利用があり低価格で宿泊できる。

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