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葛藤抱えモザンビーク支援 御前崎出身の栗山さやかさん一時帰国

(2018/5/2 11:00)
モザンビーク
モザンビーク
愛娘ルアラちゃんを抱きながらモザンビークでの教育支援活動を振り返る栗山さやかさん=4月中旬、御前崎市池新田
愛娘ルアラちゃんを抱きながらモザンビークでの教育支援活動を振り返る栗山さやかさん=4月中旬、御前崎市池新田

 御前崎市出身で、単身アフリカ・モザンビークに渡り、「勉強小屋」の運営などで子供の教育支援に取り組んでいる栗山さやかさん(38)がこのほど、約2年ぶりに一時帰国した。2010年の支援開始当初に35人だった勉強小屋に通う子供たちは、8年で500人以上に増えた。ただ、この2年の間に治安の悪化や自身の結婚、出産もあり、「半年以上現地で直接的な活動ができていない」ともどかしさを語った。
 栗山さんは世界各国を旅していた09年10月、モザンビークで深刻な貧困や感染症のまん延を目の当たりにし、支援団体アシャンテママを設立した。学校に通っていない子供に読み書きを教え、戸籍を持っていないために正規の学校に通えない子への戸籍取得支援などを始めた。「貧しい国に生まれたばかりに厳しい生活や人生を強いられる。そうした人々に教育を提供し少しでも可能性の幅を広げたい」。活動費は日本の支援者からの寄付で賄っているという。
 モザンビークは16年に入り、政情が悪化した。身の危険を感じ、同年8月、隣国のマラウイに生活拠点を移した。17年9月には旧知のスペイン人男性と結婚し、愛娘ルアラちゃんを授かった。こうした事情から、今はスペインなどから電話で現地スタッフと連絡を取りながら、支援活動を継続している。
 栗山さんは次々と失われる若い命を救いたいと15年12月、医療行為ができるモザンビークの国家資格「医療技術師」を取得した。だが、政情が不安定で、病院で働くという目標も実現していない。
 最近、医療技術師になるために通った医療学校の級友が銃撃で射殺され、勉強小屋で学ぶ10歳ぐらいの男児も病気で亡くなったとの悲報に接した。
 「本当は現地で活動したいが、治安や家族のこともある。今はまだ結論が出ていない」。10日に、夫が待つスペインへ向かう栗山さんは複雑な心境を吐露した。

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