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富士山、入山規制せず 山頂の混雑解消に重点

(2018/2/16 07:50)
富士山で「著しい混雑」が発生する目安と目標水準
富士山で「著しい混雑」が発生する目安と目標水準

 富士山の環境保全策などを検討する有識者会議、富士山世界文化遺産学術委員会(委員長・遠山敦子元文部科学相)は15日、都内で会合を開き、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に提出する保全状況報告書について協議した。登山者数に上限を設ける入山規制は行わず、9合目以上の山頂付近で発生する混雑解消に重点を置く方針を盛り込んだ静岡、山梨両県の報告書案を了承した。
 報告書案は富士山の「著しい混雑」の定義を新たに設けた上で、登山道ごとの適正な登山者数の指標を設定した。「著しい混雑」が発生する目安となる1日当たりの登山者数を富士宮口で2千人、吉田口で4千人とし、この登山者数を超える日数を減らすことを目標に掲げた。御殿場口と須走口は目立った混雑がないため、指標を設けない。
 また、登山者の動きを調べたデータを踏まえて「著しい混雑は恒常的に発生しているわけではない」と指摘。混雑予想カレンダーの周知などを通じて登山者数を平準化し、9合目以上の特定の日・時間帯・箇所における混雑緩和を目指す方針が示された。
 報告書案は3月に開かれる富士山世界文化遺産協議会の承認を経て、11月までにユネスコに提出される。
 遠山委員長は会合後、記者団の取材に「大きな方向性を出した。ある種の目標を定めたのは画期的だ」と報告書案を評価し「極めて限られた時間や場所で時折、混雑が起きると明確になったことが大事だ」と述べた。

 <メモ>富士山の「著しい混雑」の定義 静岡、山梨両県が現地調査の結果を踏まえて設定した。9合目から山頂までの区間で、登山者同士の間隔が30センチ未満になる混雑状態が(1)複数箇所で発生する(2)一つの区間で1時間以上継続するか、2区間以上連続する―の両方の条件を満たす場合とした。ストックやザックがぶつかり合い、前の登山者が倒れれば巻き込まれる危険性がある状態という。

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