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富士山頂で大気汚染研究 早大教授、クラウドファンディング開始

(2017/12/14 17:02)
機器を使って大気汚染研究の試料を採取する学生=昨年7月、富士山頂(大河内博教授提供)
機器を使って大気汚染研究の試料を採取する学生=昨年7月、富士山頂(大河内博教授提供)

 富士山頂にある旧富士山測候所で大気汚染の研究を続けてきた早稲田大創造理工学部の大河内博教授(52)が、インターネットを通じて小口資金を募るクラウドファンディングによって研究資金を集め始めた。資金不足のピンチを、研究への理解を広げるチャンスに変えようと新たな試みに挑む。
 大河内教授は11年前から、毎年7~8月に研究室の学生と富士山頂に泊まり込み、雲の粒子などを集める観測を続けている。粒子は中国やインドなどから偏西風に乗って飛来。採取した試料は下山後に、機械を使って本格的に分析する。地上観測だけで分からない汚染の実態が明らかになるという。
 研究には旧測候所の管理運営費や資材運搬費、分析器具購入費など年250万~300万円かかる。毎年企業の寄付金などでまかなってきたが、今年は思うように集まらなかった。今夏、採取した試料は資金不足で分析できず、データが十分に取れていない。
 そこで着目したのが学術分野で広がりつつあるネットでの研究資金集め。一般の人に身近な環境分野は理解を得やすいと考えた。11月10日に募集を始め、目標額150万円の3割ほどにめどが立った。2018年1月26日まで続け、期間中、目標額に達しなければ事業が実行できないため、支援に同意した人の資金も得られない。
 資金募集を機に富士山そのものや研究について知ってもらおうと、寄付金額に応じた特典を用意。千円で富士山写真、1万円で研究成果報告会参加券、5万円で論文謝辞への氏名掲載、10万円で富士山麓ツアー参加券と、工夫を凝らした。大河内教授は「毎年継続して分析しないと確かめられない現象もある」と継続の必要性を強調し「資金募集を通じて、富士山頂での研究を一般の人にも知ってもらいたい」と呼び掛ける。

【更新終了】世界遺産 富士山の記事一覧

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