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富士山火口予測難しく 「噴火警戒レベル1.5」避難課題

(2017/9/26 08:18)
訓練で噴火警戒レベル3発令を想定して登山者に下山を促す山小屋関係者ら=7月中旬、富士山富士宮口6合目付近
訓練で噴火警戒レベル3発令を想定して登山者に下山を促す山小屋関係者ら=7月中旬、富士山富士宮口6合目付近
富士山の噴火の警戒レベル
富士山の噴火の警戒レベル

 静岡県内の3人を含む60人を超える死者・行方不明者を出し、戦後最悪の火山災害となった御嶽山噴火を教訓に世界遺産の富士山でも開山期の登山者対策について議論が進む。過去の噴火形態が多様な富士山は火口の場所を予測できず、気象庁は「噴火警戒レベル2(火口周辺規制)の発令は難しい」との見解。レベル1(活火山であることに留意)とレベル3(入山規制)の間の火山活動が起きた場合にどう対応するのか関係者は頭を悩ませている。
 御嶽山の火山災害を踏まえた見直しで、レベル1でも通常と違う活動を観測した場合、気象庁から都道府県知事への「臨時の解説情報」伝達が義務化された。富士山では臨時情報が事実上「レベル1・5」になり、静岡、山梨、神奈川3県と国、関係市町村などでつくる火山防災対策協議会が会議を開く。
 ただし、この時点での具体的な避難計画は未策定。山小屋を経営する宮崎善旦富士宮市観光協会長(67)は「開山期に登山者を全員下ろすには、1~2日間かかる」と指摘し「観光面の影響は心配だがレベル3の前に避難を促さないと間に合わない」と訴える。
 レベル3は既に地震や火山性微動などが増加した段階。発令が山頂付近が最も混雑する御来光前後だと、登山者はパニックに陥る可能性がある。火山学が専門の小山真人静岡大教授(58)は「山頂の下には過去にマグマが通った道が残り、特別な危険がある。前兆をつかんだ場合、切り札としてレベル2は必要」と主張する。
 県は「レベル1・5で避難を開始し、レベル3では下山が完了しているのが望ましい」として、協議会に避難計画の修正を求める方針。藤田和久県危機情報課長(54)は「火口想定範囲内を通る道路の交通規制方法などを本年度中に具体化したい」と意欲を示す。

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