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<富士山臨時支局>点検 霊峰の夏(中)入山料、保全意識道半ば

(2017/8/2 08:05)
入山料に協力する登山者(右)=7月30日、富士山富士宮口5合目
入山料に協力する登山者(右)=7月30日、富士山富士宮口5合目

 7月末の富士宮口5合目の登り口。入山料(保全協力金、登山者1人につき千円)の徴収業務を県から委託された旅行関連会社の4人が「ご協力をお願いします」と声を張り上げた。富士山の環境保全や安全確保などに関する登山者の意識付けが入山料徴収の大きな目的。素通りする登山者も多い中、大阪市から来た男性(50)は「去年も来ていたので協力金は知っていた。富士山がきれいになってほしいので」と千円札を取り出した。
 本格導入から4年目を迎える入山料。県は2017年の開山期間(7月10日から9月10日)、本県側の三つの登り口のうち富士宮、須走の徴収時間を、16年の「午前4時から午後4時まで」から「午前4時から午後9時まで」に5時間延長して対応する。一方、登山者数が最も少ない御殿場口は終了時間を4時間短縮するなど、メリハリを付けた。
 毎年のように時間帯を調整して試行錯誤を繰り返すが、目標額の年間6600万円にはなかなか届かない。16年は4650万円にとどまり、協力率も目標の70%に届かない51・5%。入山料が目指す意識の浸透は依然道半ばにあり、コスト面でも17年に県費で4千万円程度を見込む徴収などの委託料が課題になっている。
 入山料の使い道として、県は山小屋にあるバイオトイレの改修や8合目にある救護所「富士山衛生センター」の開設期間延長(18日間)に対する補助事業などを挙げる。充当先を明確にして登山者の協力を促したい考えだ。
 現場での対応も強化する。登山者へ協力を呼び掛ける声掛けの場所を増やし、多くの登山者来訪が見込まれる日には人数を増やすなど、あの手この手で協力率のアップを図る。
 最も大切なのは事前の周知活動だ。県の担当者によると、「事前に制度を知っている人が協力してくれる傾向がある」。首都圏の登山用品店でのガイダンス開催などにも力を注ぐ。
 この夏、最初の成果となる7月分の集計がまとまるのは8月10日ごろの予定だ。

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