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長崎沖にサクラエビ生息 100個体超採取、漁場開発に可能性

(2019/2/23 07:31)
サクラエビが新たに見つかった地点
サクラエビが新たに見つかった地点
長崎・五島列島沖で発見されたサクラエビの写真を指さす黄銘志・台南大副教授。サクラエビの頭部に付着しているのが寄生虫=22日午後、台湾の台南大
長崎・五島列島沖で発見されたサクラエビの写真を指さす黄銘志・台南大副教授。サクラエビの頭部に付着しているのが寄生虫=22日午後、台湾の台南大

 【台南(台湾)=「サクラエビ異変」取材班】日本国内で唯一、駿河湾で水揚げされているサクラエビが、長崎・五島列島沖に生息していることが、日本と台湾の研究グループの調査などで22日までに明らかになった。国内では相模湾などでも生息が確認されているが、西日本での発見は初めて。サクラエビの漁場として1980年代以降に急速に整備が進んだ台湾周辺に続く“第三の漁場”として、五島列島沖が開発される可能性もあるという。
 見つかったのは、五島列島の福江島の南約40キロ地点(深さ約380メートル)。引き縄やはえ縄漁などが盛んな好漁場だ。これまでサクラエビ漁は行われていない。2009年11月、長崎大水産学部の練習船「長崎丸」が採取した、魚類などの生物サンプル群の中に、サクラエビと似た形状のエビ約100匹以上がいるのを、サクラエビの寄生虫を研究中の黄銘志・台南大副教授らのグループが17年5月に偶然見つけた。
 グループはサクラエビ研究の第一人者として知られる大森信・東京海洋大名誉教授に特定を依頼。大森名誉教授は同年に横浜国立大の研究室を借り、100個体以上全ての発光器などを顕微鏡を使って観察した。
 その結果、漁場として開発されている駿河湾や台湾南部の東港、北東部の亀山島で取れ、独特の「日周鉛直運動」(昼は海底に、日没後は海面付近に上昇)を行うサクラエビ(学名「Sergia lucens」)と判明した。
 18年12月、日本甲殻類学会誌に関連の論文を発表した黄副教授は22日取材に応じ、「今回の発見はサクラエビの起源を考える契機になる」と話した。
 年間約千トンの水揚げのうち、6割程度を日本に輸出する台湾の東港区漁会(漁協)幹部の鄭福山秘書(59)は同日、「長崎でサクラエビが見つかったという話は台湾の漁業者の間でも初耳だ」と述べた。

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