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幻の電気鉄道、敷設免許申請書を発見 昭和初期の富士宮

(2019/1/11 08:21)
富士大石寺電気鉄道の敷設免許申請書を手にする森信勝さん=2018年12月下旬、浜松市北区
富士大石寺電気鉄道の敷設免許申請書を手にする森信勝さん=2018年12月下旬、浜松市北区

 浜松市北区の鉄道史学会会員森信勝さん(80)がこのほど、旧富士郡大宮町(現富士宮市中心部)から旧富士郡上井出村(現富士宮市北部)までを区間にした電気鉄道の敷設免許申請書を見つけた。申請は昭和2年(1927年)3月14日と記され、実際に旧鉄道省に提出したかどうかは不明だが、森さんは「大恐慌の経済不況の中で、地域の有力者らが申請書を作成したエネルギーや構想は素晴らしい」と語る。
 県内の地方鉄道史の調査中に、都内の古書店で発見した。申請書には、旅客と貨物の運搬を目的にした「富士大石寺電気鉄道株式会社」を設立する計画が示され、発起人として旧大宮町や上井出村などの地域住民と県外在住者の38人が名を連ねた。資本金を100万円に、13・8キロにわたる同区間を1067ミリのレール軌間で敷設する内容などが明記された。
 森さんによると、資本金や旅客・貨物の収入算出、買収用地の規模などの見込みが甘く「計画内容では許可は下りなかっただろう」という。計画区間には当時、木材輸送を中心に旅客も利用できた富士軌道(馬車鉄道)が09年から開業していた。森さんは「富士軌道に代わるものとして、今後は電気の時代だと考えていたのでは」と推測する。申請書は今後、富士宮市埋蔵文化財センターに寄贈するという。
 富士大石寺電気鉄道の構想以降、県内では28年に富士身延鉄道(富士-甲府駅間)が全線電化し、30年に光明電気鉄道(中泉-二俣駅間)が県西部に開業した。

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