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静岡県立大に「岡村昭彦資料室」 ベトナム戦争報道で評価

(2018/12/14 07:26)
岡村昭彦資料室で書きかけのノートを手に取る大住敏子さん(右)=11月中旬、静岡市駿河区の県立大
岡村昭彦資料室で書きかけのノートを手に取る大住敏子さん(右)=11月中旬、静岡市駿河区の県立大

 ベトナム戦争報道で国際的評価を得た浜松市ゆかりのフォトジャーナリスト岡村昭彦(1929~85年)が残した取材メモや文書などを整理分類した資料室がこのほど、静岡市駿河区の県立大付属図書館に開設された。岡村が関心を示した分野や、取材に取り組む姿勢を現在に伝える空間として有効に活用しようと、関係者が期待を寄せている。
 「興味が次々に広がっていった様子が分かる」。資料整理を主導した「岡村昭彦の会」の理事大住敏子さん(78)=京都府精華町=は、資料が多岐にわたっていることに目を見張った。書類などをファイルにまとめる作業を進めるにつれて「どんどん分類の数が増えていった」と振り返る。
 段ボール30箱分、数千点とされる資料は書きかけメモ、取材先で入手した書類、外国語の練習ノートなど。ベトナム戦争関連、精神医療、電源開発といった154分類に整理して展示した。
 資料は岡村が39歳から晩年まで拠点にした浜松市西区舞阪町の自宅にあった。死去後の89年、約1万8千冊の蔵書とともに同大に寄せられた。蔵書は2008年、図書館内の専用スペース「岡村文庫」に集約されたが、資料は段ボールに入ったまま倉庫に置かれていた。
 資料室の完成を受け、岡村の長女佐藤純子さん(64)=北海道函館市=は「散逸させずに保管できることになり、とてもありがたいこと」と喜ぶ。佐藤さんの自宅にも海外の地図などの資料があり、順次寄贈していく意向という。

 ■浜松に拠点、環境問題も取材
 東京で生まれた岡村昭彦は20代ごろまで都内や北海道函館市内で過ごし、39歳から国内活動拠点を浜松市西区舞阪町に移した。
 県内関係では、し尿処理用の西部衛生工場や終末処理を行う西遠流域下水道の建設に伴う浜松市の環境問題をはじめ、寸又峡(川根本町)で発生した金嬉老事件などを取材。浜名湖のプランクトン調査に関するメモや、県や浜松市から取り寄せたとみられる文書などが残る。
 県立大に2005~17年に助教として勤め、「岡村文庫」の設置に携わった比留間洋一・静岡大特任准教授は「岡村の取材内容や関心を抱いた分野について、詳細に分かっていない部分が多い。資料を研究することで、新たな一面を発見できるかもしれない」と話す。

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