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アイデア商品で授産所活気 浜松の施設、点字原版使いマグネット

(2018/9/12 17:03)
原版を再利用してマグネットを作る利用者ら=浜松市東区のウイズ半田
原版を再利用してマグネットを作る利用者ら=浜松市東区のウイズ半田
ウイズ半田のマグネットシリーズ
ウイズ半田のマグネットシリーズ

 浜松市東区の視覚障害者就労支援事業所「ウイズ半田」が、点字印刷の原版を活用したマグネット製作に力を入れている。メモ用紙をホワイトボードなどに貼る際に使うグッズで、施設利用者は身近な点字を生かした自主製品作りに誇りを感じているが、売り上げが伸びないのが実情。斯波千秋施設長は「商品が売れることが利用者のやりがいにつながる」と話し、民間企業などにも販売場所の提供を呼び掛ける。
 ウイズ半田は2000年から、浜松市の「広報はままつ」の点字印刷を受託している。ただ、月2回の発行が12年5月から月1回になったため利用者の工賃が大きく減った。「何とかしなければ」と施設スタッフが点字印刷に用いる亜鉛製の原版に目を付け、盲導犬をイメージした自主製品「マグネットわんこ」を発売した。
 日本点字の父といわれる石川倉次は浜松市出身。1890年、フランス人が考案したアルファベット点字を基に、「日本点字」を編み出した。斯波施設長は「浜松で生まれた点字を生かしたという点でも、製作に力を注いでいる」と語る。
 点字の原版はページによって違うため、商品一つ一つが異なった風合いになる。猫や富士山などの形をしたマグネットも売り出し好評を得たが、時間がたつと販売数が伸びなくなり在庫が増えるばかりという。
 静岡県によると、一般企業への就労が困難な人に作業機会を提供し、能力向上に必要な訓練を行う就労継続支援B型事業所の工賃の平均月額(2016年度実績)は1万5159円で、目標水準とする3万円の半分程度にとどまっている。斯波施設長は「県内の就労支援事業所は連携し、工賃アップに向けて試行錯誤中。さまざまな事業所の製品に目を向けてほしい」と訴える。
 ウイズ半田でマグネットのバリ取り作業を担当する中途視覚障害の男性利用者(67)=同市中区=は「ここでの仕事があるから、家にこもらず、充実感のある毎日を送っている」と生き生きとした表情を見せた。

 <メモ>「マグネットわんこ」と猫の形をした「マグネットにゃんこ」は、それぞれ1個(黒色)300円、2個セット(銀色)500円。県内では県庁や県総合社会福祉会館、浜松市役所などで取り扱う。問い合わせは、ウイズ半田<電053(435)5225>へ。

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