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桜葉生産、農福連携で 松崎町、農家と支援学校仲介

(2018/9/2 08:51)
桜葉の摘み採り作業を体験する支援学校の教諭ら=8月上旬、松崎町
桜葉の摘み採り作業を体験する支援学校の教諭ら=8月上旬、松崎町

 松崎町は生産量日本一を誇る桜葉生産の担い手確保を図るため、障害のある生徒を桜葉農家への就業につなげる農福連携に乗り出す。行政と特別支援学校、生産者がタッグを組み、地域特産の人手確保と障害者の雇用促進を図る。桜葉生産の職業体験などを通じて具体的な作業内容や工賃確保といった課題を洗い出し、解決策を検討する。
 8月上旬、県東部特別支援学校伊豆松崎分校の教諭ら9人が桜葉の摘み取りや、葉をサイズ別に仕分けて50枚に束ねる「まるけ」作業を体験した。生徒ができる作業を把握するのが狙いだ。高橋和彦副校長は「地元に新たな雇用が創出されれば、生徒の就労と自立への向上心が高まる」と期待を込める。
 町は、学校が授業の一環で農業体験ができるよう耕作放棄地の地権者と交渉し、桜葉農場の整備を進める。就職先を探す生徒と桜葉農家の仲介役になり、桜葉農家に就業を促す考えだ。
 生徒の受け入れを積極的に考えている菊池寿夫さん(54)は「桜葉産業が生き残るためには担い手が必要。まずは葉を摘み採る簡単な作業から始め、障害者の個々の能力に応じて作業の幅を広めていけば戦力になる」と話す。
 一方、課題に挙がるのが就業後の安定した収入確保。菊池さんによると、現在の作業は生産効率が悪く、工賃を充分に払える状況にないという。改善するには葉の選別作業の効率化による生産性向上を図ったり、桜葉を値上げしたりする必要があると分析する。人手が不足する収穫期(5~8月)は対価を支払えるが、それ以外の時季は人件費確保が難しいという。菊池さんは「収益を確保するためには行政を含めて新しい仕組み作りが急務」と指摘する。

 <メモ>松崎町の桜葉生産量は全国シェア7割を占める。町によると、生産農家数は60戸で、総作付面積は5ヘクタール。現在は年間約2500万枚を出荷しているが、いずれも全盛期だった2000年ごろに比べて半数以下に落ち込んでいる。生産者の減少などで供給が追いつかず、桜葉を中国から輸入する動きもある。

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