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東北のタマゴパン 掛川の業者が復活、震災倒産の工場継ぐ

(2018/8/20 17:00)
復刻したタマゴパンが並ぶ店内=盛岡市内のスーパー
復刻したタマゴパンが並ぶ店内=盛岡市内のスーパー

 製造していた岩手県の一野辺製パンが東日本大震災の影響などで倒産し、店頭から姿を消した東北6県で人気の菓子パン「タマゴパン」。静岡県掛川市淡陽のパン製造業者「パントーネシステム」(横山佳正社長)が一野辺製パンの本社工場を受け継ぎ、今年4月に復活させた。東北地方では「昔から人気のパンが帰ってきてみんなの希望になる」となじみの味の再登場に喜びの声が上がっている。
 一野辺製パンは東日本大震災で地下の重油タンクが損傷して経営を圧迫。30年以上の付き合いがあったパントーネから資金援助を受けるも2017年9月に倒産した。
 「一野辺製パンの社長とは仲間という思いで助け合ってきた。なんとかしなきゃと思った」と横山社長。タマゴパンについて「60年近い歴史のある伝統商品と聞いてきた。地元の市職員などからも、なんとか残してほしいとの声があった」と振り返る。
 一野辺製パンとの付き合いやタマゴパンへの地域の思いを感じたパントーネは、本社工場を17年10月に購入。途方に暮れていた元従業員16人を再雇用し、製造再開の準備を始めた。その後も地元の雇用拡大に努め、従業員を23人まで増やした。
 復活した商品が店頭に並ぶと、「帰ってきたタマゴパン」などと岩手県の地方紙が伝えた。スーパーでは「懐かしい味」などのポップを添えた専門コーナーも設置された。
 東北6県の小売店にタマゴパンを卸している白石食品工業(盛岡市)の担当者は「子どもの頃から食べていた商品。岩手県北部の人たちは一野辺さんのパンで育ったと言う人も多い。人気のパンが帰ってきてみんなの元気につながってほしい」と語った。

 <メモ>タマゴパン 岩手県の一野辺製パンが50年以上製造を続けてきたロングセラー商品。同県を中心に東北6県で販売されてきた。味はホイップクリームとココアの2種類。復刻版では従来のボリュームや味わいはそのままで、小麦粉の質やクリームの口溶け具合など改良が施された。デザインも変更され、ひよこのキャラクターが「復刻!」と呼び掛けている。販売は東北6県のみ。インターネットでも販売していない。

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